ひきこもりオタク少年の恋と成長をコミカルに描き、携帯電話向けのBL漫画として人気を博した『痛姫』がリアル書籍化! 「普段、携帯で漫画を読まない」というBLファンは特に注目の、七木桂先生をインタビューしました。
Q. 七木先生のペンネームの由来、込めた思いなど教えていただけますか?
A:「七木」は好きなゲームキャラの名前を拝借させていただきました。漢字は適当です。「桂」は本名です。
Q. 今回リリースのコミックス『痛姫』は、漫画家を目指すオタク少年、敬太が主人公です。ストーリーには、七木先生の経験も織り込まれていたりするのでしょうか? 先生が漫画を描き始めたきっかけなど含め、聞かせてください。
A:なんとなく漫画を描き始めて、なんとなくデビューさせていただいたので、敬太のように投稿中に思い悩むことはありませんでした。むしろデビューしてからが苦難の連続ですよ……と思いながら敬太の執筆シーンを描いていました。
Q. 『痛姫』は、もともと携帯電話向けの電子書籍でした。執筆の段階でも紙で見せられるように描かれていたと思いますが、実際にリアル書籍化が決まったときは、いかがでしたか? また、携帯向けの漫画として、描き方やストーリーを考慮された部分などは……?
A:書籍化とか何のフラグでしょうと思って不安になりましたが、おかげさまで無事に発売日を迎えることができまして感無量です。
携帯向けとしては、コマ単位で「誰がどこで何をしているか」を明確にするために、なるべく背景を入れるように心がけたのですが、ゴチャゴチャして逆にわかりづらくなってしまいました。猛省しております。
Q. 敬太と七木先生には漫画という共通点がありますが、攻キャラのイケメン、晴海と先生の共通点はどのあたりでしょう? けっこう積極的だったりされるのでしょうか?
A:共通点は下ネタ好きなところくらいでしょうか。私は積極的どころか、限界まで追い込まれないと何もしません。
Q. 敬太が晴海との恋、そして夢に悩んでいるときに出会うMCブッチー、個人的に大好きです! 彼の隠された性癖など、裏設定があればぜひ披露していただけますか!
A:音楽でビッグになる(?)ことを夢見る、ポジティブで熱い隠れオタク……ですが本当は……。新たな恋も含めていろいろ裏設定があるので、いつか漫画にしてみたいです。(あまり需要はなさそうですが……)
Q. 『痛姫』で、もっともお気に入りのシーンはコミックスの何ページでしょう? そのシーンを執筆中の、先生のお気持ちや心の動きを聞かせてください。
A:86ページの5コマ目が気に入っています。可愛く描けたような気がする、数少ないコマのひとつです。
Q. お好きな作品や作家さんなどを教えていただけますでしょうか。理由や思い入れなどもお願いします。漫画でなくてもけっこうです。ちなみに、藤子・F・不二雄先生についてはいかがでしょう?
A:藤子先生大好きです! 疲れたときには『ドラえもん』『チンプイ』などを読んで元気をもらっています。あと、『劇画・オバQ』にはとてつもない衝撃をうけました。
漫画以外では、海外の音楽とサッカーが好きです。
Q. BLでは、どんなカップリングやシチュエーションがお好きですか?
A:そのときの気分によって何でもあり……ですが、基本的にはヘタレ同士が好きです。「ヘタレという属性の人」ではなく、「誰にでもあるヘタレな部分」みたいなところが面白いというか愛しいというか。
Q. 最近、日常生活でもっとも萌えた出来事はなんでしょう? どういったポイントに萌えられたか、細かく教えていただけるとさいわいです。
A:最近ではないのですが、テレビでサッカーを見ていたとき、相手チームのシュートを防いだゴールキーパーとセンターバックが特に笑顔でもなく、無言でハイタッチしているシーンに激しく萌えました。
「ナイスキーパー」「当然」みたいな、お互いのプレーに対する信頼のようなものが垣間見えた(と勝手に思った)神シーンでした。ちなみにゴールキーパーの方は、昨シーズンで引退してしまいました……。寂しい限りです。
Q. 今後、どんな作品に挑戦したいと思ってらっしゃいますか? 抱負など交え、お願いします。
A:日本以外が舞台のものを、一度描いてみたいです。
Q. ちるちるユーザーのみなさんにひとこと、いただけますでしょうか。
A:ここまで読んでくださってありがとうございました。たくさんの方々に萌えていただけるような漫画を描いていけたらいいなと思います。