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逃避行の先に見えたもの

子供の延長線上に大人があるという認識が薄く、まるで子供と大人の間に壁があって別の生き物のように捉えている所なんかは思春期の子供として凄くリアルだし、一之瀬も松原も自分が子供という事を理解している上での無責任さや未熟さ、言い訳に出来る狡さや無力さの体験がこの話の根底にあるのだと思いました。

一之瀬は松原の言う事を本当に何でも聞いていて、ただ好きだからという理由だけでは普通ならとっくに愛想尽かしてるだろう事もそれすら嬉しそうに受け入れているのを見ていると疑問を通り越して只々純粋に好きなんだなと思えて来ます。

そしてその純粋さに奇妙な違和感を感じてしまうのは何故なのでしょう。
純粋過ぎるが故に想いが強いというか、最初一之瀬が松原に抱いていた感情はおそらく憧れからくる「好き」だったと思います。
それが目の前に居て、触れてくれる。
どんな酷いセックスをされても嫌いにならない程純粋に好きなのです。
まさに恋は盲目といった感じ。

一之瀬の表情が本当によく物語っていて、笑える様な状況じゃないのに笑っている。
それが何か怖くてちょっと頭の弱い子なんじゃないかと思う程てす。

逃避行の始まり、電車で並んで座る二人。隣りで眠る松原。そして一之瀬のモノローグ。
『まるで天国に向かっているみたいに白かった─僕はこの空間を一生忘れないと思った』

朝の誰も居ない車両、柔らかい陽の光が窓から差し込んで真っ白に見えるあの感じ、分かるなぁ。
そこだけ異空間みたいな。

まるで世界にたった二人だけ取り残されたかの様な神聖な雰囲気で、とても印象的なシーンでした。
二人を乗せた白い箱は何処へ向かうのか···。

松原が一之瀬に言った「俺はおまえが怖いよ」という言葉。
自分の中で一之瀬の存在が大きくなってもう一之瀬を知らなかった頃(一人で居た頃)には戻れない、そうなるのが怖い、 という意味だと思っていたのですがどうもそれだけでは無い気がします。

何でも言う事を聞く、深みに嵌っても笑っている、そういう一之瀬の自分に対する気持ちの底の見えなさみたいな物もあるんじゃないかなぁと。

でももう怖いと思い始めた頃からすでに手放せなくなっていたんですよね。
それでもそれを認めたく無くて「おまえが居なくても生きていける」と言葉にする事で自分に言い聞かせる。
その姿が何だか弱々しく不安定で、本当の松原を見た気がしました。

帰ると決めた辺りからの海辺のシーン、松原がまるで憑き物が落ちたみたいにどこかすっきりして雰囲気が心持ち穏やかになったように見えるのは私だけでしょうか?
というか多分これが素の顔なんだろうな。

海辺の告白、松原からの「···好きだ」にこんなに泣かされるとは。
あんな酷いことばっかりして一之瀬を泣かせてたのを我慢して読んでた甲斐があったと言う物です。ホロリ。

でもここで終わりじゃありません。
夢の逃避行の代償が待っているんですね···。
「子供だし」を言い訳に見て見ぬふりをして家を出た代償、一之瀬の母親の暴走。
殺されかけ殺しかけヘビーな展開。まさに上げて落とします。

それでも夜が明ければ少し落ち着きを取り戻し、嵐の後の静けさの様な病院での母親の姿に、決して良い事では無いのに何故かホッとしたりして。

一之瀬は母親も自分もあんな事があったのにこんなに淡々としているものかと思う程普通で、もしかしたら泣き虫だけど本当は強い子なのかもしれません。

そして印象的なラストシーン。
病院の屋上かな?干されて風に揺れるシーツの波間に二人の姿が。
そこでの会話が本当に子供らしいと言うか、先の事は知らない分からない、今目の前にあるものが全て!と言わんばかり。
でもそれで良いのかもしれません。だって彼等はまだ子供だから。

