アクトアウトの先生がBLを描いたのを知って買いました。
アクトアウトのような話を期待すると(良くも悪くも)痛い目を見るので、そこは覚悟して買ったほうがいいかなと思います。
前半〜中盤まで、言いたいことはなんとなくわかるんだけど、敢えてそれを描いていない感じが少々もどかしくもありました。(これは私の理解力のなさかもしれません)けれど、ハマる人はハマると思います。作中にも官能小説が出てきますが、漫画も官能小説みたいなじっとりとした世界観です。
後半、受けの幾世の顔が可愛いし爽やかで読後は案外スッキリできました。
がっつりSMの描写があるBLを読むのはこの作品が初めてだったのですが、嫌悪感もなく自然と受け入れられました。絵が綺麗だったからだと思います。(傷の描写は読む人を選ぶかもしれません)
tntnが白抜きなのはSM漫画なのに勿体無いと思いました。
気難しい王子に捧げる寓話が好きだったので、こちらも買って拝読しました。
子供を秘密裏に産んでアルファに知らせずに育てると言う話の王道ではあるんですが、受けのシアはそこまで不憫に思えるキャラではありません。多少の苦労はあるものの、自活する術をちゃんと持っていて周りの助けを得て頑張っているキャラです。そこは他作品と違うと思い新鮮味を感じました。
アルファである攻めのヴィスランも誠実なキャラですし、自分の置かれている状況で離れなければならなかったのもすごく理解できるんです。
ただ、なんというかすれ違いが浅いというか……グッとこない。
二人の過去話もちょっと長すぎに感じました。
もうちょっとキャラの感情の起伏、ぶつかり合いが欲しかったというのが正直なところです。なんとなく離れてしまい、なんとなくまたくっついたって感じがしてしまいました。