12/04 もりもより先生インタビュー 孤独に生きる寡黙な竜×居場所を探す人間の人外嫁入りファンタジーBL♥コミックス『イグナートの花嫁 1』
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2024/12/01 17:00
BL作家インタビュー「801 AUTHORS 108」第3836回
noko/渋谷六花舎/LUPiNUS
コミックス『LET ME SHOW[レミショー]』11月17日~配信中
サイン色紙プレゼントあり! 詳しくはインタビュー後に!
STORY
かつて人気俳優だった井浦和也(いうらかずや)は、ゲイバレのストレスで体調を崩し、表舞台から遠ざかること5年。現場復帰したいと思えるようになったころ、後輩俳優・山田理玖(やまだりく)とのBL映画W主演オファーが舞い込む。その矢先、理玖がTV番組で堂々と井浦に好意があることを公言したせいで、井浦は再び世間の注目を集めることに。理玖を理解できない井浦だが、彼の行動はすべて【井浦和也】のためだったと知り……?
――作品紹介をお願いします
事務所の後輩であるイケメン俳優が、世間にゲイとバレて表舞台から遠ざかってしまったアラフォーの俳優を完膚なきまでにすくいあげる話です。
BL映画W主演をきっかけに話が展開していきます。
シリアスめなお話ですが、テンポよく楽しく読んでいただけると思います。
――主人公たちはどんな攻×受ですか?
同じ事務所の先輩後輩で、”今どき思想”の年下俳優・理玖(溺愛系執着攻め)と、固定概念で苦しむアラフォー俳優・井浦(不憫受け)という真逆の性質の二人です。
井浦は同性愛を受け入れられる時代の俳優ではなかったため、思い悩んで苦しんできたのに対して、理玖は「なんでそんなことで悩むの?」と心の底から疑問に思っている。
じゃあ井浦さんの生きやすい世の中にしよう! という方向へ思考が向かうので、一風変わった攻めかもしれません。
――当て馬や重要な脇役は?
お話に直接関係ないかもしれませんが、林マネージャーは井浦にとって重要な人物です。井浦が腫物扱いみたいな時期であっても、「も~!またウジウジして~! しっかりしてくださいよ!!」という感じでカラッと元気に喝を入れられるのは彼女だけだと思うので。
――今作のこだわりはどのあたりでしょう?
二人の気持ちの変化をいかに言葉で説明せずに見せられるか考えました。漫画だったら、こうなってこう! とわかりやすくはっきり描くべきかもしれませんが、生きていく上で感情が動く瞬間って型が無いと思うので、「本当にありそう」感を出すことにこだわりました。
いろんな偶然や出会いや思想に出会って変化していく。大人だってそうだよねと。
――苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください
絵がとにかく大変でした…! 理玖がほとんど表情変化が無いので、その無表情の中に隠れた熱いパトスをどう表現しようかと苦悩しました。ここぞというときにグワッと表情変化をつけたかったので、最初の方は結構試行錯誤していたと思います。
なので、感情(欲望?)をむき出しにした瞬間の理玖を描くのは楽しかったです。
あと、井浦の泣き顔は何回描いても楽しかったです(笑)。
――今作にまつわる裏話はありますか?
井浦家の事情が結構練ってありました。
固定概念で苦しむ井浦の両親がフラット思考なわけがなく…。
はっきりとカミングアウトはしてないんですが、子供の頃からなんとなくバレていて、両親はどう接していいかわからなかっただけなんですよね。幼少期の井浦から目をそらし続け、バレた時は世間体のことしか考えられなかった。
そういう時代に生まれたら、そんなもんじゃないのかなと思うんです。
それでも愛情があるので、両親も時代と共に考え方が変化していき、時間をかけてようやく向き合えるようになってきたのだと思います。
――執筆中の思い出に残る日常エピソードなどうかがえますでしょうか
いい作品を見ると、見ただけで吸収して能力がアップした気になるという便利な性格をしているので、ドラマや映画を観たりライブへ行ったり、漫画もジャンルを問わずめちゃくちゃ読みました。
――今、何かハマっていることは?
怪談が大好きなので、耳が暇だとすぐYouTubeで怪談を再生してしまいます。
でもちゃんと怖くなるので夜はヒトコワに切り替えます。
――BL作家になったきっかけを聞かせてください
商業BLが昔から好きだったので、何歳でもいいから、いつか自分の漫画を描いてどこかで公開しようと思っていました。
ある時、よく作業通話していた友人のデビューが決まり、応援しているうちにやる気がふつふつと湧いてきて、レミショーを描き上げて出張編集部へ持っていくこととなりました。
そこでLUPiNUS編集部の担当編集さんに原稿を持ち帰っていただいたのがきっかけで今に至ります。
大人になってからでも、夢って叶うんだなあ~! と思いました。
――発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう?
自分100%の作品を読んでいただけるって、とんでもなく幸せなことだなと喜びを噛みしめています。
連載時からレビューや感想も頂くようになって、ひとつひとつ、何度も反芻して大切に心に刻んでいます。
――ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ!
はじめまして、nokoと申します。
ここまでインタビュー記事をお読みいただき、ありがとうございました!
少しでも、誰かの心に残る作品であったら嬉しいです。
■担当編集より
『LET ME SHOW[レミショー]』は、第1話を出張編集部にお持ち込みいただき、「なんだこれ…ページをめくる手が止まらないぞ…!」と衝撃を受けた作品です。
心に傷を抱えた受けの井浦さんと、斜め上スパダリの理玖くんがどんなストーリーを紡いでいくのか、続きが気になって仕方ありませんでした。
井浦さんは、心のよりどころだった俳優業を奪われてしまい、悪夢のような日々を過ごしていました。
己の価値観を変えられずに苦しみ、もがいていた時に、後輩俳優の理玖くんと再会します。
救いの手を差し伸べる理玖くんですが、井浦さんはそう簡単に心を開くことができません。
なかなか前に進めない井浦さんの心の動きも、読者の皆様には楽しんでいただけるのではと思います。
謎の多い理玖くんですが、過去に井浦さんとのかかわりで人生が変わりました。
井浦さんへの一途な愛が彼の原動力となり、【井浦和也】を取り戻すべく奮闘します。
底知れぬ深い想いと、清々しいまでの執着は必見です。
理玖くんという『絶対的な味方』が現れたことで、井浦さんが自分自身を認め、素直に愛を受け取れるようになっていく様子を、ぜひともご一読いただきたいです!
・電子単行本共通特典/描き下ろし漫画12P
・Renta!限定特典/描き下ろし漫画2P
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皆さんの感想が先生に届きます♥
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(C)noko/渋谷六花舎