そしてこれだけの物語を『それだけのことだった』で締め括るところが余韻を残していて素敵だと思いました。

薔薇の蕾に一目惚れ

もう羽多野さん(鷹遠)が薔薇の蕾って言う度に笑いそうになるw

人間関係が割と複雑なので詳しい事は省きますが、メイン3人の関係性だけ。
鷹遠は遥の元兄嫁(故人)の弟で、その姉夫婦の間に出来た子供、聖大と暮らしています。
遥と鷹遠は同じ職場で上司と部下でもあります。

元々ゲイの遥は家同士の縁談が決まりそうになり、最後に一度だけでも経験して置きたいとハッテン場にいたところ鷹遠に出会います。

一夜限りの出会いから職場での偶然の再会、訳あって期間限定の同居生活、そして聖大の出生の秘密の共有···と確実に距離を縮めていく2人。

取って付けた様なすれ違いエピソードもありきたりと言うか割とあっさり解決。
昔は兄の事が好きだった設定必要だったかな?

相手もしくは自分の死に直面して本当の自分の気持ちに気づく王道パターンでした。
辺り一面血の海でーっ!て大げさに報告された割りに全部揉み合った時の犯人の鼻血でケガ人なしとか何なの(笑)

でも言わないで(聞かないで)おこう、とかじゃなくて気になったらすぐに相手に伝えるのって大事だなと思いました。
早期解決ですよ!
これ一人でグルグル考えて事態を拗らせちゃうパターンよくあるから···。

行ってきますのキスの代わりに行ってきますのアナル舐めw
10分でいいから!って(笑)
しかも本当にぢゅ~っぢゅるるるって吸うだけ吸ってさっさと出掛けちゃうのが何かシュールでした。

そしてHシーンの台詞は狙ってるとしか思えないキレッキレぷりでした。
「綺麗なピンクだ。つやつやして···透き通ってる」 (ち○こがフルーティw)
「小さい唇が潤んでキラキラ光ってるぞ」(どこを比喩ってんの!)

ちなみにこれは受けの台詞ですが、挿れられた時の
「長い···たかと···長い···っ」
(え、長さ!?深いとか大きいじゃなくて!?)
と、何か笑ってしまいました。

でも最中に切羽詰った感じで何度も遥の名前を呼ぶのは萌えました。

唯一の肉親である聖大をとても大事にしていて仕事も子育ても譲らない信念と包容力のある鷹遠ですがどこか残念というか只のアナルフェチなのかな?

遥の薔薇の蕾に一目惚れ→舌を入れた先が丁度いい場所に当たる→まるで誂えた様にピッタリだ→出会ったのは運命!!
とかホント何言ってんだコイツって感じです(笑)

アナル舐めも薔薇の蕾呼びも普通の事の様に思っている所もそうですが、発想と発言がたまにおかしいのに自覚なし。むしろ清々しいくらいさらりと変態な攻め様でした。

所々台詞の古臭さを感じるものの(わざとかな?)全体的には鷹遠の言動に笑わされ、そう言った意味では面白かったです。

聖大の声も無理なく、純粋で利発そうな子供という感じで村瀬さんと言われなければ分からない程ちゃんとちみっこしていました。

本を読んであげたり川の字になって寝たり···と3人の間に穏やかな時間が流れている様でほっこりします。

シッターさんに目が遥に似てると言われた聖大。
「工事をしたら女の人が男の人になるってテレビでみたよ」テレビの影響力w
「遥ちゃんのおち○ちんは工事で作った偽物でほんとは僕のママなの?」
とか言い出した時は噴きましたが確かに兄の子なら遥と似ていてもおかしくないし、よく甥や姪は叔父や叔母に似るって言うしね···。
となると鷹遠にも似てるって事だからもし2人に子供が出来たらこんな感じなのかもしれない(妄想)

想いが通じ合って家族になろうと約束してからの展開が大した障害もなくサクサク進み過ぎてご都合な気もしますが、そこを掘り下げると重くなりそうなのでこのくらいで良いのかもしれません。

