転校初日、俺はケダモノに抱かれたーーー

性春失格

seishun shikkaku

性春失格
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神13
  • 萌×226
  • 萌22
  • 中立11
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
15
得点
246
評価数
74
平均
3.5 / 5
神率
17.6%
著者
カシオ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
マガジン・マガジン
レーベル
ジュネットコミックス ピアスシリーズ
発売日
価格
¥648(税抜)  
ISBN
9784896442427

あらすじ

全寮制学校で不良にからまれた松雪節は、助ける代わりに所有物になれと桐嶋フェリックス剣介に犯されてしまう。最悪な出会いをした2人だが、悪人ではないフェリックスのことを節は憎みきれない。どんな形でも、一人きりだった自分を守ってくれる彼に惹かれてしまう節だったが…
傷を負って大人になる少年愛を描いた寄宿舎シリーズに加え、前作「三上くんのおもちゃ」番外編も収録。待望のセカンドピアスシリーズ!

表題作性春失格

桐嶋フェリックス剣介,目立つ存在の上級生
松雪節,わけありの転校生

同時収録作品本当にあったエロい話

長瀬,大学生,受けと親友同士
内田,大学生,攻めと親友同士

同時収録作品三上くんのおもちゃ~甘やかす方にも問題がある~ 番外編

三上,高校生
玉緒,攻めに勉強を教えてもらっているおバカ高校生

その他の収録作品

  • 恋は舞い降りた6.5(描き下ろし)
  • あとがき

レビュー投稿数15

神!!!!

あ。。。大好き。。。面白すぎる
純愛物語なのも大好き、しかもエロいし、攻めが超かっこいい。
受けに惚れて無理矢理(?)あんななっちゃう攻めに胸キュン
カシオ先生の大ファンになった。

1

受けがしっかり男の子♡

帯「すがりついたのは 俺を犯そうとしている 名前も知らない目の前の男」

大好きだった「三上くんのおもちゃ」の番外編につられて購入。
カシオさんって絶対買う!ってほどでもない、と思っている割に、なんだかんだほぼ持っていて、気が付いたらいつもまんまと買わされてます。
で、読後「割とよかった♪」と満足するので、ついまた買っちゃう、というパターン。
これも目的は番外編でしたが、本編になっている「恋は舞い降りた」全6話もよかったです。

「恋は舞い降りた」
お話はあらすじの通り。なんですが、受けがただ不憫でかわいいだけではなかった!
なし崩しになっちゃいそうな顔をしてても、芯はしっかりしていて、おお!とテンションが上がりました。
体格も、ちゃんと細くて薄い成長過程の男の子の体をしていて、ビジュアルの可愛い受けにありがちな女子化していないところが高評価です。
やっとうまくいくかに思えたところで、冒頭の横暴な義父の横やりに遭う二人がどうするのかも見どころ。描写が少ない分、勝手に妄想してちょっとオカンの気持ちになりました。

「本当にあったエロい話」
親友ものの短編です。親友とふとしたことからやっちゃった、という単純な話ながら、背景を匂わせる描写がうまい。ページ数少ないのを感じさせない萌えがありました。

「三上くんのおもちゃ 番外編」
すっかりバカップルなイチャイチャの模様。6P。これにつられて…。
いや、幸せそうでなによりです。

ピアスレーベルなので全体的にエロ多め。だけど、必然性を持たせてくれているので満足感がありました。
難を言うなら、タイトルでしょう。なにゆえこれに?帯の煽りも、なんかちょっと違う気がしましたですよ。「JUNEの系譜がここに帰結」なんて、あんまりそんな気もしなかったですし。

いつものカシオさん(ちょっとシリアス寄り)という感じでした。

7

健気受け<強気受け

確かに健気な松雪くんですが、最初の方はとても気が強いです。
段々、話が進むごとに、健気な面も見えてくるかと…
二人の出会いは「運命」という感じの出会い方で、少女漫画っぽい世界観なのかなぁと。
エロ描写もしっかりと組み込まれ、尚且つ切ない。個人的に切ないのは苦手ですが、ハッピーエンドだったので◎
沢山の逆境を乗り越えた二人には、将来は是非、幸せになっていただきたい…

短編に、本編と関係のない作品がひとつと、「三上くんのおもちゃ」の続編(6ページ)が載せられていますが、どちらも短いにも関わらず、安定のエロで大満足!

