野良猫とカサブランカ

noraneko to casablanca

野良猫とカサブランカ
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神1
  • 萌×21
  • 萌11
  • 中立0
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
4
得点
42
評価数
15
平均
2.9 / 5
神率
6.7%
著者
中原一也 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
実相寺紫子 
媒体
小説
出版社
Jパブリッシング(ジュリアンパブリッシング)
レーベル
カクテルキス文庫
発売日
価格
¥600(税抜)  
ISBN
9784864570893

あらすじ

男に飼われていた過去を持つバーテン・律は、どこか陰のある傲慢な刑事・須田に捜査の協力を頼まれる。母譲りの美貌と線の細い躰に反して生意気な律の反応を面白がり、挑発してくる須田。憤りを隠せない律だったが、消し去りたいはずの過去を互いに抱えながらも、対峙する強さをもつ須田に掻き乱されていく。意地の張り合いと酒の勢いから、律の中に眠る被虐の血を呼び起こす須田だったが…責め苦に悶え悦ぶ罪深い躰を思い知らされた律は!? 魅惑の書き下ろしを収録&待望の文庫化❤

表題作野良猫とカサブランカ

須田隆利,30歳,キャリア崩れの所轄の刑事
仲井律,22歳,ライブハウスのバーテンダー

その他の収録作品

  • お互い、獣(書き下ろし)

レビュー投稿数4

猫と百合

「ジンフィズ」は、バーテンダーが嫌がるオーダー。
バーテンダーが、よその店のバーテンダーの腕を試す時によく注文する一つ
・・・という書き出し。

律が、薬中の母親と義父から逃れる為に身を寄せた相手は、嗜虐性を持つ変態。
パトロンから逃れて暫く後、そいつがまた土地に戻ってきてから起きる美少年殺人事件。
律の前に置かれる雄蕊が付いたカサブランカ。

「野良猫とカサブランカ」
猫には、百合の花粉がついても毒になる。
野良猫除けに、庭に百合を栽培する大家が関西に居たけど、猫にとって百合は猛毒。

面白い取り合わせの物語だった。
ハピエン。

1

書き下ろし付きの文庫化

2008年に出版された同タイトル本の文庫化で、
16P(エッチシーンあり)の書き下ろし付きです。
中原さんが同じ作品を出し直すのは、今作が初めてのようです、
正直ちょっと意外でした、もう何度もあるものかと思ってましたよ。

コチラの作品、あとがきによると、
ラストの辺りを中心に、ちょこちょこと手直しがされているようです。


昔、インポの男に性奴隷にされていたという過去を持つ、
気が強く美しい野良猫のような受けと、
その受けに捜査協力をさせたい元キャリアの男前の刑事とのお話です。

受けは口の悪いツンで、攻めをやり込めようとするんですが、
全然上手くいかなくて~~で、そんなふたりの掛け合いが可笑しいです。
強がってビッチを装うものの、攻めに翻弄されて~~ってのも美味しいw
それから、
他の登場人物もなかなか魅力的でした~
受けがとても信頼している定年間近の刑事とか、
操られて受けに危害を加えようとする人形にしか興味のない男とか。

ただ中原さんの本ということで、
「愛とは与えるものだから」が個人的にすごく好きすぎて、
それがよかっただけに辛口目線になってしまう傾向が…今回も……(汗)

サクサク読めて面白かったのですが、
引きずるのも分かるなぁ…それは辛いなぁ…と感じられるように、
受けが性奴隷にされていた時の様子が、
もうちょっと生々しく描かれていたら~…と思ってしまったりとか、
攻めがエリートコースから外れた原因になった女性とのことが、
ひっぱった割に、あれ?そんなもん?って感じだったりとかで、
少々残念だったのでした…。
あと、カサブランカの茎での尿道責めが、
痛そうな気がして(ツルッと入る?…太くない??)萌えにくかった~~

