王子様と鈍感な花の初恋

oujisama to donkan na hana no hatsukoi

王子様と鈍感な花の初恋
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神12
  • 萌×234
  • 萌10
  • 中立2
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
9
得点
228
評価数
58
平均
4 / 5
神率
20.7%
著者
名倉和希 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
ひゅら 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
シリーズ
王子様と鈍感な花の初恋
発売日
価格
¥660(税抜)  
ISBN
9784778124878

あらすじ

王の隠し子ジョシュアを託され、王妃の刺客から逃れながら必死で育ててきたジーン。だが体は弱るわお金はないわで「もう体を売るしか…?」と絶望していたとき、ジョシュアの兄である王子ナサニエルの使者が現れ、二人は秘密裏に保護された。凛々しく堅物だが優しいナサニエルは衰弱したジーンを気遣い、やや的外れな贈り物を毎日のようにくれる。そのためジーンは王子の愛人と誤解されることになり……。

表題作王子様と鈍感な花の初恋

ナサニエル,26歳,ラングフォード王国王太子
ジーン・リーヴィ,28歳,ジョシュアの養い親

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数9

甘さは折り紙付き(*´▽`*)

こちら、ハイファンタジーになりますが、毎度の如く甘さは折り紙付き。
安心、安定の名倉作品です。
王宮での陰謀に巻き込まれとハラハラドキドキの部分はございますが、名倉作品なので基本的にはほのぼの甘々。
肩の力を抜いて、のんびり甘さを楽しむのに最適な作品では無いでしょうか。





内容です。
王の隠し子・ジョシュアを、王妃の刺客を逃れながら必死で育てて来たジーン。
過酷な生活から身体は弱り、お金も底を付くと言う八方ふさがり状態です。
一方その頃、床に伏せる父王から自分に腹違いの弟が存在する事を知らされた王子・ナサニエル。
一刻も早く弟・ジョシュアを見つけ出して保護すべく動き出しますが-・・・と言ったものです。

こちら、帯にある通り鈍感×鈍感です。
ジョシュアを保護して離宮に匿ったナサニエル。
ずっと弟を刺客から逃れながら養育してくれた恩人・ジーンに礼を告げようと対面して、その美しい瞳から目が逸らせずと言った流れ。

王妃自体は亡くなっていますが、彼女の命を忠実に受け継ぐ侍従長が未だにジョシュアの命を狙いと、ストーリーとしては結構ハラハラドキドキさせてくれます。

が、しつこいようですが、そこは名倉作品。
とにかく甘くてほのぼのです。
先に鈍感×鈍感と書きましたが、こちらの二人、割と早い段階から両片思いなんですよね。しかし、鈍感故に二人とも自分の気持ちに気付かない。
また、気付かないながらも「ジーンの功績に報いたい」とか言いながらせっせと贈り物をしたり、夜毎ジーンの元に通いと、明らかにメロメロなナサニエル。
名倉作品ではお約束の、受けを好きすぎて変態ぽくなっている攻めでは無いのですが、その溺愛ぶりが萌えるのです。
女性を口説くようにジーンに的外れな贈り物をして、(高価過ぎて遠慮され)受け取ってもらえなくて落ち込む。腹心に何を贈ればいいか至って真面目に相談し、その贈り物を受け取って貰えれば「貴方の瞳の色に合わせた」と脂下がる。その不器用な好意の示し方にキュンとさせられるのです。

対してこちらも鈍感なジーン。
線の細い美人ですが、芯の強さやその聡明さが好印象です。
あまりにナサニエルが離宮に通い贈り物をするために、愛人だと勘違いされるのです。
が、侍従長の目を逸らす為にワザとその勘違いを利用してと、いざと言う時は度胸があり機転も利いたりして。

こちら、攻め受け両視点で語られる為、二人が惹かれ合う過程や、互いにドギマギやってるのが読者には丸分かりなのです。
この二人、なんて焦れったい・・・!!