タイトルに見合った、素敵な作品でした。エロに飢えてる方も、切ない系が好みの方も、あまあまが好きな方も、兎に角色んな方が満足される作品だと思います。
迷っている方は是非、好奇心で購入してみても、損はないと思いますよっ

5

思ったよりもドタバタ(?)な関係

最初は耽美ものなのかな…?と勘違いしていましたが、思っていたほどの扇情的なお話ではなく、主人公はとても初心。
受けも攻めも賑やかな性格だったので、表紙から受ける印象とは一転、前半はドタバタ系の楽しい作品でした。

学校の寮が舞台で先輩・後輩の組みあわせ。
目をつけられ、襲われそうになる転校生とそれを気まぐれ(?)から守ってくれる上級生。
こういう組み合わせや、寮でイジメのターゲットにされる展開は寮もののスタンダードでないかと思います。
でも、じめじめした雰囲気はなく、受けが初心なのに強気でツンデレ、攻めも俺様なのに割とへたれ。
カップルとしても楽しかった!

ですが後半は次第にせつない展開になっていきます。
こういう家柄のせいで離れ離れって、なんだか、もやもやもしてしまうなぁ。子供で力がないから、将来も、友人の関係も規制されるなんて、子供に人権はないのか?と理不尽さに、もやもや…。

しかし、受けがずっと攻め以外の人とは連絡をとってたというのも、そうまで頑なにならなくても連絡をしようとしても、よかったんじゃないかなあ。どうも、長い間離れ離れというお話は辛いですね^^;
でも最後の逆プロポーズはよかったです!

設定に対して展開が駆け足な気もしたことと、家の事情がちょっとわかりにくかったのは惜しいと思いました。
寮ものが好きだから、「寮で過ごす時間」をもっとゆっくり見たかったなあと思います。
しかしカップリングとしの萌えは十分堪能できました。

1

表情を追う楽しみ

運命的な出会いというものがあるとしたら、こういうのを言うんだろうな。
しみじみとそう思いつつ、目頭を押さえた次第です(眼精疲労のため)。

表題作と短編、さらに「三上くんのおもちゃ」が1篇収録されていました。

「性春失格」
母の再婚で、会ったこともない養父の母校へ転校させられた松雪節。
全寮制の高校で彼を待ち受けていたのは先輩たちからのいやがらせだった…。
という感じで「生意気な新入り気に食わねー」な方々からいやがらせを受けているところを助けてくれた桐嶋フェリックス剣介と出会い、からだを奪われ、猛烈に嫌っていたものの…、という流れです。
ピアスなので、カシオさんの神がかり的な語り部の部分はえろすに押されてしまっています。残念。でも桐嶋はイケメンで、節は美少年。それで十分です。
語り部技こそ出てこないけれど、桐嶋の表情をぜひ追ってほしいのあります。
最初は明らかにめんどくさそう。でも節の足を開いた瞬間のぽーっとしたような顔。さらに嫌がる節の顔を見つめる表情をご覧ください。
こやつ…、落ちておる…。
思わずキスをしてしまうくらいに、落ちておる…。
続きまして具合が悪くなった節の看病をするシーンでは、倒れるくらいなのに「殺してやる!」と向かってきたり、とにかく反抗的な態度の節に、最初は高飛車に出ていたものの、独占欲を見せたり、睨む節の目にぞくっと来て襲った挙句、謝ってますよ。
こやつ…、完全に…。
その後も焦れた顔をしたり、節が来たと勘違いして慌てたり、真剣な顔で「抱きたいと思ったのはお前が初めてだ」と言ってみたり、別れ話で女といるところを節に見られたと思って必死な顔で追ってきたり、顔を赤らめたり。
もはや…、愛…。
他の作品より文字の情報が少ない分、表情が!全部を!語っているのであります!

