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ツンデレ悪魔公爵御一行さま

人間 vs 悪魔
普通なら悪魔の方が「悪」なんですが、この作品では逆転しています。
悪魔が人間に立ち向かっていくお話です^^


魔界の魔王が突然子ども化する怪奇現象が起こりました。その事件に人間の勇者パーティが関わっているとみて、勇者パーティに接触、魔王を元の姿に戻すミッションを受けることになった美しき悪魔公爵アルト。
見た目は子ども、年齢は二千年超えの彼は四大悪魔の1人で、悪魔界では身分の高い立場にあります。
選抜された愉快な仲間たちと共にパーティを結成し、魔界の平穏を取り戻すための旅が始まって行く冒険ストーリーです。


お供の者たちは一見するとワケありなポンコツたち。戦力にならなそうな彼らとの討伐の旅にウンザリするアルトですが、中でも最も頭を悩ませるのが淫魔のラルゴです。

過去にアルトに助けられ、アルトに想いを寄せる彼はアルトにシッシとあしらわれてしまうものの、ワンコの如くアルトの側を離れない一途な淫魔です。
淫魔なら多くの精気を得ないといけないはずなのに、身の危険に陥ってもアルトただ1人だけに身を捧げる気概の持ち主。本気の決意がめちゃカッコいいです。

そのラルゴに好かれたアルトは、ツンデレ中のツンデレでして…ラルゴに惹かれていても素直になれません。ラルゴに冷たい態度をとるけど、ピーンチのときは自分の体液あげちゃったりして助けることも。
基本はパーティメンバーに塩対応のアルトですが、実はメンバー想いの優しい一面もあったりするから憎めないんですよね。


ちょっとポンコツなメンバーとの旅は色々あるけど、日数を重ねるごとに一体感も生まれたりして良いチームワークです。ポンコツと思われたメンバーたちも、ここぞ!って時には有能な力を発揮して大きな戦力になったりします。

バトルシーンもありシリアスな場面もあるけど、メンバーたちとのやりとりは意外とコミカル調で面白いです。アルトは偉い公爵さまだけど、どっか抜けてて隙があるのが絶妙に笑いを誘います。この作品の良きスパイスといったところですね♪


謎は解けるし事件も解決します。
問題の勇者パーティにも迫るし対峙もしますが、想像以上に愛に満ちた解決エンドでした。

「愛は世界を救う」的な幕引きに多少の物足りなさを感じつつも、アルトとラルゴの愛も爆盛りだったので良しとしました。


淫魔絡みのお話なので、作中エッチなお楽しみ展開がちょいちょいありました。触手プレイチックなシーンもあり、作者さんが大いに楽しませてくれました(笑)
2人のこっそりエロが他の仲間たちに筒抜けなのが一番笑っちゃいましたね!それを指摘され恥ずかしがるアルトがウブで可愛かったです。

この旅で、尖ってたアルトの性格が柔らかくなった気がしました。ラルゴに恋してラルゴに愛されたことで、アルトは変わったんだなと想像できました。
ツンデレ公爵がデレデレ公爵になる日も近いかも。あと何千年もの時を共に過ごしてゆく2人の未来に乾杯です♪

奈良時代風異世界トリップ

神秘的なお話!

異世界迷い込みのお話なんですが、異世界の舞台が日本の奈良時代風。万葉集が引き合いに出されているので、7世紀〜8世紀頃の時代観かと思われます。
私の中ではほぼ奈良時代(笑)そのイメージで読み進めました。


両親が亡くなり叔父に父親の会社を乗っ取られて、軟禁され挙句の果てに殺されかける主人公。…鬼畜すぎて不憫すぎるなんてもんじゃないんですが。(大成敗望む!)

