早寝電灯先生インタビュー

少しずつ縮まる距離感♥ありのままで向き合う二人…

BL作家インタビュー「801 AUTHORS 108」第3700回
早寝電灯／ホーム社／eyesコミックス
コミックス『おねがいヒーロー涙をみせて』6月25日発売
サイン本プレゼントあり！ 詳しくはインタビュー後に！

STORY
シノとユキは幼馴染でありながら、顔を合わせると些細な言い合いをする仲。大学進学を機に会うこともなくなる──と思っていたのに、親の提案でルームシェアをすることに。ふたりきりの同居生活が始まるが、喧嘩相手だったシノにどう接するべきかわからず、複雑な感情を抱くユキ。少しずつ関係性が変わっていく中、ユキはシノから「俺のこと意識してよ」と言われ……?そしてユキが抱える、誰にも言えなかった過去の出来事とは──。イケメンで一途な幼馴染×生物学科の苦学生、腐れ縁の幼馴染ふたりが新しい関係を模索する同居ラブストーリー。

――作品紹介をお願いします
幼馴染でくされ縁、遠慮はないけど一見それほど親しくなかった二人が、大学進学にともなう同居で距離を縮めていく話です。

距離があるからこそ遠慮がなくて居心地のよかった関係性を変えることによって、今まで共有できなかった記憶や経験に直面してしまう二人が、どうやってそれを乗り越えていくのかというところを描きました。

――主人公たちはどんな攻×受ですか？
【受】ユキ(鹿角雪次)
一見へらへらしているものの、しっかりものの苦学生。バイトをたくさんやっていて、大学のサークルにはいる暇がありません。
植物が好きで生物学科に進学。特に街中に生えている「雑草」とされるような種が好きです。

事情があって自分の内情に踏み込まれるのにとまどいがあるため、他人にも深く踏み込むことができずにいました。
そういう微妙な心情を踏み荒らさずにいてくれた、攻めのシノのことを大切に思っていますが、大学進学とともに疎遠になってしまうだろうと思っています。

【攻】シノ(高里志乃也)
前向きで態度が大きいですが、実は相手の様子をよく観察している元柔道部。現在はピアノサークル所属の幼馴染。
上に年が離れた優秀な兄が二人もいて、不自由なく育てられたものの若干の窮屈さも感じています。

受けのユキに好意をもっていますが、距離をたもちながらも遠慮なくやりあう関係性が心地よくて、高校時代はそれに甘んじてしまっていました。
進学先の大学がユキ(受)と同じであると知っており、大学入学とともに彼との関係性が変わることを望んでいます。

――今作のこだわりはどのあたりでしょう？
犬猿の二人が仲良くなっていく話ではなく、犬猿に見えていたけど本当はその関係性も大事にしていた二人が、関係性のステージを変えてお互いに踏み込んでいく話にしたいと思っていました。

今回の攻めと受けは犬猿というほどではありませんが、親しく遊びにいくような友達ではなく悩みを打ち明けるような関係性ではありませんでした。
だからこそ、廊下ですれ違いにくだらないことを言い合ったりするのが楽しく、そこに気楽な絆も感じていたような二人です。
それももちろん大事な関係なのですが、そうであることでお互いに言えないこともあったし、特に受けのユキだ誰にも言えない秘密を抱えています。

気楽な関係性をやめて相手に踏み込んでいくことで、かつて共有できなかったものが浮き彫りになっていくけれど、だからこそ相手の経験を理解するための最大限の努力があるような、そんなラストをかけていたらいいなと思っています。

――今作にまつわる裏話はありますか？
受けのユキの目元に三つ、首筋に三つほくろがあるのですが、さすがに多すぎて担当さんに毎回ほくろの作画を死ぬほどチェックしてもらっていました。

――執筆中の思い出に残る日常エピソードなどうかがえますでしょうか
今年の朝ドラと大河、両方はまっています。とてもおもしろいです。

――今、何かハマっていることは？
背景作画をうまくなりたいなと思ったので、散歩をしながらたまにスケッチしています。
ですがすでにちょっと挫折気味です。

――発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう？
毎回発売日にはどきどきしています！
今回の表紙は背景ありにしたいと思って頑張って描いたものなので、表紙からでも興味をもって手に取ってもらえたら嬉しいです！

――ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ！　
インタビューを読んでいただきありがとうございます！
自分の作品を説明するというのは難しいもので、毎回うんうん言いながらかいていますが、なにか参考になりましたら幸いです。

担当編集より
早寝電灯先生の.Bloom最新コミックスは、幼馴染同居BLです。
幼馴染といってもシノとユキは特別仲良し、というわけではなく、むしろお互いの顔を見ると軽口をたたき合うような仲。
高校卒業をきっかけにもう会うこともなくなるんだろうなと思っていたところ、シノとユキの母親同士がふたりの同居を(ほぼ確定事項として)提案し、ルームシェアをすることに。これまで近すぎず、遠すぎない距離にいた関係が変わっていくことに戸惑うユキと、実はユキにずっと想いを寄せていたシノ。そんなふたりが新しい関係性を模索するお話です。

ユキに片想いをしていたシノが、これまでの関係性ではなくもう一歩踏み込んでユキに近づきたいと行動するシーンはぐっときます！
また、ユキはこれまでの距離感に心地よさを感じていた一方で、シノが関係性を変えようとしてくれたことで、戸惑いつつも自分の感情に向き合い、これまで誰にも言えなかった秘密をシノに打ち明けることができ――終盤のそのシーンは切なさややるせなさで胸がいっぱいになります…！
色鮮やかな景色の中、丁寧に描かれるふたりの感情や葛藤は、読み手の心を揺さぶること間違いありません。
早寝電灯先生の作品が好きな方は勿論、幼馴染やくされ縁といった設定が好きな方も新しい発見がある作品になっていると思いますので、ぜひチェックしてみてください！

コミックス『おねがいヒーロー涙をみせて』

特典情報

【特装版】
・アニメイト限定：描き下ろし漫画入り4ｐリーフレット
・とらのあな限定：描き下ろし漫画入り4ｐリーフレット
・ホーリンラブブックス限定：描き下ろし漫画入り4ｐリーフレット
・コミコミスタジオ限定：描き下ろし漫画入り4ｐリーフレット
・電子書店限定：描き下ろし2ｐ漫画
・協力書店限定：描き下ろし漫画ペーパー

詳しくは.Bloom公式HPまたは公式X(旧Twitter)をご確認ください。

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