宗近×椎葉の話の最終話です。3巻の終わりがあまりにも気になる終わり方なので、たまらず4巻も読み進めてしまいました。
五堂という、得体の知れない男の懐に飛び込むことになった椎葉が、無の状態で監禁され、心が揺らいでいく様がツラいです。
そんな中、銃を咥えて命を断とうとしたときに、宗近の前でベレッタのモデルガンをしゃぶって見せたことを思い出し、自殺を思いとどまるシーンは胸を打たれました。
精神的に追い詰められながらも、東明を懐柔する椎葉はさすがです。
負傷したまま椎葉を探していた宗近に、椎葉が奪い去られていくシーンも、そのあとの椎葉が裸で一回転しちゃうシーンも好きです。
でもやっぱりふたりが気持ちを通わせるシーン&初夜みたいなセッ……シーンは最高です。ツンな椎葉がデレ始めてもうたまりません!
ふたりが「いつから相手を好きになったか」を検証し合い、イチャつくシーンも好きです。椎葉が可愛すぎますっ!
メインカプのふたりのことばかりではなく、事件のほうも終わりを迎えます。これまた宗近がかっこよく、五堂とのラストシーンでの潔さに、宗近の今まで過ごしてきた過酷な境遇を想ってしまって、じんときました。
メインのふたりは言わずもがな。五堂と東明、宗近と鹿目、宗近と東明、椎葉と篠塚、それぞれの思惑を抱えた男たちの関係性がめちゃくちゃいい! サブキャラもかっこよすぎて惚れました。
エスのすべてに魅了されました。この作品をきっかけにBLというものの存在を知り、それからたくさんのBL小説&漫画を読みましたが、この作品が最も好きです。事あるごとに読み返していますので、もはや聖典(バイブル)です。
BL小説本が聖典だなんて人には言えません。どうしてこんなにエスにばかり惹かれるのか自分でもよく分かりません。とにかく私はこの作品が大好きです。
宗近×椎葉の4部作の3作目。起承転結の転にあたる話で、一番話が展開してラストに向かっていく山場です。
すっかり宗近に惹かれてしまった椎葉の、心の内の葛藤が辛いし可哀想だし、めっちゃ切ないー! それを宗近に抱かれたり、優しくされることでさらに苦しくなってもう……。
刑事を辞めて宗近を選びたいとまで想ってるし、ついつい宗近に会いたくなってるし。そんなに好きなのに、迷いや怯えを必死で隠して、姉の仇の為にまだ一連托生のエス関係を続けようとひとり戦う姿がカッコいいし、時に色気あるし、最高ですか!たまりません!
宗近にも抱えていた過去があり、椎葉の姉の事件に関わっていそうな五堂という得体の知れない不気味で狡猾な男の存在もあり、それらの伏線がびっしり張られて、続きが気になって仕方ないです。
相変わらず鹿目は有能で強くて忠誠心の塊だし、東明のバカなイカれ具合も話をすごく面白くするし、主役以外の周りのキャラクターもいいんです。
宗近と椎葉にとって最大の辛い出来事が起きて、耐えてはまたとても辛いことが起きて、その度にお互いを想うがゆえに離れようとするのが切ないし辛い!あー、もうラストの終わり方が、4巻読まないと寝れない終わり方で、そこから徹夜状態でした。
アンダーグラウンドなヤクザや刑事の世界だから話は重いし暗いけれど、その中で矜持を貫く男達の姿は本当にかっこいい!そして何よりすごいのは、超絶かっこいい世界の中の男達がBLしちゃうこと!はぁ、もうダメです。こんな二人がイチャついたり、本気で想い合ったりするのをみて、すっかり心持ってかれました。放心状態、もう「エス」に夢中です。
私はDEADLOCKという作品を知ったのが去年なので、この『AGAIN』が、この作者様のファンになって初めての新刊です。過去の特典小冊子などは当然持っておらず、待望の番外編集!
至高でした。本を手に入れてすぐに夢中になって読んでしまいました。あー、これも読みたかった、これも良いわの連続で、あっという間でした。
ディック視点とか、ヨシュア視点とか、こんなふうに思っていたのねとすごく楽しい。本編はユウト視点なのでまた違った角度からお話を楽しめました。
『Happy anniversary』のヘタレディック視点は本当にもう……。ユウト好きすぎてやばい。あと、言葉数が少ない男だからわからなかったけど実はすごく思考しているとわかって愛おしいです。ユウトに「ロブみたい」と言われた後、「ロブはいい奴だぞ」までのグルグル思考しちゃってるの可愛いです。
「駄目だって」と言うユウトを愛撫しつつ、今日はいける。と思ってたりするんだとか、ディックの内面を垣間見るの楽しい!
