コミックス『陽だまりにくるまれる』1月15日発売
1月15日にコミックス『陽だまりにくるまれる』(一迅社)をリリースの、さがのひを先生。同作はオール描き下ろし! 「愛」にこだわって描かれたBLストーリーです。それでは「801 AUTHORS 108」28回目のゲスト、さがのひを先生どうぞ!
Q1. 新刊の紹介をお願いします!アンティーク雑貨とカフェを併設しているお店が舞台。
忘れようとしても抜け出せない想いを胸に抱えながらも、平然を装いながら日々を送っている藤木。
しかしある日、優が現れたことによって、過去に囚われている自分と嫌でも向き合わなければならない状況に…。
そんな藤木が、優から向けられる強い愛に癒されたり戸惑ったりしながら、徐々に「自分が本当はどうしたいのか」という気持ちを見いだしていく…というお話です。
Q2. 主要キャラは、どんな子たちですか?主人公の藤木(受)は、過去に叶えたくてもがいたけれど、報われなかった恋をして心が囚われたままずっとそこで立ち止まってしまってる、激しい気性の不器用でちょっと悲しい青年です。
優(攻)は、藤木が忘れられずにいる、想い人の息子です。
藤木は忘れているけれど、ある事から自分を救ってくれた藤木にずっと想いを寄せています。
想いの強さから藤木を追い込んでしまうこともありますが、素直で優しく前向きなイケメンです。
伊庭(攻)は、藤木の従兄弟で一緒に店を経営しています。
口が悪く無愛想という「感じの悪い男」ですが、藤木の精神的な支えになっています。
約束を忘れたり、素っ気ない態度を取りがちな為に誤解されていますが、本当は世話の焼けるトモが可愛く、大切に思っています。
トモ(受)は、好きな人に好きになってもらえない不幸な恋愛体質。
伊庭の恋人で伊庭の事が大好きですが、自分一人を見てくれない伊庭にやきもきしています。
Q3. 今作のこだわりポイントは?「愛」によってもがいてる主人公が「愛」によって幸せになる、というお話にしたかったので、その感じが読者様にも伝わるように、愛にまつわる、幸せなシーンとせつないシーンの明暗にこだわりました。
絵的なこだわりは、アンティーク屋さんの、雑然としながらも美しい独特な雰囲気を少しでも出せるように、頑張りました。
口絵のカラーは、物語のスタート地点の気持ちで描きましたので、読み始める前に少し目を留めていただけると嬉しいです。
Q4. 近況、今作にまつわる先生の日常エピソードなど教えてください!アンティーク屋や雑貨屋巡りはこの作品を描く前からの趣味なのですが、地元のお店はあまりまわっていなくて…。
今作を描き終えた後に、どんなお店があるのかなー? と調べて、自転車でまわってみました。
3軒見つけて、そのうちの一軒はバイト君がイケメンで、オーナーさんも男性だと聞いてうっかり萌えてしまいましたすみません!
また目と心の保養に行きます!!! 笑
Q5. 発売前の今のお気持ちはいかがでしょう?久しぶりの長編漫画、楽しんでいただけるように、試行錯誤しながら描きましたので、ただただ、読者の皆様にも楽しんでいただけますようにー! と願ってます。
Q6. ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ!はじめましての方も、いつもコミックスを手に取ってくださってる皆様も、ここまで読んで下さりありがとうございます!
表紙カバー、とっても可愛く仕上げていただきました。
1ページ目は、え? あれ?? と表紙を見返したくなるような暗い夢のシーンから始まるのですが、愛って本当は優しくて暖かいものなんだよ、ということを伝えたくて、物語の一番眩しい部分を描きました。
寒い場所から温かい場所へ向かって行くような、心がほっとするようなお話になっていますので、ぜひぜひ読んでいただけると嬉しいです!
編集部からのコメントホントはずっと抜け出したかった…
藤木が経営するアンティークショップでバイトとして働く大学生の優。
彼は、藤木が今でも忘れられずにいる想い人の息子。
けれどある日、優に熱烈な告白を受ける。
優のことは好きじゃない、好きなのは優の父親。
…なのにどうして、こんなに胸が苦しいんだ。
何といっても、優の藤木を想うひたむきさと、それによってかたくなだった藤木の心が溶かされていく様子が見所です。
求め、求められる愛の喜びを、藤木とともに感じてもらえたら…と思います。
それぞれの想いが複雑に絡み合い、ほどけた先は誰の元へ…。
切ないけれど、心温まる、過去と現在が交錯する時間を駆ける物語。
さがの先生の真骨頂、複雑な人間関係を丁寧に描いた作品になっています。
しかも今回はなんと、オール描きおろし! 渾身の一作、ぜひお手に取って御覧ください。