NEW!11/15 七生えむ先生インタビュー 飄々としたスゴ腕詐欺師×美人なキレ者ヤクザ♡ ドラマティックな裏社会BL！コミックス『君を喰らわば欲まで』
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2024/11/15 17:00
BL作家インタビュー「801 AUTHORS 108」第3823回
七生えむ／オーバーラップ／リキューレコミックス
コミックス『君を喰らわば欲まで』11月15日発売
サイン本プレゼントあり！ 詳しくはインタビュー後に！
STORY
金のためなら誰でも騙すスゴ腕詐欺師の環(たまき)が街で出会ったのは、冷たい雰囲気を纏う美人なヤクザの幹部・蛍(ほたる)。見惚れていると、なんと死角から蛍を狙う輩が!? 思わず庇いに行くが、銃で撃たれ怪我を負ってしまう!!「身体が勝手に動いちゃった あんたが綺麗だからかな」命の恩人になった環に、蛍は“お返し”をしてくれるという。真っ直ぐな瞳を持つ蛍の美しさに欲情し、ねだるような視線を向けていると蛍はおもむろに環のモノを奥まで咥えて――…「借りを返すまで」と始まった、奇妙な同居生活。次第に距離が近づいていく二人だが――食えない詐欺師×美人キレ者ヤクザのドラマティック・裏社会BL!!
――作品紹介をお願いします
スゴ腕詐欺師の環は、ある日街で見かけた美人ヤクザの蛍に一目惚れ。敵対組織の銃弾から蛍を庇うところから物語は始まります。「命を救われた借りを返すまで」という条件で始まった奇妙な同居生活の中、次第に距離が近づいていく二人。けれど環が時折見せる仄暗い表情に気づいた蛍は……。
詐欺師と極道という裏社会で生きる不器用な二人が、互いに探り合いながらも惹かれていき、いつしか救いになる──そんな”救済”が物語の主軸です。
――主人公たちはどんな攻×受ですか？
金のためなら誰でも騙す凄腕詐欺師／東雲環(しののめ・たまき)
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美人でキレ者のヤクザ幹部／冴島蛍(さえじま・ほたる)
環は某映画の「キツネの詐欺師」から着想を得たキャラクターで、何を考えているのかわからない飄々とした男。どこからどこまでが本音で嘘なのか？
蛍はとにかく男前、何を差し置いても男前！ 頼り甲斐のある、それでいて命を差し出したくなるような美人で、部下に慕われ喧嘩も強い。ツンデレになってしまわないようにだけかなり気をつけました。
――当て馬や重要な脇役は？
極道の組長と、蛍と主従関係にある若頭の2人は物語の重要な役どころであり、私自身もかなり気に入っているキャラクターです。今は絶滅したような昔ながらの侠客で、一本筋の通った仁義に篤い男たち。なのでとにかく心根を男前に描くことを意識しました。組長と若頭は冴島蛍という男を作り上げた存在でもあるので、かっこいい男の育ての親はやはりそれの上を行くかっこよさでなくてはなりません。
また物語終盤でも大事な役を担う闇医者のトモイも気に入っています。「オカマの闇医者」というセンシティブの塊のような存在ですが、そのデリケートさを跳ね除ける明るさと賢さ。トモイも蛍の次に美人に描くように意識しました。
――今作のこだわりはどのあたりでしょう？
ヤクザ裏組織が舞台なので、ヤクザのやりとりができるだけリアルになるよう考えていました。とはいえ今時見かけないようなタイプの極道なので、「かっこいい極道ってこんなだったらいいな」という理想を多めに入れ込んだファンタジーではありますが…。
ストーリーはシリアスな命の獲り合いがベースにありつつ、シリアスに振り切らないようコメディ色もプラスし、映画のようなドラマチックな展開になればと思いながら描きました。
蛍はとにかく男前かつ美人になるように、顔面の造形、特に目力と睫毛にめちゃくちゃこだわりました。まばたきで風が起きるレベルの睫毛です。羨ましいですね。またカラーイラストでは瞼にキラキラのアイシャドウがのっています。美人なのでお化粧しなくても発光します。
環は蛍と対になる存在なので、顔面力の強い蛍に対してキツネ系やヘビ系の薄味塩顔をイメージしました。
――苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください
「今作のこだわり」の解答と重複しますが、シリアス色の強い展開と、ヤクザ裏組織という裏社会で生きる2人が主人公なので、そこをリアルにするのが難しく、ヤクザ用語や隠語をかなり調べました。
また蛍の刺青は、一話の作画に入る前に一からデザインを起こし、大きめのサイズで平面図で描いたものを変形して貼り付けているのですが、その平面図を作るのが作中で一番大変でした。和彫特有の濃淡は1マス1マスグラデーションをかけて作ってあります。
