ちゅんちゅん
goukakyakusen no oujisama
電子書籍書き下ろしSS
「秘密のミッション」
歩登がバルティア王国の王宮に引っ越してきて数週間が経った頃、歩登は近衛のパフィを呼び出します。
実は歩登は王子の写真集の懸賞で「ジークフリード王子の等身大バルーン」を当てたのです。
50冊でやっと当たった王子のバルーン。絶対受け取りたい。
どうしても王宮に運びたい歩登はパフィに応援を頼みます。
王宮内に運び込むときに赤外線などで中身をチェックされるからです。
王子に知られないように持ち込みたいという歩登にパフィは悩んだ結果、二人で取りに行くことになします。
渋るジークからなんとか外出許可をとった歩登は、パフィの案内で王子グッズの穴場ショップや王子が好きな店など王子情報満載の案内で大興奮。
気が付けば、1〜2時間のつもりが4時間あまり経っていました。
パフィの様子からきっとジークがこっそりついてきていたのではないかと思いますが、無事王宮内に連れ帰ることができます。
やっと持って帰ったバルーン王子に恥じらいつつもキスしているところをジークに見られ、間男認定されたバルーン王子を「燃やすか破裂させるかどちらか選べ」と美しく微笑まれる最後までとても楽しかったです。
バルーン王子の運命や如何に。
50冊のうち、読み用・飾り用・拝み用・保存用で10冊、布教用が40冊として家族や友人たちにプレゼントしまくった結果当たったバルーンだそうで、相変わらずの王子フリークぶりを発揮していました。
王子の近侍SNSの中の人がパフィということで、特別にアップしていない写真データを貰えそうになっても、他のファンに申し訳ないと抜け駆けはしないと涙を呑んで諦めたりここでも歩登の誠実な様子が見て取れ、立場は違えど王子のことを大切に思っている仲間かつ友人ができて喜んでいる歩登が楽しそうで良かったです。
パフィが後でジークに怒られてないといいのですが・・・