サクラジャム先生、ツカモトマユミ先生インタビュー

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サクラジャム先生、ツカモトマユミ先生インタビューほがらか男子×訳あり転校生の青春ラブストーリー！コミックス『あの夏とボクらの初恋（合本版）』

2024/08/08 17:00

訳あり転校生・如月が抱えているものとは一体……？

BL作家インタビュー「801 AUTHORS 108」第3736回
作画：サクラジャム　原作：ツカモトマユミ／eBookJapan Plus／BLfranc
コミックス『あの夏とボクらの初恋（合本版）』
サイン色紙プレゼントあり！詳しくはインタビュー後に！

STORY
小雨降る朝のバス停で、高梨時生は見慣れない制服を着た少年と出会う。その日のホームルーム、転校生としてやってきたのは朝に見かけた少年、如月雨音。都会で高校生ピアニストとして活躍していた彼の、片田舎への転校にざわつく生徒たち。ふたり出会ったこの夏が、大切な恋のはじまりだった。ほがらか男子×訳あり転校生の青春ラブストーリー！

――作品紹介をお願いします
サクラジャム　こんにちは、サクラジャムです。『あの夏とボクらの初恋』は、夏のはじまりに育った環境の全く違う二人の高校生が出会い、自然の中二人だけの夏休みを通してお互いの抱える過去の傷や直面している問題を埋め合い、芽生えた恋を育むお話です。

ツカモトマユミ　小雨降る初夏。季節外れの転校生如月雨音と高梨時生の二人が出会い、お互いがかけがいのない存在になって行く青春ラブストーリーです。美しい夏の景色と時生と雨音の二人きりの夏休みをお楽しみ頂けたら嬉しいです。

――主人公たちはどんな攻×受ですか？
サクラジャム　攻の高梨時生(たかなしときお)は自然の中で育った活発でおおらかな誰にでも優しく、積極的に受にアピールしていく人懐こい男の子です。
受の如月雨音(きさらぎあまね)は都会で育ち厳しい教育を受け育った芸術肌の男の子です。一見物静かで近寄りがたいどこか影のあるような感じですが、内面は素直で自身の問題としっかり向き合う芯のある男の子です。

ツカモトマユミ　攻め→高梨時生
ほがらか方言男子。明るく学校でも友達の多いタイプ。人に好かれやすいお人よし。

受け→如月雨音
季節外れの訳アリ転校生。口数が少なく物静かなタイプ。実は笑うと可愛い。

――当て馬や重要な脇役は？
サクラジャム　雨音のピアノの先生『日比谷匡介』です。大人気のプロピアニストです。日比谷先生登場回は是非BGMにピアノ音楽を聴きながら読んで欲しいです。

ツカモトマユミ　このお話で重要なポジションだったのは、雨音のピアノの先生である日比谷先生です。初めての恋で夢のような時間を時生と過ごしている雨音を現実に引き戻すという役どころなので、雨音が本能的に絶対敵わない人にしようと思い創りました。それもありかなり理想の詰まった大人キャラになった気がします。日比谷先生は雨音にとって東京での良き理解者で唯一甘えられる存在だったのが、時生との出会いによって雨音は『日比谷立ち』をして行きますが、きっとずっと見守ってくれる人なのだろうなと思います。サクラジャム先生がとっても素敵に描いて下さいましたのでとてもいい男に仕上がったと思います。

――今作のこだわりはどのあたりでしょう？
サクラジャム　舞台が地方での夏休みとのことで、限られた夏休みの期間に二人が自然豊かな土地で様々な夏イベントを計画し満喫する様子が、描いていても見ていても楽しく細部にこだわったところでした。二人がどんな夏休みを過ごすのか楽しんで頂けたらなと思います。

ツカモトマユミ　夏ボクは『青春×初恋』をテーマにしよう！と思い書きました。育った場所も環境も違う二人が出会い恋に落ち、でもまだ子どもで無力だから『好き』という気持ちだけではだめで……。二人がそれぞれちゃんと大人にならないといけないという現実の厳しさみたいなものをきちんと出したいなと思い、企画の段階から雨音が東京へ戻り時生と離れ離れにする事は決めてました。でも夏の恋を儚い幻で終わらせないのも決めてましたので再会ENDにしました。

――苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください
サクラジャム　私自身の時代の夏休みと今の夏休みとではかなり違う部分があるので、その辺の違いを感じさせないくらいにどの年代にも楽しんで頂けるこれぞ納得の夏休み！という描写に少々苦労しました。また、雨音が喜怒哀楽も口数も少なく心情描写がとても難しい子なので、表情で表現させるのが特に大変でした。雨音の表情から色々感じて頂けたら嬉しいです。

ツカモトマユミ　夏ボクは苦労よりはるかに楽しいが多い作品になりました。サクラジャム先生のおかげで時生と雨音にたくさん夏デートをさせてあげられました。ひまわり畑に花火に海とフルコンプだと思います。どのシーンもサクラジャム先生が美しく描いて下さり私の胸にもしっかりと刻まれています。特にひまわり畑のシーンは胸にぐっと来てウルっとしてしました。あんな美しい景色を見せられたら時生の事、好きになっちゃいますよね(笑)。時生と雨音もどこへ行っても素敵な場所だったので楽しかったと思います。