兄は聖大が実は自分の子供だと知らないのですがその事も含め、聖大と俺達の事を兄に話そう!という決断が早く、葛藤なしでそんなあっさり大丈夫か!?と思いましたが兄も受け入れてくれ、応援すると言ってくれて一安心。
「今度はお前が勘当される番かもしれないな」
という言葉に覚悟はしていますと返す遥。
成長したなぁ~前は親の持って来た家同士の縁談を断れずに流されるがままだったのに。

そんな感じで割とすんなり擬似家族の出来上がり。

遥が所長の任期を終えたらまた一緒に暮らすみたいで春が待ち遠しい3人なのでした!

泣き虫攻め

といっても嬉し泣きの方ですが。
攻めの桜庭渉はとにかく良く泣く(笑)
涙もろいのか?
大好きな作家様に会える!→泣き、ご飯美味しいと言ってくれた→泣き、長期(といっても2週間程ですが)帰省から帰って来た→泣き、とちょっとした事で感極まって涙がでてしまう。
そこはオトメン、少女漫画を読み慣れているせいか感受性が豊かなのでしょう。

キャラ弁自作は毎日だし家もきちんと片付いていながら可愛い小物もあったりと女子力···というかもはや主婦力高いw
(ストレス溜まったら掃除に走るとか)
もちろん料理も上手。
プリンとか作っちゃいます。

ここまで言うとどんな女々しい奴だと思いますが、実際は仕事も出来て後輩のフォローもしてあげられるナイスガイです。

受けは隣に住む少女漫画家の平野颯太。
出会いはアクシデントからでしたが、のちに隣に住むのがその大ファンの作家だと知り···という始まり。

お詫びに家を訪ねたらドアを開けたとたんブッ倒れられ。
どうやら日頃の不摂生が祟ったようです。
とりあえず介抱して食事も用意してあげるものの目が覚めた受けに不審者と間違われ通報されそうになるとか···可哀想w

「よく分からんヤツの手料理なんてぜってー食わねぇ···」とか言っておきながら空腹に耐えられず食べちゃうのが可愛い(笑)

その後も断り切れず食事を貰う関係に。
ある日颯太のアシスタントが風邪でダウンしてしまい手が回らないとの事で急遽桜庭が手伝う事になり、それを期に2人の距離が近付いていきます。

仕事モードとのギャップいいですね~
普段フワフワしてるのにいざとなったら頼れるってこれはグッときますね。

最初は警戒心丸出しだった颯太が美味しい料理と熱いファン心(?)に悪い気はしていないのは分かるのですが、徐々に絆されて気を許していく過程をもう少しゆっくり見たかっなぁという気がしました。

担当編集からの言葉で颯太が桜庭への無意識の好意を自覚したみたいですが、ちょっと流されてるだけというかいつ好きになったのか分かりづらかったのが残念です。

一方桜庭も颯太をそういう対象として自覚したのは身体が反応したからだけど、それ以前に惹かれてる様な好きになる過程みたいのが少し足りなかったかなぁ···。
桜庭がゲイなら分かるのですがノンケが同性に惚れるにはちょっと簡単過ぎたというか。

元々ファンだった事も少なからずあるとは思いますが。
人の世話を焼くのが好きで生活能力低めな受けがほっとけない、みたいな感じなのでしょうか。
何より自分の手料理を美味そうに食べてくれるのは嬉しいですしね。

ドアの前で選択を迫られるシーンは受けの葛藤や心臓の音がこちらまで伝わって来る様でハラハラしました。
結局答えが出せずにガチャリと鍵を掛けられてしまった時は切なさMAXでした···( ;  ; )

あとドライヤーで髪を乾かしてあげるシチュが!好きなんですよねー
攻めが受けにしてあげてる構図が。
個人的萌えポイントです(笑)

