てんてん
kenakudatta bokutachi no honeymoon no subete
本品は『険悪だった僕たちの、ハネムーンのすべて。』のアマゾン限定
特典ペーパーです。
本編幕間、秋人が改めて樹の家を案内されるお話です。
秋人は住んでいた部屋を解約されて、樹の一軒家に強引に引越しました。
その後は慌ただしく新婚旅行に出た為に、旅行後に戻ってきてはじめて
家の中を案内されることなります。
古い家だとは聞いていましたが、手入れされた室内は温かみがあり、レ
トロな色目やデザインの家具とよく馴染んみ、とても居心地がよさそう
で、秋人には2人で暮らす分にはちょうど良い広さに感じられます。
ふと、居間に面した襖の奥が気になって聞いてみると、そこは樹の部屋
でした。6畳ほどの和室にはシンプルなデスクと建築関係の本や漫画が
並んだ本棚と大きな収納、壁には使い込まれた様子の世界地図が張られ
ていて、秋人にはとても樹らしいと感じる空間でした。
その部屋の隅に畳まれた1組の布団が見つけた明人は、1人暮らしをする
まで鷹束の家でも布団を使っていたなと懐かしく思えます。しかし、
今日からここで寝起きするのだと思った途端、バレンシアやバルセロナ
での夜の記憶が次々と脳内を駆け巡り、押し黙ってしまいます。
その様子が樹には不思議に思えたらしく、早々に寝ようと言われ・・・
A4版4つ折り両面にて、本編で帰国後に樹の家に帰ってきた時の幕間的
お話になります。
秋人は樹の心配そうな顔に心が揺さぶられ、どうしようもなく照れくさ
くなります。秋人なりに覚悟を決めて頷きますが、樹には向こうの部屋
に布団を引いてくるから待っていろと言わてしまいます。
予想外の提案に明人は反射的に「しないの?」と訊ねてしまい、樹は驚
いた様子で動きを止めて樹と顔を合わせます。一緒に寝ないとできない
と思っての発言ですが、樹の顔がどんどん赤くなっていきました。
秋人は結婚したらてっきり一緒に寝るものと思っていたのですが、樹は
秋人を驚かせないように段階を踏もうと思っていたようです。
なんと樹は観念した様子で夜這いをするつもりだったと明かし、秋人は
やろうとしている事は容赦ないのに、樹の妙な気の使い方によろめいて
しまいます。
気持ちの上では同じなのだから、夜這いするなら最初から一緒に寝よう
と言うと樹は嬉しさと困惑の混じった表情を浮かべ、秋人の布団をとり
に行こうとしますが、秋人は「1組でいい」とさらなる失言をしてしま
い、感極まった樹に抱き締められる
・・・という秋人の天然ボケが炸裂するSSでした。
最初くらいはとの樹のなけなしの配慮も吹っ飛ばす秋人の直球過ぎる
発言がとっても面白かったです。本人無自覚なのが樹同様私のツボも
押しまくりでした (^-^)
布団を毎回敷くのは面倒なのでなるべく早くベッドを買うと言う樹の
発言で幕引きとなりますので、ラブラブなシーンは有りませんが、読者
的にもここまでで十分にお腹いっぱいですね、ご馳走様でした♡
本編中、帰国して樹の家にたどり着いた後のお話でした。
出発前夜は大喧嘩状態だったので、改めて家の中を案内してもらって、さて寝ようかということに。「向こうの部屋に布団敷いてくる」と言われて、戸惑って「一緒に寝ないとできない」なんて受けが言うもんで、舞い上がっちゃう攻めさん。「夜這いするつもりだった」って、今どき夜這いですか。
旅行先とは違って、じゃあ家ではどうするよと話す二人が、「あー新婚さん・・」とくすぐったかったです。いいよな、初々しい、こっちが照れるわ。結論は「なるはやベッド購入!」でした!はよ買え買え。ごちそうさんです。