――今作にまつわる裏話はありますか？
サクラジャム　原作のツカモト先生から最初に頂くシナリオが、お腹いっぱいデザート多めのフルコース(例えが難しくてすみません！)というような素晴らしいシナリオを頂くのですが、頁の都合で泣く泣く削った部分などがあり、欲を言えば全部食べたかったな…という感じです。
今作ではピアノがテーマのひとつになっていますが、友人に作品をテーマにした2分ほどのピアノ楽曲を作って頂きました。こちらは私のXの作品告知動画で聴くことができますので是非。

ツカモトマユミ　実は夏ボクのイメージは岡山県なんです。仕事での大阪出張に無理やりくっつけて弾丸ロケハンもしてきました。なんで岡山かというと、シャインマスカットが大好きで『青春って言ったらマスカットじゃん！』という発想からあれこれ設定などをつくって行きまして。それで時生にマスカットに関連する設定をと思い、マスカットの果実園と銘菓を結びつけ、時生の実家を老舗の和菓子屋さんにしました。ちなみに時生のお家の銘菓緑珠宝は源吉兆庵さんの『陸乃宝珠』がモデルです。とても美味しいですよ。

――執筆中の思い出に残る日常エピソードなどうかがえますでしょうか
サクラジャム　一番大きな事は飼っている猫の週2回の通院が始まった事です。食欲が以前より無くなってしまい心配でしたが、執筆してる最中にカリカリ…という音が聞こえると「食べてる食べてる」と安心していました。今も通院は続いていますが、おかげ様でのんびり元気に過ごしてます。

ツカモトマユミ　夏ボクを書こう！と決めたきっかけなんですが、ちょうどその頃別の仕事で高校生アイドルの方々とご一緒させて頂いていて。本当に彼らの日常がまぶしくて青春っていいなと思いました。この頃の恋はいつまでも色あせないと思います。夏ボクもそんな物語になっていたらいいなと思います。

――今、何かハマっていることは？
サクラジャム　最近動画編集を始めました。テロップを入れるくらいはできるようになったので個人的に満足しております。あとは競馬場によく遊びに行っています。馬も見れて自然のある広い空間がリフレッシュにとても良いです。競走馬の血統の勉強も楽しくて良い息抜きになってます。

――発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう？
サクラジャム　夏のお話が夏本番に発売できてとても嬉しく思っています。自分でも全話一気に読み返すのを楽しみにしてます。

ツカモトマユミ　『夏ボク』の世界観と同じ『夏』というピッタリな季節に発売となり、非常に嬉しく思います。サクラジャム先生がとても素敵な表紙を描いて下さってます。デザインもデザイナーさんが素敵に仕上げて下さって、発売が待ち遠しいです！キラキラの夏の中にいる時生と雨音を見て頂けたら嬉しいです。

――ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ！
サクラジャム　たくさんのBL作品の中から1つのお話と出会うのは結構運命的な出会いだと思います。このメッセージを読まれている皆様が『あの夏とボクらの初恋』の世界で甘酸っぱい二人の夏休みを見届けてくださるひとりになってくれたらこれ以上の幸せはないなと思います。これからも執筆頑張ります！最後まで読んで頂きありがとうございました。

ツカモトマユミ　ここまで読んで頂きましてありがとうございます。
『あの夏とボクらの初恋』は思い残すことがなにもないくらい自分でも書き切れた作品となりました。漫画を描いて下さったサクラジャム先生のおかげで本当に素敵な作品となりました。書き切れた～といいつつ最近はちょっと成長した二人のお話も書いてみたいかも～などと妄想がウズウズしております(笑)。音声ドラマ化の展開も予定しておりますので、こちらも宜しくお願い致します！これからも『キュン』とするBL作品を手掛けて参りますので、皆様どうぞよろしくお願い致します！

担当編集：BLfranc　Kより

BLfrancとして『あの夏とボクらの初恋』電子単行本のPRをする機会をいただけて光栄です。

都会から転校してきた高校生ピアニスト雨音は、最初少し影と憂いがあるクールな少年ですが、自然豊かな地方育ちでおおらかな時生に出会い、少しずつ成長していきます。
ピュアで可愛いふたりが“THE・夏の思い出”を重ねながら気持ちを近づけていく様は、もうなんというか読みながら「ンンンンンッ」と見悶えたくなるくらい最高です。

私は何度か机に突っ伏しました。

原作のツカモト先生の熱烈なラブコールでサクラジャム先生に作画をご担当いただいたのですが、あまりにも見事に脳内を具現化していただき、良くツカモト先生と「甘酸っぱい！照れる！だがそれが良い！」とうめいていましたので、皆様にも素敵なアオハルラブを余すところなくご堪能いただきたいです！

eBookJapanでは、1話まるごと無料配信中ですので、ぜひお試しくださいね。