ヨモツ先生インタビュー

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ヨモツ先生インタビューマイペースな芸術家×クール美人！境遇も性格も真逆な高校生たちの不器用な愛♥初コミックス『泥中に咲く僕ら』

2025/10/01 17:00

一枚の絵をきっかけに二人の心が交わっていく──

BL作家インタビュー「801 AUTHORS 108」第4112回
ヨモツ／大洋図書／H&C Comics iHertZシリーズ
コミックス『泥中に咲く僕ら』10月 1日発売
サイン本プレゼントあり！詳しくはインタビュー後に！

STORY
高校生の水野は、外見ばかりが評価されることに嫌気がさしていた。人目を避けて逃げ込んだ美術準備室で風変わりな男・田沼と出会う。第一印象は最悪──だけど、田沼が描いた一枚の絵に、水野の心は大きく揺さぶられ、思わず涙をこぼす。そんな水野を田沼は引き寄せキスをして─…心に強引に踏み込んでくるくせ、本心を見せない田沼。あのキスの“理由”を水野は知りたくて──

――作品紹介をお願いします
恵まれた環境にいるけど、どこか空虚さを抱えた水野と、才能はあるけど生まれた環境にコンプレックスを抱える田沼が、一枚の絵をきっかけに影響し合う話です。対極にいる者同士が好きなのと、元々考えていた水野と田沼、それぞれが主人公の話を融合させて今作になりました。

――主人公たちはどんな攻×受ですか？
マイペースな不器用芸術家攻め×一見クールな包容系美人受けですかね。(属性の概念が難しい…)
美形でクールに見えるけど、思いやりや気遣いを内包しているお坊ちゃまな水野と、才能もありマイペースで我が強いけど繊細さと脆さも持つ絵描きの田沼です。

――当て馬や重要な脇役は？
田沼の恩師である椎名です。始めは水野と田沼の関係をあまりよく思わない人物設定でしたが、結果的には二人の間を取り持つ温厚な人物になりました。元々考えていた「ヒイラギ」という田沼の中学時代の話の重要人物でもあります。

――今作のこだわりはどのあたりでしょう？
できるだけ、絵柄の繊細さやキャラの心情が伝わる表情と演出を心がけましたが、出来ているかわわかりません…(笑)。
満足できていない部分も多いので精進します。

――苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください
初めての連載ということもあり、ストーリーと絵、ほぼ全てに関して苦労したと思います。終わり方は大体決まっていたのですが、間の話全然思いついてないやマジでどうしよう…みたいな。
反省点もいっぱいですが、気に入った表情などが描けたときは楽しいし満足感がありました。

――今作にまつわる裏話はありますか？
先ほども少し触れましたが、元々「水蓮」と「ヒイラギ」という別々の話を考えていました。
水野はもっとやさぐれた冷めたキャラで美術部の物静かな子と仲良くなる過程で心を開いていくような話。
田沼は、自棄的で怒りや孤独を傷つけることでしか吐き出せない鋭利な少年でしたが、椎名に絵を教わり、初めて感情の行き場を見つけることができるという話でした。
水野が出会った美術部の子が田沼になり、二人のキャラや話も変わって行きました。

――執筆中の思い出に残る日常エピソードなどうかがえますでしょうか
本作とは関係ないのですが、姪の誕生に新しい未来を感じる一方で、いつも野菜を持ってきてくれた近所のおばあちゃんが老衰で亡くなり、寂しさと喪失感を抱きました。喜びと別れを同時に経験し、時の流れを強く実感した出来事でした。

――今、何かハマっていることは？
甥と姪に貢ぐ、珈琲を淹れる、チェス、ポケモン、最近はハリネズミを飼いたい衝動があります。

――BL作家になったきっかけを聞かせてください
pixivに投稿していた漫画に声をかけていただいたのがきっかけです。当初は気兼ねなく描ける場所が欲しくて始めましたが、編集さんに見てもらうことで成長につながるかなと感じ、商業にも挑戦してみようと思いました。

――発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう？
一つの作品が世に出るまでには本当に多くの方の手がかかっているのだと改めて実感し、恐縮至極に存じます。

――ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ！
拙い部分もあるかと思いますが、どこか琴線に触れるものがあれば嬉しいです。二人をよろしくお願いします。

◆担当編集より
相反するふたりが　共鳴する──ヨモツ先生デビューコミックス『泥中に咲く僕ら』10月1日発売！

性格も境遇も正反対なふたりが、一枚の絵によって「共鳴」し、互いに影響を与えながら、少しずつ混ざり合っていく様子が繊細かつエモーショナルに紡がれていきます。

強引で奔放に振る舞う田沼。
「氷の王子」と呼ばれ、一見クールで近寄りがたい水野。
そんなふたりの弱さや人間らしさに触れるたび、彼らがますます愛おしく感じられることでしょう。

どこか危うく、けれど絶妙なバランスで惹かれ合うふたりの恋の行方から、最後まで目が離せません！
どうぞ、その結末を見届けてください。