gift (下) 薄紅めく空の、潤びる螺旋の、光る岸辺の、

gift

gift (下) 薄紅めく空の、潤びる螺旋の、光る岸辺の、
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神190
  • 萌×227
  • 萌10
  • 中立3
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
23
得点
1091
評価数
233
平均
4.7 / 5
神率
81.5%
著者
一ノ瀬ゆま 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
バーズコミックス ルチルコレクション
シリーズ
gift
発売日
価格
¥700(税抜)  
ISBN
9784344843585

あらすじ

新興宗教を隠れ蓑にした非合法組織に取り込まれ、粛然と仕事をこなしていく勁。そんな彼に「御子柴ジムが潰れる」と、突然の危機が告げられた。この事態を回避して宥に喜んでもらいたい一心で、勁は組織トップからの無理難題を二つ返事で引き受ける。 得体の知れない恐ろしいものに搦め捕られた勁を、なんとしても連れて帰る。そう心に強く誓って〈約束の場所〉に立つ宥の前に現れたのは、まるで真っ赤な花束を抱えたような勁で――。 ふたつの魂の、邂逅と宿命の物語、ついに完結。

表題作gift (下) 薄紅めく空の、潤びる螺旋の、光る岸辺の、

白石 勁(20歳・ボクサー)
御子柴 宥(ボクシングジムコーチ)

レビュー投稿数23

泣きました…。

宥の父の大きな愛に泣きました

何かBLとか関係なく(も無いんですけども…)とにかくその全てを包み込み、解放させる、ただただ大きなそこにある愛を目の前にして泣きました

メインの2人以外にこんなに泣いた事は一度もなかったので自分でも引く程でした

ずっと読みたいケド買っていなくて、でも読んだ方がいい!という力強い後押しの声を既読の方々から聞けたので少し前に購入して読みました
余りにも感動し過ぎてずっとレビューが書けずにいましたがやっと落ち着いてレビューを書けるようになったので3巻まとめて残そうと思います

冒頭にも書きましたが下巻の宥と父との、この親子ならではのリングの上での2人の姿に完全KO喰らいました
宥のあの底なしの人の良さや愛の深さの理由がお父さんの存在によって圧倒的な説得力となっていました

宥は父を始め彼を囲んで来た環境からしっかりと愛を注がれて、宥は勁にその愛を注ぐ、そして勁はその愛を受けて”かゆく”なるw(←照れるとかゆくなる///カワイイ‼)
そんな愛に溢れた御子柴ジム、最高だった…

勁がアマ転向を宣言した後の、周りからの素直な反応に照れて宥のお洋服に隠れる(隠れ切れてないw)勁……かわい過ぎやろヾ(〃∀〃)ノ

中巻のあの徹底的なこれでもか‼というどん底があってこそ、ではあったと思いますが、この3巻は超ヘビー級の作品でした
最後のあんな「ただいま!」と「おかえり!」に辿り着けるとは…

そして記憶の頭の中の勁もちゃんと成長した姿になっていて…
救済であり成長であり、過去であり未来である
【大きな大きな愛の物語】でした

とてもシンプルな言葉ですが『感動しました』

一気読み出来る今読めた事にも感謝です
これ、私当時読んでたら苦しくて仕方なかったかも知れない
一気読み出来る未読の皆さん、是非読んで欲しい…!
とてもおススメです(*˘︶˘*).。.:*♡ 

0

凄い良かったです。

全体を通して凄く面白い作品でした。
が、作中で攻めが幼少期の頃から長い間不特定多数の人に性的行為を強いられているので、そのような描写が苦手な人は注意です。
それと(中)で一旦グダります。
それ以外は文句なしで面白いので読んでおいて損はないと思います。お勧めです。

0

超大作

Kindle unlimitedで読みました。
上中下とあるので三巻一気に読みました。中はしんどいですが、最終巻を読むと「すごい良い話だった!」となります。ここ最近では一番のおすすめですね。作品の構造が「白石ってどんな人物?」というのを白石本人と宥と探っていく作りになっているので、宥の気持ちになって読めるのがすごく良かったなと思います。ちなみに私はボクシングは全くもって何もわからないのですが(特になんとか級とか大会の名前とかはさっぱりです)、それでも話を追う分には何の問題も無かったので、ボクシングさっぱりの方でも大丈夫だと思ってます。そしていろいろ知った後に改めて二人の年齢を見ると、二人ともそう大人っぽいのに若かったんだな~という謎の感慨が沸きます(笑)。初々しいけど大人っぽいカップル。最高ですね。

