数年前にたまたま購入した「櫻狩り」3冊。
内容は知らなかったのですがBL的な時代ものと知り数ページ読んでみて即閉じ。
血なまぐさい耽美は趣味ではなかったので。
けれど何故か急に思い立ち今日読み終えました。
なんで!
もっと早く読まなかったんか!自分!!
ずっとずっと昔の作品かと思っていましたがそれ程ではなく最初は2007年あたりに発表されています。
大昔20世紀に読んだ最初のBLと言われる作品を思い出しながら読み進めました。
誰とでも寝る魔性の美少年と純粋で明るい健気な少年のあの話。
たぶんショタと耽美が苦手な私はあの頃から数十年BLとは縁のない生活を送っていたのだともいえます。
今でも魔性の美少年と太陽のような少年の組み合わせってテッパンですよね。
3冊読んでの感想はとにかくお話がスゴい!
こんなストーリー少なくとも現在のBL界ではなかなか見かけないです。
一気に読ませます!
ミステリーとしても最後まで読ませる仕掛けが存在していてアッとなるとこ複数回。
そして初めて
これがメリバってやつか、と納得がいったラストでした。
名作なので!
血なまぐさいのはちょっと、、
女性の存在感が強いのはちょっと、、
というかたも騙されたと思って読んで下さい。
すんごいです!
毎回雑誌の配信も欠かさず読んでいるので、まとめて読めることも嬉しいのですが各特典の描き下ろしがもう楽しみで♡
毎巻盛り沢山に用意されていてもれなく集めてはニマニマしております。
さて5巻ともなるとこのお話のクライマックス、少なくとも恋愛面のクライマックスが近いのかなぁと嬉しいようなさびしいような。
というのも次巻の予告ページが巻末に載っているのですが、静と朔太郎が再会したのは出会いも期待できるバー、確か2年程前。
予告はその頃のお話に関係していましたから。
時々気になっていたのですがあの再会って偶然?
んなわけないらしい。
再会後まもなく久慈家に呼ばれた朔太郎は2度目の肉体関係を静と結びます。
寝入った朔太郎のそばでタバコを吸いながら
「忘れた事なんか一瞬たりともねぇよ」と呟くのは静。
重い、、、
これって執着攻めっていうやつでしょ、BL界隈でよく聞くよく目にする、、、
皆んな、もちろんわたしも大好きな攻めの典型、一大勢力!
ただ!
わたし個人的にはこの日常がタバコの煙のように流れて消えていくよなストーリーには登場してほしくはないタイプでしたね。
なんていうかアンニュイな曖昧な微笑のまま黙って抱き合って欲しかった、欲しいです。
だからあの静の呟きはかなり無視していました。
つまり久慈静が何年も、製薬会社に勤めていた頃から朔太郎に特別な感情を抱いており退職の日の夜つい感情が爆発してしまった、その後も忘れられなくてついついストーカーしていたとまではいかなくとも彼が行きつけのバーは調べて張っていただなんて事実がもし在ったとしても!
それは朔太郎には敢えて言わないでね。
なんかヤダ…
ごめんね心が狭くて
(それに一瞬たりとも忘れてない、なんてどんな辛い過去の出来事であろうとオムファタール、ソウルメイトであろうと胡散臭いセリフは静ちゃんには似合わないっ)
積極的にオメガバースを読む方ではないので、どちらかと言うと苦手なほうなので。
が!
朝田ねむい先生のなのでやはり!避けては通れませんでした。
傲慢不遜な超エリートα鷹虎くんが後天的に?Ωと判明したあと、その鷹虎と仲間のΩ達のどうやら群像劇風、1巻目だからまだなんだかよく分からん、です。
先生は鷹虎総攻めとのお話ですが初っ端から同じΩに攻められてんですけど。
しかも子宮を取ったΩとかこの類の作品で初めて見ました!
学級委員長はΩの地位待遇向上をスローガンに活動しているようで、この辺りこのオメガバースというのは元々女性の地位向上願望アンド男性をディスるものだったと遠い目で記憶しているのですが違っていたら笑いで済ませてね。
1巻目なんで誰もまともに恋愛ベクトル出してないし誰と誰がくっつくのかもよく分からん、どいつもこいつも性格的に可愛くない、ピュアで健気、一途なんていうBLの鑑みたいなのはおらん、(あ、でも薬品研究者に望みを託そうっと)
当然萌えとか感じません、ですがなんかもうやっぱり面白いんだな、これが。
次巻が待ち遠しい!
