探偵の処女処方箋

tantei no shojo shohousen

探偵の処女処方箋
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神8
  • 萌×211
  • 萌16
  • 中立1
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
5
得点
133
評価数
37
平均
3.6 / 5
神率
21.6%
著者
鳥谷しず 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
金ひかる 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
価格
¥620(税抜)  
ISBN
9784403523946

あらすじ

探偵の高嶺はかつて、友人の大伴に初めての恋をした。
だが、大伴は異性愛者。叶うはずもない想いを葬り去るため、連絡を絶って十二年。
ある日、恩師に頼まれ、弁護士事務所を構える大伴の手助けをすることに。
図らずも再会した初恋の男は、記憶の中よりもずっと魅力的になっていて、そして恋人がいた。
駄目だとわかっているのに、大伴に惹かれる心がとまらず、高嶺は……?

切ない純愛に彩られた官能の再会物語!

表題作探偵の処女処方箋

大伴有征、高嶺の友人で個人事務所を持つ弁護士
高嶺祥、1年前に探偵事務所を開いた元警察官僚

同時収録作品わかめ酒

灰音紫乃、警視庁公安官僚32
椿原悠莉、新人弁護士24

その他の収録作品

  • 探偵は愛を知る
  • あとがき

レビュー投稿数5

大学の同期生の再会モノ!!!

鳥谷先生のデビュー作である「スリーピング・クール・ビューティー」のスピンオフ作品とのこと。
私はまだそのデビュー作を読む事ができていないのですが(電子書籍は抵抗があるので紙書重版してくれないかなぁ・・・)、未読でも問題なく楽しめました。
でも、「スリーピング・・・」の主人公が今作の攻め様の法律事務所に勤務しているので、大事なキーマンになっているし、描き下ろしでは「スリーピング」カップルも絡んでくるし、更には同時収録の「わかめ酒」という短編では「スリーピング・・・」のカップルのお話となっているので、やはり読んでいたらもっともっと楽しめるかもしれません。

さて、今作の主人公は、子供の頃に読んだ小説の主人公に憧れて、探偵になった元警視正の美人エリートの受け様。
名家のお坊ちゃまでもあり、上品。
そして、攻め様は、そんな受け様の大学の時の同期生で、当時とても仲が良かったものの(でも、友人の域は超えていない)、ある事がきっかけで受け様と疎遠になって12年・・・の弁護士。大学生当時は苦学生で、その後頑張って頑張ってエリートになり、金銭的にも余裕のできた方。基本的に粗野でデリカシーに欠ける性格。

つまり、今回は受け様が元々ハイスペックで、攻め様はあとからハイスペックになった・・・という設定です。

この2人は誤解がもとで、疎遠になっていたわけですが、2人の恩師である谷地先生のおせっかいのおかげで再会します。(後の描き下ろしで分かりますが、この谷地先生、なかなかの曲者だったりします。)
法律事務所を経営している攻め様は、探偵を必要としていたわけです。(ちょうど前任者が辞めてしまい困っていた為)
それで、ちょうど探偵業を始めたばかりの受け様を、恩師が攻め様に斡旋し、2人は12年ぶりに再会するのでした。

攻め様が依頼された遺産相続の秘密の暗号探しを手伝い、攻め様と再び共に過ごすようになって、受け様への恋心を再び激しくつのらせる受け様。(そもそも学生時代から好きで・・・、疎遠になった後も忘れられずに今まで過ごしていたのでした・・・故に童貞処女・・・)
でも、どうやら攻め様には同棲中の彼女がいるらしい・・・と、悶々とする受け様。
それでも良い・・・と、距離を縮めた夜、実はお互いに学生時代からずっと好きだったこと、でも、実は当時受け様の父親に一喝されてしまい、ちゃんと自分が受け様に見合う地位や力をつけてから受け様を貰いに行こうと思っていた事、受け様が耳にした攻め様の言葉は誤解だった事、そしてそもそも同棲疑惑の彼女は従姉妹であり、恋愛関係では全くないという事・・・が分かり、めでたく両想いであることを確認。
そのまま初Hへ・・・となるところが、そう一筋縄ではいかず・・・先端だけ入れて中に射精だけされて・・・という・・・なんとも不思議な初体験となるのでした。(これはこれでなかなか萌えました。ただ、もし攻め様のデリカシーのなさが地雷だとちょっと危険かも・・・私は大丈夫でしたが・・・)
本編はそんなHで終了(攻め様の手の怪我が悪化したため・・・)