でも評価としては、萌え×2寄りの萌えです。
余裕ありの男前の大人 × 強気なツンデレ子猫として、
楽しく読める1冊だと思います。

書き下ろしは、
恋人になってそろそろ1年という頃のお話でした。
相変わらず、受けは口が悪いツンデレ。
そんな恋人の家へ、鍋の材料を持って攻めがやってきて~~というもの。
なかなかドアを開けてくれない受けを、
攻めが攻略するやり取りは楽しくて、
入ったら入ったで、早々に台所でエッチ~~で満足感ありです♪


本編の内容をもっと詳しくお知りになりたい方は、
08年に出版された本のレビューを参考にしていただければと思います。

7

可愛い野良猫

いつも余裕な元警視庁キャリアの須田×15歳で男に飼われた経験のある律の話です。
二人は律が子供の頃お世話になっていた定年間近の刑事をきっかけに出会います。 出会いからしばらくは会うたびに言い合いをしているが律が須田を怒らせようとしても須田には全然ひびかない。須田は須田で律を「子猫ちゃん」よばわりでからかいます。
最初から「好き好き」オーラが出まくりよりもジワジワと好きになっていく方が好みなので律がジワジワと須田にハマっていくのが可愛かった。

男に飼われた経験のある律ですが、その当時の事は深く描かれていないので痛いのが苦手な方でも問題ないと思われます。
それにしても母親が酷すぎますね…。15歳で少年趣味の男の元に行く選択をした律が可哀想で…須田に愛されて本当によかったと思いました。

ただ、須田がよくわからなかったというか…まずエリート街道からはずされる原因になった女性の事も想像通りでしたがそのまま説明もしないなんてキャリアにしかできないこともあるし志があって警察官になったんだろうになぁと思っちゃいました。 もちろん所轄のノンキャリアの刑事さんが地道に努力をしているからこそ警察が成り立ってるわけだけど、須田が仕事をどう捉えているのかもう一歩踏み込んでほしかったかな。
ノンケのはずなのにあっさり律と関係が持てちゃうのもちょっとビックリ。
こんな事ばかり言ってますが須田は男前だし人間的にも魅力たっぷりでカッコよかったです。
挿絵も素敵ですごくよかった。律が本当に猫っぽい可愛さで須田も大人の魅力たっぷりでカッコいいです。
律は男に飼われていたものの、その男がインポだったため本当の経験はないんです。なので須田との初めてのエッチの律の反応や須田が「初めてなのか?」と気づいちゃう所もにまにましながら読みました。
中原先生の作品は初めて読みましたが文章も読みやすいし、キャラクター設定がしっかりしているので楽しく読めました。

1

サクサク読める一冊でした。

主人公の律は、男関係にだらしない元キャバ嬢の母とその男たちからDVを受け、そんな家庭から逃げ出すために美少年趣味の男に「飼われて」いたという過去を持つ青年。そのことがトラウマになって、美しい容姿を隠して目立たないようにしようとしているのに、「自分は男に飼われていた」と敢えて暴露してハスッパに振る舞ってしまう…という捻れた思いを抱えています。

そんな律を父親のように見守っているのが定年前の刑事・松本で、このストーリーで律と出会うのがキャリア崩れの刑事・須田。
「BL」的には、なかなか素直になれない律と、一見傲慢で分かりにくい優しさを持つ男・須田のポンポン飛び交うやりとりがお楽しみポイントですね。
ただ、警視庁のキャリアだった須田が道を外れる原因となった事件などは、いまいちすっきりしない部分が残り、「この設定本当に必要だったかな?」と思わないでもありませんでした。

律が過去に男に「飼われて」いた時、性行為の時に常にカサブランカがあった…という設定は、嗅覚に訴えるので読んでいるだけでもむせ返るように印象的。(少し「西洋骨董洋菓子店」の橘のトラウマを思い出しますね)その記憶を上書きしようと、カサブランカを敷き詰めてSEXするシーンが一番のクライマックスです。茎を尿道に挿れちゃうのは流石に危険だからやめといて!と思いますけど…。

ツッコミどころはありますが、楽しく読める一冊です。電書でも気軽に読めるのでどうぞ。

0

この作品が収納されている本棚

レビューランキング

小説



人気シリーズ

  • 買う