和泉桂先生インタビュー

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和泉桂先生インタビュー軍人たちの濃厚三角関係♥ 無邪気で強引な年下幹部候補×淫乱美人の陸軍中尉！小説『真紅の背反』

2020/04/22 17:00

軍服乱れまくり♥ スパイ先での凌辱から愛情溢れる絡みまで

BL作家インタビュー「801 AUTHORS 108」第2326回
和泉桂／円陣闇丸／二見書房／シャレード文庫
小説『真紅の背反』4月24日発売
サイン本プレゼントあり！詳しくはインタビュー後に！

STORY
この美しくも淫らな人が自分だけのものになればいい
幼き日に再会を約束した年下の抵抗組織の幹部×上官に身も心も支配されている美しき将校
絶対忘れない、また会おう――。少年時代、旅先で偶然出会った兄弟との約束を胸に秘め、ドイツ国防軍陸軍将校のイリヤはパルチザンへの潜入捜査を試みる。しかし皮肉にも再会を誓ったアレクサンドルは敵組織の幹部候補だった。彼の兄ドミートリィの非業の死に関わったイリヤは、復讐心と愛憎に囚われたアレクサンドルに激しく犯される。しかしイリヤの肉体は潜入を命じた上官のクラウスによってすでに開発され、今なお支配されていて…。

――作品紹介をお願いします
シャレード文庫さんからは、初めて出していただく本になります。
戦時下のヨーロッパが舞台で、ドイツ陸軍中尉のイリヤと敵対するパルチザンの幹部候補アレクサンドルの物語です。
じつは二人は幼い頃旅先で出会い、大人になったら会う約束をしていますが、その前に敵の殲滅のためにスパイとしてパルチザンに潜入したイリヤがアレクサンドルと再会してしまい…というシリアスな愛憎ものでもあります。
設定だけを見ると難しそうですが、あくまで二人の関係がメインで、エロ重視で頑張りました！
円陣闇丸先生の美しいイラスト(特に軍服が素晴らしいです……)とお楽しみください。

――主人公たちはどんな攻×受ですか？
真っ直ぐで一途な年下攻のアレクサンドル×淫乱な美人受のイリヤ
普段、イリヤを引っ張っていける強引さと無邪気さがあるアレクサンドルは、兄弟思いの好青年です。
イリヤはアレクサンドルとその兄ドミートリィとの思い出を大事に大切にしながらも、運命の悪戯で軍人にならざるを得なかった健気な人物です。

――当て馬や重要な脇役は？
イリヤより十歳年上の庇護者で上官でもあるクラウスがとても重要なキャラです。私はこれまでたくさんの間男を書いてきましたが、クラウスはかなり完成度の高い間男になったはずです。そのうえ円陣先生の描かれるクラウスがめちゃくちゃ美形で、間男なのにこんなに美しいなんて……と震えました。
間男をついひいきしてしまうため、存在感が強くなりすぎないよう、コントロールするのが我ながら大変でした。

――今作のこだわりはどのあたりでしょう？
キャラクターの人間関係と濡れ場です。カタカナ名前の人物が多くて覚えづらくなりかねないため、いつも以上になるべくキャラが立つように心がけました。そして、イリヤ、アレクサンドル、クラウスの三者の関係に萌えていただければいいなと念じつつ執筆しました。
また、軍服は乱れてこそ素晴らしいので、濡れ場もかなりがっつりめになりました。間男との絡みをしっかり書いてOKとのことだったので、そのあたりも濃厚です。アレクサンドルとクラウスのそれぞれとの絡みにおけるイリヤの反応の違いが出るよう、気をつけました。凌辱も愛情溢れる絡みも両方書けて、とても楽しかったです。
そして、ストーリーや場面場面で、自分の萌えシチュエーションを入れまくりましたので、「作者はこれが好きなんだな」と思っていただければ嬉しいです(笑)。

――苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください
楽しかった点は、間男を活躍させられたところ。大好きな地下空間を思う存分描けたところです。そして心置きなくエロを書けたところです(笑)。
苦労した点は、資料がまったくないところです。ひたすら国会図書館に通いました。悩んだ末にいきなり現地取材に行くと言い出して、担当さんを動揺させました(諸事情から断念しましたが)。結果的にはこれは歴史BLファンタジーだから……ということで自分設定を作りまくりました。ほかにも、どこまでを書いてどこからを書かないかという線引きに苦労しました。

――今作にまつわる裏話はありますか？
当初提出したプロットどおりに書こうと思ったら、かなり無理のあるストーリー展開になってしまい、初稿を読んでくださった担当さんのご指摘を加味して全面的に書き直しました。二稿目にまったく違うものが届いて、担当さんはさぞや驚いただろうなと思います……。

――執筆中の思い出に残る日常エピソードなどうかがえますでしょうか
ご飯シーンでロシア料理が多く出てくるので、参考と称してボルシチを食べまくりました。お店によってだいぶ味が違うのでびっくりしました。文中でサロという料理が出てくるのですが、いつかそれを食べてみたいです！　

――今、何かハマっていることは？
自粛期間中は普段以上にずっと家の中にいるので、掃除にハマっています。久しぶりにカーテンを総取り替えしようかなと思って、このところずっとカタログを眺めています。それに関連して本棚を掃除したときに、資料としてものすごく役立ちそうな本を発見したときは愕然としました。あと二ヶ月早く見つけたかった……。

――発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう？
流行り物ではない題材を、あえて全力で書かせてくださった編集部の英断には「本当にいいのかな？」とびっくりしました。貴重な機会をいただけたのがとても嬉しくて、とにかく全力投球で書きましたので、ぜひ読んでいただけたらと思っています。
時節柄、多くの書店がお休みの中での発売となりますが、一人でも多くの方の元に届けば幸せです。

――ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ！
ここまでインタビューを読んでくださって、ありがとうございます。
自分のあらゆる萌えをこれでもかこれでもかと詰め込んだ、集大成のような一冊になりました。そして円陣先生の麗しい絵で彩られた、宝物のような一冊でもあります。
このインタビューを読んでくださってぴんとくるところがありましたら、ぜひ、お手に取っていただけると嬉しいです。
Twitterでは本作の限定SSを読めるハッシュタグキャンペーン(5月15日まで)をやっているのと、番外編同人誌の告知などもありますので、そちらもご覧いただけますと嬉しいです。
どうかよろしくお願いいたします！

担当編集 Sさん
和泉桂先生がシャレード文庫に初登場！戦時下という不自由な世の中で敵と味方として再会したアレクサンドルとイリヤ。
二人を結びつけているのは少年時代に旅先で交わした約束と、思い出のメダル。
清らかな思い出と、あまりに変わってしまった二人の境遇。反目しあう関係がやがて心のやわい部分を明らかにし、想いを通わせていく過程をお楽しみください。
そして「間男」ことクラウスの存在感にも注目です！