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aisho collection
表紙のともからは肉感と不良っぽさと怪しい色気を感じましたが、挿絵のともは見た目も大分華奢に描かれていて、素直さと可愛らしさが強い線が細い子だったので驚きました。
私は電子購入でしたが、できればざっと挿絵を見て確認した方が間違いがない本だと思います。
読み始めてまもなくして、“ 鋏で脇腹を刺して以来、色が抜けて薄茶色になった髪”という設定に、そんなことある?と読む手を止めてしばらく考えてしまい…。
考えている間に、一夜で白髪になったという逸話があるマリーアントワネットが頭をよぎりました。
真偽は謎の話ですが、ともの髪色の変化も、もしかしたら腹を刺したのが原因というより極度のストレスが原因だったのかもしれない?
花賀屋は、骨董の仕事をしていて、アンティークコレクションに囲まれて過ごす人。
このお話を読むまではタイトルから想像してこの人(花賀屋)は傷が好きな性癖の変態チックな人なんだな?と思っていたんですが、傷跡好きの前に“壊れても直さずにいられないほど愛された物が好き”という人でした。
アンティーク蒐集家で割れた物を修繕した金継ぎが好きだというところには、ただの傷跡好きではない説得力があります。
想像力が豊かなところや愛しさの中に執着を感じるところにはそそられましたし、物を大切にする人は人も大切に扱う人だと思うから大切にしてくれそうな期待を抱かされて、読んでいるこちらも彼のことが気になってきます。
「出回ったら、プラムリーで作りましょうね」。
サラッと、当たり前のように半年先も一緒に過ごしていると言ってくれて、ともはどんなに嬉しかっただろう。
花賀屋の口調と言葉の表現はとても丁寧で優しい。
穏やかさや育ちの良さも表現されているんですが、それ以上にすごく相手への愛を感じるんです。
私は敬語萌え属性は特にない人で、どちらかというと口が悪い(ガラが悪い)人に惹かれる傾向があるくらいなんですが、こんな私でも敬語萌えしちゃいました。
五東はともが髪を切って身なりを整えてから様子がおかしかったので、この人いつか何か勘違いして襲ったりしないよね?と訝しんでしまったんですが、案の定でした…。
五東がそういう行動に出てからの花賀屋は内に秘めた強い執着心と嫉妬心と独占欲を表面に表してくるので、静かな狂気が普段とのギャップで読者としてはおいしかったです。
結果的にはいい火付け役をしてくれたと思う。
花賀谷は変態紳士という設定だそうなのですが、私は後半までは変態とは感じず読みました。
おや...となったのが、村瀬に変態と言われて認めてから。
「おちんちん」「お潮」「お汁」とそれまでと言い方が変わるのです。
ちょっとした変化ですが、急に変態さが増して感じます。笑
予想を裏切る斜め上の展開があるわけではなく、寧ろ予想通りの道筋を進むお話なんですが、ニッチさが現れてくる後半からの花賀屋がいいです。
あくまで優しく愛してくれるし教えてくれるけど、花賀屋好みに育てられたり誘導されたりもするので、甘い調教のようにも感じられました。
ともは花賀屋にされるなら恥ずかしいことも閉じ込められて囲われてしまうことも嬉しくて気持ちいいので、凸凹が噛み合ったカップルです。
執着攻めでもありますが、度が過ぎる程とびきり愛さなければ気がすまないというタイプなので、一味違った溺愛攻めでもあると思いました。
ともは愛され尽くしてこれからもっと綺麗になるんだろうな。
花賀屋というキャラクターが今まであまりお目にかかったことのないタイプの攻めで、興味深かったです。古いものや壊れたり傷がついたりして修復されたものを蒐集し、新品とは異なる味わい、背景の想像を楽しむコレクター。その趣味が恋人にも適用され、傷付いた心身に愛情をたっぷり注ぎ込んで、世界に1つ自分だけの色にしてしまいたくなる。ヤンデレ、というほど昏くもなく、でもやはりその愛の形は少し歪。
受けの十有は性的虐待を受けていた分かりやすく不幸な愛情に飢えている青年ですが、そんな彼は花賀屋が求めている対象にぴったり当てはまった。まさに破れ鍋に綴じ蓋。変態度が高めの濡れ場と普段の2人のやりとりにかなりギャップがあり、正直、花賀屋という人物を完全には掴みきれませんでした。丁寧過ぎる言葉遣いや穏やかな物腰の背景が少しでも見えたらもう少しリアリティがあったかも。後半になるにつれ十有への台詞が恥ずかしいほど甘くなっていくので、最後はちょっと食傷気味に。ただ、十有視点で、慇懃で無害そうな態度の中にじわりと執着や独占欲を滲ませる花賀屋のミステリアスさはとても楽しめました。
ストーリー、キャラ、設定、文章力もどれをとっても私的に高評価でした!