颯太は意外に表情豊かで、引きこもりの漫画家って言うとコミュ障っぽいイメージがありますが(失礼)そんな事は無く、言いたい事ははっきり言うタイプのちょっと気の強い普通の男子という感じ。

とにかく颯太の色んな表情が凄く良かった!
絵柄も綺麗で安定してるし、ストーリーの展開力もあってこれからも楽しみな作家様です。

ちなみに本編では兜合わせまでだったので書き下ろしにあるかなーと期待していたのですがありませんでしたorz

気になったのは帯に『心の底から癒しつくす、少女漫画BL』とあるのですが、癒し系では無いような···癒しというとほのぼのあまあまとかほっこりする話を連想するのですがそれとはちょっと違う気がするので、それを期待して読むと肩透かしをくらうかもしれません。

モンスター天井知らずw

立て続けに女にフラれ、たまには男もいいかーと取りあえず顔の綺麗な受けに告白した攻めの大地。

受けのこいちゃんは恋愛恐怖症の童貞処女でしたが、OKしたのは恋愛恐怖症を克服したいからだと言います。

大地はしまったと思うものの自分から告白した手前、どうせガチ恋じゃないし克服するまでの付き合いだからと軽い気持ちで続ける事にします。

ところが大地の方がこいちゃんの可愛さにやられちゃうんですね~(王道)
分かります!
こいちゃんレアモンスター級の純情ボーイでした(*´Д`*)

その後何とか初Hはクリアしたものの、お互いまだキスしてないって事でこいちゃんにとってのファーストキスを最高のものにすべく遊園地にやって来た二人。

何だかんだシチュエーションにこだわってるのがこいちゃんより大地なんですね。

特に観覧車でのシーンがとても印象的でした。
こいちゃんの真っ直ぐなピュアさと大地の(こんなに愛しかったっけ···)と意識するところは読んでるこっちまでキュンキュンしちゃいます。

今まで恋愛なんてチョロイと思っていたのにこいちゃんの前では上手くいかない。
余裕無くして必死になってる姿が可愛い。

せっかく盛り上げようと頑張ってた最初のキスもアクシデントでしてしまい···。

上手くいかな過ぎて泣いちゃう大地を慰めるこいちゃん。
まだ恋愛は怖いけど、大地がいるから大丈夫だと。

その後はお決まりのラブラブエッチです(笑)

大地のおかげで恋愛恐怖症を克服したこいちゃんがますます色んな事に興味津々なご様子で笑いました。

ノリとテンポが良く読みやすくて面白かったです。
もうとにかく二人してドキドキキュンキュンしてる様がひたすら可愛い作品でした!

聴きごたえアリ!

マサキの色気がやばいです···。
少し気だるい様な余裕のある様な、話し方や間の取り方から大人って感じがして恰好いいです!

唐島の悪い事してる割に根は素直そうでワンコっぽい感じもしなくもない所も可愛かったです。

作風が全体的に落ち着いたトーンでアングラな雰囲気を漂わせていてじっくり聴けました。

マサキと唐島の掛け合いややり取りが好きです。
唐島はマサキ相手だと可愛く見えますね。
マサキも時折お茶目だし(笑)

人物のバックグラウンドがしっかりしているので話に深みがあり、シリアスではあるけれど、重くなり過ぎず聴いた後の満足感は高いです!

ストーリーは勿論、キャラも魅力的でとても面白かったです。

ただのエロCDの印象でした···。

やはりあの描き込まれた絵(と文字)がないと正直パッとしないなぁという印象でした。
一見シリアス系の社会派漫画かと思う様な絵柄で実はアホエロというのがこの作品の醍醐味だと思うので、CDだと絵柄が無いぶんエロが強調されてしまったのだと思います。

舞台設定の説明や人物紹介は全てナレーション任せだし、あとはひたすらエロエロしているだけで原作の眞御ちゃんの健気な感じとか、切なさとかキュンといった物が感じられず残念ながら萌られませんでした。

