獣王子と忠誠の騎士

kemonoouji to chuusei no kishi

獣王子と忠誠の騎士
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神11
  • 萌×215
  • 萌12
  • 中立8
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
12
得点
159
評価数
49
平均
3.5 / 5
神率
22.4%
著者
宮緒葵 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
サマミヤアカザ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
発売日
価格
¥855(税抜)  
ISBN
9784344828797

あらすじ

失踪してから十一年間獣に育てられた王子・クリスティアンと再会した守護騎士・ラファエルは、彼に執着にも似た愛情を捧げるが…。

表題作獣王子と忠誠の騎士

ラファエル,28歳,王子の守護騎士
クリスティアン,18歳,魔獣に育てられた国の王子

その他の収録作品

  • 獣王子と虜の騎士
  • あとがき

レビュー投稿数12

森で獣王に養育された王太子

2013年発刊、
挿画担当の絵師の画風が今風ではないので、損をしている?
電子版は挿絵無し
小説は今と変わらない攻の猛愛と健気受。
笑えるほどの猛愛を読みたいなら、宮緒先生の作品を推します。

女神から託され森の獣王が養育した人の子
=ターザンを連想する主人公が人の世界に戻るまでの物語。


ブランカ:白虎型の獣王 人間の言葉を理解 クリスティアンと念で会話

クリスティアン:17才 森の獣王ブランカの養い子 
6才から11年行方不明のトゥラン国の王太子 銀髪紫眼
魔鳥ドードや森の獣と友達 

ラファエル:森の中へクリスティアン捜索に来た金髪の騎士
王子の忠実な犬、守護騎士 

ルイス:ラファエルの部下、ニーナ派の騎士
獣の様なクリスティアンが王太子である訳がないと暗殺を謀る

ニーナ:後添えの后・・クリスティアン廃太を謀るヴォルドウィンの娘

1

安定の執着

好き、好きですこの感じ。
べったり、ねっとり、貴方だけを愛す、が大好物のわたくし。
ラファエルの、クリスティアンに対する湿度のたかぁい心と身体の寄せ方が大変良かったです♡
クリスティアンに注ぐ視線の卑猥なことよ
(宮緒先生の表現に脱帽です♡)
ラファエルに結婚話が出たときは、どう落とし所持っていくのか⁈とヒヤヒヤしましたが。
獣から王子になっても「らふぁー、らふぁー」と舌っ足らずに煽っちゃって3日もお部屋から出られなかったラストに大満足の読後感。

1

ネガティブ執着ワンコのお相手は獣受け

犬と言えば忠誠、忠誠と言えば騎士、今度のワンコは中世時代を彷彿とさせる
ファンタジー主従ものです。
犬を書かせたらこの作家さんでしょうと言える宮緒葵作品、今度のワンコは
執着一途なのは今までのワンコと共通ですが受けが『獣』で『ケダモノ』でない
BL的なこの文字の違いをまさしくと感じるのです。

読みはじめに感じたのがまるで受けになる王子が狼に育てられた少年みたいだと
感じるのですが、ラストで狼よりももっと神聖な存在だったと解ります。
内容は、王族の権力争いに巻き込まれた不遇の王子が王子を守る騎士と再会するまで
11年もの間獣が住む森で生きて来て、攻めになる騎士が王子を見つけた時には
人間と言うより獣そのままで言葉も半分通じていない。
そんな王子をみすみす攫われ11年もの歳月の間、主をひたすら探す一途なワンコ。
再会してからも暴れる獣王子、まるで吸血鬼ですかと、血肉を首元にかぶりつく姿は
野生の獣そのものです。

その獣王子が、主一筋の騎士の執着と情欲とで獣から王太子殿下に戻り、
敵を滅して主従愛を越えた愛情を育むストーリーなのです。
王子の劇的な変化は愛され愛に応えたくて、でもうまく気持ちが伝わらず
ネガティブな思考をダダ漏れさせる騎士のためにだけに成長した感じですね。
共に相手にこの上なく執着していて、王子のエロ行為は猫科動物の首筋を噛んで
押さえつけてなんて言う獰猛な雰囲気もあり、攻めである騎士がああ~王子なんて
精神的な攻め受け逆転みたいな錯覚を起こしたりもします。
『子種汁』って言葉がエロの決め台詞みたいに出てくるのも一歩違えば下品だと
思うセリフゆえに妙なエロさがあってそれも面白い。
この作家さんには是非とも『犬』を極めて欲しいなんて思いますね。

4

本当、ラブ・ガブ!