攻の花賀屋先生、やらしくて素敵すぎる。変態紳士というか。でも愛も溢れていて、かなり上位の攻様かと思います。身体もいい。
受は不憫ですが、生粋の闇持ちではないので好感もてました。性格も純粋で、花賀屋先生に会って本来の姿を取り戻していくかんじでしょうか?
年齢差、体格差、身分差(?)、男前×美人、執着、嫉妬、軽いSMテイスト、溺愛。
やっぱりお金持ち攻様っていいな、余裕があって。笑
シーモアさんで本編を読み、他サイトで後日談読みました。後日談もほんとおすすめです。(パーティへ2人で出席するお話…その後のあれこれが愛が溢れてる。)
音声にしたら、声優さん誰かな?と考えてしまった。
花賀屋先生の声、脳内変換難しいです!(皆様、誰の声をイメージしてますか?って脳内変換してる前提ですみません)
作家様買いです。
最初、タイトルの意味がわからなかったんです。
どういうことなんだろう?って。
でも、全部読み終えた時にわかりました。
すごいなぁ…タイトルって思いました。
不憫健気受けと溺愛執着攻めが好きな方には
こちらの作品はぴったりだなぁと思いました。
不憫でとても可哀想な受け(十有)が、攻め(花賀屋)さんに出会って幸せになるお話なのですが
幸せになるまでの道のりが結構険しくて悲しかったです。
花賀屋さんももっと言葉にしてあげればいいのに…と思うところが多々あって
十有がどんどん違う方に考えていっちゃうのがとても歯がゆかったです。
最終的には収まるところに収まったし、
ヤンデレ花賀屋さんと愛を知らない十有は
とてもお似合いだなぁって思いました(*´▽`*)
十有はこれからどんどん花賀屋さんに染められていくんだろうなぁ(*´▽`*)
二人のこれからのお話ももっと見たいなぁって思うぐらい
ほんとに素敵なお話でした!(*´▽`*)
買ってよかったです♪
絵師買いした本。 yoco先生の絵が内容とマッチして、レトロ感増してムーディ。
主人公の十有君は、色っぽい美少年なのか、変態に執着されるタイプ。
まともな愛や友情に縁がない気の毒な人。
母の再婚相手から、性的虐待を毎日受けて、自傷。
夫が実の息子にしている事に気付かない、鈍い母親。
義父の虐待から逃げて家出をしても、また虐待男に引っ掛かってしまう。
首を絞められ殺されかけて、逃げだす。
逃げ込んで気を失った先は、こよなく傷を愛する骨董収集家の屋敷だった。
その人は、紳士で優しいけれど、やっぱりちょっと変態。傷を美と愛でる、囲い込み癖のコレクター。
でも十有君を傷つけない、暖かい場所を提供してくれる人なので、今度こそ幸せになれそう。
オマケのSSが二か所にありました。
①縁側コレクション
https://bit.ly/3sXtXFg
⓶プライベッタ
https://bit.ly/3LUDrrG
★6/3にyoco先生の挿絵で、また新刊が出るそうなので、楽しみです。
レーベルがなくなってしまったので、もはや電子か中古でしか入手できない作品なのですが…いや~~~~っ!!素晴らしかったです。yoco先生のおされなファッション誌みたいな表紙、挿絵もめちゃくちゃ世界観にはまっていたので”神”ですね。
変態紳士と不遇な青年のラブストーリーで、攻受の属性が”割れ鍋に綴じ蓋”感がありました。が、そのたとえがちょっと雑に感じられるくらい、丁寧に丁寧に、二人の日常と心の交流が描かれていて、どエロいんですけどほのぼのしてしまったのでした。(エロぼの?)
心も身体も傷だらけの受さん、その傷を骨董の茶碗にある”金継”になぞらえているところ、”修理してまで大切に手元に置いておかれたモノ”という表現がとても印象的で(傷なしピカピカより価値があるように見えて)、本当にこの攻受の関係性、そして”愛傷コレクション”というタイトルの妙を感じてしまいました。葵居先生のセンスがすごいです。
今までの境遇で受けたマイナスの感情を、紳士の手厚い愛情と庇護でプラスにしていくプロセス(の行き過ぎたやつw)、変態、執着、独占って表現ではちょっと物足りないくらいの味わいと複雑さがあって、レーベルの都合で再版されないのがもったいないくらいいい作品でした。そして、自分が疲れてるときとか、傷ついたときに、また読みたくなるかもしれないなと思いました。
10年後の二人、とか読んでみたいな(妄想)。大きな変化がなくても、そのことがむしろ尊い世界観として成立してしまうような攻受でした。
甘ーーーーい小説トピで知って読んでみました。
始めましての作家さんです。
確かに甘い。ですが常にゾワゾワしました。
本当はどうなの?どうなるの?何考えてるの?どうするつもりなの?と恐怖と紙一重な甘さといいますか。
砂糖なのか毒なのか?