あと、愛人とされていたジーンの正体が分かりとハラハラドキドキの山場ですが、こちらはかなり手に汗握らせてくれました。
名倉作品にしては、ちょい流血沙汰とバイオレンスです。
侍従長は侍従長で、何だかちょっと気の毒になったりして。

他、王の隠し子・ジョシュアですが、とてもいい子でほのぼのしました。
作者さんも書かれていますが、何年か後にはナサニエルの手強いライバルになってそうです。
彼もジーンが大好き。

と、ストーリーといい、その甘さといい、とても面白い作品でした。

13

あなたと二人きりだと、ただの男になってしまう。

帯の文言に惹かれ…
名倉和希先生ということもあり衝動買い。
いやー…本っ当に焦れったい。
攻めの王子の無自覚プレゼント攻撃に笑いを誘われます。
両視点交互だからこそ読みやすかったんではないかと。
始まりこそ、受けの境遇辛い…から始まるお話ですが、
終わってみれば、無自覚バカップルによるいちゃいちゃを
たくさん堪能出来た甘々なお話でした。

受けさんのジーンは、偶然が重なり王の隠し子を育てることに。
逃亡生活は苦難を極め、過労で倒れてそのまま死んでもおかしくない状況で
攻めのナサニエル王子に保護されます。
離宮で秘密裏に匿われ、やっと安心して生活出来るようになり
ジーンも少しづつ元の綺麗な姿を取り戻していくのですが…

と、あらすじを読んでもシリアス展開を予想する今作。
冒頭は本当にジーンの置かれた状況が辛いです。
王の隠し子という事で、立派な大人に育てようと
剣術や食事に所持金を費やし、自分のことは二の次なジーン。
栄養失調で髪色や外見が見窄らしく変わってしまっても
本当に立派に育てあげていました。
ただ単に
受けかわいそう…
受け不憫…
見た目も中身も儚くてか弱い…
的なテンプレ受けではなく、芯も責任感も強い受けに
めっちゃ男前さを感じ。
一方攻め側のナサニエル。
周りの人を大事にし、仕事は立派に務め、臣下には信頼される素敵な王子様。
なんですが、読み進めていくほどにただただ可愛い。
プレゼント攻撃をしては撃沈し、臣下に相談。
花嫁候補の人物像を挙げれば無自覚にも関わらずジーンそのものの人物像になり。

そんな2人はそれぞれに恋を知らずに生きてきたので
お互いを意識はしてても自覚するまでがもう…遅っい!!
むしろ、周りの臣下や侍従なんて早い段階で勘づいてる節ですし笑。
なんなら、まだ幼い王の隠し子の方が1枚も2枚も上手な感じで笑。

最後の方に少しだけグロいシーンが出てきますが
あとはほのぼの甘々じれじれ初恋を覗き見れる
凄く癒しとなった1冊でした(●´⌓`●)

12

鈍感な王子様がキュート

あらすじは先の御姉様方が書いてくださってるので省きます。

まだ読んでいなかったグリム童話を開いた気分でとてもロマンチックでした。王子様というと、スマートでそつがなくなんでも器用にこなしちゃうスパダリさんですが、こちらのナサニエル王太子殿下は、帯にもある通りとても不器用で鈍感です。
そしてそれがなんともキュートで素敵。
幼い頃より両親の不仲を目の当たりにしてきたことと、勉学に励み軍に長らく従事していたとのことで恋愛に疎く鈍感。
結婚話が上がる時も、見た目は関係ない、性格が良いことが◯と答える実直で誠実なナサニエル。
ジーンへの恋心を自覚してからも、恋の駆け引きなど出来ず、ただまっすぐに愛情を向けていきます。

対してジーンも過酷な環境下の中必死で生きてきたため恋愛する時間もなく経験もゼロ。

そんな二人が初めて恋をするわけですから、不器用さともだもだ感で萌え萌えでした。



☆以下個人的萌えネタバレ注意☆






とくに殿下(ナサニエル)。
自分の気持ちにさえ気づいてないけどジーンが気になって仕方ない、ジーンをどうにか喜ばせたい、笑顔を見たい、と的外れなプレゼント攻撃に出ますがジーンは困惑しきり。項垂れる王太子ナサニエル(笑