絵柄がちょっと気になって(試し読みがなかった、、)買おうかやめようか迷ってはいましたが買って良かったです。
とてもとても丁寧に大切に描かれた物語です。
81さんの「朝が来たら、ふたりは」とか
やまやでさんの「お前のほうからキスしてくれよ」などがお好きなかたならきっとお気に召すのではないかと思えます。
リーマン2人が互いに惹かれていく過程や心理、情景などが細やかに分かりやすく描写されていて下巻は読んでなくてももう絶対名作だから皆さん読んでくださ〜い
と早くもおすすめ出来てしまいます。
クローゼットゲイの辛さ、哀しみについて触れられているのはもちろんなのですが、わたしはその先の孤独について引用されている言葉も含めて共感しました。
刺さりました。
第4章、西片の過去の失恋のお話でのモノローグと引用文です。
わたしは親やきょうだい、友だち、恋人、配偶者、子どもがまわりにいようといまいと人はずっと孤独なのだと思っています。
激しく愛し合ってからだを繋げても結局離れなくてはいけない、交わったままではいられない。
絶望感。
産み落とされて死ぬ日まで誰しも孤独なんだって思いを胸に生きてきたので、このコミックスほどその実感をわたしに知らしめたBLはなかった、そういう意味でとても思い入れのあるものとなりました。
ちらほら登場する映画名や俳優、曲名を落とし込んだ章ごとのタイトルなどにもいちいち親近感を覚えました。
上巻は気持ちを確かめ合った2人がやっと再会するところで終わります。
じっくり読みたいので下巻は明日にしようかな、どうしましょう。
初めてM/M小説なるものを読みました。
新書館のモノクロームロマンス文庫が殆どのM/M小説を出版しているとか。
その定義、欧米を舞台としたつまり日本では翻訳小説、男性同士の恋愛小説ってことで合っていますかね??
いわゆるBL小説とはちょい違うらしい。
といってもBL小説自体あまり読まない、有名な作家さんのもほぼ未読なので比較しようがないかもしれない。
翻訳ものはなじみがあります。
翻訳ものの独特な文体は好きなほう。
今回の「Bossy」はオーストラリアの富豪の息子とやり手営業マンのお話、楽しくすらすら読めました。
まず感激したのはベッドシーンでのあれこれの比喩が殆どなかったこと。
わたし、苦手なんです、多分照れるのだと思います。
BL小説ではペニスや睾丸、乳首、アヌスなどをなんでわざわざ言い換えるのか。
ゾワゾワするのですがこういうヒトは少ないのでしょうか。
主人公カップルの片割れマイケル視点からお話が始まり、次の章はもう1人のブライスの視点からの文章が始まります。
交互にストーリーが紡がれていきとても読み易い、2人の心情が分かりやすい。
話自体はゆきずりのカラダの関係から始まったのに最後はお互い永遠を誓うカップルとして固く結ばれます。
とんでもなく大きな事件は起こらないし男性同士だからって非難する人も登場しません。
ブライスの富豪のお父さんがちょい邪魔するかなってくらいです。
読後感は多幸感に包まれる感じで読み終わりがさみしいくらい。
だから、文体、使用語句が今までわたしが読んだBL小説とは多少違うにしても他はそう変わらないと感じました。
トップボトムも固定されていたし、セックスのファンタジー(つまり挿入前の準備については省略されている!)もちゃんと存在していました。
日本人じゃない人(アジア人かもしれない)が書いたBL小説でわたしが好むシンプルな文章だったとしか言えません。
翻訳者さんも優れていたはずです。
エロエロ度はそんなに高くはないかな、でも低くても高くても構わないほうです。
品の良いイラストも雰囲気があって良かったです。
これからもこの類の小説を読むならモノクロームロマンス文庫から選びます。
ただ都会の本屋さんでもそんなに品揃えは豊富ではありませんでした、、、
いきなりですが、念の為下げます。
最後のページでいちおう第一部のおしまいだよー感がすんごく出てます。
はづを巡るゴドーくんとにゃんこ殿下の恋の結末とかゴドーくんの半分を捜す結末とか(半分は見つかってはいるんだけどいつどうやって合体するのかですが)、88箇所の綻びを直した後の世界は?悪魔と天使は?
