砂漠の黒獅子×奇跡の踊り手の、アラビアン・エロティックラブ

黒獅子の寵愛

kurojishi no chouai

黒獅子の寵愛
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神10
  • 萌×216
  • 萌7
  • 中立3
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
9
得点
138
評価数
38
平均
3.8 / 5
神率
26.3%
著者
つばき深玲 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
Ciel 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
価格
¥620(税抜)  
ISBN
9784041027660

あらすじ

サッタール首長国の外相・ヘイダルは、視察先の一夜の慰みに踊り子のサーニヤを強引に買う。翌日、再会したサーニヤの初対面のような態度に、彼が時折記憶を失くすことを知ったヘイダルは、サーニヤを引き取ることに。同居生活の中、何度記憶を失くしても健気に自分を慕うサーニヤに惹かれるヘイダルだが、手酷く抱いた夜を思い出しては悔恨に苛まれる。それでもサーニヤの全てを欲しいと思う気持ちに抗えず…。砂漠の黒獅子×記憶移ろう踊り子の、熱砂に溶けるエロティック・ラブ。

視察先の一夜の慰みとして踊り子・サーニヤを買った外相のヘイダル。サーニヤを利用して金稼ぎをしている兄からかくまうため、彼を身請けすることに決めたヘイダルだが、サーニヤが時折記憶を失うことを知り…。

表題作黒獅子の寵愛

ヘイダル,32歳,サッタール首長国の外相
サーニヤ,18歳,イムラーン国の神の子と呼ばれる踊り子

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数9

兄に食いものにされているサーニアを救う物語

「砂漠の黒獅子×記憶移ろう踊り子の、熱砂に溶けるエロティック・ラブ」という説明文。
物書きのお手本のように、起承転結が構成されていて読みやすかった。
後書の後に、「青竜の虜」後日談が入ってました。

サーニアが好きな紫薇(しび)とは、和名がサルスベリ/ヒャクジツコウ(百日紅)。
伝説由来の花言葉は、「潔白」「あなたを信じる」。

サーニアは爆発事故に遭ったせいで、大きな音を聴くと、発作を起こして記憶を失うが、爆発事故の前の記憶は残る。
ずる賢い兄はそれを利用して、サーニアに身売りをさせて稼いでいた。

踊りの名人のサーニアは、「神の子」として舞台で踊っていた。
サッタール首長国の外相・ヘイダルは、一夜の慰みに踊り子のサーニヤを買う。
朝、姿を消したサーニアを探すと、サーニアはヘイダルを覚えていない。

ずる賢い兄のユアンに金を渡し、サーニアを雇うことにしたヘイダル。
サーニヤの記憶喪失は、ヘイダルと相愛になっても、爆発音を聞くと起きてしまう。でも、ヘイダルを愛していた事だけは、忘れなくなるサーニア。

色々あって、最後はハピエン。
アラビアンものによく居る暴君のヘイダルが、ガゼルの子供のような瞳のサーニアと接しているうちに、庇護欲が沸いて、
子供の頃の誓いを思い出していく過程が良かった。
面白かった。


1

見どころたくさん

過去の事故により記憶を飛ばしてしまう踊り子と身分がぐーーんと上の外相の恋。
小さなトラブルはありつつも早くもうまくいったぞ♡と思った半ばすぎ、もちろんそのまま終わるわけなくて。
呆れるほどのクズ兄貴にイライラさせられつつも、
毛むくじゃら大臣の手に落ちる前にハイダル登場した時は、そうそう、こうでなくっちゃ!と。
シースルーの衣装、氷プレイ、ビーズをあしらった下穿きに無毛。
つばき先生の文章だけでも垂涎ですが、それを彩るCiel先生のイラストよ♡
鎖Tバックの色白サーニヤが浅黒ハイダルにまたがるあの絵は必見です。

1

傲岸不遜な攻めの純情

アラブ系王子×踊り子。踊り子は、起きた出来事を忘れてしまう記憶障害もち。

いやー、切なかったです。攻めが、傲岸不遜なんだけど、受けに対してはすごく誠実で優しい。最初はひどいヤツだったんですが、受けに対する思いを自覚してからの尽くしっぷりにはキュンキュンしました。
過去に巻きこまれたテロのせいで、何かが割れる音とか、爆破音などで記憶をリセットされてしまう受け。攻めと出会ってから三度、受けは攻めの記憶を失います。その三度目が切なかった。二度目が偶然の事故での記憶喪失だったので、次も偶然の産物だとちょっと出来過ぎ感アリアリだなぁ、と思いながら読んでたらびっくりでした。
攻めがいい男すぎた。受けもけなげすぎた。あと帯の「何度でも処女になる」ってコピーにもズキュンときました。

ただ攻めが、一応次期国王の第一王子なのに、受けくんと結ばれて跡取り問題や政権どうなっちゃうのかしら、とか、お付の人もあっさり認めてるけどそれでいいの? とかちょっと気になったのでそのへんで一段階マイナス。今後妻を娶る必要がないとか、さわりだけでも触れられてたらよかったな。

