水温む

mizunurumu

水温む
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神7
  • 萌×27
  • 萌3
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
6
得点
73
評価数
18
平均
4.1 / 5
神率
38.9%
著者
山田ユギ 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
芳文社
レーベル
花音コミックス
シリーズ
太陽の下で笑え。
発売日
価格
¥562(税抜)  
ISBN
9784832281615

あらすじ

ふられやすくてホレッぽいと評判の大西優介が好きになったのは、隣家に越してきた年上で子持ちの中年男だった!! 大幅に描き下ろしをプラスした、直樹と鮎の「ワイルドマンブルース」を同時収録。

表題作水温む

一目惚れの多い男・大西優介(18)
子持ちヤモメ・高見宏和(38)

同時収録作品ワイルドマンブルース [前編] / [後編]

鮎 大学生
鈴木直樹 鮎の3コ上

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数6

直樹ふたたび

「小さなガラスの空」の短い短編で私をボロボロに泣かせ、しばらく放心させ、決定的に山田ユギファンにしたあの直樹くんがふたたび登場。
びっくりした。
ああ、直樹だ直樹だ。
生まれてきて良かった!
今回直樹の相手役になった鮎よりも矢田のほうが好きですが、おバカだけど真っ直ぐな鮎になら、直樹をあげてもいいかなと思えた。
ひりひりと胸が焼けつくような「小さなガラスの空」の衝撃を癒したいなら、この「水温む」で、みたいな。
あ、でも表題作は、40代子持ちのオヤジ受けが出てくる話です。こっちもいいんだけど、直樹登場の衝撃には勝てなかったなぁ。

2

あの人のお話も。

惚れっぽい書道教室の息子(18)×訳あり子持ちのフリーライターの年下攻。
ガタイはよくてもまだまだ子供な攻と、過去のせいでちょっぴり暗い陰を感じさせる受。
受の辛い過去を惚れた!と若さとエネルギーでぶっとばしてくれる攻は愛しい。

同時収録は『小さなガラスの空』他に出てきた直樹の話。
お相手の鮎ちゃんとは幼馴染み同士。
鮎ちゃんの正義感と馬鹿正直さが愛しいです。色々辛い思いをしてきた直樹だけど、これからいっぱい幸せになれるといいね。

1

設定だけで既に『神』

ユギさん欲してる熱、再発です。
又もや買い漁り病勃発です。

この表題作の他に、
・年上の幼馴染がオカマになってた!年下の鮎は直に再会してから彼の魅力にぐんぐん惹かれて…と進んでいくお話『ワイルドマンブルース』
が収録されています。
この『水温む』と『ワイルドマン~』に共通して言える事、それは……。

がっつり年上受け!おばか年下攻め!

最近の大好物が1冊にまとまっているのだから、神以外の何者でもないわけで。


◆『水温む』
実家の書道教室の手伝いとバイトを掛け持っている高校中退男子・優介と、子連れでお隣に引っ越してきた訳有男・高見のお話。
誰彼構わず恋に落ちちゃう優介は、フラれた直後に高見と出会う。
一目惚れして高見の一人息子・結(ゆう)とも仲良くなる優介は、恋した相手が男だと今更ながら気付くも、いくら眺めても問題が無く恋に落ちたまま。
そんな時、高見の義兄がやってきて――と進みます。

以前は、(血の繋がりのある)子供がいる受け、という時点で全くダメだった筈なのですが、今となっては大好物。
その上、攻めが20歳前後年下と来たらもうもう…この時点で神以外ないわけです。

好きで好きで追い掛けて、徐々に高見も優介に惹かれて。
きっとこの時点で既に惹かれるどころか堕ちてるのだけれど、自身の過去に対して許せるものが何一つない為セーブする。
そして義兄の登場。
登場人物の設定だけで言えば死ぬ程好きなんですが、ストーリー的に納得し難い面もあります。
・高見の元妻の兄である真謙と、結婚してすぐから体の関係があったこと。
・高見から真謙に終わりを告げると、真謙が妹(=高見の妻)に暴露したこと。
・高見の元妻の事故死。それがあって高見と息子・結は一緒に暮らす事になったのだけれど、結が生まれてから一度も会ってないのに、すんなり父として一緒に暮らせるのは何故?
その為、時折読んで居て躊躇はするのだけれど、やはりそこはユギさん節炸裂。設定勝ちです。
去ってしまった高見親子が数年後舞い戻って来て、涙を流して喜ぶ優介。
今度こそ、しっかり幸せになって欲しいなぁと思いました。
(優介はロン毛のままの方が良かった!)