それから、描き下ろしではちゃんとHなHシーンを繰り広げてくれています。
あと、描き下ろしは前述のとおり、「スリーピング・・・」のカップルも出てくるし、谷地先生もなかなかの曲者として再登場します。
実は2人の事をすべてお見通しだった谷地先生と、「スリーピング・・・」のカップル、それぞれに翻弄されてあたふたする攻め様と受け様がなんともコミカルで可愛らしいです。(その時の挿絵もあるのですが、なかなか可愛らしい2人です)

そして、同時収録の「わかめ酒」は鳥谷先生のデビュー当時にSSとして掲載されたものに大幅加筆したとのことです。
「スリーピング・・・」カップルのショートストーリーになっています。
時系列としては、「スリーピング・ビューティー」→「わかめ酒」→「探偵の処女処方箋」となるとのこと。
なので、「探偵・・・」カップルは出てこず、「スリーピング・・・」カップルの甘々で、ドSキャラ全開の攻め様の欲望祭りとなっています。
ようするにわかめ酒にトライさせられる受け様のお話になっています。


ちなみに、余談ですが、本書籍の口絵の絵が凄く萌えます!!!「探偵の処女・・・」の受け様の目や表情、シーツを掴む手の感じなどがたまりません!!

4

妖精王子と野獣

「イラスト・金ひかる」作品は作者不問で購入の1冊。
なかなか楽しかった。
そして思いのほかエロかった。
個人的な印象ですが、金先生の挿絵としては脱衣率がかなり高いかも。
そして、このスピン元「スリーピング・クール・ビューティ」多分読んだことある、はず…、レビューしてないけど。
Sっけのあるオレ様系の攻めが苦手なので「スリーピング~」の方は記憶から抹消したのかも知れない。
こちらの作品の大伴は多少強引なところも見え隠れするものの、惚れた弱みを充分すぎるくらい自覚しているので、実は高嶺にベタ甘です。
赤い薔薇の花束だって、臆面もなく抱えて来ちゃいます。
そしてエチがなんだかオヤジ臭くエロエロで、逆に笑える感じ。
なかなか眼福でした。

0

不器用ですから(笑)

電子書籍で読了。挿絵あり。あとがきあり。

あとがきまで読んで「ああ、スピンオフだったのね」と気づく始末。そちらは未読ですが、充分楽しめました。また、私が鳥谷さんに填ってしまったきっかけの『契約に咲く花は』の攻め様、三藤が入っていたサークル月虹会(別名『バカボンクラブ』)が冒頭にチラッと出て来て、なんか嬉しかったりして。変人の倉庫みたいなので時折使って欲しいですね、バカボンクラブ。

西田は名門大学を優秀な成績で卒業し、キャリアとして警察庁に入庁した後に10年ちょっとで退職して探偵事務所を開いた変わり種。なぜ警察庁を辞めたのかと言えば、幼い頃からの愛読書の探偵に憧れていたから。誰もが振り向く様なキラキラしい見た目と頭の良さを持つ西田が、大学時代にゼミでこの夢を話した時、唯一笑わず庇ってくれた同級生の大伴に西田は初めての恋をします。大伴の側にいるために自分も司法試験を受けることにし、いつも一緒に過ごしていました。大伴の自分に対する優しさから、西田はふたりで司法試験に合格したら告白しようと決意しますが、大伴がゼミの友人に「男相手とか、ありえねえ」と話しているのを聞いてしまうのです。自分一人が舞い上がっていたと恥じた西田は、卒業式の直後、電話もメールも変えて連絡を絶ってから12年。西田の心は未だ大伴に捕らわれたままです。大学時代の恩師から西田がらみの仕事を紹介されたことをきっかけに、この気持ちに終止符を打とうと、今は弁護士となっている大伴の事務所を訪ねます。西田は大伴から遺産相続にまつわる調査の依頼を受けるのですが、大伴が示す優しさに、想いを諦めるどころか再び恋心に火が付きそうで困惑し……