など未解決問題を横に置いといて、、
なんとなくキリがよさげな3巻目のジ・エンドでした。
世界の裂け目を全てぬい繕ったはづ。
バラバラになっても元に戻り成長したゴドー。
時々変化はしてもほぼニャンコのままの殿下。
少しだけ住みやすくなったらしい世界を微笑み合いながら旅しています。
懐かしいメンバーもつまりミボシやぬいぐるみはづとぬいぐるみゴドーまで登場したラスト回。
え、終わり?!
と思わず呟くわたくしめ。
なんだかやな予感がしてweb連載誌を見ると3巻目の終わりは最新号に掲載されたもの、でした。
次号のお知らせはさがした限りでは無かった。
おそらく欠かさず連載されてきたのではないかと思われる
「昨日、君が死んだ。」、休載なんて事ないですよね。
ずっと楽しみにしてきた連載です。
でも先生だって休みたい、休まなきゃならない時もありますよね。
紙の雑誌にも別に常に連載されていますし同人誌もある。
わたしが思うに先生は先生の頭の中に降りてきたストーリーひとつひとつの断片をそのまま描いていらっしゃるのではないですか。
煌めく断片です。
無数に近い。
物語の時間の流れそのままには描いていらっしゃらないのでは、とか想像します。
だから4巻目でまだ世界の裂け目が30箇所残っていてもむしろ歓迎します。
だって更に長編になるということですから。
次号にもし「昨日、君が死んだ。」がなくても待ちます。
全然待てます!
とっても良かった!
1巻目があまりにも良かったので続巻がそーでもなかったらちょっとやだなぁと思いながら読み始めましたけどまじに杞憂、でした。
更に満足度が増していたので未読の方、わたしのように心配症?なかたも安心して読んでもらいたいです。
2人の仲も「お友達」ではなくなってきた感が濃くなり藤永の俳優としての顔もよく視えててきて充たされました。
実を言うとキラキラした俳優とかアイドルとか登場するお話は苦手なほうなのですが、舞台俳優というのはまた別物ぽくて好きです。
藤永の全てを表現したいという演じる者の悲願のようなものが達成されそうですもの。
その時のケイトの立ち位置がきっとエンディングへと自ずから導いてくれるのだと信じています。
厘てく先生の作品はいつもポジティブで前向きでわたしのような暗い人間にはたまに明る過ぎる時もあります。
でも!
陳腐な言い方かもしれませんが勇気を分けて貰える作品がこの「カメレオンはてのひらに恋をする。」なんだと思います。
(自分らしくない言い回しを使うと照れるような恥ずかしいような)
次巻も待ち遠しいです!
いやぁもうめちゃくちゃ良きコミックスに出会えました♡
今年1番かも?
江戸の庶民のお話です。
冷水売りの19歳と今で言うアダルトグッズのお店の青年オーナーの出会いから始まります。
受けの少年虎は元気で明るく健気、でも泥棒までする借金に苦しんでいます。
攻めは金色の目をしたとにかくイケメン、私的には外見が銀時みたいで100%好みでした!
だから月代じゃなくても無問題というより気付かなかったのかな、自分。
虎がアダルトグッズ店四目屋に盗みに入り見つかってしまうところからもうあとはご想像通り、エロエロなニマニマしてしまう展開ですね♡
丸めた布団にヒモで括って使う「茶臼」というグッズ、すんごいですねー
丸めた布団を恋慕う男のカラダに見立てるんだそうで、現代でも売っているのかもしれないけど??虎の妄想も恋心爆烈でやらしくてこちらも昇天しそうでした!
これが水玉先生のデビューコミックスとは恐れ入りました!
画力が半端ない、綺麗、美青年が描ける、三拍子揃っています。
時代ものを描くにはどうしたって調べ物が多くなるだろうに、この時代に大きな興味関心をお持ちなんでしょうか、続編にしろ別の作品にしろまた江戸モノをどうか描いて頂きたいです。
それと!
エロエロとは言いましたが2人がちゃんとくっつくシーンは最後のほうなんです。
結構純愛というかちゃんとお互いの気持ちを確かめて媚薬とか使われていない素面でまぐわうのが最高でした!