主人公の由貴也を拉致した叔父家族と共に事故って目覚めると、とある世界で有貴皇子として扱われていました。
でも有貴皇子こと由貴也は、先帝の子としての立場に置かれていたものの毒を飲み生死を彷徨ったとのこと。この世界で引きこもり、毒死を図った由貴也は浮いた存在ですが、今上帝の息子である神乃皇子(つまり従兄弟)は由貴也に何故か冷たい態度をとり、由貴也もまた本能的に畏怖の念を抱いています。


ちょっとトリップ前に話を戻しますね。

由貴也は物に触れるとその物に宿る感情を感じ取ることができる力を持っていて、そのことから叔父夫婦に気味悪がられていました。
また、金色の眼の誰かに抱かれるという不思議な夢を見ることもあったし、庭先の石像を触ると金眼の狼が目の前にいて勇気をもらったこともありました。


そして…異世界。由貴也が畏れる神乃皇子がたまに見せる金色の目。夢や石像の狼と関連を気にはしますが、神乃皇子の冷たい態度にそれどころじゃないというのが序盤の展開です。
由貴也と有貴皇子の置かれた立場が類似していいることもあり、由貴也はこの世界でほんの少し強くなろうと決心します。

そのことが神乃皇子の態度軟化にも繋がり、由貴也の彼への気持ちが怖さから好きの気持ちに傾いていくことになる…というストーリーです。


この作品。時代背景は好きなんですが、設定が凝り凝りで情報消化が忙しかったです。
あっちとあっちが繋がって、こっちとこっちが繋がって…が多くて、ページを行ったり来たりしまくりました。(電子なので難しい 汗)
ストーリーの枝葉の情報も多いから理解するのに少し疲れました。

由貴也の性格がね、気弱でオドオドしたりで好印象に感じなかったんですよね。
由貴也が有貴皇子として生きていくことを決心することで、性格や発言、行動に変化が生まれ周りにおお〜!!すごい!みたいなのをたくさん期待してましたが、少ないし弱い。
由貴也の良さがあまり引き立ってない。もっと大げさにしていいのに〜

あと、これが一番ガッカリしたこと。
叔父叔母の成敗劇がぬるい!!
とっっっことんムカつく人たちだったので、もっと重い罰・キツい仕打ちでも良かったのではと思いました。結局反省してないし。


ふわ〜っと。もや〜っと。いつの間にか終わったなという感じでした。
神乃皇子はキリリとした人柄で、由貴也の能力を認めて応援するしでかっちょいいです。
そんなスパダリに愛されるんですから、BL的には好きなお話です。でもですね、背景・設定がゴチャついていてよく分からない部分もちらほらありまして…もう少しスッキリしてる方が好みでした。

ストーリーのトーンも終始平坦な感じ。
もうちょい盛り上がりがあれば嬉しかったです。

名前で呼んであげて

現代ものの作品、大好きなんですけどね。ちょーーっと面倒くさい2人に途中読むのがツラくなりました。物語のボリュームもそれなりにあって、でもなかなか核心に入らないからモヤモヤ。核心どころか別れの展開に発展して、うむむむ…です。


終わってみれば、の話になりますが。
「終わりよければ全てよし」の文言がしっくりくるかも。2人の出会い、カモフラージュの恋人としての条件、尚斗の恋愛観、レイの思惑が最初からどうにもひっかかってスッキリしない。

2人の利害一致から、奇妙な恋人関係になる2人ですが、思っていた以上に甘いシーンが多く私を期待させるには十分でした。ただ、そこに2人の明確な愛は存在しない設定なので、かりそめの関係がいつ本物の関係に切り替わるのかと、ずーっとアンテナ張っていました。しかし、

いかんせん長い。。。
心の声と自分への問い掛けや念じが多いですね。心理描写を立たせる演出が多く、物語の進行具合としてはスローペース。じっくりゆっくりその時を待つしかないのかなって思っていたら、突然のカミングアウトとケンカ別れみたいな展開にえええー?!?となりました。


終盤に怒涛の回収。
嬉しい結果に喜びはしますが、真実を暴露すればすぐに上手くいくとは思えないけどなぁ。レイの尚斗へのセリフ酷かったし、尚斗もそこはもうちょい考えるところでは?と思いました。


尚斗には前半全く気持ちが共感できなかったですが、レイへの恋を自覚してからは彼の心のズキズキが分かるようになりました。不憫な家庭環境が生んだ心の重石…というべきか分からないけど、その重石から解放されて自分らしく生きられるようになったのは良かったと思います。


全体としては好きな部類のお話。
ただ。最初からすごーーく気になっていた、レイが尚斗を「アンタ」と呼ぶのだけが違和感でした。自分のことは名前で呼べ、と言っておきながら自分は呼ばないのかよって思ったし、甘い行動をしていた割には「アンタ」呼びは変わらずだし。実は嫌いだった、の伏線だったとしても再会前も後もアンタアンタアンタアンタ…の連呼はいただけませんな。
「ナオ」で良くない?