二人の関係を愛人と誤解させておく方が安全だという話のやり取りの中で、でも周囲にそう思われるのはやはり嫌ですか?
と聞くジーンに対し、私は構わない、本当に構わないのだ、本当に。と身を乗り出して否定する殿下が可愛くて可笑しかったです。

Hはラストに一回ですが、あまりに素晴らしいジーンを前にナサニエルはあっという間にいってしまいます。
なんてことだ、こんなもんじゃないんだ!と翌朝、侍従マーローに止められるまで頑張っちゃう甘々ぶりでした。


夜の観賞用として緻密に設計された裏庭は是非見てみたいなあと思いましたし、挿絵を担当された、ひゅら先生は新人さんであると名倉先生情報ですが、物語にぴったりなイラストで萌え度が上がりました♡

これ、ペーパー付けて欲しかったなあ。
先生、あとがきの妄想番外是非ともお願いします!

9

恋に疎い男性は愛らしい

本棚が危機的状況のため、電子になるのをずっと待っていた本作。遅まきながらやっと読みました。
かわいい。
何て可愛いの、二人とも!

今までレビューを書いてくださった皆さまが丁寧な内容のご紹介をされているので、感想のみで。
皆さまが書かれているように、このお話のキモは『鈍感』。そして『初恋』。
ナサニエルは政務に、ジーンはジョシュアを亡き者にしようとする追手から逃げ、なおかつ彼を真っ当に育てることに必死だったことから考えれば、恋なんてものにかかずりあっている暇はないのかもしれません。
だから初めての恋に振り回される二人は『鈍感』と言うよりは、想定外の事態に対応できていない人たちです。『鈍感』は人をこっぴどく傷つける時もありますが、この二人はそういうことが全くないのね。

しかし『こんな気持ちは初めてだから、それが何なのか解らず頓珍漢な贈り物をしてしまった』り『保護すべき者に「あの人のものになっちゃった?」的なことを聞かれても意味が解らなかった』りする、いわゆる初心な男性って、どうしてこんなに可愛らしいんでしょう?(『男は色恋にうつつを抜かすべきではない』なんていう刷り込みがあるんだったら、ちょっと問題だなぁと思うんですが)
右往左往する二人がとても微笑ましかったです。

冷静な目で見ると、結構『人死に』が書かれているんですよね。
でも、それもあまり気にならないほどの可愛らしさでした。
幸せな気持ちになりたい時の一冊。

7

鈍感と鈍感が合わさると…

帯にも「焦れったすぎる」・「初恋」などもう簡単ではないなというのを最初から教えてくれていました。そのせいか構えすぎて思ったよりはという感じです。でも、他に比べると焦れったい方です。
両視点なのでお互いの気持ちが分かる分、焦れったさが増しているのかもしれないです。

受けのジーンですが、王の隠し子ジョシュアを託され、両親はそのせいで殺されてジーンはジョシュアを守るために逃げ回るという不憫というかなかなか壮絶な人生です。ジーンは決して肉体派という感じではないです。美人さんです。
そんな彼が幼いジョシュアを連れて逃げていられたのは母の懐剣のお蔭でした。その懐剣が危険を教えてくれるので追手が来る前に逃げ出せるという少しファンタジーな部分がありますが、それがあるからこそジーンでも守れたんだよねと納得です。
ジョシュアは良い子で可愛いですが、急に来た他人の子どもを託され両親は殺されて逃げないといけないという状況でよくジョシュアを育て上げたなと感心してしまいました。

他の方も言っていますが、ナサニエルの贈り物作戦の失敗さが可愛いというかほのぼのします。何でもかんでも高級品を贈れば良いという訳でも無いというのを、部下から諭されます。ナサニエルはジョシュアを守ってくれてという感謝の気持ちというようですが、どうみても想い人への贈り物としか思えないです。

ジョシュアの事を隠すためにジーンはナサニエルの愛人という事にしておきますが、夜逢引きをするのに2人とも楽しみにしすぎていてもうバレバレという状態です。気づいていないのは当人同士というのが焦れったいです。

