てんてん
dare ga omae nanka to kekkonsuruka
本品は『誰がお前なんかと結婚するか!』のアマゾン限定特典ペーパー
です。
本編後、レン視点で椿がレンの部屋でお料理をするお話です。
レンが本社で会議に出席していると、椿から「キッチンを借りる」という
メッセージが入ります。
今夜は椿が作った夕食にありつけると大急ぎで仕事を片付けて帰宅した
レンでしたが、椿の様子は普段とは少し違っていました。
椿は椅子の上で胡坐をかき、眉間に皺を寄せてギョーザを包むのに夢中に
なっていました。ダイニングテーブルの上の大皿にはきっちりと折り目の
ついたギョーザが整列していましたが、椿の格好が予想外すぎでした。
椿はどうやら風呂上りらしく、半渇きの頭にタオルをかけた中途半端さな
上に上半身裸でレンのジャージを穿いているだけ。機嫌が悪いことが充分
過ぎるほど伝わってきますが、そんな状態でちまちました作業がよくでき
るものだと感心してしまいます。
イラついているならやらなければいいというレンに対する椿の応えは・・・
B5版4つ折り片面にて椿のストレス解消法の小話になります。
なんかこう、むしゃくしゃすると、
刻んだり、煮込んだりしたくなる性質なんだ。
ギョーザも、包みたくなる
レンはついそんな椿に「変ってる」と言いますが、椿には「お前だけには
言われたくない」と言い返されます。私も激しく同意ですね (^-^A
その後も椿は黙々と作業を続け、半裸のままギョーザを焼き始めて、油が
飛ぶたびに「あちち」という悲鳴が上がり、レンは可愛いエプロンを作る
のも有りかと思います。
家事に没頭するのは椿なりのストレス解消らしく、手伝いを申し出てみて
も「邪魔だ」と冷たくあしらわれて終わりでした。
食卓に着きたレンはできたてのギョーザのうまさに感嘆の声がもれます。
椿はそんな反応がお気に召したのか、先ほどまでの不機嫌さはすっかり
と見る影もなくなります。
レンが色々と手を尽くすよりも椿の料理を一緒に食べるだけで、椿は機嫌が
直るのです。今日も彼の不機嫌の原因はわかりませんが、レンが笑って
くれるならそばに居るだけでいいんじゃないかと思う
・・・という2人の何気ない日々の幸せが垣間見えるSSでした。
フェア店舗特典のペーパー同様、こちらもレン視点ですが、あちらよりも
レンの成長が伺える優しいお話でした。相手の全てを知らななくても寄り
添える術はあるのです。
ワンコの背中にそっと「頑張れ」と言いたくなりました♪
※他店舗特典(レビュー済)
フェア特典は椿の学校の文化祭のお話です。