おそらくそれまで桐嶋に言い寄ってきたのは、男女共に「桐嶋に好かれたい」一心のひとばかりだったのでしょう。だから自分のペースは崩されないし、興味も沸かないし、冷静にクールでいられた。
初めて「嫌いだ!殺してやる!」とまで言う相手が現れて、身も心も持っていかれてしまったんだろうなあ、と。

でもこの2人、一緒にいた時間は3週間くらい。
それから再会するまでの4年もの間、連絡すら取っていないのに、それぞれが「ふさわしい人間になる」ために努力を続けている。
単純にすごいな、と。それほどまでに想えるひと、しかも相手のために成長し続けられる関係。一緒にいた時間の長さ≠気持ちの強さなのだなあ。

描き下ろしの後日談がさらに痺れます。

あまりに長くなってしまったので、同時収録は割愛します。
「三上くんのおもちゃ」を当時から進化した作画で読めたのも大満足でした。

1

全寮制男子校という甘美なる響きに誘われて…

全寮制の男子校特有の閉鎖的で耽美漂う空間を堪能しました。
とはいえ、ドロドロすぎるということもなく、あっさりとした読み心地でした。

母親の再婚に伴い、全寮制の学校に転入することになった松雪節。
けれど、転入初日から上級生たちに絡まれ、そこに現れた桐嶋に救われ…
と思いきや、「俺のものになればいい」とそのまま桐嶋に犯されてしまいます。

後日「殺してやる」と武家の生娘の如くナイフ片手に
飛び掛かる節に対し、悪びれもしない桐嶋。

だけど、自分の所有物のように強引に扱ってくるくせに
節のことを気にかけ、守ってやる、と世話を焼いてくる桐嶋に戸惑い、
その美しい青い瞳に抗うこともできず、結局体を許してしまうのでした。

そうして体を重ねるうち、次第に心まで惹かれてゆく二人でしたが、
節の義父の登場により引き裂かれてしまうことに…

強気なのに、孤独さゆえか、自分を求めてくる桐嶋を受け容れてしまう節と
乱暴に扱うくせに節にベタ惚れて翻弄されちゃっている桐嶋のスタートから
少しずつ変化してゆく関係性が微笑ましかったです。

最終的には節のツンデレ具合に桐嶋が振り回されちゃっていて可愛かったです///
心の中では節も不安になったり嫉妬しちゃうくらい桐嶋のこと好きなのにね♡

基本ハッピーエンドが好きなので結末の甘々具合がすごくよかったです。
約束通り、節を守るために必死に勉強を頑張った桐嶋と
桐嶋と再会を果たすために義父の跡を継ぐために努力していた節。

だけど、あの半端な別れ方で、音信不通なまま4年間も、
よく二人とも諦めたり、心変わりしたりしなかったなぁとも。
二人の想いの強さに感動する反面、若干違和感が…

せめてもう少し母や周囲からのフォローなり欲しかった…
唯一節と連絡を取り合っていた安住も、
桐嶋にだけは教えてやりなさいよ、と思ってしまった。

義父も結局ただの嫌な人間なのか、母はなぜそんな男と再婚したのか…
色々と読み終えた後になって疑問が浮かび上がってくる部分も。
些細なことが引っかかりはしたものの、魅力は十分すぎるくらいに感じられ、
著者の他作品もぜひ読んでみたいと思いました。

同時収録『本当にあったエロい話』は親友同士のお話。
受けが実はゲイで彼氏がいることを知ると、攻めが急に意識しだしてしまい、
挙句の果てに寝取ってしまうという…この後二人は付き合うんだよね?
他『三上くんのおもちゃ』の番外編6ページが収録されています。

0

ドラマチックに手堅くまとまっています

ほぼ一冊表題作です。
少しだけ同時収録作が入っています。
・「本当にあったエロい話」大学生の性春ものです。
・「三上くんのおもちゃ」続編です。

表題作はタイトル通り性春ものです。
受けが全寮制の男子高に転校するのですが、
そこでガラの悪い生徒たちから強姦の洗礼を受けそうになり、
それを攻めが助けてやるという内容でした。
攻めが受けに対して「オレのものになったらあいつらに襲われなくてすむぞ」と持ちかけて半ば強引にHします。
この辺りは無理やり系によくある展開でした。