9

恥ずかしがらなくてもいいじゃん(笑)

初読みの先生でした。Ciel先生の挿絵目当てでget
抵抗などなく、すんなり読めました。
受けさんが記憶ないのに、必死に記憶をたどろうとするところが
健気に思えて、ぐっすん。健気さにうたれて 萌2。

攻めさん:傲慢、going my way、惚れた弱みで受けさんに弱い、照れ屋っぽい。
受けさん:記憶ない故の天真爛漫な部分あり。神の子と言われる、特別な踊り子。
     可愛くてしょうがないらしい(by 攻めさん)
攻めさん側近:攻めさんの従兄弟、歯に衣着せぬ物言い。こういう役どころ好き。
受けさん兄:くず。足悪いといって働かない。受けさんを食い物にしてる・・・
てな方々が出てこられます。

心因性なのでしょうが、大きな音で記憶をぶっ飛ばしちゃうそうで、
好きだった気持ちまでぶっ飛んじゃうのは、せつなすぎる。
想いが強いと、なんか記憶の底からふつふつ湧いてくるんですかね?
必死に探そうとするシーンが切なかったです。

一生懸命生きてたら、いい方向に行く と思える内容でしたので
ハピハピで終われました。
受けさんに花買おうと思ったのに、
なんか理由をつけないと花屋に行くのが恥ずかしいらしく
勝手に記念日をねつ造する攻めさんが可愛かった(笑)
好きだわ、こういう不器用さん。

7

設定は良いのだけれど

初読みの作家さまでしたがCielさんの美しい表紙に惹かれ購入してみました。

お金にモノを言わせてお金持ち(権力者)が受けを買う、っていうイメージがあってアラブモノってあまり好きではないのですが、これも定番のアラブモノでした。内容をざっくりと。すみません、ネタバレしてます。



とある国の首長の息子であり、次期首長になる予定のヘイダル。隣国に資金提供をするためにその国に視察に来た彼ですが、貧しいはずのその国で贅沢なもてなしを受けます。また自身の娘を彼にあてがおうとする国の大臣たちに辟易していたヘイダルは、宴で美しい踊りを披露する踊り子に目を奪われます。その踊り子について尋ねると容姿と踊りに優れた「神の子」と呼ばれる踊り子で、さらに高級男娼だと聞かされます。
国の政策や大臣たちに怒りを覚えていたヘイダルは、彼らへのあてつけもあり、その「神の子」・サーニヤを買うのですが…。

というお話でした。

ヘイダルがサーニヤを買ったとき、明らかに男に抱かれ慣れている身体をしながらも、必死で「私は男娼ではない」と言いつのり抵抗するサーニヤですが、その理由があらすじに書かれちゃってるんですよね…。それはあらすじに書いちゃダメなんじゃないのかなと思うのですが。

ヘイダルも自身の国を愛し守っていこうと思っているナイスガイなのですが、だったら尚更後継ぎの事とか考えるべきで、男であるサーニヤを妻の座に置くことにもう少し葛藤があっても良いんじゃないかな、とか。そこまでサーニヤに固執する理由が欲しかった。

サーニヤも自分が男娼であったことを教えられ、「こんな自分がヘイダルの傍にいてもいいのか」と悩みながらもヘイダルに諭されあっさりヘイダルの元へ戻るとか。「ん?」と思うことが多かった。

サーニヤの記憶障害。
身分差の恋。
サーニヤの鬼畜ともいえる兄の存在。
健気なサーニヤに、彼を彼の持つ記憶障害をも一緒に受け止めてくれるナイスガイなヘイダル。

設定や伏線は良いのですが、いまいちそれらを回収できないまま終わってしまったなと感じました。何を主体にストーリー展開していきたかったのか分かりづらかったのが残念でした。

ですが、アラブモノの定番という感じで、アラブモノがお好きな方にはたまらない一冊だと思います。

12

サラッとしたアラブ

初読みの作家さんです。
特にアラブ物が好きというわけでは無いのですが、あらすじを読んで面白い設定だなと思って買ってあったのですが、アラブ物の気分では無くて少々放置してありましたが、ようやく読めました(笑)

あらすじは出版社さんが書いて説明してある通りで(笑)
後は王道のアラブ物。
身分差も何のその
君だけを愛してる…
でも僕は貴方に釣り合わない…でも…
色々事件もあったが、結果二人は幸せに♡という王道パターンですが、
そこにサーニヤ(受)の記憶喪失障害という設定が話のポイントポイントで出て来て話を盛り上げてくれます。