さらにはこの後のユウトのベッドへの誘い文句! いやー、やられました。ディックと共に私もノックアウトです。
楽しくて何度も読んじゃいます。これは沼れる。
前巻で、晴れてエス関係になった二人。
今回の二巻では、椎葉は武器庫摘発を狙う永倉の手伝いをすることになります。この物語もうひとつのカップル永倉康介×小鳥遊真生と椎葉の関係がここで生まれます。
導入、宗近と椎葉のエス関係が描かれるのですが、もうここから楽しいんです!艶っぽいふたりの会話と行為。始まってすぐに悶絶しました。本当にこの二人良すぎる!
その後、人の事件なのにワーカホリックな椎葉はすぐに夢中になって事件を追いかけます。宗近にまで、佐上と話をして武器庫の話を聞き出せだの、真生をかくまえだの、頼み事ばかり。
惚れた弱みかエスとしてか、宗近はそれらを不服に思いながらも受け入れてくれます。それを当然の事として享受するように見せかける椎葉。エスとして優位な立場でいなければならないからです。素直に「すまなかった」のひと言すら言えない椎葉の心情がなんとも苦しい!
椎葉も心の矛盾に耐えきれずに宗近のもとへ。宗近の背中に額をつけるシーンがもう堪りません。しかも宗近はそこで優しいキスを返してくる!それに戸惑う椎葉。もうね最高のシーンです!!なんだろこの複雑な二人の関係性!
そして、相変わらず事件に夢中&エス関係を続けることに葛藤している椎葉のせいで二人の関係は少しずつ拗れていってしまいます。
苛々MAXになった宗近に、「飼い主としての責任を果たせ」と言われて、義務感・嫌々抱かれようとする椎葉。そんなお前は抱きたくないと宗近拒否。
事件を解決しながらも、永倉×真生の行末を見てなのか、宗近との関係が怖くなり、椎葉は宗近からどんどん距離を置く。
それを宗近が許すはずもなく、椎葉の家まで車で迎えに来ます。「逃げるな。どうするのかはお前が決めろ」と決断を迫られ、こっ酷くお仕置きされ、その後、武器庫摘発の情報は宗近にとって不利益になるようなものだったと知り、椎葉は反省。覚悟を決める。
改めて宗近に誓いを立てるのでした。
宗近に対して傍若無人な態度の椎葉なのに、それが宗近からしたら可愛くて仕方がないようで、つい言うことを聞いてる様が最高に良い!
「あんな大物をどうやって取り込んだんだ」と永倉をはじめ周囲に驚かれてます。
でも椎葉は本当に強くて可愛くて色っぽい。ふたりの絡みシーンの時の椎葉が、描写も相まってか本当に色っぽいんです!これでは宗近も飼い犬になっちゃいます。
永倉疲れマラのシーン、互いの好きな相手の面影をお互いに重ねてしまうシーンも良かった!宗近には悪いけどもう椎葉を抱いていいよと思ってしまいました。
全編通して椎葉の心情がいつも苦しく切ないです。椎葉はただでさえ色々抱えているものが多いのに、さらに宗近に惹かれているのに本音を言えない辛さまで抱えてしまった。全てに堪えきれず涙する椎葉がなんとも切ない!宗近助けてあげて!と私は心の中で読みながらいつも悲痛。
この二人が本音をぶつけ合う日が来るのか、幸せになれるのか、この巻ではまだわからない。先が気になりすぎて夜中の眠気もふっ飛び、続きに突入!!