修正も少なめで良きです。
とにかく江戸BLが気になるかた、ならない方も一度騙されたと思って読んでみてください。
にしても四目屋の主人は飄々としていて表情では分かりにくいというか虎をもっと早く囲っちゃえよとジラジラしてしまいますねぇ。
柳の木の下でのキスシーン。
蛍舞う中のキスシーン。
接吻という言葉も廃れているというのに口吸いとは!
逆に新鮮でなんか照れる。。。
さらに追記。
アニメイトさんのリーフレット、よかったです。
コミコミさんの有償冊子もやらしくて♡♡♡
とらのあなさんのリーフレットを待っているところです、まだかな〜
ハマってしまった。
「君に恋するはずがないーロマンス篇ー」にチラチラ出てきた大阪支社のわちゃわちゃ可愛い系男の子といった感じの目黒。
その時はわたしの目には傍役にしか見えずすみません、今回こんなにも雄々しく引力強め男子だったとは!
新たな萌えを発見した次第でなかなか美味しかったです。
部下の目黒に片想い中の水野、どうやってくっつくのかと思っていたらなんと酔っ払ってなにがなんだか分からないままカラダが先にくっついちゃったとは、、(あ、入ってはおりませんっ)
その後の水野のネガティブ、ペシミストなプラス乙女チックな混乱ぶりも妙にハマりました。
時々登場する東京の北大路にも「水野さんってこんなに面白い人だったんだなぁ…」と思われています。
目黒も雑食系肉食系で軽くて明るい、で恋愛経験豊富なのは自分だけの運命のひとを探しているから!
ってここもロマンティックというか乙女チックというか、、
でも探す原因となった子ども時代はそこはかとなくほの暗い。
目黒の内を露伴のヘブンズドアーで視るとするならば(なんのこっちゃ分からないかたごめんなさいっ)
何重にもページがくっついていて捲りにくくなっていそうです。
えちシーンは意外にも?エロかったです。
わたしはいつも須坂先生に強めエロは求めないのですが、最近良い意味で裏切られていますね。
目黒がグイグイくるところと水野が心臓バクバクヘタってしまうところがなんともバランス良くてエロいんですよ。
紙本、白短冊。
けっこうブツは描き込まれている印象です。
やっと恋人同士、付き合い始めた目黒と水野。
続篇も始まるようでとても楽しみなお話がまた増えました。
タイトル、「水野忍の理想の恋愛」ですがどっちかというとこだわっているのは「目黒大智の理想の恋愛」なんですけどね。
「恋が満ちたら」のラスト近くで登場した白川さんの恋人らしき黒髪イケメン、この2人のスピンオフが見たい!
という私の願望を叶えて頂きました、ありがとうございます!
距離感近過ぎる人たらしな白川さんに対して攻めの蘇芳くんはクールでたぶん人付き合いは気に入った人としか積極的にこなさないだろうと感じます。
周りの人に対する態度、距離感が違い過ぎるから2人はギクシャクしたり理解し難かったりで、既に肉体関係があるのにすんなり恋人同士になれなかったのでしようね。
その辺りの2人の心理が丁寧に描かれてあるのでコミックス1冊とはいえ厚みがあり読み応えがあります。
それにしても上田アキ先生は濡れ場がお上手ですね!
迫力があるというかコマ送りというかー
そんじょそこらの若造には描けねぇよ!←し、失礼無礼すみません
という大御所感出まくりのもう断然空気が違う風格漂う濡れ場です。
第6話では蘇芳が
「そこのゴム取って」と言い白川が連なったままのゴム6個?を手渡すと
蘇芳は歯でビッとちぎり切れ端をプッと吐き出す、同時に白川は蘇芳の腰のベルトをシュッと外す、くるくるとゴム装着完了、ぶちゅっ からの
「もう寂しいとか言わせねーから」!
キャ〜ッ
たまりません!
ココ好き♡♡♡
ぜひぜひ堪能してください!
これからも若造年下蘇芳くんは全方位美人な白川さんに振り回されて欲しいです!
紙本
白短冊
最後に。
長野県には沢がつく名字が多いんですよ、滝沢もそうなんです。
リアルっぽくして頂きここも嬉しかったです。