◆『ワイルドマンブルース 前・後編』
小さいのがコンプレックスだった鮎と、オカマと馬鹿にされていた年上の幼馴染・直が再会するお話。
馬鹿にされていた直は、親にカミングアウトし、すっかりゲイの道へ。
それを知った鮎は――と続いていきます。
中学時代、鮎は3年間クラスメイトの矢田と体の関係を続けていた。
付き合う訳でもなくただずるずると。そんな時、鮎にそれを知られ、鮎のを触り、イカせてしまう。
踏ん切りつけて嫌われたかった?どうして?と思うものの、大事な大事な幼馴染にそこまでするという直の苦悩が垣間見えた気がします。
そして最後の描き下ろし!
いやー、お風呂エッチがいやらしくて最高でした。何度見てもエロエロです。
鮎と直、二人でいれば怖くない。
本編最後のあの矢田は、直に何を思ったのかな、と思いました。


ただでさえユギさんスキーですが、この『水温む』は本当に大好きです。
2001年初版…もう12年も前に発売された本なのに、今もこうして違和感なく心にするりと入ってくることに脱帽です。

1

「小さなガラスの空」を読んでから読んで欲しい

※最後の方ちょっとネタバレしてます。でもおすすめしたいのでネタバレフラグOFFで投稿します。

はぁ〜…やっぱいいなぁ〜…
山田ユギさん、大好き。最高。
私の中では神作家さんであります。

2つの作品が入ってまして、
「水温む」と「ワイルドマンブルース」
半々位の割合、2つのお話に繋がりはないです。
「水温む」は単独のお話なのですが、
「ワイルドマンブルース」は「小さなガラスの空」から繋がってる話なので、
「小さなガラスの空」を読んでから読む事をおすすめします。
ちなみに主人公直樹は「太陽の下で笑え。」にも出てきます。
でもこれは主役カップルの良き友達っという立ち位置なので、「太陽の下で笑え。」は読んでても読んでなくてもどちらでも大丈夫だと思います。

◆水温む
お隣さん、年の差カップルの再会ものであります。
18歳の優介は、惚れやすく、どうも歳は関係ないみたい。
今回ふられたのはバー「阿久里」のママさん、60歳手前?
その失恋の痛みを全身で浴びてる時に、38歳子持ちの男、高見と出逢い、
「運命…‼︎」っと、あっという間に恋に落ちる。
そんな所からお話が始まります♪

山田ユギさんのお話って、
本当いちいちリアクションが大きいんですよね。
鼻血はすぐ出るし、走ってるし、気が付いたら泣きながらヤケ酒あおってるし…って、お前未成年だろ!
今回もいちいち体をのけぞって悶えてます。
それが見てて本当楽しい。
あ〜、私もこんなバカになって恋がしたい!
それでもって、その周りにはおかんがいて、町の人達がいて。
なんだろ、私の中では寅さんみたいな感じ。
寅さんはあんなにリアクション大きくないですけどね、
頭で考えるとか、事情を考えるとか、体裁が気になるとか、
そんな事より人の痛みが解る、人を大事にする人なんだよな。
お話も面白いです。
もう最初に読んだ時の感想は忘れちゃいましたが、何度読んでもいいです。
かっこいい人が出てきて、ちょっと夢見心地になるっというより、
その人の気持ちとか孤独とか温かみが解って、それが読んでて泣けてくるっという感じのお話です。

