てんてん
tenma no kikoushi eien no hanayome
本品は『天馬の貴公子の永遠の花嫁』のコミコミ特典ペーパーです。
本編後、清流が婚姻の記念の贈り物をするお話です。
早くに目覚めた志遠と青流は、朝焼けを眺めようと碧家の広大な庭
を散策していました。橙色の朝陽が射しこむ中、清流は真面目な顔
で志遠に婚姻記念に贈り物をしたいと言い出します。
志遠が必要なものはいつでも青流が用意してくれる志遠には、何も
思いつきません。着ているものも部屋も全て碧家から頂いたもので
これ以上を望むつもりはありません。
すると青流は志遠は碧家に入るのだから、ここにあるものは全て
志遠のものになるのだと言うのです。青流は志遠にまだ碧家にない
素晴らしいものを贈りたいのだと。
裕福に育った青流に対して志遠は腹立たしいような、寂しいような
気持ちを感じてしまい、少し困らせたくなりました。
実はこの空はぼくのものなんです。
大きすぎるからいつも頭の上に置いているのですよ。
これよりよいものがあれば欲しいです。
悪戯っぽく笑う志遠に青流はバツの悪そうな顔をしますが・・・
B5サイズ4つ折り両面にて青流が無欲な志遠に贈り物をしようと
していろいろ考えるお話です♪
明日が婚姻の儀という夜、志遠は青流の寝室で小さな神を渡されま
す。志遠がきちんと折り畳まれたそれを広げてみると、丁寧に綴ら
れた字が並んでいました。
それは志遠の兄・志東の言葉を代筆した手紙でした。刑部省を通じ
黄羽に頼んで特別の許可をもらったそうで、志遠の喜ぶ贈り物を
考えたのだと青流は静かに微笑み、志遠も涙の引くのを待ってから
にっこりと微笑みます。
そして志遠が部屋の隅にある見慣れぬ青い鉢に気付くと、夜に雨の
多いこの地では直には負けないからと鉢に植えた仁老樹を門出の
記念にしようと告げるのです。
ここまでならすごくほのぼの甘々なSSなのですが、実は青流は
もう1つ贈り物を用意しています。それは青流の趣味に走ったもの
で志遠は呆れながらも受け取るという二段オチとなっています。
青流が用意していたもう一つの物とは・・・精巧に作られた狼の耳♡
でもいくら特注品では本物の様なぷるぷる感はなくて青流は身悶え
志遠は「狼になれば」と言いますが、人姿に耳が欲しいのだと
苦渋の顔を見せるのですよ(笑)
結局、志遠がたまにならと受け入れるのは甘すぎると思うのですが
志遠だから仕方ないかな (^-^A
青流に存分に可愛がられてくださいな♡