褌をずらしてしたり、着物の裾をめくったり♥時は江戸後期。真夏の蒸し暑くせまい長屋で、まぐわう男が二人――。江戸時代を舞台とした作品で人気を博す紗久楽さわ先生の、BL初コミックス『百と卍』が2月25日に発売されます! ある雨の日、出会ったのは伊達男と元・男娼。江戸文化を背景に、艶めかしく、切なく、微笑ましく、男同士の恋が描かれます! 時代物ファンはもちろん、作画やインタビューに心が反応したら、ぜひゲットを!! それでは「801 AUTHORS 108」第1194回、紗久楽さわ先生どうぞ!
Q. 作品紹介をお願いします!江戸時代は文政末期、浅草のボロ長屋に同棲している伊達男の卍
(まんじ)×元・陰間
(かげま/江戸時代に男色を売った男娼)の百樹
(ももき)の、のらくらあまあまに生きる日常の話です。
そして今巻では百樹の過去の陰間時代の過去編も入っています。
Q. メインカップルはどんな攻×受ですか?攻めの卍は、切れ長の狐目が涼やかな色男で、江戸の町でお祭りや見世物小屋に欠かせない「篠笛吹き」をしています。昔は“火消し”で纏持ち
(まといもち/火事現場の屋根に登って消火活動の目印になる役)をしていましたが、何やら因縁が合ってやめてしまったようです。背中に彫り物を背負って、江戸のイケメンの集合体の様な男です。
受けの百樹は、元・陰間ですがいまは手習所で下男奉公をして、子どもたちとともに陰間時分に習えなかった文字や算学を学んでいます。甘えたで少しおつむが幼いですが、まだまだ成長株です(頭も身体も)。お尻のもちもちキュートさには卍兄ィにも、読者さまにも定評があります。
お互いがいることで、どこか欠けてしまった過去を埋めあって、癒されて、寄り添って生きている様な二人です。キレイで「いなせ」な攻めと、可愛いくデッカイわんこ受け。
Q. 当て馬や重要な脇役は?卍にとって重要な脇役は、叔父の「祝
(いわい)」さん。
百樹にとって重要な脇役は兄の「醒
(さむる)」さん。
それぞれ、悪い人ではなく、ただふつうの人で、ふつうに優しく、ふつうに生きていることで、卍と百樹の心に影を落とします。
Q. 今作のこだわりポイントはどのあたりでしょう?こだわりはとにかく、着物や時代性を使ったHシーンです。江戸の春画風俗をとにかく漫画にたくさん取り入れました。褌
(ふんどし)をすべて外さずにずらして行為をしたり、着物を着たまま裾
(すそ)をめくったり、江戸時代の性の道具をつかったり、布団の横に使用済みの懐紙
(かいし/江戸時代のティッシュのようなもの)が転がっていたり…。
あと、百樹の過去である「陰間」という、江戸期に存在した男娼の生活風俗や仕込みについてなどは、史実に忠実にを心がけて、執拗に描きました。モブに陵辱・強姦などされたり…大変。
Q. 苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください!私はいつも描き込みをたくさんしてしまうので、百樹の感情や、BL漫画に不必要な描き込みを減らすことに苦労しました。その分、いままで漫画を描いてきてはじめて、空気感を作品にとりいれられたような気がします。
Q. 今作にまつわる裏話ってありますか?百樹と醒
(さむる)という兄弟の名前は、尊敬する江戸時代の戯作者「山東京伝
(さんとうきょうでん)」「山東京山
(さんとうきょうざん)」兄弟の本名の「岩瀬醒」「岩瀬百樹」から取りました。醒という字は鮮烈にかっこよく、百樹という名前はとっても“弟”っぽくて可愛いと思いました。東京・両国の回向院
(えこういん)では二人のお墓が並んでいて、醒と百樹の名が刻まれています。
Q. 執筆中の、思い出に残る日常エピソードをご披露願います!仕事部屋のクーラーを入居時から一度も掃除をしておらず、去年に入り、まったく暖かい風が出なくなり寒くて難儀していたのですが、「業者に頼んで掃除して貰えば?」とアドバイスしていただいて掃除をしてもらったら、即効、あほほど暖かい空気が出るようになり、掃除の大切さを思い知りました。
Q. 今、何かハマっていることは?国内旅行で、お城めぐりにはまってます。去年から戦国武将の治めた土地に行く楽しさに目覚めて、色んな所を回りました。その地方のお祭りに合わせて行くと楽しさは倍増です。徳川四天王巡りを、今年も続けたいです。あと、常に“江戸活”(東京に江戸を探す活動)にはハマっています。
Q. BL作家になったきっかけを聞かせてください!江戸時代と風俗を大事にした漫画をずっと執筆していて、BL漫画を描いてほしいといっていただける機会が多かったのと、私もぜひBL好きの皆さんに江戸時代や着物のエロス、月代
(さかやき/男性が髷を結うために頭頂部を剃った姿)同士の男の子たちの絡みの萌えに開眼してもらいたく…!!
