年下ワンコ vs ボディガード vs 茶道界の大先生！ 受と結ばれるのは誰？
父と死別した桐生光孝が目指すのは、受け継いだ茶道具店の再興。そのため彼は、茶道会の実力者である有馬に身を奪われることで庇護を受けています。桐生の不本意を知るのは、同居人の名波だけ。そして現れた第三の男が、和菓子屋の跡取り息子である瀬戸倫太郎。修業を終えた彼は桐生に、「あなたを守りたい」と告白しますが……。8月7日発売、キサユキ先生の新刊『茶々恋々～桐生茶道具専門店～』。桐生の“攻”となるのはいったい誰でしょう!? それでは「801 AUTHORS 108」第389回、キサユキ先生どうぞ！
Q. 新刊の紹介をお願いします！茶道のお道具屋さんの店主に年下和菓子職人が恋をして、店主を取り巻く環境に飛び込んで茶々を入れる話です。現代モノです。
茶道を今日まで発展させてきた人々の思いを偲びながら考えました。
お客様に一盌のおもてなしをするために、あらゆる人智と多くの人の手を総動員させている点にとんでもないロマンを感じます。
とはいえお堅さ全開ではないので、茶道具屋さんって何？ という方にも読んでいただける内容だと思います。
要は何かに殉じている人達のラブとエロの話です！
Q. メインカップルはどんな攻×受ですか？攻めの瀬戸くんは現代っこな年下ワンコ。高校時代は少しヤンチャでした。受けとの出会いによって和菓子屋を継ぐことを決心、受けを慕っています。
受けの桐生さんは和服姿の美人店主。温厚だけど冷静。父から継いだ茶道具店を守り立てることが第一。流されやすい面もありますが瀬戸くんと一定の距離を保とうとしている人です。
Q. 当て馬や重要な脇役は？桐生の居候の名波伊織です。飄々とした大人で、瀬戸の敵のような味方のような…。
それから有馬先生。お茶の世界で力のある人物です。オヤジ攻めです。
Q. 今作のこだわりポイントはどのあたりでしょう？伝統を護るために何かに縛られている人達と、伝統の継承者だけど好きな人のために現状を変えていこうとする若い力との化学反応を描くこと…
と言うと大げさなのですが、大きなものの流れに飲み込まれる人生や立ち向かう人生を描きながら、ふたりの恋心の動きを描こうと努めました。
「誰かを想うことで勇気が生まれる」みたいなロマンを表現したいと思いました。
Q. 苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください！想いが成就するよう、事態が好転するようにとずっと祈るような気持ちで描いていました。作り手なのに一番ハラハラしました。
プロットには「瀬戸にがんばってもらいます」とか「伊織は熱、瀬戸は光」とか言い聞かせるように端々に書いてあり、執筆当時が偲ばれます。
それから、季節に合わせて着物やお道具・内装などを考えるのが楽しかったです。勉強不足・修業不足を痛感しましたが…！
Q. 今作にまつわる裏話ってありますか？一番最初に考えたのは2009年頃なのですが、当時のキャラ表とネタ帳に「桐生は下戸でマグロ」って書いてあるのを先ほど発見しましたが今まで忘れていました。
お酒に関しては桐生はむしろいける口で、伊織の晩酌にたまに付き合っていると思います。
Q. 執筆中の、思い出に残る日常エピソードをご披露お願いします！フランスの空港で待ち時間に作業をしていたら、航空会社の方や隣にいたマダムにきゃっきゃと話しかけられました。
「マンガ描いているの？」と訊かれて、ああ本当に"MANGA"って世界共通語なんだ～と感動しました。
Q. 今、何かハマっていることは？お茶です。美術品でも実際に手に持って扱うところが好きです。
江戸時代のお道具など歴史あるものにふれていると胸が高鳴りますし、美術館で名だたる武将を点々としたお道具をみると「使ってみたい！」と興奮します。
過去に生まれ変わったら茶器のために武勲をあげるような戦国大名とか、臨終間際まで気になる茶器を手に入れようとした明治の数寄者とかになりたい…！
また、重いものを扱うときはあたかもそれが軽いように、軽いものは重いように…とか、季節によってお客様から火の位置を変えるとか、きめ細やかかつ柔軟な発想の日本の美学が詰まっているところが好きです。
あと陰陽五行に基づいているのでおたくにはたまりませんね！！
Q. 発売前の今のお気持ちはいかがでしょう？情熱が伝わりますように…！ 楽しんでもらえますように…！
Q. ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ！１項目ごとに暑苦しく語ってすみませんでした。ただ、もしコミックスをお手にとっていただいて「なんでこの業界の人達こんなことに必死なんだろ？」と疑問に感じたら、やたら熱を上げている人がいたなと思ってくださればその辺少しは流せるのではないかなーと思います。無論わたしはまだまだ若輩者ですが…。
配信されているものに加筆修正やらえろの描き足しやらおまけエピソードの描きおろしやらをしたので、電子で読んでくださった方にも改めて読んでいただけたらうれしいです。
読んでくださる方の心が動く瞬間が一瞬でもあれば本望です。よろしくお願いします！
担当編集よりキサユキ先生の２冊目のコミックスは、まるっと一冊、配信の麗人uno!で描いていただいた作品をまとめています。
美人な桐生さんを巡る、３人の男達の思惑が入り乱れる、ちょっぴり耽美な雰囲気が漂う読み応えのある作品です。
甘いだけでは物足りない、「総受けな受」を見たい方は、お見逃しなく。
描き下ろしでは、年下ワンコ系攻めの瀬戸くんが本領を発揮した可愛いお話も収録しています。
互いを思いやる気持ちからようやく繋がった二人の気持ちとその後の甘い日々を、是非ご堪能ください。
各書店様で描き下ろし漫画等の特典をご用意しています。
特典情報アニメイト：描き下ろし漫画
コミコミスタジオ：イラストポストカード（カバー用に描き下していただいたカラーに新規加工あり＆裏面に描き下ろし漫画）
とらのあな：イラストポストカード（描き下ろしカラー＆裏面に描き下ろし漫画）
竹書房特約書店：描き下ろし漫画（書店の詳細は
ホームページの竹書房BL通信でご確認下さい）
(c)キサユキ／竹書房
父と死別した桐生光孝が目指すのは、受け継いだ茶道具店の再興。そのため彼は、茶道会の実力者である有馬に身を奪われることで庇護を受けています。桐生の不本意を知るのは、同居人の名波だけ。そして現れた第三の男が、和菓子屋の跡取り息子である瀬戸倫太郎。修業を終えた彼は桐生に、「あなたを守りたい」と告白しますが……。8月7日発売、キサユキ先生の新刊『茶々恋々～桐生茶道具専門店～』。桐生の“攻”となるのはいったい誰でしょう!? それでは「801 AUTHORS 108」第389回、キサユキ先生どうぞ！
Q. メインカップルはどんな攻×受ですか？
それから有馬先生。お茶の世界で力のある人物です。オヤジ攻めです。
Q. 今、何かハマっていることは？
