chill chill ちるちる


年の差特集


「年の数だけ愛しています」 おっさんは受けてナンボ☆
評者:カノアマスミさん
「年の差」の中でも人気の高い組み合わせは、若手リーマン×おっさんリーマン♪
最近は40代、いや普通に50歳以上のオヤジリーマンにも萌えの手が広がっていますから、困ったものです(笑)。そして最初は少数派とみられていたオヤジ受けもココ最近は、すんなり何事もなかったように受け入れられ…、いやそんな風に感じてしまうのは、もはや感覚麻痺なの?
そこで今回は、すっかりグローバルスタンダード化した「オヤジ」それも「受け」について検証してみようと思います!!

 『子供叱るな来た道だもの、年寄り笑うな行く道だもの』という有名な言葉があります。言ったのは妙好。浄土宗の信者さんです。
つまり、いくらかわいいショタでも精力ムンムンあふれる若いリーマンでも、人生について辿るべき道はみんな同じだ、行き着く先は「年寄り」だ、ということなんですよ。(そうか?)
「「年の数だけ愛しています」おっさんは受けてナンボ☆」あ、でもまだ「年寄り」扱いしちゃあさすがにかわいそうか。そうですね……BLでだとこれは大体三十代後半から四十の半ばとか……いっそ多くて五十歳代?

私は、BLで言ういわゆる「おっさん」が大好きです。
もちろん若いリーマン物とかも好きだし、物によっては学生同士の恋愛とかのも読みますよ? 読みますが、何かまぁおっさんって言うのはどうも私にとって別腹でもって。
癒し系おっさんがいいナ…。そんでもって攻めよりは受けの方がいいですよ、好みですね、私的に。攻めはやっぱり年下で……あぁ、うっとり(恍惚)

「「年の数だけ愛しています」おっさんは受けてナンボ☆」「おっさん受け」、結構今じゃ好きな人とかも増えてきて、数年前よりはマイナーなジャンル感薄れてきたって感じします。以前からおっさんってジャンルはなくもなかったんですが、大抵それも攻めで決まりだった。今では、受けオンリーなおっさんキャラがゲームにいたり、ネットで同じ趣味の仲間見つけるとかも全然難しくないんですね。結構年も若い子とかが『おっさん受け好きです♪』などとどこぞのブログとかで言っているのを見ると、思わず口がニンマ☆ としてしまいます。
そうそう、おっさんかわいいのよ、ようやくアンタ達分かってきたわね、おっさんの真の魅力。(笑)
でも、その反面、たまに『おっさんだけはカンベン』とか書いてあるのを見ると、ついシュンとなってしまいます……いゃ、そらァね、好きな人がいる反面、嫌いな人もいるってのは十分こっちだってリカイはしてたんだけどさ……うん。アレだよホラ、だって「薄れた」って言ってもやっぱ今もマイナー路線ひた走っちゃってるんだろうしサ。(いじけ)

そう言えば何だか思い出したワ。こんな事言ってる人がいましたよ。
『おっさんはだってハラとか出てきそうだし、あっちこっちたるんだり色々しそうじゃん』
……まぁ確かにね…うん。言わばそれがおっさん嫌いな理由ってか。
そうですねェ~「老い」って、それだけでも女にとっては特にあまり考えたくない現実的なテーマですし、どうもあんまりファンタジーっぽくないかも知れませんね。
…とりあえずビジュアル面についてはもうある程度慣れって言うか……ってかBL
でしょ? そんなハラは出たりしないと思うな、まぁそれはそれとして。
あ~でもどうしよ、『おっさん嫌い』だって言う人の気持ち私すっごく良く分かる。

上でさんざんエラソーな事言っておいて、今更バラすのもなんなんですが、実は私も数年前まで「おっさん受け」嫌いな人でした。嫌いっていうのかなー? でもなんかどーも苦手でして。攻めならいいけど、やっぱ美しくないでしょ? シワとかあるおっさんが何かアンアンよがってる様とか、ちとギャグってか、もう「さぶ」っぽいっていうか。(今じゃ「美しい」はともかく「かわいい」となら思えるのがちょいミラクル☆)

きっかけはですね、とあるBLのゲームなんですよ。
以前やったゲーム中に、若い王子さまとおっさんな近衛隊長の主従カップリングがあったのです。このカップリングは実はリバでもって、どっちが攻めか受けかをいたす直前に決めることが出来るんですね。
「おっさん受け」苦手だった私は、もう当然のように最初「近衛隊長×王子」でやってたんですよ。もちろんそれはそれで話的にも面白かった訳なのですが。
さて、この主従ルートも一応最後まで行ったし (王子受けだけだけど)、他キャラも一応攻略すんだ。後さぁどうするか……? って所で、フルコンプの為というか…まぁ何となくウケ狙いと怖いもの見たさでもって、チャレンジしてみたんですね、このやり残した主従の「おっさん受け」。
結果、ついうっかりハマってしまったい☆(爆)
何だかね…? エッチシーンのセリフに、ビジュアルとか「余分なもん抜き」って感じの正真正銘、真実の愛ってなヤツをさ、感じてしまいましたのよ。
今までの私って何だったワケ? もう単なるコレ食わず嫌い?! ってな位ショッキングで目からウロコの出来事だったんですね、はっきり言って。かすかに照れるおっさんが愛しくて愛しくてv
ここから私の「おっさん受け」マニアックスな歴史が始まったんですよね~、間違いなく。

