chill chill ちるちる

私たちは何故、こんなオヤジを好きになってしまったのか オヤジ大解剖

あなたはどこまで萌えられるか BLオヤジルネッサンス!!
  評者 編集部
 年齢というのは残酷なもので、ちょっと前まで、30を過ぎれば、オヤジの烙印を押されました。たとえカッコよくても、もう日陰の存在、若くて美しい男が主役を譲って第一線を退くか、路線変更がいいとこでした。
しかしここ数年。雑誌「LEON」のヒットに見られるように、オヤジであること積極的に肯定しようという流れができました。ただ積極的に評価されるのは、ビジュアル的に「カッコいいオヤジ」というわかりやすいものだったのです。
しかしその裏側で――、BL界では、さらにオヤジを別の方向で評価しようというムーブメントが広がっていたのでした。
メタボ、ハゲ、臭い、ズルい、無気力などなど 世の中の罵詈雑言を一手に引き受けているような「オヤジ」にも光を当て、萌えの対象にしてしまおうという驚愕の改革運動、オヤジルネッサンスがスタートしていたのです。

オヤジ臭に狂っている方、
メタボ腹に癒される方、
醜いへそ毛に萌えてしまう方
ダメ上司が鬼畜な部下に責められる姿を想像してほくそえむ鬼畜な方。
ここまで書くのか…!

世の中に、これほどまでに情けないオヤジを好いてくれる女子がいたなんて!
コラムが日に日に集まってくるたび、ちるちる編集部は驚きの声をあげていました。

そんなユーザーの投稿を拝見して、オヤジの奥深さ、いや日本女子の美意識の奥深さを感じてしまいました。
世間では、鼻つまみの存在でさえある彼らにさえ、萌えを見出してしまうとは、恐るべき妄想力。この飽食の時代に、煮汁からあふれたアクさえもすすって腹を満たす行為といえましょう。
しかしこの貪欲さといいましょうか、モノの内面からにじみ出る汁を余さず味わい楽しもうという心意気は、“侘びさび”“萌え”を上回る日本的美意識の集大成とまで言い切っていいのではないでしょうか。2010年以降は、新たに「超オヤジ」が萌えジャンルとして確立されるに違いありません。
ここまで濃口オヤジ汁全開の特集を組めたのは、ちるちるならでは、とわれながら感心してしまいます(笑)。

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