「ラブ・ガブ」というのは、宮緒さんが編集さんに提案した題名の一つの案だとあとがきにありましたが、最もだと思ってしまいました!

この作品が受けのクリスティアン(森の魔獣に育てられた美しき野生児)が、彼をずっと探していた攻めの守護騎士のラファエルに、ひたすらガブガブしていたお話という印象だったからです。

ガブガブといっても首をガブガブですよ!
最初の方は頚動脈辺りをガブガブ食いちぎる所業です。
それからはもうラファエルの首は、クリスティアンの歯形の痣や傷が消えることがないのです。
ラファエルも「いけません、いけません」と言いながら喜んでいるんですよね~。

ドM攻め!ドMワンコです!
まあ、自分のことを犬と言っていますし、もういいでしょう!

この作品、攻めが自分のことを「犬だ」と発言したり(犬発言する攻め、宮緒さん、多いですよね)、宮緒さん独特の「胎内」「種子を孕ませる」「仔をなす」という言い回しが今回も散りばめられています。

今回良かったのが、攻めのラファエルがクリスティアンに「らふぁ、らふぁ」と言われ歓喜している姿とか、ガブガブされて「いけません、いけません」と言っているのに実はガブガブが快感で、しかもガブガブが自分にだけということに酔っていたら、森へ帰りたいクリスティアンに睡眠薬を盛られてハメられ怒りに理性が焼き切れ、逃げるクリスティアンを無理やり犯すのです。
一生懸命「いけません、いけません」と理性で自身を押さえつけていた攻めが、犯しながら自嘲的に自分の思いを吐露していくのです。

どれだ自分は浅ましい人間か、どれだけクリスティアンのことを思っているのか、絶対に絶対に!逃がさないと、自嘲的に吐露するのです。

はあ~、なんていじらしいのでしょうか!
いじらしいの大好きなんです!
これだけでもう、結構おなかいっぱいです。

クリスティアンは最初、言葉がうまく話せなかったのですが、終盤、努力して言葉・知識を習得して立派な王子になるのですが、私はちょっと寂しかったです。

もう少しあの言葉足らずなクリスティアンが「らふぁ、らふぁ」と言ってガブガブ、「いけません、いけません」というラファエルの微笑ましいやり取りが見てたかったのです。

4

犬+ネガティブ=小悪魔受け→女王様受け

もう執着攻めが大好物の私が、迷わず作者買いするリストのトップに位置してる作家さんの新作です!発売日に夜更かしして読みましたが、期待通りとっても面白くて萌えました。

今回は前作の強引押せ押せ系の犬とはうって変わって、ネガティブいじいじ犬でした!!従来のパターンだと犬がご主人様大好きーってワフワフ向かって行って、受けは最初ドン引きしてあっちいけーってなった後に、いつのまにか絆されてラブラブという犬的王道なストーリー(笑)で落ち着くのに、犬の方からオレなんてふさわしくないし…と引いてしまったらどうなるのでしょう。答えは受けがカタコトツンデレ受けから華麗に小悪魔受けに変身するのです!そうすればもう受けが押せ押せです。らふぁーなんて可愛く呼んでキモチイい事をおねだりしちゃいます(^^)犬は、俺なんて卑しい者が高貴なこの方に触れるなんて、などと葛藤しつつも、小悪魔の誘惑にはあらがえずイタしてしまっては自己嫌悪に。そしてどんどんネガティブスパイラルに陥り、最後には「そうだ、死のう!」の境地に達するのです。それに対抗する為、受けは最終形態『女王受け』に進化して攻めを自分の物にするのでした。

