緒花先生インタビュー

見えるようになってしまった幽霊！ 無視してたのに…
大学生の育は上京して2ヵ月。オタクの彼は、手に入れた新生活にささやかな幸せを感じています。ただ、いつも通る歩道橋で見かけるようになってしまったのは、男の幽霊！ しかもその幽霊が、育が落とした同人誌を届けてくれて……。6月15日発売、緒花先生の初コミックス『23:45』。そのまま育の部屋に棲みついてしまった幽霊！ 少しコミュニケーション能力に欠けるオタク大学生と、幽霊の同居生活はどんなラブを生み出すのでしょう!? それでは「801 AUTHORS 108」第642回、緒花先生どうぞ！

Q. 作品紹介をお願いします！
ひとりで細々と閉じた日常を過ごしていたオタク大学生(受)が、いつも歩道橋にいる幽霊(攻)とひょんなことから同居をすることに。
毎夜23時45分になる度、彼が自分の死の瞬間を繰り返してるのを見てしまう…というところから話は始まります。
未森にまつわる真相を探りつつ、育の過去や内面も同時に解きほぐしていくストーリーです。
あらすじだけでタイトル回収が済んでしまって頭抱えています。
互いが互いの足りないものを補い合う関係性が好きなので、そういった内容になっていたらいいなと思います。
Q. メインカップルはどんな攻×受ですか？
ふんわり穏やかな人懐っこい系幽霊(20代)×コミュ力低めな後ろ向きオタク(大学生)です。受の黒髪＆黒ブチメガネの作画に毎回うんうん唸ってました。
Q. 今作のこだわりポイントはどのあたりでしょう？
主人公である育の感情が少しずつ、でも着実に育っていく描写に重点を置いて執筆を始めました。
各話に必ず1つキーワードになる小物を仕立て上げ、それを本筋に絡めて最終話へと集約させることも意識しています。

Q. 苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください！
歩道橋でやり取りするシーンが多かったのですが、カメラワークに悩まされすぎて歩道橋の夢を見るようになりました。
Q. 今作にまつわる裏話ってありますか？
5話と最終話の間に未森視点のエピソードがありましたが、断捨離の神様を召還させました。
今年はネームを簡潔にまとめる神様にお越しいただきたいです。

Q. 執筆中の、思い出に残る日常エピソードをご披露願います！
仕事が色々重なってしまって夏風邪からの肺炎とか、そのまま数ヶ月熱が下がらなかったり潰瘍で倒れたり等々、とにかく体調を崩した1年でした…。
Q. 今、何かハマっていることは？
アイドル(次元不問)の追っかけを少々…嗜む程度に…

Q. BL作家になったきっかけを聞かせてください！
趣味の二次創作同人誌経由でお声をかけていただきました。

Q. 発売前の今のお気持ちはいかがでしょう？
大至急タイムマシンを用意して1話からやり直したい気持ちでいっぱいです。でも緊張メーターを突っ切ると楽しくなってくる性分なので、今すごくわくわくにこにこしています。

Q. ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ！
初めまして、緒花と申します。初めてのオリジナルBLに連載と慣れないことばかりでしたが、拙いながらも一生懸命描きました。読んでいただけて、少しでも心に触れる何かがあれば嬉しいです。
担当編集より
「俺が、二度と貴方を死なせない――」

上京してふた月、ささやかで幸せなオタクライフを送る育に不可解なことが起きる。
なんと幽霊が見えるようになってしまったのだ。
いつも歩道橋でぼんやりしている幽霊を気にしつつも無視していたが、落とした同人誌を届けてもらったことをきっかけに、幽霊が部屋に棲みついて…
緒花先生の描く幽霊(物理)×オタク大学生のセンシティブな恋、一冊になりました！

少しずつお互いに影響し合い、心を許し、触れることもできるけれど、超えられない心の――命の一線。
繊細な絵で紡がれるお話は必見です！

書店特典のペーパーも3種ありますので詳しくはgateau公式サイトでチェックしてください。

(c)緒花／一迅社