◆ワイルドマンブルース
先程も書きましたが、「太陽の下で笑え。」と「小さなガラスの空」に出てくる直樹のお話。
直樹は自他共に認めるおかまちゃんです。
話言葉も柔らかいし、着てるものもお洒落で、お部屋は可愛いものがいっぱい。
でもなんかあんまりオカマオカマしてないんです。
いや、してるんですけどね、なんだろ、卑屈さがないんですよね。
同性しか愛せないって自分をしっかり認めて、向き合ってて、別にその事に対して誰かに助けを求めてない強さと寂しさがある。
いつも笑ってて堂々としてるんだけど、孤独な人なのです。
もう1人の主人公は、子供の頃お隣さんだった鮎。
彼らは何年も会ってなかったんですけど、偶然町で会いまして、そこからお話が転がり始める。
何年も会ってなかったのに、鮎には直樹の孤独が解ってるし、直樹は鮎の優しさも解ってて、何よりも直樹は鮎には甘えられる存在なんですよね。
こちらも初めて読んだ時の感想はもう忘れましたが、何度読んでもいいです。
でも読む時は、出来れば「小さなガラスの空」を読んでからをすすめます。
「小さなガラスの空」は非常に短い短編なんですが、これをなしには直樹は語れないし、名作だと思います。
ちょっとネタバレですが、
今回のにちらっと矢田が出てくるんですよね。
矢田は鮎と一緒にいる直樹を見た事があったんですね。
「小さな〜」で迎えに来た鮎に直樹が抱きついちゃう所があるんですが(あそこは泣ける)
あの時直樹は心の中で「ざまあみろ、悔しがれ」って言ってたけど、矢田は見た事あったんだよっと、
どっちのシーンも読む時は、どっちのシーンも頭に浮かべます。
直樹を見かけた時に矢田がどう思ったのかは解らないけれど、
でも私は良かったのではないかと思います。
時間はやっぱり毎日進んでて、人は前に進んでいくもので。
また、矢田の事を思い出して泣く事も、矢田を思い出しながら、鮎に抱きしめられてる幸せを感じて泣く事も、いいのです。
人生、方程式や理屈ですべて解決出来たらどんなに楽だろう、
本当面倒くさいな、しょうがないな、でもま、明日も頑張るかなって
山田ユギさんを読むと、そんな言葉では言えない気持ちになります。
それがなんかいいんだよな。
うーん、やっぱ山田ユギさん、最高です。

1

心の傷はおバカの優しさに救われるのです。

2000〜2001年の作品が2点収録されています。

「水温む」
20才上の子連れの未亡人(♂)に恋する惚れっぽい18才のお話。
…というとギャグ系にした方が読む方も多分ラクでしょう。ですが、ユギ先生はどこまでも挑んでくる!ド・シリアスです。
書道教室の息子・優介(18才)は惚れっぽいおバカ。彼が隣家に越してきたワケありの子連れにポっとなるのは軽〜い感じです。
惚れられる色っぽい高見さん(38才)は色々背負っていて、そんな高見に本気になって優介がどんどん大人になっていくのです。

「ワイルドマンブルース」
「小さなガラスの空」表題作の直樹と鮎の物語。
鮎が小学生の時のお隣さん。3才年上の直樹はしょっちゅう鮎をからかって。
ある日、具合が悪そうな直樹の所に友達がやってきて、何か大きな物音と声が…
その友達が帰った後、裸で横たわる直樹を見つける鮎。いじめられたと思って泣くが、直樹はひどいことをされたわけじゃない、と鮎に触ってきて。
そう。その友達は矢田です。鮎はそれから直樹とは口もきかなくなった……
…という過去語り。
そして5年ぶりに何気なく鮎の目の前に現れる直樹。あんなに腹を立ててたけど、今はまたなんか気になってほっとけなくて。
色んな傷を負ってそれでも今キレイな直樹と、年下だけど直樹を包めるようになった鮎。

実は私は「小さな〜」の前にこちらを読んでしまったのです。でもループ読みでより切なさの深みが感じられました。

1

この頃の作品は特に

隣に越してきた子持ち親父に惚れる話の表題作と
昔隣に住んでいた年上の幼なじみと再会してっていう「ワイルドマンブルース」の2編収録

どちらの作品も「アホ年下攻め」

今でこそ、山田ユギさん好きなんだけど、この時期のユギさんの作品は、私はあんまり好きじゃない。
話の展開とか、コマ割とか上手いし、絵柄も嫌いなタイプじゃない
でも、この「アホ年下攻め」がちょっとつらかった。
年下攻めはいいんだけど、この、「暴走・猪突猛進系のアホ男」が好きになれなかった。
と、言うわけで判定は「中立}

1

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