200ページほどなのですが、すごい盛りだくさんでしたね。
トモが不憫で気の毒で。継父や同棲相手とか、逃げて〜!というか警察や学校や行政を頼ればいいのに。
と毎回思うのですが、被害者は誰にも知られたくないんですよね。愛してくれない母にそれでも嫌われたくなくて、自分さえ黙っていれば…と。
行くところがなくて、自分さえ我慢すれば…と。
花賀屋の家の庭で倒れて、目が覚めたら手当てをされてあってベッドに寝ていて。
美味しい朝食に優しい男の人。
初めて体目当てじゃない優しい大人の男の人で。
トモを大切に大事に大きな包容力で包んで、トモがどんな態度や言葉を言っても家に置いてくれて。
ただ異常に傷に執着するのが気になって。甘々もなぜかゾワゾワしてしまいました。
トモの思い込みや五東の暴走や花賀屋の誤解で切ないのが続き、どうなるの?とハラハラして読むと…。
最初から。なるほど。
変態執着紳士の歪んだ性癖。でもトモは歪んでてもいい!繋がれて監禁されて嬉しい!って。
自分から飛び込んで来ちゃって、花賀屋の好みに仕上げられて。飛んで火に入る夏の虫?
後でわかるあれやこれやな種明かしにもびっくりでした。
エッチもすごかったです!ローション使ってあげて!
序盤の十有の懐いてないところから、花賀屋の下心のない(ある)優しさを感じて懐いていくところが捨て猫みたい。
「本盗んで出ていくから」って言った時に、攻めの知り合いの医者に、「なんでわざわざ言う? 迷惑かけたいなら黙って盗んで出ていけばいいのに。わざわざ言うってことは構って欲しいんだろ。出ていくなって止めて欲しいんだろ」って(意訳)言われてしどろもどろになっちゃう受けがかわいかった。
犯される時に投げられる言葉は罵倒とかばかり。それに慣れていたから、攻めに言われる褒め言葉にむずむずドキドキしているのがたまらなく可愛い。褒められるのが羞恥プレイ。ある意味言葉責め。
もう、も〜〜〜取り敢えずかわいい!!
攻めは包容力ありすぎだわ、受けは初めての優しいセックスで蕩けちゃうわで。あまあま。
愛のあるセックスにぽや〜っとするの可愛すぎでは!?
五東(♂)と村瀬(♂)もいいキャラ。
花賀屋が独占欲を出してくるターンからフィーバー。
他人に十有を触られたことを知り、花賀屋が手錠で監禁する流れが素晴らしい。(まだ付き合ってません)
監禁されてるのに喜んでる受けがかわいい。
監禁中のプレイ? がね、もう最高で。膝に乗せて食事を与えたり、飲み物口移ししたり、部屋の中でおまるにおしっこさせたり、たまりません。
なんやかんや一悶着あって、恋人になってからの花賀屋は包み隠さず変態さを曝け出します。
展開や攻めと受けの性格から全て、めっちゃくちゃ好みでした。
起承承承承承承転転転転結ってくらい盛り上がりがいっぱいで飽きません。最初から最後までクライマックス。
表紙の陰鬱さからは想像もつかないくらい甘々です。純愛と言ってもいいくらい。
不憫な受けが執着系の攻めに救済されていくお話は大好物なんです。なので、最初に読んだ時はとても刺さるお話だと思いました。
まず、設定がとてもいい!アンティーク、それも傷があるものでも金継ぎをして大事にされているものが好きな骨董品屋兼客員教授の攻めと、家族からも大事にされたことのない、そして元彼から暴力を振るわれて身体に傷痕のある受けというCPです。この時点で優勝です。
人から大事に扱われたことがない受けが、初めて宝物のように愛でられる様子がたまりません。でも20年近く、雑な扱いしかされたことのない受けは、攻めの真っ直ぐな愛情に全く気付かないどころか、真逆の解釈をしてしまい…という、まぁ珍しい展開ではないのですが、攻めによって愛情ってこんなものだよって教え込まれていくその過程が、葵居先生の丁寧な筆致、yoco先生の繊細な絵柄に最高にマッチしているなと思います。
でも冷静になるとこの攻め、ある意味とってもヤバいんです。元彼と出くわすと危ないから、というもっともな理由はあるにしろ、自宅に軟禁するし、受けに横恋慕してる教え子に見せつけプレイやっちゃうし、嫉妬から手錠は使うわトイレまで…(皆まで言いません)。なのにヤベーヤツや!!ってならないのは、まず何より紳士だということ。話し方が受けだけに限らず、親友までにも丁寧語だし、怒らないし暴力は振るわないし、骨董品屋さんだからか、着物をサラリと着こなしているし、最後には元彼をしっかり制裁してくれちゃうし。変態プレイをチャラにしてもお釣りが来るんじゃないかと思わせるほどの紳士なんです。タイトルに変態紳士と書いて不快に思われた方がいたらスミマセン、褒め言葉なんです。思えば私は愛が重すぎるゆえの変態は大好きなんですよね(笑)
この作品で丁寧語(一人称が私!)攻めが好きになっちゃったんだなーと冷静に分析できたのは、この本を読んだ随分後のことですが、丁寧言葉での言葉攻め、私の萌えになりました(笑)