この作品は攻めが二人。だから一聡大丈夫?!ってくらいにエロいです。10年身体の付き合いありの同僚大宮の優しい攻め。16歳年下俊の若さ溢れる攻め。前半は大宮→3P→後半は俊。これ目的だけでも十分読めますね。
でもこの物語の隠れ主人公、大宮が気になって……。
大宮がもし一聡をずっと想い続けているとしたら、これがかなり切ないです。好きな人の恋を草平の時、俊の時と2度も応援する。その間なんと15年。そのうち10年、一聡に身体は開いてもらえてもそこに心は一切なし。一聡は俊を想い続けている。大宮は一聡を抱くたびに辛かったんじゃないのと心乱されます。
それなのに大宮は優しいんです。一聡が抱いてほしいと願う時しかやらないし、一聡が満足しないような××は大宮は「無理して付き合わなくてもいい」と嫌悪感を抱いている。
俊の前で一聡とのキスを見せつけ一聡に睨まれる。でもそれは一聡が俊と上手くいく為のものとわかっての敢えての憎まれ役。
15年想い続けた一聡との最後の××。「今日は俺の好きにする」と大宮初めての我儘。普段と違い、セフレではなく恋人のように一聡を後ろから抱きしめ、たぶん一聡を想いながらの××に望んだようでした。この時に俊に一聡を引き渡すセレモニーかのような3P。最後なんだから一聡と二人きりの夜を過ごせば良いのに、そんな事をしたら一聡を手放せなくなる、15年秘めてきた愛の告白をしてしまいそうだと怖かったのでしょうか。この後大宮はどれだけ涙を流したのだろうかと胸が苦しくなります。
無事に俊×一聡がくっついたあと、俊が少しでも一聡との関係に弱気になったら激昂。「こいつには俺がいる」「こいつのためなら(結婚も)惜しくもない」とたぶん本音が飛び出してました。そりゃそうです。自分が身を引いたのに俊があっさりと一聡を手離すなら大宮としては許せないです。
この物語は一聡視点ですので大宮は飄々とした軽い奴として描かれており、重い感じは微塵もないです。さすが大宮。一聡には好きな人に本音をぶつけろとアドバイスしながら自分は最後まで想いを隠し通し友人になりました。切なすぎる大宮の片想い。こちらもエロの合間に堪能してみて下さい。
この物語は全体を通して椎葉視点です。そのため当然そこには彼の心情が描かれています。
椎葉はとても素直じゃない男で、さらに実は宗近奎吾への愛情をおそらくかなり早い段階から既に持っていることを全くもって自覚していないという……。
自覚がないため、彼の宗近への愛情を椎葉視点の文章の中で表現されることはとても少ない。最初の頃は、ほぼ皆無。だって本人自覚ないんだもの。でも読者にはわかります。代わりにそれらは椎葉の行動によって表現されているんです。
彼の行動と感情表現のギャップがなかなか見どころです。
その矛盾が、紛れもなく読者に椎葉は宗近が好きだと訴えかけてくる。巻を追う毎に、それはそれはとても強烈に。切ないほどに。
こんな面倒な性格の椎葉を表現するのは難しい。もっと素直な主人公ならと思うけど、素直じゃない&宗近好きの自覚なしの椎葉がとっても魅力的!すっかり虜になりました。それに心配ないです。英田サキ先生の筆力と、椎葉自身の行動でちゃんと描かれてますから。
例えばです。
エレベーターでの初対面。後々これが初対面ではないと宗近から語られますが、椎葉にとってはまさに初対面。椎葉は一目見て、既に宗近は他の人とは何か違うという不思議な感覚に襲われています。自覚なしですが。
宗近はこの時既に椎葉に好意を抱いており、あわよくばと考えていたと思われます。ただし友人である安東の恋人と思ってますので表立って手出しはできず、電話の声という荒技※1を使っています。
二度目の接触。宗近が謎の声の正体だと明かすように椎葉の腕を掴んで囁いたシーンです。宗近、俺のこと気づいてアピールです。一方の椎葉は宗近に特別感は抱いており、安東にあいつは誰だと名前を確認します。そして「あの男は好きじゃない」と言う。椎葉は普段人の好き嫌いの評価はしないとのこと。それと椎葉の性格を踏まえて翻訳すると「あの男なんか気になる」でしょうか。
三度目の接触。宗近、椎葉がフリーになった途端の猛アピールです。椎葉は、前から気になっている宗近に「お前をよこせ」と情熱的な宗近の告白を受けます。椎葉は「その気になんて、なるわけがない」と怒ることで自分自身の感情に必死で蓋をしてますが、蓋をする=中身の感情は隠さなければならないもの、のようです。でも無理もないです。優男・安東とは正反対の宗近の強引な愛情表現。すっかり惹かれちゃうのわかります。椎葉が宗近を好きになった瞬間、多分ここかなぁ。いや、もっと前かなぁ。