Q. 発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう?発売前から、こんなに優しく、力強く、単行本を切望していただく作品がはじめてなので素直にとても嬉しいです。そして、たくさんの方に読んでもらいたい気持ちでいっぱいです。
百と卍の二人は、本当に読者さんの感想や、二人に対してのお気持ちが、彼らの成長やいちゃつき(笑)にすぐ反映されています。なのでどんどん、この二人に思ったことや、感じたこと、教えていただきたいです。
Q. ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ!はじめまして、ここまで読んで下さって有難うございます。紗久楽さわと申します。
江戸時代ばかりを描いている変な漫画家に興味を持ってもらえて嬉しいです。
この漫画で人生で初めてエロシーンを描いているので、BL玄人のみなさまには物足りないところや、拙い部分も見えるかもしれません。しかし、その分百と卍の二人の絡みは意気込んで、楽しく、みなさまに楽しんで頂けることを一番に優先して描いておりますので、下手も愛嬌と思ってお許しください。
なので「時代物って難しそう」「江戸とか興味ない」という方も、ただ百と卍という二人の男の愛の営みを見守る気持ちで読んで頂ければ嬉しいです。
そして、私のささやかな望みである「江戸時代の風俗や生活はこんなに素敵なんだ」ということを少しでも心の隅に感じて頂ければ、それで幸せです。そしてみんなで描こう、月代男子!(よければ見せてね!)
担当編集よりきらめくように華やかな絵柄で、見たことのないような「ときめく江戸」を描き続きてきた、お江戸マンガの革命児・紗久楽さわ先生。
そんな紗久楽先生が描く待望のBL作品『百と卍』が2月25日、いよいよ満を持して発売です!!
まず声を大に…、大にしてみなさんに言いたいのは、「時代物はちょっとなあ」と、普段は手が出ない方にも、この作品はぜひ読んでみて欲しい! ということです。
BLが好きなら絶対に響く「攻め」と「受け」、「フェチ」、「シチュエーション」がふんだんに盛り込まれいると確信しております! 絵が少しでも気になったら、表紙の空気感がお好きだったら、どうぞ軽い気持ちで読んでみてください。
読み終わったあとには、きっとこの家の障子になって幸せに暮らす二人を見守りたくなっていますよ…(^^)
現在、
お試し読みも公開中です!
さらに、コミックスと同時発売の
「on BLUE」vol.27では、『百と卍』をさらに楽しんでいただけること間違いなしの特集を組んでおります。
発売前の反響を受け、すでに続編も決定いたしました!
こちらの特集号では単行本の続きから読めちゃいますので、ぜひあわせてよろしくお願いいたします!
紗久楽さわ情報:ツイッター/ブログコミックス『百と卍』特典情報ピックアップ情報◆
とらのあな同時購入特典に加えて、プレゼント抽選フェア開催
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アニメイトサイン会アニメイト池袋にて2月25日から開催の<「on BLUE 6周年記念 複製原画展」会場でコミックスをお買上げの方>に先着で3月19日開催のサイン会参加券を配布
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アニメイト×onBLUE リーフレットフェア参加紗久楽先生はアニメイトで2月25日から開催のリーフレットフェアにも1枚描き下ろしで参加中
(C)紗久楽さわ/祥伝社
コメント2
匿名1番さん(1/1)
あれ?蜜子さんの絵と作風に似てるんだけど、別人?
…かと一瞬思ったけど、やっぱりご本人。PN変えたんですね。
この方の和服やら和小物や髷好きが、作品から溢れてる感じがイイです。
「猫舌こころも恋のうち」好きなので、絶対買います(*´ω`*)
匿名2番さん(1/1)
「onBLUE」って良作多いですよね!!