ねむりコム先生インタビュー

騙されても、殴られても許してしまう「先天性運命疾患」
真面目でお人よし過ぎる青年、クラベの元に現れたのは、ソトハと名乗る天使。彼が言うにはクラベは「先天性運命疾患」という病気で、他人にどんなに裏切られても、傷つけられても許してしまうのは、それが原因なのだとか。不幸の治療のため、ソトハはクラベの家に住み着きますが……。5月15日発売、ねむりコム先生の初コミックス『シアワセニナール』。ファンタジー設定の世界で繰り広げられる、二人の独特な関係性に注目！ 彼らが選ぶ、ハッピーエンドとは!? それでは「801 AUTHORS 108」第614回、ねむりコム先生どうぞ！

Q. 作品紹介をお願いします！
とんでもないお人好しで、他人の不幸を引っ被る病気「先天性運命疾患」を患う青年・クラベのもとに、治療のために職業天使・ソトハがやってくるお話。
ラブラブ要素は極薄く、中盤からは薄暗いファンタジー色が強くなります。
モノローグが多いので、ちょっと変わり種欲しいな～という時にぜひ手にとっていただきたいです。

Q. メインカップルはどんな攻×受ですか？
底抜けのお人好し×いじけた天使です。
Q. 当て馬や重要な脇役は？
神様を描くのがとても楽しかったです。

Q. 今作のこだわりポイントはどのあたりでしょう？
とにかく正反対の二人を描こうという設定だったので、表情やせりふを反対に！ と念じながら描きました。
終盤にかけて正反対の二人の、色々な要素が逆転していくように見えるといいな～と願っています。

Q. 今作にまつわる裏話ってありますか？
一年ちょっとのんびり描いていたので、頭の中でラストが二転三転しました。どうしたらこの二人は表題の『シアワセ』について、ひとまずでもいいので決着をつけられるんだろう。一旦二人とも殺してしまおうか、とか地球を滅ぼそうかとか色んな候補があったのですが、フンワリ着地しました。
Q. 執筆中の、思い出に残る日常エピソードをご披露願います！
コンビニに置いてある栄養ドリンクを端から端まで一本ずつ試してみました。高いやつはやっぱすごいんだなと感動しました。

Q. 今、何かハマっていることは？
これからハマることかもしれないのですが、ウサギを飼おうかと悩んでいます。

Q. BL作家になったきっかけを聞かせてください！
同タイトルの同人誌をシリーズで発行していたところ、お声かけいただきコミックス化のはこびとなりました。
持ち込みも何回かしていたのですが未熟さ故課題が山積みで、とりあえず一旦この話だけは好き勝手描ききろうと思い完結させました。
目をとめていただき大変有り難いです。
Q. 発売前の今のお気持ちはいかがでしょう？
恐ろしさと期待感半々くらいです。発売日はいつも利用してる本屋さんをはしごしてしまうと思います。

Q. ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ！
初めまして、ねむりコムと申します。記事を読んで下さり、ありがとうございます！
初めてのコミックスで緊張しています。すこしでも楽しんでいただけると嬉しいです。宜しくお願いします。
担当編集より
ねむりコム先生の初コミックスは、お人好しの青年・クラベと職業天使のソトハが運命をともにするお話。
人に騙されても、理不尽に殴られても苦しみや悲しみを感じることができず相手を許してしまうクラベが患うのは「先天性運命疾患」という病気。
そんなクラベを治療するために降ってきたのが「職業天使」であるソトハ。クラベの家に住み着いたソトハとの生活で二人は少しずつ変化しはじめて…。
「先天性運命疾患」「職業天使」「幸せになる薬」「幸福因子」など独特なキーワードによって、読んだ瞬間からその世界観に引き込まれることと思います。
また、随所に散りばめられた胸を刺すようなセリフの数々は、一度読んだら忘れられません。
ファンタジー要素を多く含みつつ、根底にあるテーマは私たちにとっても身近な「幸せ」。彼らの選ぶ「幸せ」の行く末をどうぞ見届けてください。

(c)ねむりコム／一迅社