『誤解・すれ違い』ぶりが激しい!っていうか、大切なところを話さなかったり、うやむやにしちゃうので、事態が混乱する混乱する。
でも、それを話さない理由が、気恥ずかしさだったり、相手への思いやりだったりするんですね。そして、そこに不器用な可愛げが垣間見えるところが魅力的なんです。
私、実は『相手への言葉足らずで事態を混乱させるキャラクター』ってあまり好きではないんです。何度も同じ事を繰り返すキャラには「頭悪すぎ!学習しろ!」とまで思う時があるのですが、この二人はかわいい。とても可愛い。
多分、仕事ではそういうことをしない人たちだからなのだと思います。でも、自分の恋に関してはやっちゃうんですよ。「馬鹿だなぁ」って自分自身でも思いながら。

愛すべきハイスペック男性が、気恥ずかしさで馬鹿な事を繰り返し、恋に振り回されるBLコメディの定番。安心して楽しめます。

1

長いすれ違いからの再会物

鳥谷さんらしいお話でした。

デリカシーなしの美乳美乳首フェチと妖精王子の長い両片想いの物語に、もう一組変態攻めカップルのお話です。

探偵の処女処方箋を読んだ時は、また長年のすれ違いからの片想いで辛いのかなあ、でもディアプラスさんだし早めにくっつくよね?と思って読んでました。
予想通り大伴には恋人はおらず高嶺をずっと好きだったようですが、いきなり口でしてってのがもうダメでした。デリカシー無さすぎです。引きます。

でも高嶺の父からの牽制があってのすれ違いだったんですね。そしていつか釣り合う認められる人間になってと頑張って。
でもなあ、もっとなんとかならなかったのかな。12年も。両片想い、相変わらず長いです。

探偵は愛を知るでは大伴が大学時代とはまるで別人のように高嶺に甘々で、胸と乳首への執着がすごいですね。奇跡は起きるかもしれません。

椿原くんのお相手が残りのインパクトをさらっていきましたね。名前からしてただ者ではない!
離婚に応じなかった夫から椿原くんを溺愛S攻めになるまでに何があった?気になります。
わかめ酒!変態ばっかりだよ!

表題作だけなら中立でした。

0

色々と順番違うけどね( ̄▽ ̄;)

再会もので、長いながーい両片想いの2人♡
スピンオフとは知らずに読みましたけど、こちらだけで十分楽しく読めました。

受け様の高嶺は、警察官を辞めて探偵事務所を開いたばかり。
攻め様は、やり手弁護士の大伴。

学生時代親しくしていた2人。
大伴が「男同士はない」と話しているのを聞いて、実は両想いなのでは、と密かに思っていた高嶺はショックを受け、距離をとるように。
卒業してからは、きっぱり付き合いを絶ったけれど、どうしても大伴が忘れられないでいた。
そんな中、高嶺は大伴の所で仕事を頼める探偵を探してるみたいだから、と恩師に頼まれて、大伴の事務所を訪れ12年ぷりに再会。

できる男みたいなのに、なぜ12年も会おうとしなかった!(゚Д゚)クワッ!
なんて、しょっばなから大伴にぷりぷりですよ。
後に、彼なりの矜恃があったことが知れましたけどさ。

大伴が高嶺に依頼した案件が解決した後、失恋するつもりで告白しようとしたら、なんだと( ºДº)/オイな大伴に呆れました。
でも、無事両想いと知れた時はシュールで笑っちゃう。
高嶺の言葉に一喜一憂するわかりやすい大伴のジュニア(*´艸`)
積年の想いが通じた時じゃない気がするのですけど、高嶺もそれを嬉しく思ってるのなら、ヨシとします。

恋人となってからの、甘々バカップルぶりも読めて楽しかったです(*^^*)

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