その刺青も胸から肩・腕・背中にかけて大きく入っているので、少し服がはだけるだけで見えてしまい、「刺青の入れ忘れ」が多発し編集さんは毎度チェックが大変そうでした。すみません！
――今作にまつわる裏話はありますか？
怪我の描写や殺陣シーン、食べ物の作画はかなり楽しく描かせて頂きました。2話で環が振る舞う「鉄分モリモリメニュー」はレバニラとカツオのカルパッチョ、ひじきの煮物にあさりのお味噌汁です。
組長のモデルは俳優の岩城滉一さんで、白髪に見えますが髪は銀色に染めています。
作中で出てくる拳銃はニューナンブという警察官がよく持っている種類で、警察の押収品が横流しされている可能性をこっそり示唆しております。
ヤクザ言葉を話させるにあたり、蛍や宗方組の面々を関西弁にしたい気持ちもあったのですが、舞台は東京の繁華街にしたかったので江戸っ子に変えました。関西弁がすごく好きなのでどうにか関西人キャラをねじ込めないかと思ったのですが、今回は難しかったです。
ちょっと描きたかったけど入れられなかったネタとしては、ダンプカーで事務所に突っ込む敵対組織、違法賭博の裏カジノ、蛍の具体的なシノギなどがありますが、ギャグになっちゃうので小ネタ漫画としてそのうち個人的に描きたいです。ちなみに車で建物に突っ込むときは(運転席から降りられなくなっちゃうので)バックで突っ込むのがカチコミの常識らしいです。
――執筆中の思い出に残る日常エピソードなどうかがえますでしょうか
作画中は煙草とミントガムを延々お供にしているのでつい本数が増えてしまいます。禁煙したいと思いつつ、私の作品にはやたらと喫煙者が多いので、煙草を吸わせるシーンを描くたび自分でもあ～吸いてえ…となって困ります。お前らのせいやぞ！
――今、何かハマっていることは？
幼い頃から長年ひどい便秘体質だったのが、一年前くらいに普段のお茶をルイボスティーに変えて毎日一生懸命飲んでいたらなんと、解消しました……！ルイボスティー、超おすすめです。あらゆる人に布教しています。
今回は他社さんと同時連載で、人生で一番忙しいんじゃないか…という日々で趣味が何もできなかったので、悲しいかなプライベートがそれくらいしかありません。落ち着いたら観たかった映画を全部観ようと思います！
――発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう？
「もう3冊目のコミックスなのか…」という感慨深さがあります。ついこのあいだデビューしたと思ったのに早いものです。
ヤクザものがどれくらい世の中にウケるのかわかりませんが、好きなものを詰め込んで大事に描かせて頂いたので、男前受けが好きな方、ヤクザBLやアングラBLが好きな方、そしてヤクザものに今まで興味なかった方にも新しく刺さるといいなと思いながら、ドキドキソワソワしております。
――ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ！
こうしてインタビューにまで関心を向けて頂き、本当に嬉しく光栄に思います。
単話版からの加筆修正に加えアイキャッチやカバーの裏までこだわり抜いて描かせて頂いたので、ぜひ単行本でお手にとって楽しんで頂ければ幸いです！
◆担当編集より
二人の関係の行く末に目が離せない、アウトローでドラマティックな裏社会BLが爆誕しました!!
七生えむ先生の最新コミックス『君を喰らわば欲まで』が11月15日にリキューレより発売です！
飄々とした詐欺師・環と美人でクールなヤクザ・蛍。
はっきりと気持ちを口にしなくても、でも確実に距離が縮まっていく二人の様子にはときめきが止まりません!!
何が本音で何が嘘なのか…腹の読めない環には翻弄され、そんな環にも真っすぐな瞳と思いを向ける蛍の男前さには悶えさせられる作品です。
特に蛍の美人さは顔面国宝！ という感じで、お顔がアップのコマではその麗しさにドキドキさせられっぱなしでした…。
二人の恋愛はもちろん、ヤクザものとしての作りこみも素敵です!!
組の屋敷や街並み、蛍の綺麗な刺青、個性豊かな舎弟たちに超絶かっこいい組長と若頭、躍動感のある殺陣のシーン…。
七生先生だからこそ描ける世界観がここにあります！
シリアスな展開がありつつ、クスリとさせてくる登場人物たちのコミカルなやりとりも光るお話です。
台詞の一つ一つや背景の描きこみにもぜひご注目ください！
詐欺師とヤクザの奇妙な同居生活が、二人にどんな変化をもたらすのか…。
沢山の方に見届けていただきたいです!!
一度読んだらまた読み返したくなる、読み応えたっぷりな騙し絆され合うドラマティックな裏社会BLを、ぜひお手に取ってご覧ください！
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(C)七生えむ／オーバーラップ