一体何故私はこれ程までにおっさん「受け」にこだわるのか、なんで「攻め」じゃあないのか、ただ単におっさんに萌えてるだけじゃぁいけないのか!?

うーん、上のゲームので言ったら、その「余分なもん抜き」って所ですかね。
ビジュアル面では、若い人が受けに回った方がやっぱりいいのかも知れません。設定的にも身体的にも、やっぱり何かと若い人達に比べ、おっさんは常に何らかのハンデを背負い続けています。言わば障害。
でも障害って、多い方が何かと燃え上がりません? 恋愛って。(爆)
おっさんの障害は一生もんですからね~一生下火知らずです。燃え続けますよ。
おっさんはもう年齢的にも、そんなにこれから先恋愛なんかすることはないでしょう、普通に考えると。どう考えても若い人のが、その……相手選ぶ選択肢は多いはずなんですよね。特にBLの場合こういう場合攻めの男は多分美形だろうし仕事も出来るだろうから、寄ってくる女性男性多いはず。
多いはずなのに、わざわざ一番ハンデだらけのおっさんを選んで、そして求めてしまうのです。あぁ、なんつーか、その不可解さ、理不尽さ。
いやまぁ、ソレこそが「真実の愛」っすから。(笑)
攻める人、フケ専とかなら、まぁこの場合少し話別なんですが。
おっさんから若い子襲った、もしくは求めたんじゃどうもここまではいかないと思うんですよ、何となく。一途な恋に果敢に体当たりするおっさんって言うのも中々かわいいとは思うのですが、やっぱ最終的には選んで求めるのは選択枝の沢山ある若い方で。

ならいっそ受けも攻めも両方おっさんだっていうのはどうだ?
ハンデは二人共にある訳ですからねぇ~どちらか片方がより負担という事もない。いっそここではそれ双方で帳消し、って事になるんでしょうか? ねぇ、はっきり言ってその辺若い人同士とあんまり変わらない。
でも、ここで言うハンデって、要するに物語の中、そのキャラ達だけが持つ至極内輪な視点でのソレでしょう? その物語を外から読んでるこっちから見た場合どうなるのか。
一人でも色々アレな感じのおっさんがココではダブルです。
キャラ達にハードル課さないで、読者自体にハードル付けてどーすんだ? って感じなんですが。(笑)
まぁね、でもそれはそれで、「おっさん同士」にしか出来ない何かがきっとあるよ、うん。

ちなみに冒頭で引用した妙好人のセリフ、あの後こう続きます。
『来た道行く道二人旅、これから通る今日の道、通り直しのできぬ道』
『二人度』って所が何となくBLっぽいではアリマセンか!(爆)
そうなんですよ。おっさんの恋はいつだって修正不可能な真剣勝負なんです。そしてまた、そんなおっさんを愛し、求める攻めにしても、それ相応の覚悟が必要です。
それが若い人ならなおさらって感じですね。支払う代償ってか犠牲はとても大きい。
私はBLの「おっさん受け」には恋愛の渦中にいる二人に、ある確固とした意思の強さ、決断力をカ今見るような気がするんですよね。
うん、これかな? 結論としてはそれこそ私が「おっさん受け」(特に年下攻め) 愛してやまない一番の理由です。

おっさんは素敵だ!! おっさんとの恋はすごく不毛だ! 先々どうなるのか全然分からないぞ!? もしかしたら来るべき老後問題にもう片足突っ込みかけてるかもだぞ? いいのか?!  いいんだ! 今試される攻めの愛。(爆)
アナタもおっさんと一緒に「真実の愛」、探してみませんか?

紹介者プロフィール
カノアマスミ
作家単位で好きなのは、小説家で吉田珠姫、夏樹碧、小鳥遊てつみ、漫画家で細倉ゆたかに國居亨。ギャグもシリアスもマルチで読むが、本人自体は無意識に性質がお笑いらしい。最近、眼鏡に過剰反応示すようになったので、とりあえず、このサイトの店長 (?) キャラには深い愛着を覚えた。年下攻めと癒しなおっさん受けと生徒×先生、ショタ×大人、旦那様×年上執事、なんかも好き。只今BL挿絵を描ける絵描きになりたいと、日々研磨中。

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