眞御ちゃんの喘ぎ方もワンパターンだし、正直途中で聴くの飽きてしまいました···orz
個人的にキャストがイメージと違った点も大きな要因かと思いますが。

もう一方の土門×志山は良かったです。キャストも安定しているので安心して聴けましたし、こちらの方がまだストーリーがある方かなと思います。

ただやっぱり土門のあのキザなセリフは文字で見た時のインパクトが凄かったので、あれを実際の音声に起こすとサラッと流れてしまい土門のキャラ自体薄くなってしまった様な気がしました。

志山パパはピッタリでしたね。出てきた瞬間笑ってしまいました(^Д^)

針生×眞御編だけでは「しゅみじゃない」ですが土門×志山編はまあまあ良かったので「萌」にさせて頂きます。

ラッパスイセンの花言葉

主人と使用人の身分差純愛ストーリーでした。
舞台はおそらく19世紀のイギリスで庭園や花々が美しくその時代の雰囲気がとてもよく出ています。

初めは屋敷の主人アーサーは我が儘で横暴な癇癪持ちのお坊ちゃんという感じであまり良い印象ではありませんでしたが、使用人のロランに冷たく当たった後に「さっきはすまなかった···」と素直に謝っているのを見て、何だ只の不器用さんか!と急に愛しく見えて来ました。

好きだと告白し拒まれたら花に当たったり、ロランが屋敷を出ると知れば泣いて縋ったりとまるで大きな子供のようです。
草木や花よりも自分を見てほしいのに!という気持ちが暴走した結果ロランの大切にしている花畑を荒してしまった子供時代と全く変わっていない。
ロランはそんなアーサーを放っておけず傍にいる事を選びます。

しかし両想いなのにこんなにもすんなり行かないものなんですねぇ···。
お互いもう一歩踏み出す勇気があればもっと早く幸せになれただろうに。
ちなみにロランがひっそり育てていたダッフォディル(ラッパスイセン)の花言葉は『報われない恋』です···健気( ; _ ; )

ロランを口説く(?)アーサーの元学友カレルは花好きでロランとも話が合い、物腰も穏やかな英国紳士です。
アーサーみたいな気性の荒い人じゃなくてカレルと一緒になった方がいいのにーと思ってしまいました(^_^;)

ロランが慎ましやかでヤマトナデシコみたいな女性的な感じがしたので、これ受けは女性でも成り立つよなぁ···と思わなくもないですが。

男同士という事より身分差の方が障害になっている印象でした。
最後の展開は王道かもしれませんがドラマチックで素敵でした!

ノスタルジックな世界観とセンチメンタルで叙情的なストーリーが楽しめる読み応えのある作品でした。

佐藤さんの低音ボイスを堪能

上がっているレビューが全て神評価なのでどんなものかと聴いてみました!

異世界(魔界)ファンタジーです。
ファンタジーと言うとフワフワお花畑~みたいなイメージですがそういう感じでもなく、かと言ってダークでもなく雰囲気的にはシリアス寄りになるんでしょうか。でも重くはないです。
当て馬もなくほぼメインキャスト2人で展開されます。

このファンタジーゆえの様々な設定がエロを盛り上げる為のスパイスになっていてこれはもう設定勝ちですね。

粘膜接触で相手に魔力を注ぐ事ができ、しかもより深く交わるほど効果も上がるという···
なので龍討伐の際深手を負ったシドを救けるという名目でHしたり、ガラス窓を割ってケガしたら舐めたりキスしたりと、いちいちエロいです。

シドが止めろと言いつつ快楽に抗えない感じが可愛かったり、極まって必死な声で「ベルっ···ベルっ···!」と名前を呼んじゃう所は萌えました(*´∀`*)

とにかくシドはベルの事が好きなのが丸わかりなのに本人は無自覚で、ベルが他の人とパートナーを組むと知ってヤキモチ妬いたり可愛いです。
普段は強気でプライドが高そうなのにHではメロメロになってしまうギャップも良かったです。