そこだけが気になる点でした。

戦いの神様は、恋の戦いにも強かった

冒険ファンタジーラブコメな作品。
ウェイト的にはラブコメ色が強いかな。
冒険者・クラウスと、クラウスを生まれた時から愛する神様とのワチャワチャラブストーリーです。


物語は2人の出会いから始まっていきます。
パーティを組み冒険の旅をしているクラウスは、戦いで穢れた武具を浄化させるため「ラフィアの泉」がある街にやってきました。泉を訪れると、そこにはずぶ濡れになった超美形の男がいました。すると、クラウスはいきなりその男から名前を呼ばれ、熱い抱擁をされてしまうのです。

その超イケメンの正体は、戦いの神ガルーア。
女神ラフィアの兄です。
妹ラフィアに天上から落とされてしまったガルーアは、これ幸いにと、クラウスに求愛と触れ合いを迫っていく…といった流れでストーリーが展開していきます。


主人公は冒険者クラウスですが、主人公を差し置いて神様ガルーアの存在が極めて濃いです。

神様なのに人間味溢れるガルーアは、これでも戦いの神。結構エライ人なんですよ(^^)
クラウスのためなら、神の力も惜しみなくホイホイッと使ってあげちゃう溺愛ぶり。クラウスへの好きのアピールはお馬鹿だけど可愛くて、つい応援したくなる魅力的なキャラクターです。

対してクラウスの方は、ガルーアの熱い求愛から逃れることに必死。いきなり現れた美形の神様に胡散臭さを感じつつも、少しずつガルーアに惹かれていきますが、持ち前の意地っ張りと恥ずかしさで素直になれません。

攻めるガルーア VS 守りのクラウス

さあ。この戦いはどちらに軍配が上がるんでしょうか♪
クラウスの気持ちの変化に注目しながら、ガルーアの求愛行動を楽しんで読んで下さいね。ギャグ味溢れたコミカルな掛け合いがすごく楽しいし面白いですよ。
好き好き攻撃以上に、隙あらばエッチなことをけしかけようとするガルーアとのワチャワチャ攻防も必見です!


ここからは気になった点をいくつか。
1つは、ガルーアがそこまでクラウスを愛するようになった理由がよく分からなかったこと。生まれた瞬間から見守ってきたから愛が芽生えた…みたいなことを言っていましたが、そうなん?って疑問です。

クラウスのここが好きって言う明確な部分があれば、求愛に説得力ついたんじゃないかな。あんだけ迫ってる割には好きが漠然としてるのが少し違和感でした。

もう1つは、同じパーティ内でのカップル。
こちらのカップルが、うーん…特に魅力を感じなかったので、そんなに登場しなくても良いのにの気持ち。
特にフラウが面倒くさくて、態度も悪いしツンもほどほどにしてって何度思ったか。
割と話に絡んでくるカップル2人なので、スルーするわけにもいかず、彼らが登場するとスンッとなる私がいました。

まーでも。そんな空虚な私の心を癒したのは、ガルーアの無邪気ではっちゃけた愛のアプローチです。最初から最後までクラウス一筋のブレない溺愛執着は、見ていて安心感もあるし、楽しさ100パーセントです。


神様と冒険者の恋物語は笑いと幸せに包まれて、素敵なエンディングでした。

都市伝説狼の好き好き攻撃

タイトル通りのお話で、それがこの作品の内容ズバリです。
ストーリーは、タイトルにもあるつがい(番)もの。人間になれる不思議系銀髪の狼と、宝石の声が聞こえる不思議な力を持った青年との、ファンタジーラブストーリーです。