そしてここからは下巻のネタバレになってしまうのですが、宥が会長(親父)にカミングアウトするところがすごく好きです。もともと宥が白石に脅されるところからこの話がスタートするのですが、白石の「負けたらどうなる?」がどうもならなかったように、宥の「親父にばれたらどうなる?」も全然悲惨なことにはならないんですよ。giftはキャラクターの描写がすごく丁寧で、それぞれの人物の温度感がとてもわかりやすいですが、ある意味一番わかりにくかった会長がここでしっかり見られるのが良かったです。知れば知るほど会長良い人。
また、ラストシーンも最高でしたね。最終話でずっと「白石の笑顔が~」って笑顔の話ばかり出てくるのですが、後ろ姿ばかりで一度もそのものの絵がないんです。それがラストでしっかり見られるのでもう号泣ですよ。この描写はすごい!一ノ瀬先生の力も勿論ですが、漫画ならではの展開だったと思いました。この作品は結構映像化向きなんじゃないかと思いますね(気が早い)。そして電信限定のおまけもすごく可愛かったです。・・・というか、PTSD乗り越えた後の白石ずっと可愛い。照れたり、戸惑ったり、いろんな表情が見えるので、相手が宥だとわかっていてもドキドキします。
BLでありながら超大作の人間ドラマを見ているような素晴らしい作品なので、がっつり物語にはまりたいときに読んでみてください。

3

今年読んだ中で一番の衝撃


読み終わった時の「私はなんてすごいものを読んでしまったんだ…」脱力感がすごいです。
まるで長い映画を一本み終わったかのような余韻に満たされます。

これは上中下、セットで買った方が断然オススメです!!

「中」がとにかく痛くて辛くて逃げたくなるのですが最終章を読んだ後、すべてが報われました。
中盤が痛ければ痛いほど、辛ければ辛いほど最後のハッピーエンドが身に染みる…。
あと他の方もおっしゃっているようにラストがオシャレ。

もうこれはぜひ、色んな人にススメたい。
萌え~と気楽に叫べないくらい重ためのお話でしたが、今年読んだ中で一番の衝撃でした。

4

ラストが映画のエンドロールみたい

どうなるの?!もう詰んだな、絶体絶命!って思った中巻。そこから今までの色んなことがキレイにまとまっていく下巻でした。
あんな悪の組織の仲間入りしちゃったらもうオモテの社会には戻れないでしょって、思ったのにすんなりと戻れたしボクシングしちゃってる。
そして、あの組織の大東宮って医者は「先生」って呼ばれてるアイツの事だと思ってたらまさかの人物でびっくりしました。過去回想でボスとの腐れ縁だったと発覚するけど、はっきりと何があったのかはわからないので、本当はスピンオフが見てみたかった〜。この2人もだし、ケイくんのお兄ちゃんとボスの出会いも。ボスは人を懐柔するのが上手すぎるな。ボスに惚れ込んでたり離れられないと思ってる奴ら何人いるよ?

このお話は数人の絆が描かれててもっと読みたいー、知りたいって思ってしまった。ユタカが父にカミングアウトした時の父の対応も良かった〜。
なんといってもラスト、やっと人間らしくなってきたケイくんの満面の笑みがたまりませんでした。

とてもいい作品を読めて良かった。
愛情深い母性の塊のような受けと無意識に心を閉ざして傷つかないように生きてきたけど、徐々に成長していったバブちゃん攻めの攻め救済ストーリーでした。

5

勁の成長

皆様のレビューを読んで、自分なんかが、なんて思ったのですが、作品のために少しでも貢献できるならと拙い思いですが、書いてみようと。

pixivでこの作品を見つけて、本になっているのがわかって歓喜。
速攻Kindleで購入しました。
3冊シリーズ全ての感想です。

作画も綺麗で、ハンサムで強い攻めの勁は好みのどストライクです。
御子柴も、しっかり自分を持った健気受け。
こちらも超好み。

心の中を子供の勁で表しているのですが、虐待を受けていた心はそこで成長を止めていたと言う事ですよね。
過去の話が壮絶だったのは、しんどかったですが、御子柴に救われた勁を見ることができて、本当に良かった。
2人には永遠にラブラブしてもらわないと。

