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全てにおいて最高です

聴いた当初は原作未読。作品の世界観にすっと入っていけて、あっという間に聴き終わった作品でした。

CDを聴いてから原作を購入。
原作と合わせて聴くと、脚本や一人一人の演技が細かいところまで丁寧につくられているのが分かり、作品の素晴らしさをより実感しました。
特に脚本に関して。
原作に忠実すぎるが故にモノローグやセリフの入り方に不自然さを感じてしまうような作品がある中で、この作品は自然なモノローグやセリフの流れをとりわけ意識した脚本だと感じました。また、ストーリーの本筋から逸れるようなモブのセリフ等は削除する一方で、濡れ場も含めたロキとアルキルの描写を増やしてくれたことがとても良かったです。聴きやすさを追求してくれた脚本だと思いました。

演技について。
素敵なレビューがあるので省略しますが、控えめに言って最高です。
個性豊かなキャラクター達の声のバランスが良かったです。熊谷さん演じるロキの声に終始聞き惚れてました。

黒兎のギャップに悶絶

原作未読。
獣人作品は避けてきたので、獣人の世界ならではの会話が新鮮で面白いと感じました。ファンタジー要素も相まって、キャラクターの可愛らしさやほのぼのした世界観を堪能できます。
特に主役の二人(二匹?)は、等身大の高校生よりピュアでした。

個人的に4名の声のバランスが最高だと思いました。
熊谷さん、木島さん、伊東さんが中低音のイケボなので、野上さんの高い声がより可愛く聞こえました。演技は素晴らしくて、どの方のもキャラクターの表情が想像できて楽しめました。

特典のエピソードでは志狼をその気にさせようとして黒兎が頑張ります。ご飯を食べるときの一口が小さいようなのでチロチロ舐めるかと思いきや、野上さんの自前SEを駆使して舐めはじめたので思考停止しました。凄まじかったです。かと思えば急に受けポジになって可愛くなるので、黒兎の変わり様に振り回されました。

最初と最後が好き

まず、シドナイの息遣いから絡みの場面が展開していきます。息遣いはほんの10秒ほどでしたが、この時の山中さんの演技を聞いて、リアルすぎて感動しました。この演出にも感謝です。

本当に好きなのが最後1分のだんだんと距離が近づく場面。二人で合わせての、息遣いからのリップ音…!! 愛し合ってるのがわかります。息ピッタリ、両耳から聞こえるリアルなリップ音は悶えます。

前々作のeins「愛の章」を楽しんだ直後ということもあり、ベリアルとシドナイの縮まった距離感にキュンキュンした以上に、さらに磨きがかかった佐藤さん山中さんの演技には終始聴き惚れました。

この作品の聴きどころはオリジナル作品ならではの脚本構成と演出だと思います。特にストーリーの抑揚と尺のバランスが秀逸で面白かったです。二人の距離がより縮まった、素敵なストーリーでした。