五人の王、それだけでも登場人物が多いのですがこれが過去に戻ったり、名前が変わったりで毎度のことながら読みはじめてしばらくは前の巻を読んだり、あらすじを読み返したりで思い出す作業が必要です。
緑の王の人を操る力が目覚め、黒の術師を弾き飛ばしてしまったり、過去の夢を現実のように見たり、その不思議な力はどんどん開花していきます。赤の王を慕いつつも青の王にもひかれていて、初登場のグリニッジなる緑の王の側近までなにやらいい雰囲気になりそうな予感。西方で疫病が流行っていると聞き、自分に出来ることは駆けつけて早く手を打つことだと荷馬車に隠れて検問を突破するも襲ってきた西の民に王であることがバレ、あわやと言う時、最後の最後に青の王が颯爽と登場。ヒーローってこう言うことよね。
三年ぶりくらいのひみつのセフレちゃん。相変わらず年の差17のともに愛されまくって、うるうるのお目目でキュルキュルされて甘やかしちゃってるこうすけさん。片や国民的アイドルで世間的にも有名人なのに好きと言う気持ちを恥ずかしいとも間違ってるとも思っていないともが可愛いながらもしっかりと芯が通った男でした。
後書きに当初の設定ではお兄ちゃんもいる予定だったけど、女ばっかりの三姉妹に囲まれて育ったと言う方がともっぽいと思い直して、設定を変えたと書いてありました。こうすけさんが見ていたウィキ○ディアが間違えてたってことらしいです。うん、昔のこと過ぎて、その設定忘れてたし、私もともは女兄弟のなかで育った男の子って感じします。
古参のドスケベフレンズですが今回はあまりに久しぶりすぎてカバーよりも先に本編読みました。そして、最後にカバー。今回は黒真珠?お琴?と想像していましたがこちらも珍しく普通に本編に触れていました。セフレちゃんも10年だそうで、最初から知ってる自分のBL歴に驚きです。
ヤマヲミ先生の作品はいつも本編から読むか、あとがきから読むか迷います。今回はあとがきから。今回も体を張ったローションのレポート楽しゅうございました。
さて、本編ですがこちらは「片想いをこじらせています。」のスピンオフらしいです。芸能人一家の売れっ子俳優久宝くんは、小さい時にドラマで自分の父親に抱っこされてる小石川くんを見て、好きになっちゃいます。小石川くんはその昔子役として売れっ子だったのですが、旬が過ぎて誰からも見向きもされなくなり、それでも芝居が好きで小劇場でお芝居を続けていました。そこに突如月9ドラマのメインバディに抜擢されて…、というストーリーなのですが、この久宝くんのガチファンぶりが凄い!一回りも上の小石川くんを最終的にはメロメロにさせちゃうズルさも、たまに見せる子犬っぽさもどちらも俳優さんとしてとても魅力的で、これこそ一般の人にはない人たらしの才能ですね。
ローションを取り寄せた意味はあったのか…、もっとネチネチ念入りに使って欲しかったと思ったのは私だけ?
衝撃的な設定のこの作品、どうやって完結させるんだろうと当初からかなり気になっておりました。2組のカップルが惹かれ合いながらもなかなか素直に気持ちを出せず、ぎこちない態度やツンデレを繰り返して、三巻くらいでようやく落ち着いてきたので、そろそろ終わりなんだなと覚悟していましたがそれぞれの分身が本体に戻り一体となって好きな人に会いたがっているシーンでは不覚にも泣いてしまいました。冷静になって考えてみたら、分身をちょろっと出したまま道を歩いていたり、分身に洋服を着せていたりと突っ込みどころは満載な、ど下ネタコメディなのに!!大和先生の描くちびキャラもこの作品にはぴったりでした。
おげれつ先生の描くお話って、めちゃめちゃ明るいコメディぽいのと過去にトラウマがあって、なんとも切ない系のものと両極端な気がしてるのですが、これは明らかに後者ですね。しかも、ちょいちょい入る痛いシーン、暴力シーンも直接的ではないけど、結構多目なので地雷の方もいそうです。私も少し前までは無理だったけど、段々慣れつつあって、目を背けるほどではなかったです。昔の話だし、今は幸せそうだからかな。お互いが必要としている感じで、両想いっぽいのでてっきり単巻かと思ったら、続くんですね。ハオレンが追われてるみたいだし、追手に捕まってぼこぼこにされるようなことがないことを祈ります。
LOVE STAGE!!の方は読んでいたのですがこちらは読んだことがなくて、この度タイでLOVE STAGE!!がBLドラマ化されるとのことで帯欲しさに購入!因みに帯はタイの若手俳優さんカオナーくんとターボくんです。
バックステージの方は泉水のマネージャー玲と泉水のお兄ちゃん聖湖の二人が主役!二人の出会いから、セフレになるまでのストーリーで、LOVE STAGE!!で見る玲のイメージとはかなり違います。聖湖は基本的には変わらないけど、歌手になった経緯とか少し描かれていて、LOVE STAGE!!で見せるブラコンのお兄ちゃんとはまた違ったキャラが魅力的です。すでに続きがあるようなので急いで次をゲットしなければ。
相変わらず、二人の関係が進みませんね。今回はすれ違いばかりでイチャイチャが全然足りません。
でも、千葉さんや千葉さんの弟りゅうちゃんなど脇キャラのストーリーが沢山あって、そのキャラたちとのやり取りから航平や太一の人となりがわかって、こういう子だからお互い引かれ合うんだなぁって思いました。太一がりゅうちゃんともりゅうちゃんのやってるゲーム会社の友達とも音の壁をひょいって、越えてすぐに打ち解けてしまうエピソードに航平は「偏見が全くないからこそ出来ること」と解釈して、そんなところを好きだと感じているのに自分と付き合うことで相手の人生が自由じゃなくなるとか、そんな風に感じてしまうなんて、寂しすぎます。航平が「少し冷静になりたい」って、距離を置いてしまったけど、その時間が二人をより深く結びつけることになると信じています。
下巻では、サスペンスの謎解き部分とBがLする部分が半々くらいになっていて、ストーリー的なバランスは良かったです。ただ、これは上下巻通して言えるんですがシリアスな場面でちょいちょい入るちびキャラやちびキャラを使ってのコミカルな展開が個人的には好きじゃありませんでした。せっかく物語として盛り上がってきたのに、ふざけなくても…と思ってしまいました。
サスペンス色をだすならもっと義博の普段の言動にサイコパス感を散りばめて伏線を張ってほしかった気もします。
表紙と中身の絵のタッチが違ったのも残念。
ふわふわした可愛らしい主人公が好きなので、ずっとそれで通しても良かったなぁって思います。