このたびは『お菓子の家』にたくさんのご支持をいただきありがとうございました。
『夜明けには優しいキスを』でDV攻めとして出ていた加瀬のお話です。救いがないほどの痛さが逆に愛着のあるキャラで、プラチナ文庫さんで加瀬編を書けることになったときはとても意気込みました。でもいざ執筆となると、こんな閉じてる人をどうやって幸せに……?? とはたと現実に立ち返りました（笑）。
加瀬のようなスーパーネガティブな人を書くのは好きなのですが、それを受けいれてもらえるように書けるかは別の問題で、初稿に悩み、改稿で詰まり、自分史上最高レベルでゲラを真っ赤にしたことも今となってはいい思い出です。
執筆中、阿木のキャラにはずいぶん助けられました。阿木は与えることで満たされる男なので、加瀬とは相性がいいんだろうなと思います。広い世の中、どんないびつな鍋にもとじる蓋はあると思っているので、そのあたりをがっつり書けてよかったです。
投票時のコメントをいくつか見せていただいたのですが、どの方もみんな加瀬への愛を語ってくださっていて本当に嬉しかった。加瀬のような男を受けいれてくださった読者さんの、阿木にも勝る器の広さに脱帽です。本当にありがとうございました。
2013年の活動についてなにか……とリクエストがあったのですが、去年から体調を崩してしまい、スケジュールが総崩れになるというちょっと悲しいスタートでした。今年はいつもよりのんびりペースになるかと思いますが、よろしくおつきあいください。
萌え云々を超越した作品だと思います。BL読んでボロッボロ泣いたのはこれが初めてです。加瀬（受）の心情がものすごく心に突き刺さって、胸が痛かったです。わかる、わかるよ～。
匿名さん
すごく好きです。『夜明けには優しいキスを』も、読んでいましたが、まさか彼がこんなになるとは…。もっと痛い話しになりそうなところ、その要素を秘めつつ、絶妙な方向にいった感じです。
朱蓮さん
加瀬を幸せにしたいという発想にまず驚きましたが、懐の大きな阿木は間違いなく凪良ワールド最強の攻めです。
チェーザレさん
初めて自分で買ったBL小説です。BL系の小説は二作程度しか読んだことないような初心者な自分も楽しめるそんなお話でした。ゆっくりと恋を実らせていく加瀬と阿木、そんな二人を優しく取り巻く人々。それぞれに暗い過去はあっても今この瞬間を幸せに生きている彼らに、なんとも言えない気持ちになります。文庫なのでそんなに長くないのですが、詰め込み過ぎているわけでも、かといって物足りないわけでもなく、最後までゆったりと読み終えられる作品でした。
ナポさん
本編を読み終わった後で、同時収録『甘猫』の最初のページの阿木の回想ページを読むたびに泣けます。
こちらをじっとにらみつけていると最初は思った。けれどその猫は、こちらにじっと見とれているのだった。
阿木が加瀬の本質を見抜いてくれて、本当によかった！ と何度読んでも安堵の涙が出てきます。加瀬の救済ストーリー…と同時に阿木も過去からの呪縛を解かれ、新たな人生へと進む二人に、心がほっこりします。
ゆずコさん
ここ最近で一番好き。攻も受も凪良さんらしいなと思う部分が多いのですが、ドンピシャでした。
もこさん
