てんてん
unmei no mofumofu
本品は『運命のもふもふ ~白虎王は花嫁を幸せにしたい~』のコミコミ
オリジナル特典ペーパーです。
本編後、ラドが静奈を連れて夜の市場に出かけるお話です。
白虎の耳と尾を持つグリンプリスティン国王にして、勇猛な戦士である
ラドの提案により、静那はこの日、全身をすっぽりと覆うフード付きの
マントに包まれていました。
ラド自身も侍従長であるハティが用意した魔導士見習いの衣装を纏い
口元まで布で隠した状態で静奈の隣を歩いていました。雨季も終わった
からとラド曰く民の暮らしを知る為に夜の市場の探索にとやって来てい
ました。
ハティは吟遊詩人の扮装をしてしっかりと2人の付き従っていました。
竜を倒せるのは王族だけですが、人間相手の戦闘ならハティの右にで
るものはそういないのです。
静奈としてはいつもハティに護衛をしてもらうことを悪いと思っている
のですが、ラドはハティが望んで同行しているのだから気にするなと
言うのです。
ずらりと並ぶ夜の屋台からは肉や魚を焼く匂いが漂い、お茶や果什等の
飲み物や酒、菓子類の甘い香りも混じり、いかにも活気のある空気を
醸し出しています。
何か食べたいものはないかときかれた静奈は花のように見えながら、
買った人が食べているモノを指さします。ダリアの様に大きな真紅
の花弁が茎の様な短い棒に刺さっていて味が気になったのです。
ラドはハティの持たせてくれた銅銭で静奈に大輪の花を買ってくれます。
あまり人のいない場所に移動して、注意深く花びらを齧ってみると・・・
B5サイズ4つ折り片面でラドの静奈愛が爆発するお話です♪
花弁は蜜をかけたヨーグルトのように爽やかな甘さで、静奈は予想外
の味に目を丸くします。静奈が作り物かと思ったお菓子はタルンと
いう果物でグリンプリスティンの特産物の1つだと教えられます。
夢中でタルンを食べていた静奈でしたが、ラドがじっと見ている事に
気づき、食べたいのかと訊ねますが、ラドが食べたかったのは静奈の
唇でさっと奪われてしまいます。
タルンを食べると色がつく。
そんなにつやつやと色っぽいくちびるを見せられて
放っておけるものか。
あまりなラドの言いっぷりにアワアワする静奈でしたが、それ以上に
万一の事がないように毒見役をするつもりだったハティは目を三角に
して2人に詰め寄ります。
しかしラドは忍びで訪れた夜一の屋台でたまたま選んだ食べ物に毒が
仕込まれる偶然などあるものかと言い、挙句には静奈の唇なら猛毒で
も喰らうとの賜ってハティを呆れさせる
・・・という惚気が過ぎるラドがたのしいお話でした。
ラドは静奈が関わると王様の威厳は形無しというか、人としてもダメ
ダメな感じですね。とは言え静奈なら何でも有り♡なラドは読者的には
とっても美味しかったです (^O^)/