MODS

mods

MODS
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神374
  • 萌×2137
  • 萌63
  • 中立27
  • しゅみじゃない20

--

レビュー数
56
得点
2634
評価数
621
平均
4.3 / 5
神率
60.2%
著者
ナツメカズキ 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
東京漫画社
レーベル
MARBLE COMICS
シリーズ
MODS
発売日
価格
¥676(税抜)  
ISBN
9784864422642

あらすじ

白く零れ落ちる、空っぽの愛だけをくれ

男娼と付き人――交わされる、声なき咆哮。
妹の借金を返済するため、ゲイ向けデリヘル「Rain」の人気男娼・シロの付き人として働くことになった信虎。信虎の顔と体が好みだと言い、セクハラを繰り出してくるシロに対して一線を引いて仕事をする日々だったが、ある夜、客からの暴行で傷ついたシロの姿とふいの言葉が忘れられなくなってしまい……。
欠けて凍えた心の奥底には、愛への狂おしい呻きがあった。
新鋭・ナツメカズキの新境地が待望のコミックス化!

表題作MODS

中田信虎,23歳 ,ゲイ向けデリヘルの黒服,シロの付き人
シロ,25歳,ゲイ向けデリヘル「Rain」の人気男娼

その他の収録作品

  • M.O.D.S(描き下ろし)
  • カバー下に作者による人物紹介とあとがき

レビュー投稿数56

ぬくもりに触れる

ナツメ先生の過去作、ひとつ読み返し始めると通して全部読みたくなる不思議。
重たい話だとわかっていても闇の先にある救済部分のあたたかさに浸りたくなってページをめくる手が止まらない。そんな魅力に引き込まれます。

愛に飢えていた自分に初めて熱を与えてくれた時雨との別れは、シロの心が凍っていく充分な理由となって。
信虎と出会わなければそのまま壊れてしまっていたのではないかと恐ろしくなるほどに彼の行動は痛々しく、そして敢えてそれを選んでいることが本当に悲しかった。
でも。自分で自分を縛り付けてその場所からあえて動けないようにすることで、シロは生きている実感を得ていたところもあったのかもしれません。

そんな自分を大事にするという概念がない彼の偏った思考の中に信虎が入り込んだことで、少しずつシロの心が変化していく様子に目が離せませんでした。


何かと世話焼きで首を突っ込みたがりな信虎にペースを乱されて、たくさんぶつかり合いながらも。
どこまでも真っ直ぐな信虎の想いが伝わり、もう一度人の温もりを信じてみようとシロが思ってくれたことに感動したのでした。

苦しくてものすごくツラいシーンもたくさんありますが、「終わり良ければ全て良し」と思えるくらいに素敵な結末で、読み応え抜群な作品でした。

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いたたたた‥

スピオフを先に読んでいて、元を読まねばと思っていたのですが絶対痛い、とわかっていたのでめちゃくちゃ二の足踏んでいました。

痛い〜‥
でも攻め的にはいちばんマトモというか、カタギの男だったのでとにかく幸せにおわってほしいと願いました。

NIGHTSBEFORE〜の春もめちゃくちゃ痛いのですが、シロは、もう幼児虐待もはいってくるのでキツイですね。虐待の時期が人格形成期だけあってそれに囚われているシーンが辛いったらないです。

それに攻めはカタギの男なだけでハイスペでもヒーローでもないので間に合わなかったりすれちがったりシロを見失ったりでヤキモキしてしまいました。

スピオフ作のほうがラスト重ためなのに比べて、こちらは明るめのラストってこともあってホッとしました。

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ビジュ最高

タイトル回収がオシャレ。
読後に強く思っていたのはこれです。

黒髪短髪攻と白髪受というビジュだけで美味しくいただけました。

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カッコ良すぎる世界観に萌える

ドラマCDを聴いてから読んだ感想です。メイン三人が声のイメージよりめちゃくちゃ人相悪くてびっくり笑。あとCDより虎の存在感があってキャラが濃くて表情豊かでした。んで絵がカッコ良すぎる…!粗野な物言いとか仕草とか、男臭くてカッコ良い!各話の表紙も好きでした。
虎はほだされていく感じで、反発と拒絶を繰り返すシロに勝手に情をかける形で寄り添っていきます。さすが妹の借金のために働く兄です。見た目とのギャップ萌えもあってきゅんきゅん!
一番刺さったのは、ソファの前で物理的に寄り添うところ。虎の包帯に配慮して拭き掃除をするシロの小さな変化も見れて、大好きなシーンです。
時雨との回想はやっぱり辛いな…。絶望から初めて希望が見えたのに、さらに下まで落とされて。それでも時雨を追いかけるんじゃなくて、一人で生きようとするシロに泣けました。虎は死んでも死ぬなってやつだ。
終わり方もすごく良かったです。時雨の喪失を乗り越えたと分かる描写になってて感動。後日談的な二人の日常ほのぼのも微笑ましくて好き。
絵柄とストーリーが綺麗に合ってて引き込まれる空気感でした。キャラや話がどうというより、全体の雰囲気やどっぷり浸かりたくなる世界観に惹かれます。このまま貫いて欲しいなあと思いました。作家買いしますので!

