ちゅんちゅん
naimononedari no ouji to kishi
王子と騎士のその後の話
セフィラスが王宮に戻り宰相となり、リュトがセフィラスの騎士となって半年。
二人は目まぐるしい毎日を忙しく過ごしていました。
そんなある日、リュトは休憩中の新米騎士たちがセフィラスの噂話をしているのを聞きます。
セフィラスがかっこいいとかいい人だとか気さくな人だとか褒められているのを聞いて気になるリュト。
セフィラスが男色家ということとリュトがその愛人だという話に発展し、彼らは「ガチムチの俺らの方がイケてない?」と話しているのを聞き、リュトはセフィラスがモテることが不安になるのでした。
(初め、新米騎士たちがガチムチの自分たちの方が向いてるとかいうのを不思議に思って読んでいましたが、女性たちの話でその謎がとけます)
一方、セフィラスもまた、休憩場所を探してうろうろしているうちに、王宮の使用人たちが話をしているのが聞いてしまいます。
女性達は、リュトがセフィラスの恋人だという話に、この国の男色家はガチムチかデブか老け専ばかりだから美形二人は絵になると応援してくれているようです。
喜ぶセフィラスでしたが、突然彼女たちがリュトならセフィラスの恋人でも、自分の結婚相手として釣り合うし、お近づきになりたいという話になっていくのを聞いて、急に不安になります。
セフィラスは12歳も年上の自分はリュトから見たらもう中年だから若い女性の方がいいのかもしれないと不安になり、リュトは知性も武術にも優れているセフィラスに比べ自分は取り柄がないからセフィラス好みの男性が現れたらどうしようと悩み、それぞれ自分のブタ栗鼠に愚痴ります。
ブタ栗鼠たちは呆れながらも、それぞれ二人にアドバイスをするのです。
それぞれが自分のブタ栗鼠に悩みを打ち明けたり惚気たりしてるのが面白いのですが、ブタ栗鼠たちの言う通り、恋人同士なのになんでそれぞれ悩んでるんだというのがちょっと笑えます。
二人きりで死線をくぐっていた時はあんなにストレートだった二人ですが、恋愛慣れしてないため平和だとどちらも遠慮してしまって、ブタ栗鼠たちからみたら何やってんだというところでしょう。
最後はブタ栗鼠たちに背中を押され、アドバイス通り二人の時間を過ごしてめでたしめでたしなのですが、本編では余裕の態度を崩してなかったセフィラスがリュトに対してこんなにヘタレだったとはちょっと意外でした。