一番好きなシーンは御子柴が料理を作ってあげて、勁に菜箸で食べさせてあげる所。
こういうなんでもない幸せが幸せなんだと。

小話的な同人誌も購入しますよ〜

4

途中の展開からどんどん集中が逸れて…

うーん…作者さんの本当に描きたかった事ってなんなんだろう。
勁が人間らしい感情や感覚を取り戻して、愛情を与えられて、自分も与えながら生きていく…ってお話だと思うんですが、それなら中盤の宗教団体の話とか余分だったんじゃないのかと思えてしまいました。
勁と兄の問題なら宗教団体とか複雑にせず、もう少しシンプルな方が良かったと思いました。
それぞれの登場人物の背景もモリモリ過ぎて、いっぱいいっぱいになってしまいました。

腹部に大怪我をしたときはボクシングに戻ることはもう無いんだな…と思ったのに割と順調に復帰するし、ええぇ⁉︎って思ったのは私だけなんだろうか。
大東宮先生もええっ⁉︎だったし、もう何が何だか…。

プロからアマへの転向も、詳細な描写があればある程必要か…?となってしまいました。
気にすれば気にするほど、意識が逸れてしまって感動が薄れてしまったのが悲しい。

上巻でかなり期待な作品だっただけに、乗り切れなかったのがホントに残念でした。

2

すごい作品を読んだ感

表紙絵が綺麗でずっと気になっていた作品だったのですが、ボクシング設定というのが、苦手でずっと放置でしたが、神評価が高いので、本日上中下と思いきって3冊1度に購入
素晴らしい作品に出会うこととなりました!というか続き物はいっぺんに読まないと、モヤモヤするタイプなので、3冊同時購入してほんとに良かったです。
ボクシングたまにある設定なのですが、読んだことありませんでした
食わず嫌いはよくないです!純愛でした
過去の出来事によって感情なくしてしまった獣のような勁が宥に出会うことによって、変わっていく
ボクシングのルールとか全然わからなかったのですが、とても分かりやすく勉強になりました
作画が青年漫画を読んでいる感覚になるのですが、ちゃんとBLしてました
そして宥の勁に対する無償の愛に幼子のような大型犬のようになってしまう勁にドキドキもえもえしました

中盤では表向き宗教団体裏ではマフィアのような組織に囚われてしまう勁ボクシングとは全く関係ないはずの組織が出てきて?となったのですが、これは兄との本当の決別と新しく生まれ変わるためには必要だったんだと感じました
終盤では本格的にボクサーを目指す勁と暖かく見守る宥とジムの仲間たち
濃密な人間関係と細やかな設定美しい作画こんな素晴らしい作品もあるんだなと感じました
二人の番外編もぜひ書籍で読みたいです

5

や〜〜よかったよかった!!

どう結末を迎えるんだろうと思ったけど、盛りだくさんだったし、お見事でしたね(偉そうにすみません)

崔はやっぱり勁の兄の心の中から勁(幻想)を消すことが目的だった。
としてもやったことは許しがたいけど。
勁が死ななくてよかった。

勁が意識を取り戻した時
「…俺 帰れるよ」と言うの、宥が帰ろうと言ったことをずっと覚えていて、帰りたいと思っていたからすぐ出た言葉ですよね。

勁がジムに戻り、宥が「おかえり」と笑顔で迎えた時、ちび勁2人が肩を寄せ合っている後ろ姿がめちゃくちゃかわいい。
勁の心の中が、今まで分かれていた2人が仲良くなってる!そう、もともと1人だもんね、君たちは。

過去、ちび勁が分かれたのは
「誰も悪くないから 俺は俺を埋めたんだよ」
なんですね。
勁が、誰も悪くない、と責めないのが、とても強くてやさしい人だなと思う。

勁がPTSDを乗り越える描写がすごいなと。
三日三晩で峠を超えてよかった。下手したら一生引きずってもおかしくないはず。
宥の存在が大きかったてことですよね。

勁が感情を取り戻して、宥に好きと言われた時、照れて、全身かゆくなっちゃうのもかわいかった。かゆいのは嫌だけどw

ゆたか…ダイスキ
と勁が言えたのも感動。

宥が父親に勁とのことを打ち明けられたのもよかった。
頑なに隠そうとしていた宥の生き方を変えてくれたのが勁なんよな。
お父さんもいい人だ。
理解する気はない、だが困ったら頼れ!
親心ですよね。