序盤は2人の出会いから。
アートディーラーの伯母から相続した屋敷に住むことになった明斗が、その家を訪れると美しい姿をした銀髪の男・ヴォルフがいました。出会うなり、明斗のことを「俺のつがい」と主張し、離さない・離れないと言わんばかりの引っ付きよう。当然、明斗は冗談じゃねーと取り合わないけど、ヴォルフとの生活も相続の一部のようで……そんなこんなで、狼と人間(プラス猫)の不思議な生活が始まっていきます。

物語としては、"つがい"を主張するヴォルフと"つがい"を認めない明斗の攻防と言う流れです。共に生活するにつれて、ヴォルフを受け入れていく明斗の心と身体の変化に注目していって下さい。ヴォルフの気持ちがブレることは全くないので、明斗次第ってところです。

明斗がヴォルフを受け入れ始めるのは、心より身体から。目には見えない"つがい"の力が身体を求め合い受け入れていくのだそうで、明斗は割と早い段階からヴォルフと身体を繋げます。

身体に心が追いついていく過程を楽しむ作品かなって感じです。なんやかんや言ってる明斗がヴォルフとの生活に慣れてきて、次第にヴォルフのことを好きになって、最後は"つがい"を受け入れます。

…そうだろうなって予想と、そうなったなって結末が合致して、ある意味期待通りではあるのですが、ストーリーの盛り上がり的にはちっちゃくて、もっと何か欲しいなって思ったのが本音です。
中盤にヴォルフが明斗の腕を噛んだ事件が起こるんですが、おそらくここが一番のキーポイントで見せ場。明斗が気持ちを自覚する大事なシーンなのにインパクトが弱くて、もったいないなと思いました。


基本的に物語のテンポがほのぼのとしていて平坦で、見せ場のシーンもそのテンポのまま最後まで進んだ感じでした。内容が、というよりメリハリ的に物足りなかったかな。明斗のヴォルフへの気持ちがハッキリ分かるシーンは、もっと大げさにしても良かったと思います。
本能的な部分とは別に理性的な部分で、ヴォルフのことが大好きなんだって明確に分かる描写だったら嬉しかったです(´∀`*)


ヴォルフの、ちょっと幼く無邪気で真っ直ぐでブレない性格は結構好き♪狼だけどワンコのように、明斗、明斗と付いて回ったりするの可愛くて、お手伝いシーンなんかはホッコリします。たまに耳や尻尾を出したり、完全体の狼の姿になっては明斗を悶えさせるところは、この作品の癒しの部分ですね。

猫のクックも交えた、1人&1頭&1匹の生活は幸せそのもの。嫌な人間も登場しないし、苦しいシーンもないし、コミカルワチャワチャのほのぼのストーリーですので、幸せに浸りたいときにおススメな作品です。

続編であったことを知らなかった

なるほど。文章から香ってきた少しばかりの違和感の理由はこれでしたか。

何となく、知ってるテイで話進んでるなって感じたのは、続編だったからなんですね。何で2人の出会いがサラッと流されてるんだろう…そこ詳しく知りたいのにって思ってモヤってました。

最近、私こういったパターンに当たるの多くて。タイトルも違うし、発刊前のあらすじもチェックしてるのに、読んでみて初めて分かる続編の事実にガガーン。
続編ならそう一筆欲しいところなんですが…

この作品に関しては、灰汁島×瓜生のストーリーが終わった後、いきなりぶっ込まれた正月エピソードに??でした。

だ…誰?誰たちなの!?

小説ジャックされたんかな?と思って読んでみれど、灰汁島も瓜生も登場しない舞台…おそらく作者さんの過去作品の1つっぽい。当然読んだところで意味が分かるはずもないです。
ハジメマシテの私が読むべき作品じゃなかったのかな。
本編のストーリーは、過去の2人を知らずともなかなか面白かったのに、更に盛り下がってしまいました。


私の感情の行き先は一旦置いといて、話を戻しましょう。

えっと、こちらの作品は「ぼくは恋をしらない」の続編ということらしいです。
灰汁島×瓜生の仕事を通じて展開されるBLになります。灰汁島は小説家、瓜生は俳優として、お互いが別フィールドで仕事に邁進している姿がとても眩しく描かれていました。