不本意ながら攻めとそういう関係になってしまった受けですが、
攻めの案外人の良い所などを知って、徐々にほだされていきます。

後半は受けの義父が登場し、強引に受けを連れ戻し…と、
二人の仲が引き裂かれるのですが、後に大きくなった二人は…

というわけで寮で出会って、途中義父によって二人の仲を引き裂かれ、最後に再開という流れが、
非常に分かりやすくドラマチックに描かれていました。

ピアスレーベルなのでもちろんエロも多めです。
が、レーベル比でエロ全面というよりストーリーもしっかり描かれている印象でした。

6

男子校での性春

山奥にある全寮制の男子校、そしてカシオさん、とくれば陰鬱で淫靡な危ない香りがぷんぷんと…!
そんな香りに釣られ、いそいそと購入させて頂きました。


転校早々に先輩からいびられる受けと、それを助けた、生徒から一目置かれている攻め。
攻めに気に入られたことにより、また違う生徒から苛められる受け。
そして、良い感じになってきたところで、受けの義父により離れ離れになる2人。
どこかモダンな雰囲気漂う世界の中、2人の恋は目まぐるしく進んでいきます。

攻めは俺様で強引なキャラなのかと思っていたら、俺様は俺様でも意外と真っ直ぐで子どもっぽい部分もあり、可愛かったです(*^ω^*)!

モダンな雰囲気と言い、設定やストーリー展開と言い、何となく「こんな感じにしたいんだろうな」と言うのは伝わってきました。
しかし、やりたい事、入れたい話、それらを詰め込み過ぎてしまって、正直どれも中途半端に盛り上がり終わってしまった感じがします。

ピアスシリーズと言う事で性描写も多く、それもまた中途半端になってしまった要因の1つかなと思います。
性描写が多いことで、山奥の全寮制男子校で育まれる少年達の禁断の愛!!と言う感じがして良いのですが、そのぶん何かを削った方が良かったんじゃないかな、と。

雰囲気も設定も好きなものだっただけに、もっとゆっくり見たい、もっと掘り下げて欲しい、そんな欲が出てしまいました(>_<)


同時収録として
・親友×親友
・三上くんのおもちゃ番外編
も収録されています。

親友×親友ものは、攻めの淡々としたモノローグが不気味な良い味を出していました。

三上くんのおもちゃ番外編は、短いながらも2人のラブラブっぷりを堪能することができ、良かったです!

5

鬼才の実力を最大限には活かしきれなかった作品

万人受けはしないであろう、そして天才でもあり実力派でもあるかもしれない、しかし鬼才という呼び名が一番相応しい、そんなカシオ先生。
やる気がないかのような力の抜けきった雑な絵。定規など使ったことないかのような背景の描き込みに、飽和状態の現代のけだるさを漂わせた線の細い少年たち。力の抜けきった絵でありながら、コマ割りは秀逸で、人物の感情表現も多彩。しかし、カシオ先生の本当の実力と個性は文章。

その鬼才が新境地を開いたのが、前作「三上くんのおもちゃ」。エロだけではなく、何か退廃的で背徳的でありながら、とても楽しい佳作でした。
その評判を受けて、なのか、またピアスシリーズで描いてくださったのが今作。とても楽しみにしていました。書名は評判は悪いようですが、文学作品や文豪へのオマージュが時折みられるカシオ先生らしいな、と思いました。
しかしながらカシオ先生は話のスケールをページ以上、そして掲載雑誌のレベル以上に広げるきらいがあり、ここでもそれが如実に表れています。端的に言うと、ページ数が足りない。広げすぎた風呂敷が畳まれずに終わってしまったかのようです。広げた風呂敷はとても魅力的ですので、とてももったいないと思いました。

カシオ先生には是非単巻ものではなく、続き物を描いていただきたいです。きっとBLの枠にとどまらない深い話を書いてくださるはずです。もしくは、制限がゆるくなるのか短編の印象はいつもとても良いので、短編集もまた読みたいと思っております。この作品に収められている、「本当にあったエロい話」も少し間抜けな題名に相応しくない、シュールで味のある作品でした。

1

受けに見合う男になろうと努力する姿勢は評価できる

 金持ちが通う高校とその寮で繰り広げられる爛れた恋愛。カシオ先生のタッチにはよく合う世界観ですが、ストーリーはずっと王道をなぞった感じで新鮮味はありませんでした。転校してきた節は上級生に目をつけられ犯されそうになったところを桐嶋に助けられたものの、そのまま桐嶋に抱かれ彼のものという噂が立つ。体の関係から始まったけれど、段々桐嶋の優しさにも触れて好きになっていく…、とこれ以上ないくらい王道です。王道を読みたい、ハラハラしない展開が読みたい、エロが読みたいという気分の時にはちょうどいいと思いますが、カシオ先生にしか描けない作品が読みたい方にはあまりオススメしません。

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