ジョシュアの件があるのですんなりといかない部分もあり事件が起こるので良くも悪くもハラハラしながら読めます。

苦労したジーンがナサニエルとの幸せな日々を送るという素敵な終わり方ではありましたが、ジョシュアも数年すればライバルになりそうと思ってしまうと、この国の跡継ぎ大丈夫なのか!?と色々考えてしまいます。
国王もジョシュアの存在が分かっていたのならもっと早く手を打てなかったのかなとか、ジーンだからこそナサニエルを愛したとは思いますが親の仇の子どもとそんなに簡単に想い合えるかなと少し気になる部分もありました。
しかし、焦れったいと思いながらも甘々でとても面白かったです。

6

鈍感同士の初恋同士


両視点で話が進むので、両方の状況や心情がよくわかります。

死の淵にある父王から自分には腹違いの弟がいると聞かされる王太子ナサニエル
(攻め)。一昨年亡くなった王妃がその存在を許さず、暗殺団を向かわせたため行方知れずになっており、もし生きていたら会わせてほしいと頼まれます。ナサニエルは信頼できる友人でもある近衛騎士団長ダリオに密かに弟を探させるのです。

ジーン(受け)は王の隠し子ジョシュアを養育しながら暗殺団からの逃亡生活を続けています。いつ終わるかもわからない長く過酷な生活のため体調を崩し、路銀も底をつき途方に暮れていました。そんな時、王太子からの命でジョシュアの迎えが来るのです。
両親とジョシュアの母親からジョシュアを託されたとはいえ非力なジーンが逃げ続けられたのは、元巫女であった母親が教皇から預かっていた予言の力のある懐剣のおかげでした。この懐剣がジーンを最後まで助けてくれます。
教皇が母親に懐剣を預けたままにしていたのは巡り巡ってジョシュアを助けることになったのは、神の思し召しだったのかもしれません。
それにしても、全くの他人を命を懸けて助けるジーン両親も幼子を託されて逃げるだけでも大変なのにどこに出しても恥ずかしくないようにと教育をほどこしながらやはり命がけで逃げるジーンにも頭が下がります。

ジーンとジョシュアは暗殺の首謀者(王妃からの遺志を引き継いだ侍従)オーデッツを捕まえる証拠がなく危険が去っていないため、東の離宮で匿われながら父王に会える日を待つことになります。使われていなかった離宮が急に人の出入りが激しくなり、王太子が頻繁に訪れることからいつしか愛人を囲っているいるという噂がたつのです。
ジーンはジョシュアを隠すため誤解を利用することにするのです。

2人とも鈍感な上奥手なのでなかなか進展しませんが、ナサニエルはジーンに一目惚れ状態で、ジョシュアを匿ってくれた感謝の気持ちといってはジーンに様々な贈り物し、何度も通い、何不自由なく生活させるなど甘々です。
高価な宝石を贈って喜んで貰えなかったとがっかりしながらダリオに相談する様はとてもほほえましいです。
世間を欺くためにも夜に訪問するといいとダリオに進言され、うきうきと夜になると忍んでいくのも自覚してないだけで、周りにはバレバレなんだと思うとにやにやします。

ジーンも全く自覚なしに、ナサニエルが来てくれることを待っているし、きっと侍従たちも待ち望んでいたように思います。
いきなり決まったのに、初夜の時の周りの準備の良さといったら、驚くほどでした。


オーデッツは憎むべき相手ではありますが、気の毒な人でもありました。王妃の命令を実行できないことを責められ続け、王妃の魂が喜ぶことを期待して、必要もなくなったのに命令を遂行し続けていたのですから。
そして、オーデッツの憎しみはジョシュアではなく、ジョシュアを連れて逃げ続けたジーンに対して向けるようになったのは、すでに心を病んでいたのかもしれません。


