あやみね稜緒先生インタビュー

甘いキスで霊力供給!?孤独な者同士の運命のビッグラブ♥

BL作家インタビュー「801 AUTHORS 108」第3153回
あやみね稜緒／シュークリーム／from RED
コミックス『うそぶく狐は花を咬む』8月5日発売
サイン本プレゼントあり！ 詳しくはインタビュー後に！

STORY
【甘美にとろめく霊力供給】愛が深い包容力攻 × 愛に飢えた高慢美人妖狐。亡き祖父の家で出会ったのは、美しく高慢な「妖狐」のカズネ。幼い頃から霊力が強い体質の健は、出会いがしらにキスをされ、祖父に似ているという「霊力」をすっかり気に入られてしまう。さみしがりやのくせに強がってみせたり、意地っぱりのくせに、ひとたびキスをすれば甘くとろけて「おかわり」をねだるカズネに、気づいた時には心を奪われていた。時間を積み重ねていくほど、健のなかで獣じみた欲望が加速していくが、人と妖、共に生きるには乗り越えなければならない壁があって――。果てない愛情で孤独を満たしあう、相互救済ラブストーリー！

――作品紹介をお願いします
亡き祖父をきっかけに出会った妖と人間が、霊力供給という関係のもと、互いの【孤独】や【喜び】を補い合って満たされていくお話です。
三角関係……とは違うものとして描いていますが、主役の2人を振り回す大きな存在があって、その存在をそれぞれが大事に思ってきたからこそ二人の感情がすれ違ったり、理解したり、揺れ動いていくお話が描きたいと思いました。

――主人公たちはどんな攻×受ですか？
妖のカズネは強い妖力と、長い時間の孤独ゆえに人に対する接し方が分からず、高慢でプライドの高い受です。
対して、健はお爺さんゆずりののんびりさと度胸を持っていて、誰に対しても分け隔てなく接することが出来るのですが、見えないものを感じられる体質ゆえ、本当の自分を見せることが出来ずに生きてきた攻です。
どちらも一人で生きてはいけるけれど、どこか二人とも『寂しさ』を抱えていて、それを無意識に補い合っていける二人になります。

――当て馬や重要な脇役は？
二人にとっても、物語にとっても重要なのはやはり祖父【健臣】の存在です。
健臣に対するカズネの気持ちに、やきもきしたり、振り回されたり、気付きを得たり。
亡くなっていながらも大きな存在感のあるキャラだと思います。　

――今作のこだわりはどのあたりでしょう？
ちょっと不思議、だけど不思議過ぎず。キャラに対しての愛着や共感を持ってもらえるといいなと思いプロットを練りました。
なので、妖が受の作品ではありますが。妖が存在している描写は極力少なめにして、人間とは違う反応などを強く演出しています。
それと、自分の性癖の一つに『エロよりも気持ちいいキス』があるので。
人同士では生まれない(味、テク共に)美味しいキスが沢山描けたらいいなという強い野望も込めました！

――苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください
上にも書いたのですが、キスの描写が四六時中描けるので、その点は毎回うきうきしながら描いていました。
が。大好きなケモ属性ゆえにこれまた大好きなお尻が毎回尻尾で消えてしまう事に嘆くこともしばしばでした……。

――執筆中の思い出に残る日常エピソードなどうかがえますでしょうか
仕事に集中したい時期は、なるべく面白そうな作品に手を出さないようにしているのですが。うっかり沼に落ちかけて踏み止まろうとしている作品に出会ったり。
毎回打合せの時に、楽しい性癖の博覧会を披露してくれる担当さんのおかげで、積まれていく作品が増えたりしました。
これからのんびり消化していくのが楽しみです。　

――発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう？
どの作品にも言える事ではありますが、今作は担当さんの着眼点に共感したり、ディスカッションを沢山してお話を膨らませることが出来た作品だと思っています。
作業工程が多かったこともありますが、常に集中力をもって(絶やさずに努めて)取り組めたのも、そんな担当さんあってのことだったので大変だった!! という気持ちも勿論ありますが。一冊にまとめられたことへの喜びと、最後まで楽しく描けたことへの感謝でいっぱいです！

――ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ！
初めてお目に掛かる方も、そうでない方もここまでご覧くださって有難うございました。　
人外BLという、少しニッチな作品の中にも、妖と人間故のすれ違いによるもどかしさや切なさ、愛おしさを出来る限り詰め込んでみています。
当初何度か言われた「人外受は珍しい」部類の作品にはなりますが。
歴然とした力の差がある(受が勝てる)関係でトロトロに絆される受も存分に堪能して貰えたら嬉しいです！
(蛇足ではありますが、個人的には重め路線も人外攻も大好きなので、それはまたいつか必ず描きたいです～！)
読んで下さった方の中に、少しでもお気に召して貰える何かが残りますように！

担当編集より
あやみね稜緒先生の最新コミックス『うそぶく狐は花を咬む』が8月5日に発売となります！
人間と妖という一筋縄ではいかない異種恋愛譚を、あやみね先生の優艶な筆致でお送りする本作。「強くて美しい(が、快楽に弱い)受が好き！」党の皆さまにかならずお届けしたい、妖狐が受の【霊力供給BL】を情感たっぷりに紡いでいただきました。

あやみね先生もインタビューで触れているように、なんと言っても見どころは《セックスするよりエロいキス》！
まさに「満たされる」という言葉がぴったりな受のとろけた表情や、艶めかしい体液の描写などなど……フェチが爆発したキスシーンの数々をぜひご堪能ください♡
また、繊細な心理描写も必見です。人間と妖だからこそすれ違ってしまうもどかしさ、相手を「欲しい」と気づいてしまった瞬間、誰かを愛するよろこび——宝物のような表情や感情が、ぎゅっとこの一冊に詰まっています。

人外ものですが現代が舞台なので、ふだんはファンタジーものを読まないという方にもきっと楽しんでいただけるんじゃないかなと思います！
そして、全ページが見どころ！ と自信を持ってプレゼンできるほど、美しい画面づくりに惚れ惚れすること必至です♡
孤独やさびしさを抱えたふたりが出会い、どうやってお互いの「唯一無二」になっていくのか？ 描き下ろしや特典も含め、ふたりの関係をラストまで見守っていただけたら嬉しいです。

コミックス『うそぶく狐は花を咬む』

特典情報

アニメイト限定：(有償特典)描き下ろし20P小冊子
とらのあな限定：描き下ろし4Pリーフレット
コミコミスタジオ限定：(有償特典)描き下ろしアクリルコースター、(無償特典)4Pリーフレット
ホーリンラブブックス限定：(有償特典)複製ミニ色紙
応援・電子書店共通：描き下ろし漫画1P
コミックシーモア限定：限定描き下ろし漫画1P、応援・電子共通漫画1P

その他情報

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(C)あやみね稜緒/シュークリーム from RED 2022