四度目の接触。椎葉、六本木ヒルズの宗近のマンションへ。宗近にすっかり抱かれてみたくなっております。結局抱いてもらえなかったけど。バージンは抱かないと言われた時の椎葉の反応が見ものです!可愛いすぎる。そして宗近に対する気持ちを認めたくない椎葉のプライドや素直じゃないところはやっぱり良いなぁ。
五度目。初めてのキス。本気で嫌なら逃げられたよね。……椎葉、逃げない笑
椎葉の感情表現と行動のギャップに萌えます。
そして六度目の接触。自室のベッドで眠れずにふと宗近に電話をかけるシーンです。ここで初めて椎葉から宗近にモーションかけました!渇いた心を満たすもの——それは宗近だったという事ですよね。椎葉、宗近のことが好きだと自他共に確定です。
以上、勝手な考察です。ちょっと面白おかしく書きましたが実際のところ椎葉は揺れ動く心の狭間で苦しんでいたように思います。読んでるこっちも苦しくて辛い……。だからこそ宗近と椎葉の幸せを願ってやまない。
※1 宗近「安東に気をつけろ」じゃなくて「安東に気をつけてやれ」って何で最初から言わなかったんだろうと考察。結果。宗近、お前は策士だ。わざと椎葉が勘違いするように仕向けたようです。そして椎葉が安東の裏切りを疑ってそれに安東が気づき、二人の仲を破滅させようとしたのでしょうか?! ……安東、本当に報われない男です。
2020年新参者の私にとっては、この本が現時点での一番最後のDEADLOCKシリーズということになりました。
でもなんだか読んでいるとseason2他の2作品とは異なり、まだまだ続いていきそうな感じを受けました。DEADLOCKseason2 part3の第1巻的な?このシリーズは10冊もあり、新参者にはどれがどの続きか一見わからないくらいなのに更にそれを複雑化するような……倒。
でも良かったー!まだまだキースとユウトの話がみたいです。DEADLOCKseason2 part3の第2巻(複雑!)の発売を心待ちにしています。
ここからはものすごいネタバレです!注意!
↓
このお話は。DEADLOCKファンに見たいシーンを事前アンケートでもとったのかなってくらいのファンサービスに溢れた内容なんです。
私が楽しかったシーンの具体例を26個挙げますと、
①ダグとディックのサーフィン姿(高階先生ありがとうございます)。
②ネト登場!元気そうで良かったぁ。
③サーファーディックが女子にモテて嫉妬するユウト。
④ヨシュアのちょっと変わったロブ愛。
⑤ルイスの自身の小説からの名言。
⑥パコの口から語られるユウト幼少期&二人の仲の良さ。
⑦恋人はモテない方がいいと思っている、自覚ないけど自分は恋人以外からモテモテのユウト。
⑧警察官として麻薬捜査するかっこいいユウトとキース(DEADLOCKらしい展開!)
⑨仕事で疲れたユウトをユーモアと優しさと愛で包んでくれるディック。
⑩「人にあれこれ言うのが嫌いなんだ」と言うディックに対して「俺にはあれこれ言うのに」と返すユウト。
⑪ユウトに犬のように扱われ「ワン!」と受け入れちゃうディック。
⑫ワクワクドキドキのユウト囮捜査展開。当然めちゃくちゃ心配するディック。
⑬スラングな英語を話せちゃうユウト。
⑭以前、刑務所にいた事で悪いやつらに前科持ち認定されて信頼を得て囮捜査上手くいっちゃうところ。
⑮キースとユウトの仕事中、車内での言い合い
⑯バスルームでの世界一いい男決定戦。
⑰「俺のせいでお前が死んだら俺は生きていけない。だからお前は自分が生きることを選択してくれ」とか言っちゃうディック。
⑱キースとディックの仲を心配するユウト。キースとユウトの仲を心配するディック。
⑲ユウトに「お前は俺のこと好きすぎる」と言われてしまい、その病気は完治しなくてもいいと答えてしまうディック。
⑳ユウト、コカイン吸入からのキース介抱
㉑「ベタ惚れなのはディックも同じだ」とか、ユウトは自分ベタ惚れなの否定しないの?しかもディックも同じとか惚気ちゃうところ。
㉒二人のお互いを思い合う優しい会話!
㉓ユウトを心配するあまり、寝ている時でもユウトの手を握りしめちゃうディック。
㉔車を盾にしたユウトとキースの銃撃戦。
㉕ロス市警の制服姿のユウト(高階先生ありがとうございます)。
㉖リーサルウェポン・ディック!