今作は、瓜生の元カレがストーカー化して邪魔するトラブルが勃発するもの。瓜生が昔遊んでいた相手で、今は落ち目の俳優でヤバイ人たちとの繋がりもあるクズ男です。
コイツがマジでウザくて気持ち悪くてしつこくてウンザリしました…。

瓜生を邪魔しにきては、灰汁島にも目をつけてこようとするので、瓜生は灰汁島に元カレのことを相談せず、乗り切ろうとするけど……っていうのが、今作品の大きな見どころです。

仕事がなくて瓜生にちょっかい出してネットでバズろうとするクズには、当然制裁が訪れるのでご安心して読んで下さいね。
その間はウザいしムカつくけど、不愉快なやり方で脅しにくるのに対し、灰汁島がスマートかつ理知的にやり込めるシーンは惚れ惚れしました!

前作既読でしたらもっと気持ちが入り込めたかもですね。2人の恋人としてのポテンシャルを理解してするには、情報量が少なかったので、修行して出直すことにします。

前作未読でしたが、お互いの仕事に対する姿勢と、互いへのリスペクト、お互いを大事に思う気持ちはすごく伝わりました。お互いがお互いの推しって素敵ですね(*´꒳`*)


もし私のように初めて読む方がいるなら、前作を読んでからの方がおススメです。

悩みが尽きませんな〜

最初から最後までエッチのことで悩む作品でした。とにかくすごい。こんなにエッチしまくってる作品もなかなか見ないかも知れません。
途中お腹いっぱいになっちゃって、もういっかな…ってなっちゃいました。

そのせいか、ストーリーはあんまりないです(笑)早漏に落胆し、絶倫に苦悩する虎太郎のお悩み作品ってところでしょうかね。
虎太郎も日向もラブラブで仲良しだし、当て馬も嫌な展開もほとんどない。とにかくエッチが悩み、悩みはエッチ…それだけの話です。


何だか日向が虎太郎に振り回されてるような印象だったのが可哀想に見えちゃいました。
日向が早漏なことにガッカリしたと思ったら、次は絶倫にガッカリするって…何だかなあ。日向としては虎太郎が望むエッチが出来て喜んでいたのに、絶倫になったらセックス断ちを言い渡されるって。
日向の心と身体の置き場は?って感じでした。

0か100に振り切ってる日向もすごいけど、この2人にとって結局エッチって何なんだろう?どっちにも丁度良くて、満足度が一致するエッチが中々出来ないって、身体の相性はあまり良くないのかなって思いました。

まあ。そう言うハチャメチャラブコメな作品なんだろうですけど、最後は日向と虎太郎にとって満足度高いエッチの加減具合を見つけて終わって欲しかったですね(^^)まだ当分は日向の絶倫に悩まされそう。


ひたすらエッチにラブラブしてる作品を所望している方におススメです。本当にエッチシーン多いです^ ^

心の準備が必要でした

これは読む人を選ぶ作品じゃないかな…。
終盤はどえらい展開に陥り、気持ちがシューーン…としました。そのあとハピエンだったとしても、なんかモヤモヤしました。


タイトルが不思議系。
どんな内容なのか簡単なあらすじを読んだとて、詳しくは知らないから読んでみたいと手に取りました。

簡単に言うと吸血鬼ヴァンと野菜を栽培・販売している少年・トニーとの恋物語です。

タイトルにあるベジタリアン。これはどういうことかと言うと、死にたいのに死ねないヴァンが、トニーの作る野菜に惚れ込み、野菜を食わせろってなるのが2人の出会いでして…
ヴァンは、血液じゃなく野菜を摂れば穢れた身体が浄化されて灰となり死ねる。そう思っているからベジタリアンなんです。

実際そうなるわけないし、野菜を貰うために獣の肉をトニーにプレゼント→獣の血を完全に吸血しないとその獣が吸血鬼になる→血を完全に吸わなきゃならない→結果吸血行動は終わらない。

死ぬためにベジタリアンになったのに、結果として吸血行動を増し増しにしちゃうという悪循環で悩むヴァンに同情したトニーは、ヴァンに美味な野菜料理を振る舞うようになり、結果一緒に過ごす時間が増えていきます。


ここまでは良かった。良かったのー!!