この記憶喪失障害は一定の法則があって、その設定がうまく話に絡んできて話を都度都度盛り上げてくれます。
アラブイコールエロエロが多い様に思ってましたが、これはあっさり目のアラブで、ひと息に最後までさらりと読めました(笑)
それが物足りないと言うのではなく、私にはちょっと箸休め的な感じでのあっさり感が良かったです(どれだけあっさりあっさり言うんだって話ですが)

二人がきっちりくっ付いてからサーニヤの病気を検査するのですが、何が悪いとかでは無く脳機能は正常で、心的な負荷が影響して記憶喪失障害が起こっているとの事。
幸せになり負荷が無くなり、サーニヤの記憶も落ち着いてあっさり終了します。
一途愛と、ハッピーエンドが大好きなので、サラッと読めて楽しめました。

5

表紙と帯に惹かれて…

手に取った1冊です。

あらすじから内容はだいたい想像できたのですが、受け(サーニヤ)の兄が酷い男で、読みながらムカムカしました。
自分の過去を忘れてしまうってどういう気分だろう…と恐怖を感じると同時に、サーニヤが可哀想で。

救われたのは、サーニヤを愛したヘイダルが、いつでもサーニヤを守ってくれたことです。溺愛ぶりも萌えたし。自分のことを忘れられても、サーニヤを助けようとした姿にはキュンキュンしました。
そして、記憶を無くしても、結局はヘイダルを求めるサーニヤにもキュンとなります。
おまけに、Cielさんのイラストが、本当に綺麗でウットリしました。
最後まで、あの酷い兄がどうなったのかだけが、とても気になりました。

3

褐色の獅子と踊り子

おおむねあらすじ通りのアラブものなのですが、良い意味でエロティック・ラブの煽り文は合っていないかも。
アラビア語やヒンディー語が飛び交い、アラビアンな雰囲気のある架空の国のお話。
読み始めに感じた印象が二転三転するような展開で大変面白かったです。
情景描写と、受け攻め両視点での心理描写がとても丁寧。

黒髪に褐色の肌を持つ美丈夫。
アッラーに祈るのは気が向いた時だけ。敬虔なイスラム教徒ではないと自身で言い切ってしまう、他国で「破天荒なアラブの王子」と称されている、今作の攻めであるヘイダル。
視察先の貧国・イムラーンでの歓迎の宴の席で、神の子として舞っていた美しい踊り子・サーニヤを見染めたヘイダルが、高級娼夫としての姿も持つと言われているサーニヤを一夜の慰みに買い、怯える彼を無理矢理抱く…
と、金と権力の香りがする"THE BLアラブ"な始まりなのです。
正直、最悪な出逢いですし、最初は嫌な攻めだななんて思っちゃうんですけど、この始まりだからこその変化が気持ちが良くて。

今作の受けであるサーニヤという子。予想をしていない状態で大きな音が鳴ると、一定期間より後の記憶を失ってしまう記憶障害持ち。
何度記憶を失っても、ヘイダルをその瞳にうつしては、記憶の欠片を追うようなサーニヤが健気で。
設定が記憶喪失ものだというのに重たくなりすぎないのは、サーニヤの事情を知ったヘイダルがどんどん一途に愛して愛して愛し尽くすからなのかも。
怯える相手を乱暴に抱いた己を後悔し、花を愛でるようにひたすらに優しく大切にサーニヤに接する様がとっても良い攻め。
とあるシーンのヘイダルの行動にものすごくグッと来た。
ベッドシーンよりも、2人が想いを胸に寄り添うようなシーンが綺麗で素敵でした。

ただ、うーん…サーニヤが男の子である必要はあったのかななんて。
やはりBLなので、口調だとか性格だとか、どこかで男の子だからこそな部分が欲しかったです。
あとは、攻めが周囲に尊敬されているような描写が欲しかったのと、攻めの国での跡取りはどうするのか?など、2人の今後も気になってしまったので今回はこちらの評価で。後半は萌萌評価寄り。
サーニヤの兄は登場時から小物感たっぷりだったからか、そこまで気にはならなかったです。

あとがきで作家様が楽しんで書かれたのがすごく伝わるだけに、ページ数がもっとあったのなら、細かな部分の掘り下げだったり、内容がぎっしりと詰まった作品になったのではないかな。
面白かっただけにもうちょっと読みたかったですし、これは別レーベルの方がいきいきと書けたのでは…なんて思ってしまった。

2

前半よかったですが

デビュー作ということで、ちょっと割り引いてます。

前半はなかなかおもしろかったです。中近東のセレブが攻めで、赤貧の美しい踊り子が受け。大きな音で記憶をなくすという、非現実的な設定ではありますが、ストーリーに活かされていました。

ただ、二人が幸せになってからの展開が退屈で、途中で投げてしまいました。。残念。
ここまでの展開で終わっていたらもう1つ評価は上でした。

それまでに伏線がいろいろ仕掛けられているのですが、あまりに王道で展開が見えてしまいます。後半退屈してしまいました。

3

この作品が収納されている本棚

レビューランキング

小説



人気シリーズ

  • 買う