進行度6%まで読んでいたら、四つ耳設定なことを知り読むのを挫折する所だった。人間耳あるんかい。
あらすじをちゃんと読み返したら、受けは偽耳を切除してたみたいだから、不安を抱きつつ読書再開。
両片想いだなって察してグッときたり、オメガ耳関連でうるっと来たり、めちゃくちゃ感情揺さぶられます。
クライマックスシーンで涙目になりながらボルテージ上がったところで、アルファじゃなかったんかーい……って一気に冷めた。
あらすじにベータ×オメガって書いてて欲しかった。
オメガバースはアルファ×オメガしか受け入れられないから、地雷ほどではないが、萎え具合が半端ない。
でも終盤は、これはオメガバースじゃないって思いながら読めば可愛いからいいか! って言い聞かせながら読んでました。
年下誘惑受けによる筆下ろし堪んないです。
飯の美味さや過去の話にボロボロ涙こぼしたり、淫靡な手つきでそっと触るだけで顔真っ赤にするクロ(攻め)の初々しさに、きゅんきゅんときめきまくり、愛おしさを感じる夢路(受け)が最高。
そして獣人の醍醐味である、耳と尻尾で感情丸わかりが可愛い。
ただ中盤から後半の初めにかけて、帝国の皇帝にうちの店の商品を選んでもらおう! みたいな戦略話になってからは目が滑る。話が入ってこなかった。
難しいとかではなく、単に自分が興味を持てなかっただけです。
あと後半を読んで今までの流れが一気に変わった。
男絡みの嫉妬(夢路の元彼たちに嫉妬するクロ等)はテンション上がるけど、女絡み(クロの幼馴染。しかもクロに好意)はモヤモヤと不安しかなく、気持ちよく読めなかった。
クロが、幼馴染女の家族やらを気にかけすぎていてイライラが止まらない。幼馴染女の媚びを、ピシッと遮断したのはよかった。
描き込みが少ないからか、絵が硬いのが気になる。柔らかさがないから違和感を覚えた。
初めて守博が弥助と関係を持った場面が、筆おろしをしてあげるお姉さん♂感があって素晴らしい。
弥助の外見は平凡な見た目であまり唆らないが、言動や仕草に加え京都弁なところで存分に色気を放っている。
落語シーンというか、専門的な場面が多くてちょいちょいすっ飛ばしてた。
守博に片思いされてた時は、冷たくしたり弥助からする以外は連絡するなと言っていたのに、いざ付き合って守博が人気になり会える日が減ると「ヒロ君のくせにムカつく」と言ったり、ファンの女に嫉妬したりとめちゃくちゃ可愛いです。
キャラ設定にはゲイってありますが、男だけではなくて女とも遊んでいて、ゲイ寄りのバイなのでゲイ受けではないです。
文章で、和喜は背が160センチで、目も丸く大きいって表現されている。しかしイラストでは、女みたいな外見の描写を思わせないような外見になっていたのが良かった。
部屋で狐の姿で過ごしている描写なのに、挿絵では人間の姿だったのが気になった。絵柄が好きなので見れるだけ良いんですけど、シーンと合ってないのにOK出たのが不思議。
ちるちるの人物設定見てわかる通り、攻めの千寿はヤリチン。といっても好きでヤリチンしてる訳ではなく、孕ます目的のためだけにいろんな男女と関係持っていた。そういう感じの説明描写が少なくないから、ヘテロが苦手な人は多少不快な気分になると思います。
和喜に嫉妬して、嫌味を言った挙句に暴力を振るった女たちが浅ましくて哀れ。そのシーンが一番胸糞だったけど、千寿が胸ぐら掴んでブチ切れて、女が泣くと「泣いて許されると思うな」って殺意を滲ませるから物凄くスカッとした。女だろうが関係なく仕返しする千寿が素晴らしい。
ただ和喜がそんな女たちを、あの人たちも千寿のことが好きで構ってもらってる俺が羨ましかっただけで……って同情してるのが解せぬ。
獣耳尻尾はやはり偉大。感情が耳や尻尾に表れるのが可愛い。
子供は三つ子ともオスなのでご安心を。
本編は終始受け視点。
最後の特別版だけ攻め視点。
特別版では、いざ事に挑みはじめたら、子供たちに何度目かの邪魔をされるシーンが可愛かった。