絡みは最後に一回だけです。体力が桁違いな二人なのに際限なく求める続けるナサニエルと、ジーンの体調を心配していい加減にしろと説教する侍従にナサニエルがたじたじになっているのは笑ってしまいました。
ただ、常に傍に侍従が控えているので本来は秘め事である情事もばればれで、小さい時からその環境であるナサニエルはとにかく、ジーンが動じていないのが驚きでした。平民だから慣れないはずなのに、入浴の手伝いとか抵抗があるような描写もなかったし。前準備の手伝いをしてもらったり、行為の途中で食事を持ってきてもらったり、限度を知らないナサニエルを部屋に乱入し止めたりするのもジーンが馴染みすぎなように感じました。


最後まで疑問だったのは、王はなぜ母子を放っておいたのかです。バレていないならともかく、完全にばれて常に命を狙われている状態なのがわかっているのに、何故なんの対
応も取らなかったのか。王妃への遠慮があったとしてもあまりにも無責任だと思いました。

王妃の実家が力を持っているため、いろいろ我慢しなければけなかったような感じでしたが、今はその実家がどうなっているのか一切触れていなかったも気になりました。
そして、王の許可もとり、教皇も結婚式に乗り気な様子で終わっていたのですが、子供が望めない結婚に周りの貴族もきちんと根回しできるのでしょうか。できれば、結婚式の様子まで読みたかったです。
ジョシュアはジーンが兄のものになってしまったと地団太踏んで悔しがっていましたし、ナサニエルが情けなく周りをうまく抑え込まなかったら遠慮なくジーンを連れて行ってしまいそうなので、成人する6年後くらいがちょっと楽しみです。

3

愛と道標

名倉さんらしいお話ですね。
悪者は表立っては一人だけでその他はみんないい人達です。

あらすじは紹介されているので感想を。

ジョシュアを必死に清廉に育てるジーンにこちらもジーンときます。
王太子の迎えのタイミングも良かったです。

離宮に迎えられて今までの苦労が報われましたね。ジョシュアはジーンのおかげで健やかに育ち、兄である王太子のナサニエルに剣や弓の鍛練の機会や興味深い書物を与えられすくすくと成長していきます。

ジーンに一目惚れしたナサニエルは自覚がないまま、ジーンの功労に見合った褒美をあげたい、喜んで欲しいとプレゼント攻勢。
謙虚なジーンは戸惑います。

お互いに愛しい気持ちを自覚していき距離を縮めるのも読んでいて楽しかったです。

きっとひと波乱あるだろうというところに、オーデッツの逆襲が。早目に助けに来てくれて良かったです。

そのまま翌日の昼までとはお盛んですね!
侍従達もいいですね。

無事に教皇に懐剣も返し婚礼の予定を立てるところでおしまいです。最後は馬車の中で!

毎晩お盛んでジーンもすっかり体を作り替えられましたね。

健気で甘々で苦労も報われて結ばれてめでたしなのですが、もうちょっと欲しかったです。
ジーンがとんちんかんだとか、ナサニエルが妄想暴走ムッツリだとか、実はジョシュアもジーンをとか。

でもジョシュアが無事に王家に受け入れられ、ジーンは愛を知りナサニエルは愛する人と添い遂げる、3人とも幸せをつかみましたね。

懐剣がこれまでのジーンの道標でしたがもうナサニエルがいるので共に生きていけますね。
ジーンの苦労が報われて良かった!

3

受けへの贈り物攻撃にニヤニヤが止まらない〜

女性のように見える表紙なので買うのを躊躇っていましたが、読めそうな気がして購入。
読んでみたら、女々しいとか女っぽいところはなく、むしろ芯のあるキャラで良かったです。
そしてとてもとても謙虚なんだけど、卑屈さはないところも良かった。
私はひたすら受け身の愛されキャラが苦手なんだけど、この作品の受け・ジーンは攻めと出会うまで超〜苦労人だったこともあり、とっぷりと愛されとけ!!と思えたところも高ポイント。

電子で帯がないため「初恋×初恋」「鈍感×鈍感」といった売りを知らずに読んだこともあり、さほど鈍感さは感じなかったな。
読後にタイトルを見て「あぁそういえば鈍感ってついてるけど、そこまでか?」と思ったくらい。
というか、BL世界の方々は9割鈍感な気がするので、アホなの!?なぜ気づかない?!と憤慨するレベルじゃないと「鈍感さ」は特筆できない気がする。