トニーは山の頂上付近の特殊な場所に住んでいて、定期的に山を下りて村の人たちと交流を持っています。というか、持たなくちゃならない状況になっています。…その理由も含め、この物語のダークな部分が中盤以降展開されていきます。

結構謎の多い作品で、伏線みたいなものも散りばめられています。細かく触れるとネタバレ地雷踏んでしまいそうなので多くは語らないことにしますが、キーとなるのは村人たちです。
そしてトニーの育てる美味しい野菜の肥料。
作者さんがあとがきで触れていましたが、この物語には続きがあるそうです…なので、今巻で全てがスッキリ謎解決とはなりません。分からない部分もちらほらあります。


ヴァンとトニーのBL部分より、謎というか村人たちのトニーとの関係描写が濃密(胸くそ悪い)で、中盤以降はBLを楽しむどころじゃなかったです。
ひぇぇー…BL小説を読んで初めてこんな残酷なシーン読んだかも知れません。

本当は怖いグリム童話とか…ダーク童話に近い感じがしましたね。昔そういう本をたくさん読んだことがありましたが、今となっては心臓の耐性も失われ……魔女狩りを想起させる残酷なシーンには、うぉっ!ギャーッ!!ヒェェ〜…です。
BLを楽しんでいたのに、まさかスプラッターの返り討ちに遭うとは思わなかったです。苦手な方は気をつけて読んで下さい…。

この作品、ダークシュールなシーンがちょいちょいあります。胸くそ悪くて痛いシーンもあるのに、たまーにクスッとする会話もあるし、感情がしっちゃかめっちゃかです。どういう気持ちで読めば良いのか分かんなくなる、だから評価も難しい。


話としては面白いけど、甘さ控えめで苦味強しだったかなぁ…という印象でした。ラブの部分はもっとゲロ甘にして欲しかったです。ゲロ甘でも浄化できない怖さですけどね。
次巻の購入どうしようか悩むなぁ、これ。

あとがきより。
作者さまの書きたいものを自由に書かせて貰った、と言うのはすごく伝わりました。

最後まで混乱した

表紙可愛い♡
近頃増えた転生もの作品です。

王女と騎士の身分違いの悲恋。生まれ変わったら一緒に…と愛を誓って死を遂げたエルミーナとグレン。王女は蒼井未来という青年に生まれ変わり、現世に転生した…というお話です。


この作品は主人公・蒼井未来の語りでストーリーが進んでいきます。心の声みたいな響きで展開していくので、文章としては軽快でライトな感じです。話もスピーディーにサクサク進みます。


とにかく展開が早い。
同じ夢ばかりを見る蒼井が、自分はエルミーナという王女の生まれ変わりなのか?と確信はないけど、心に引っ掛かってるくらいの時に、とあるスパダリ男性・松永と出会います。そして冒頭から蒼井に付き合って欲しいと猛アピールしてきます。…前触れもほとんどなく、急だし随分と強引。
松永はどうしても付き合いたいと迫りますが、たまたま蒼井が松永に好意を持っていたから、お試し交際を始められたもん。じゃなかったら怖いよー。

この展開も早いけど、更なるビックリ展開が待ち受けていました。当て馬の登場です。
当て馬の栗山は、蒼井をエルミーナ…と呼び自分はグレンの生まれ変わりだと主張。そして松永以上に強引に交際を迫ります。

物語が始まって30ページで恋の始まりとライバル登場、そして三角関係のゴングが鳴らされました。蒼井をめぐってイケメンスパダリ2人が取り合うワチャワチャの図……ちょいとしたカオスです。
松永も栗山もイケメンですけど、蒼井の前では押しの強さが際立っていて2人に引き気味になりました。栗山に至ってはトランス状態。蒼井をエルミーナと信じてるし、側から見たら危ない人です。

決着は付きます。栗山はグレンの生まれ変わりなのか?の謎も分かります。
松永とのことも含め1番の見せ場だったと思うけど、なんだろ…感情移入できないくらいカオスでした。栗山が暴れ出すし、混乱の話し合いに私の気持ちが追いついていかなかったです。
そもそものストーリー展開が早い。あとからの転生の謎回収も力技な感じ。もう少し丁寧に追って欲しかったです。

