おしず。先生の作品は初読みでした。
正直言って登場人物たちのテンションに付いて行けなくて、ストーリーが頭に入って来ませんでした。
それから、終盤に現れた佳澄の母親やその幼馴染みの店長が年相応に見えなかったのと、幼い頃の佳澄が母親にご飯を作っていたりと、いったい何歳の設定なのかと違和感ありまくりでした。店のスタッフの春行も最後まで女の子だと思って読んでいたら、人物紹介を見たら男子でした。
その他にも佳澄や店長の口調に違和感を感じてしまって、キャラに凝り過ぎていて作品を理解する邪魔になっていたように思います。
戸館に対する佳澄の「とだってぃ」呼びには、段々とイラつきさえしました。
戸館の幼馴染みの史実が公園で迷って葉っぱだらけになってカフェにたどり着く設定とか、要らない要素が盛り沢山でした。
表紙のイメージやあらすじの「トラウマ持ち同士の、可愛くってせつない成長の物語。」は当てにならないの見本のような作品です。
「八咫鴉さまと幸せ子育て暮らし」のスピンオフという事ですが、こちらの作品だけでも問題なく読めました。
ケモミミと尻尾の稲荷神が攻めということで楽しみにしてましたが、神様らしい特別感も無くて肩透かしにあった感じでした。
稲荷神の光輝が神社の鳥居から出られない理由についての説明がなくて、私は電子で読んだので「あとがき」後のSSにその理由があったので「何じゃこりゃ」って思ってしまいました。これ本編にあればもっと内容が深くなったのではないでしょうか?これ紙で購入した人はどうなっているんですかね。
それはともかく、光輝と恭成が初めて結ばれたシーンも萌えられないんです。光輝が初めてセックスする恭成の身体とか気持ちとかを労わってないように感じてしまいました。そして、恭成の気持ちも二転三転してるように見えてしまって、たぶん作者さまの書き方なんだろうと思います。
このお話には山場も無ければ二人の仲を邪魔する存在が無いので緊迫感もなくて、久しぶりに「やおい」という単語を思いだしてしまいました。
伊郷ルウ先生はお名前は良くお見かけしていたのですが、こちらの作品で初めて読んだんです。
途中から購入したのを後悔してしまいました。
そして「風邪に吹かれて乱れた髪」は風邪では無く「風」の間違いです。