うーん、文章の書き方も設定もキャラも話の進み方も嫌いじゃないし、むしろ好きなはずなのに、途中から伊織の気持ちについて行けなくなってしまい、萌え切れませんでした。
よくある(悪い意味ではなく王道という意味で)攻めからの告白を信じられずに逃げる受け、という構図の今作。
自分なりに、あぁなるほど、この告白で伊織は藤堂の気持ちを受け入れるんだな、と思ったシーンがあったのですが、そこでも伊織は逃げ出してしまうんですね。そこから伊織へ感情移入できなくなってしまいました。
その後の嘘の結婚式で2人がやっと心通わせるんですが、うーん、伊織の気持ちがよくわからない…。
ツンツンして去勢をはってるキャラは好きなんですが、なぜか今作ではそこまで私にヒットせず…。
個人的には色々と惜しい作品でした。
丸木先生って本当に多彩な方ですよね。時代物から耽美系の作品まで幅広く。
今作はライト系の作品ですかね?エロはエロくて良かったんですが…
こればっかりはしょうがないと言うか、作品が悪いわけではないです。ただ今読むとオタクの描写が古いなぁと思い、それがまずノイズで話に集中できませんでした。(発売当時に読んだら問題なかったと思います)
あと攻めも受けも特徴はしっかりしてるのに、あんまりキャラが見えてこなくて乗り切れませんでした。エロはエロくてそこは良かったんですが、キャラが掴めてない人物同士の行為は一歩引いて見てしまい、ハマりきらず。
ただ文章は読みやすく、なんだかんだ最後まで読むことはできましたし、クスッとする場面もあったのでこの評価で。
あらすじからかなり好みじゃん!
と思いすぐに購入したのですが、うーーん惜しい!
萌える点もあって、読んでよかったと思ったのですが、惜しいなぁ…
でもこれは完全に私の好みなので…
以下かなりのネタバレです。
戦場から帰還した攻めは実は別人で、というお話でありました。これが私的には微妙というか、受けに対して酷い扱いをしていた攻めが改心して優しくしているのかと思いきや、別人かぁ…とちょっと萌度が下がってしまいました。
身分違いの恋や、大正時代の描写など、良き点も沢山あったのですが、別人というのが引っかかり、萌えきれませんでした。
受けももうちょっと酷い目にあってる描写があってもよかったなぁと(全部過去にあった匂わせなので)
すごく私的に惜しい作品でした。