が楽しかったです。
端的に言うとこのお話全部好き。
本編でも少ししか描かれなかった、強くかっこいいディックが見られました! しかもユウトと二人で一緒に戦うシーンが見られるなんて最高です。
甘々な二人もヘタレディックも好きですが、DEADLOCK醍醐味の、アクション系の洋画のような手に汗握る戦闘シーン楽しかった! 洋画にもアクション系、恋愛系、ミステリ系、ヒューマンストーリー系など様々な分野のものがありますが、その全てをディック×ユウトで描けるのではないかなんて次回作を期待してしまいます。今回はそのうち前半はみんなの日常を描いてからのアクション系!! 一冊に豪華詰め詰め状態です。だから購入してお買い得感があるのでしょうか。
season2は全部で3冊あるようですが、1巻ずつ別の話となっており、好きなジャンルだけ買えるようになってるように思います。
1巻 恒例メンバー日常からのアクション系
2巻 ヒューマンドラマ系
3巻 ミステリ要素ありのサスペンス系
で、そのどれもにBL恋愛要素がおまけについてきます。
いや、本来ならばBL要素が主です! 英田サキ先生のあまりの世界観に私はその事を忘れる時があります。これって本当に本当にすごいこと。
だから先生の作品は群を抜いて好きです。他にこういった作品を書かれる先生いらっしゃるのでしょうか……皆様のレビューを読み漁ってみましたが私は未だ知らない。ちるちるBLソムリエという機能を使ってみようと思ったら、最低3名のお気に入り作家さんを登録しなければならないとのこと。……詰んだ。あと二人、なんとか探します。「DEAD LOCK」「エス」「ダブルバインド」の3作品でBLソムリエできたら良かったのに。
DEADLOCKシリーズ他先生の作品だけ繰り返し繰り返し読むからなかなか他に手を出さずにいるのもあります。
どれか一冊お好きなジャンル購入でも全くもって大丈夫だということが3冊購入してわかりました。
こちらの番外編も良かったです!
ディックとユウトのラブラブ具合がかなりのレベルに達していて、特にディックは病的だと評されております。
ここからネタバレです。
ちょっと省略しての引用ですが、
「俺がお前を心配する。お前は心配かけまいとして無理をする。すると俺はもっと心配になる。悪循環だな」「そんなことない。心配されなくなったら寂しい。想像すると泣けてくる」「想像するのは無意味だ。俺はお前を百年愛すると決めたんだ」
「俺のこと好き?」「当たり前だろう、聞くまでもない」「うん」
「俺のこと愛してる?」「愛してる」「どれくらい?」「もし世界を救うかお前を救うか選ぶならお前を救う」「俺を救っても世界が滅びたら意味ないだろ?」「いいんだ。お前を救ったあと二人で世界と一緒に滅びるのは仕方ない。でも俺がお前を見捨てることだけは絶対にない」
いやいやいやいや、確かに病的です。日本人にはない、洋画のようなストレートな表現だとしても、ものすごい……。
こんな二人のことを私は大好き。良いですね。愛をストレートに伝えられるのって。言うのも言われるのも幸せそうで、読んでるこっちまでニヤニヤしてしまいます。DEADLOCK番外編を電車で読む時は顔の緩みに気をつけようと思います。
でもこんな二人の幸せな姿をこんなにも嬉しく思うのは、きっと本編での辛かった二人のバックグラウンドを知っているからなのだと思います。第1巻の冷たいディック。身体を重ねながらも別れた二人。第2巻の切なさの嵐。第3巻はさすがにラストシーンで仲良くなれたけど、辛かったこと、刑務所でのこと、その全てが二人の今の幸せを彩る大切ないち場面となっているような……。あれ?どっちが本編でどっちが番外編かわからなくなってきました。
そのくらい、番外編楽しかったです。
番外編って、おまけみたいなスピンオフみたいなイメージを抱いていましたが、読んでみてびっくりしました! レビューには楽しい楽しい書いてあったので読んでみようかなと半信半疑手にとってみて本当に良かった。皆様のレビューに感謝です。
まず驚いたのは番外編の中で物語が進んでいるということです。
そしてあんなに楽しかった本編よりも繰り返し繰り返し読んでいるのはこの番外編の2冊だということに最近気づいて、私自身も驚いています。その理由はきっと二つあって、一つ目はまずユウト以外の視点で描かれている話が多数あること。二つ目はディックとユウトの二人が思い合っている姿がなんとも言えず好きだからです。
本編には最後の最後にしかなかった二人の優しい気持ちがたくさんたくさん、いろんな形で描かれていて、そのどれもが良い話なんです!
どの話が特に好きか考えてみると、ディックがスーハースーハーしてる浮気疑いの話と、レナードの話と、独立記念日の花火の話です。一つ挙げるつもりが三つ巴の戦いになってしまいました。さらに付け加えると、ディックの愚痴をロブにもらすユウトとそれを受けてロブが慰め、励まし、それはつまり、心理学的には〜みたいに解析しちゃうシーンもすきです。
これからも楽しい番外編、切ない番外編、かっこいい番外編、たくさんの番外編を読みたいです。