この作品が蒼井の実況のように続くので、情景描写や細かい情報自体があまりなく、ストーリーに引き込まれないのはその為かなと思いました。テンポいい会話は読みやすいけど、そのぶん間とかタメが感じられず会話が上滑りしている気にもなったんですよね。
もうちょっとストーリーの奥底に引き寄れたら良かったんですけど、私にはそこまで入り込めなかったです。お話としては面白いんですけどね、ライバルも転生してきたし。


後半もう1つのお話は、2人のすれ違い編。
別れの危機やグレンの正体が分かる内容になっています。私には疑問ばかりが湧き上がるもので、盛り上がれませんでした。
あんなに蒼井に迫っていて溺愛していた松永の突然のツン。理由はあれど何かイヤな感じ。
それと蒼井の名前呼びに違和感がありました。付き合うまでは「蒼井くん」なのに、付き合ったら「蒼井」と呼び捨てるの何で?下の名前で呼び捨てするなら分かるけど、苗字の呼び捨てって…同僚や部下じゃないんだからさ。


松永の人となりが最初からよく分からなかったけど、ますます分からなくなった後半戦でした。そういったことも含め「萌1」評価としました。

一途歴千年

中華風BLファンタジーで転生ものの作品。はるか昔、共に戦い新たな国を興した2人がその後別れ、千年の時を経て再会するストーリーです。

その2人とは、尚国を建国したシャオリンと、仙籍を持つ不老不死のガイル。尚国の王太子・リーレンはシャオリンの生まれ変わりで、ガイルは琅国の王で白虎の獣人です。

生まれ変わりといっても、シャオリン→リーレンなのに対し、ガイルはなんと千年の間生き続けています。不老不死ですからね…すごいもんです。彼こそが千年もの間シャオリン(リーレン)に一途な愛を貫いている攻め様です。


現世での出会いは、尚国を脅かす敵国から身を守るために獣人王が統べる琅国に同盟を求めたことがキッカケです(その前にもちょっと会ってます)。武力を貸す代わりに、リーレンの身を差し出せと言うガイルに了承するリーレンは、しばらくの間琅国で過ごすことになります。

身体を差し出せという割には特に無体を働くこともなく、リーレンが昔の記憶を取り戻すその時まで手を出さないガイル。……千年ですよ、千年も待って待ち続けて目の前に食べたいほど(笑)愛する人がいるのに、我慢に耐えるガイルが本当に一途で優しくて素敵です。


この作品で印象的なのは、やっぱりガイルの存在かな。リーレンのことをいつも見守り助けてくれるガイルは守護神のよう。リーレンが自分から思い出すのを待ってるのが健気なんですよね。早く思い出さないかなとヤキモキしちゃう。
まあ、思い出すんですけどね(笑)


千年前にガイルがシャオリンを守った理由もシャオリンを愛するが故のことで、その気持ちの大きさはすごいなーと。でもですね、何となくシャオリンとガイルの気持ちに差があるような気がしてならなかったです。

シャオリンが亡くなる時、ガイルのことを「恩人であり無二の友」と表現していたことが、何だか引っ掛かりました。身体の関係もあったのに…友とは?ガイルの方は友とは思ってないような…と思うんですけど。
シャオリンの言葉や想いにガイルへの愛があまり感じ取れなかったので、ちょっと白けました。ガイルの想いと比較しちゃうとね、どうにも同じ気持ちだったと思えず…わたし的には盛り下がってしまいました。

千年の深い想いに相応しいくらいの2人の愛を期待してましたけど、何だかあっさり。リーレンと身体をつなげる時も、良いのか?と聞いたガイルに、千年も待たせたから構いませんってさ…。ここ、気分がグワ〜ッと盛り上がるところだと思うんですけど、なんかクールで寂しいよー


そんなワケで、一番の盛り上がった気持ちが削がれちゃって「萌1」にしました。
ガイルの一途な男前ぶりが引き立つ作品でした。