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攻の優しさがトラウマ持ち男娼を救う

付き人×デリヘルボーイ。日給二万につられて面接来たらゲイ向けデリヘルだったよ☆というポップな?話。90分2マンとかいっめナマナカ誘って違約金むしりとる、ちょっと黒めのデリです(攻はコワモテなのではまっているけど善人)。

危なっかしくて放って置けない系受のシロ。過去めちゃくちゃ重いです。父親からのセーテキギャクタイに、15から(もしくはもっと前から)ウリしてて、信じられると思った大事な人を失って。そりゃ、心も閉ざすよなあ。

そっからなんやかんやあり、ハピエンです(ハピエン厨なので一安心)。シロはこれからどうなるのかな?という疑問は残る。

二人の初セッのときの、シロの
「俺 好きな奴に抱かれるの 初めてだから」
がパワーワードすぎる。だいすき。

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カッコいい!

初読み作家さま。

まず絵柄がとてもカッコいいですね。顔が良い!

ストーリーは男娼ものの王道ど真ん中でした。でも王道が極まると、全然陳腐じゃなくなるから不思議です。

不幸な生い立ちで、心を殺して売りの仕事するシロ。しかも守ってくれた大事な人を、二人で新しい世界に踏み出す直前に亡くすという、もう切ないを通り越して悲惨な経験をしています。そんな諦め切ったシロを救おうとする虎が、顔も性格も男前で良かった!
そして今は亡き時雨さんの存在。彼の温もりを思い出すシロには泣けました。

王道のストーリー展開ですが、キャラが皆魅力的で、表情や感情の描写が上手く、引き込まれて一気に読んだ作品でした。欲を言えばもう少し捻りがあれば良かったかと思います。
スピンオフも是非読んでみたいです!

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タイトル回収で感動

ナツメカズキさんの、雰囲気のある作品、毎回、大好きです。シリアス+切ないトーンのお話で、色々考えさせられ、読みえたあとも余韻を楽しませていただきました。

妹の借金を返済するため、男娼(シロ)の付き人となった新虎。見た目はややヤクザっぽいですが、芯はしっかりとしていて心優しいキャラクターです。一方、ゲイ向け男娼・シロは新虎の顔と身体が好みだといいセクハラを繰り返す日々。しかし、心の奥底で傷を持ち、悲しみを抱える。そんなシロを気にかけ、光を与える存在となるのが新虎です。後半でシロが言った「こわいんだよ...お前を好きになるのも 失うのも」というセリフがとても印象的でした。お互いが支え合うのが愛なんだなと感じるシーンでした。ノンケの新虎がシロに落ちていくのが分かりやすく描かれていてとても読みやすいストーリーでした。

何が言いたかったかいうと、最後はしっかりハッピーエンドでほんとうに良かったです!!!

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既視感あるものの…よかったです

ナツメ先生は「I HATE」に続き2作目。
この後「NIGHTS BEFORE NIGHT」「バイ マイ サイド」を読みます。

I HATEは粗さを感じましたが、本作は完成度がグンと上がっていますね(偉そうにすみません)さすが高評価なだけあると納得。

のっけから、信虎が黒髪短髪長身いい体いかついイケメン、ソラが憂いと色気ある美形で、身長差もバッチリ、2人ともタイプ〜いい雰囲気やん⤴︎
この2人がどうLしていくのかしらん、とドキドキワクワクしました。

と、思ったのも束の間、そうだ、シロは訳あり、しかもこれ相当の過去があるよね、と想像した通りのエピソードが続き。
時雨との唯一あたたかい関係も、あんな形で終わってしまったのかと(悲)
かけおちする流れで、直前に不幸に見舞われ、添い遂げられないのって、古典的な定番で、まさかこんなスタイリッシュなBLで見られるとは思いませんでしたがw

信虎の性格は、居酒屋をやめる時、後輩や周りに慕われる様子などで、情の厚いいい奴なんだと示していたんですね。

そんな信虎が時雨と重なってしまい、突き放そうとするシロ。
シロは自分は売りをするしか生きる道がないと思い込まされてきたけど、そんなことないと言ってくれたのが時雨と信虎なんですね、