ジーンの美しい緑の瞳を見た時から心を射抜かれてしまっているのに、無自覚な王子様のナサニエル。
ナサニエルがせっせとジーンに見当違いの贈り物攻撃をするところが、名倉さんの暴走ぎみの攻めって感じで好きです。
これよ!これ!!感とでもいうのかな。
やたら高価な贈り物をして、ジーンを困らせて、シュン……となる王子様。
何を贈ったらいいのか頭を悩ませ、臣下に相談し、ジーンの反応に一喜一憂するとか、かわいい。

あと嬉しかったポイントは、両視点ということ。
攻め視点大好き!なので。
ナサニエルときたら恋に気づいていないのに、心の動きがまさにそれが恋!!でいっぱいなので、ニヤニヤ読めて楽しかった。

敵が目の前で血飛沫をあげて死ぬシーンがあって、こんなリアルな死に様、名倉さんので初めて読んだ……とちょっと新鮮に感じました。
ジーンの両親も、ジョシュアの母親もお話の中で殺されてるし(リアル描写はなし)、結構死人が多い気がする。
でも、全体のほのぼの風味を台無しにするほどではないので、気にせず読めるかと思います。

2

初恋×初恋

先生買い。コメディよりではなく、重くもなく、どシリアスでもなく、帯の「初恋×初恋」「鈍感×鈍感」にあるとおり、焦れ焦れ+ほほえましいという印象のお話でした。2回読んだら、可愛いわ と思ったので萌です。本編240Pほど+先生のあとがき で、地雷は無いと思いました。

お話は中世ヨーロッパのような国、ラングフォード王国国王の寝室に、王太子であるナサニエルが呼ばれるところから始まります。死の床についた国王は、息子であるナサニエルに「もう一人息子がいる」と告白。守り切れなかった親子の事を侍従から聞いたナサニエルはなんとかその親子を探そうとして・・とお話は続きます。

登場人物は、ジョシュア(王子、♂、10歳)、攻めの友人である騎士団長、侍従たち等。ジョシュアがはきはき快活な感じの子で良かったです。ベッドに割り込んでいただく等、もう少しご参戦いただけると嬉しかったかな。後日談SSを私は手に入れられなかったので、どっかで出てこないかなあ。ちょっと残念。

***以下はより内容に触れる感想

表紙の金髪の微笑み加減を勝手に胡散臭く感じた私が間違いでしたw。絶対コメディ系だと思い込んで読み始めたもんですから、1回目は「あれ?どこで笑えばよかった?」とめちゃ戸惑い。だめですね、ちゃんと帯に「初恋×初恋」「鈍感×鈍感」「じれったい」って書いてある、そのままのお話なのに。今から読まれるお姐様方は私みたいなスットコな事は無いようにご注意ください。名倉先生のコメディ系好きなもので、ついやらかしてしまいました。

で 肝心の王太子殿下ですが。表紙の胡散臭い笑顔はあまり気にせず、くそ真面目な王太子と思っていただいた方がすんなり読めると思います。銀髪のジーンも今まで生き延びるのに必死、色事皆無な方です。王太子がジーンに一目ぼれするシーンの挿絵があるのですが、疲労困憊でベッドに横たわるジーンがなかなか儚げ。王太子は気になって気になって、弟を守り通してくれたジーンに感謝の意を表すべく、あれやこれや贈り物攻撃を開始するのですが、それもまたほほえましい。何贈ったらいいかわかんなくて友人に相談してみたり、これだったらどうよと手ずからジーンにつけてあげたりw 読んでるこっちにも王太子の周囲にも、あんたそれ恋してるから とだだ漏れなのに本人は分かってないw
といったあたりを楽しめるんじゃないかと思います。

最後はぷっつり切れて、侍従に怒られるくらい抱きつぶしてますので、そこまでお楽しみになさってください♡

7

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