ベルもベルでシドの事が好きならもっと態度に出せよ···と(笑)
全くそんな素振りもなく素っ気ない言葉ばかりでむしろ嫌いなんじゃないかと誤解されてもおかしくないよ。
「分かりづらいんだよ、オマエ···っ」て言われてましたがその通りです。
でも実は愛の深さはベルの方が上でした(*´艸`*)

最後のスレイブコアの交換シーンはさながら指輪の交換ですね。
深~い愛を感じました。(執着攻めの予感)

とにかくエロに関しては満足度が高いので、キャストファンなら必聴の1枚だと思います。

三十路男に癒される若者

今時のチャラい若者が地味で真面目なオッサン(失礼)に惚れて変わっていく様は可愛いですな。
といってもまだ30歳で割と童顔なのでオジサンではないかな。

ワカゾーこと干潟くんはポーカーフェイスのイケメンですが、女性関係が適当で新木曰く何を考えているのか分からない。

でも根はいい子なのでタバコのポイ捨てを注意されたら素直に拾うし、将来に向けて頑張っていたりします。

元々若者への苦手意識もあり最初はぎこちなかった新木ですが、干潟の飼い猫シロヒゲの可愛さにやられいつの間にか頻繁に家に行くようになり、干潟もそんな新木に癒しを感じ···

新木に不誠実だと言われ女の子ときちんと方を付けて来る所や、苦手な敬語を使おうとしたりと新木の為に変わろうとしている姿はキュンとします。 
告白シーンはシンプルな台詞だからこそ自分の言葉で伝えなきゃという思いが伝わってきて良かったです。

一方新木も“若者"というひと括りで捉えていた物が干潟と接するうちに自分が思っているような若者ばかりではないと考えるようになります。
そしてやっぱり若者は苦手だけど、干潟
の事は好き、と返事。

しかし新木さん「大人しそうな顔してけっこー大胆なんだな」の言葉通り、盛り上がって来たらそのまま台所?玄関先?で始めちゃいます。いきなり口でご奉仕ですよ。(しかもうしろも準備して来たとか···)
ここはちょっと駆け足だったかな~
立ったままとか。
せっかく2人の初めてなんだからもう少し丁寧でも良かったと思いました。

その後すぐ引越し屋さんが来てバタバタと取り繕う感じは可愛かったです。

同棲してからの話はすれ違い···と思いきや結局ラブラブでした(笑)

飼い猫のシロヒゲ目線の話も面白かったです。こちらも甘々です。
ごちそうさまでした♡

偏差値より大事なことがあると思うのはおかしなことかな

怪談でもホラーでもなく、日常にファンタジーが潜り込んだ感じの何とも不思議な雰囲気でした。

夜遅くまで起きていると化け猫に金魚にされてしまう。
起きているなら午前二時に窓辺にミルクをお供えする事。
もし忘れたら─

猫が苦手な小説家の糺はそう告げる『まち』という少女に出会います。

糺は家庭教師先の高校生、康介の好意に気付きながらも見ないふりをし何も無いかの様に接しますが、康介は若者ゆえの真っ直ぐさで糺に向かってきます。

進学の事で親とモメている時に勢いで「糺さんが好きです」と言ってしまった後、康介が迷いも後悔も無いのに対して糺は彼の将来や可能性の種を自分が台無しにしてしまったと罪悪感でいっぱいになります。
そして康介と離れようと決意しますが···

化け猫の話と二人の恋物語の絡ませ方が本当に上手いです。
とり憑いた(?)ものの猫だった頃の話も切なかったです。

とにかく話としてよく出来ていてとても面白かったです。
絵柄も透明感がありファンタジックな雰囲気に合っていました。

将来を控えた高校生の青い感じから少し成長した康介と、大人ゆえ守りに入ってしまっていた糺の一歩踏み出した姿が見れて良かったです。

エロなしで最後に事後の1コマだけなのでどちらが受攻か分かりませんが想像におまかせ···というところでしょうか。