そんなシロが今更、生き方を変えるのは怖い。でも信虎に惹かれる。
信虎があきらめず食い下がってよかった。

くっつくくだりも萌え〜、
シロが泣き止まなかったから手が出せなかった信虎。やっぱりいい奴。

シロがかわいかったり、信虎がかっこよかったり、2人のやりとりが萌え萌えだったり、好きな場面を挙げるとキリがありません。

タイトルはモッズコートから、と見せかけて、曲名だったとは!?しかも先生オリジナルの曲名。
ラストで冒頭のシーンにつながるのが、やられた〜!とかっこいいです。

正直な所、ヤクザモノのBLの何作かで見たことあるようなシーンや設定が何ヵ所か見受けられましたが、ヤクザ、売り、を題材にする場合、どうしても被ってしまうことはあるんでしょうね。

BLあるあるの場面を見ると、またそれか〜と思っちゃうことは多いんですが、攻めが受けのほっぺに触れて、受けが頬を赤らめうっとりしながらスリっとするのは何回見ても萌えます。
もちろん、信虎がシロにそれをするシーンもいいわぁ〜となりました(2回はあった)

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「MODS」の意味、今やっと分かりました

まだ子供の頃から父親の借金の返済のために男娼として生きてきたシロが、付き人として雇われた信虎と出会って、殺していた心を思い出し始めるという展開の切ないお話でした。

過去にシロをこの世界から連れ出そうとしてくれた人との別れから、シロは心を殺して客をとるだけの毎日を過ごしていて、自分にはそれしか出来ないと思っているのが悲しい。
期待してまた無くすのが怖いのに、信虎のまっすぐさに心が動かされそうになり逃げてしまいます。

散々男と寝てきたのに、信虎と結ばれた時が初めて好きな男に抱かれたシロが不憫で、でも幸せで泣けました。
前途多難かもしれないけど、幸せになって欲しいなぁ。
スピンオフは未読なのですが、読みたい作品のひとつ。
虎×シロの話に続きはないのだろうか。ちゃんと2人で生活できているのか心配で。

題名の意味がわからないままいたのですが、初読み時から1年くらい経ってやっと分かったという…。

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すべてを昇華するために

大変深かったです。
読んでいる間も、読み終わった後もいろいろ考えてしまって、なかなかここに辿り着くことができませんでした。

登場人物に男娼がいる作品は精神的に重いものが多いので、どうかなと思っていたのですが、評価が良かったので購入してみました。
ナツメカズキさん、大変遅ればせながら初読みです。

シロと名乗る男娼と、妹が作った借金返済のため送迎の仕事に就いた信虎。
「自分は犬だ」と言ってNGなし、どんな客にも対応するシロを見ているうちに、信虎中にある思いが湧いてきて…。

父親からの虐待と強制売春が「自分が生きる意味」だと思って生きてきたシロは、客に酷く縛られようが、殴られようが、複数で痛めつけられようが平然としています。わざと自分のからだを傷付けているような。
自傷ではなく他人に酷く扱われることで「生きていて良い」という保証をもらっているような感じで、ただただ痛々しかったです。
事務所でも服を着ていないことが多くて、これも自分は犬だから人間のようにする価値がないと思い込んでいるせいだと感じました。

「それしか知らないから、それしかできない」というシロを一番近くで見続けた信虎は、「救いたい」と思ってしまう。妹の借金返済を引き受けたときと同様に具体的なプランもなく、ただ「救いたい」。
お人好しで、本当の意味で闇を知らないひとなんだろうなと思いました。
ここから連れ出してどうするかという計画を考えるより、まず連れ出したい。
見ようによっては偽善です。

過去にもうひとり、シロを救おうとした時雨は、信虎とは対照的に闇を知っているひとでした。裏の世界を知っているからこそ、本気でシロを救おうとしたんだと思います。
だけど…。
シロが初めて感じた温もりや手の大きさもひとを信じる心さえも連れて逝ってしまった時雨の話はつらすぎて、時雨ほど人生経験があるわけでもなく、800万の借金まである信虎に一体何ができるのかと。差し出せるのは手だけなのに。

でも、何度拒絶されても、何度あしらわれても、差し出せる手さえあればよかったんですよね。
諦めずに、「そっちに行っていい」とシロが思えるまで、ただ手を差し出し続けることが大事だったんですね。
信虎が一回手を差し出すごとに、シロの中で何かが変わっていって、つらい過去をひとつずつ昇華していくような気持ちになりました。

最後に明かされたシロの本名。
きっと生まれたときは愛されていたんだろうなと、涙が出てきました。

あまりにも悲惨な人生で、物語に心を引きずられる瞬間が何度もありました。
共感しがちな方は、こころをしっかり持って読むことをお勧めします。

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