夕飯の時、勁を呼ぶものの、誰も喋らず無言なの笑ったww 家族って感じがする。

勁が元チャンピオンとスパーリングした後「おもしろかった!」と、ちび勁と本体の勁が同じことを言っていたのもうれしかった。
やっと心のちび頸とリアル勁の気持ちが一致したね(宥を好きと言った時も合致していただろうけど)

ジムのみんなに褒められ、照れて宥のシャツの中に隠れようとする勁、めちゃかわww

勁が日本一になって、宥に抱きついて「しあわせ」と言ったんですよね。
ちび勁たちが成長していてよかった。
ようやく心の中の勁も大人になっていく。

そして、ラスト!!
勁の笑顔と「おかえり!」
最高の結末ですね。

巻末のクレジットとキャラ紹介が、映画のエンドロールのようで斬新でかっこよかった。
映画を観た後のように余韻に浸れました。

個人的には、思っていたより、ボクシングのシーンが長かった。
タイトルの gift …勁の才能を開花させることによって、2人の新たな人生を描くことになるからかなと思いました。

giftとは、直接的にはボクシングの才能を指すのだろうけど、その才能により、勁はいろんなものを受け取ることかできたとも言える。そして、与えることも。宥や周囲への夢や希望を。

ボクシングの比重か大きかった分、らぶらぶが少なく感じたので、そこは番外編で描かれているのかな。表紙のイメージでいくと。と期待して番外編も読んできますー!

8

人生を豊かにするもの

あかん。再読なのに涙腺決壊。悲しいシーンなんてこれっぽっちもないほのぼのした後半部分にやたら泣けてしまう。
「死ぬ理由がないから生きてきた」そんな勁が生まれ変わってゆく完結編に感無量です。

他人との関わりの手段として、暴力やお金やセックスという道具を介してきた勁にとって、好意という目に見えない不確かなもので人と継続した関係を結べると実感したことは、それこそ天地がひっくり返るにも等しい出来事だったろうなと思う。

理解者がいてくれること。孤独でないこと。居場所があること。
その経験を経て初めて勁は、外的な要因から意志決定するのではなく、自己の内側の声に気付きそれを他人に伝え始めることができるようになった。
ボクシングは宥を繋ぎ止めておく取引材料だったけれど、そうしたしがらみを取っ払った時、ただシンプルにボクシングが好きだと勁が自覚した瞬間は、まさに感動的としか言いようがない。

父親が悪い、兄が悪い、救いだせなかった制度が悪い…そういった犯人探しをせず、勁という子どもの成長に焦点を合わせているからこそ、私たち読者は勁の人生を共有することができるのだ。
崔側の人間に作者による明確な裁きがないのも、あちら側のモノクロ世界で生きる勁の「if」の姿を指し示しているからなんじゃないかと思う。

ボクシングの才能という天からのギフトは、これからの勁の人生を輝かしいものにしてくれるに違いない。でも、仮にその才能が枯れたとしても、当の勁にとっては小さな喜びや悲しみや驚きに彩られた何てことのない日常こそがギフトなんだろうなと。
そうした小さな生きている実感の積み重ねこそが、人生を豊かにするんだなぁ。人は変わる。勁も宥も未来でそれを証明してくれている。

小市民の見本のような本多も好きだけど、宥の父親も格好良かった。目を合わせられず頭を下げる息子に、あんな言葉をかけられる親はどのくらいいるんだろうか。宥の優しさの根源を見た気がする。
主要登場人物の名前がキャラクターを表してるみたいなんだけど、兄の梏の漢字の意味が手かせって…うぅ…悲しいやん。皓(輝くの意)←こっちの字に改名しなよ。

つらつらと長くなりましたが、ずっと心に残り続けるだろう素晴らしい作品でした。
新作にも早く会いたい!待ってます!正座して待ってます!!!
番外編同人誌、電子版2冊とも幸せな勁と宥が詰まってて私も幸せ。

9

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