なんだか新しい定理を発見した気分ですっきりしました。そうか!犬がネガティブだと受けは最終的に女王様になるんだ!!みたいな。夏休みの一研究で発表したいくらいです(笑)

全編を通して攻めがドM過ぎて笑えましたが、一番ウケたのは最初に攻めが思いあまって受けを襲ってしまった時の「卑しい犬の一物」発言でした。なかなかアソコを一物と答える攻めはいないんじゃないのでしょうか。受けが「一物…?」とあどけなく聞き返してくるのにさらに笑いました。

ネガティブ執着犬攻めという新しいジャンルを開拓しましたが、大変美味しく頂けました。

3

キャラ萌えでした

萌えたかというとまぁまぁなんですが、お話としてすごく面白かったです。

受けは訳あって森の魔獣の王に育てられた王子。攻めはその王子の守護騎士。で、このワンコがドMなんですよ。「卑しい犬」とかセリフがいちいちSMテンプレートな上、王子は攻撃のつもりだったのに噛みつかれて興奮しちゃうし。むしろもっと噛んで!という変態です。見目麗しい貴公子なのに、勢い余って強姦しちゃうし、中身は相当アレな人です。しかもヘタレでネガティブ。シリアスなお話(だと思う)なんですが、可愛くて笑えました。
対する受けは、風にも耐えない儚げな美貌なんですが、森育ちのおかげで中身は肉食です。最初こそ訳も分からずいいようにされてしまいますが、その後は無邪気に誘う、誘う(笑)ワンコに対してぐいぐい迫る受けが非常に良かったです。あざとくなくてかわいいし、エロいのに穢れない感じが自然でした。

でもでも、と引いてしまう攻めワンコの手綱をしっかり引っ張っていく受けが非常に男らしかったです。見た目と中身の逆転カップルのおいしさもあって、少し長めでしたがすいすい読めてしまいました。

二人のキャラがすごくよくて、設定もうまくて、なにより読んでて楽しかったです。
このキャラのお話がもっと読みたくなりました。

0

忠犬と高貴な獣の王子

新刊チェックで発売時に特典ペーパーなどは無かったため、
古本で購入する予定でした。
しかし、非常に運よく、いつもの書店で新たに特典つきフェアがあり、
フェアの機会に新本で購入しました。
見つけた時は2冊しかなかったため、非常に貴重でした。

小説を読むのが苦手で、読むのが非常に遅い私にとって、
本を初めて開いた時は、文章が二段組みになっていて、
思わず目が眩みそうになりました。

宮緒先生の作品と言えば、攻めが犬などの捕食系、
受けは被捕食系ですが、今回は受けも捕食系でした。
読んでいると、作品のタイトルそのまま、
キャラクターを表していると実感しました。
宮緒先生の作品で未読の本がまだまだありますが、
今まで読んだ中でも、受けも捕食系というのは
初めてだと思いました。
今回の作品では二種類の新鮮さを味わうことが出来ました。

相変わらず攻めは根っからの犬ですが、受けが単なる獣というよりも、
攻めに迫る時は猛禽類のように感じたため、攻めの受けに対する
執着や激情に迫力をあまり感じませんでした。
その代わり、今まで読んだ宮緒先生の作品の中では、
受けの執着心や積極性が一番 強く迫力を感じました。

受けが攻めを求める時に、初めの頃は攻めの眼球を直接 舐めまわしますが、
瞼の上ならまだしも、直接 眼球を舐めるのは、さすがに痛々しくて
読むのが辛かったです。
しかし、新しい地雷に遭遇したのに、読んでいる時は それほど嫌悪感を
覚えなかった自分が不思議でした。

守護騎士であるために、内に秘めた激情を必死に抑え込み、
箍が外れた後も、その流れや勢いに任せず心の底から深く反省し、
受けから迫られても理性で必死に耐えようとする攻めに好感を持ちました。

現実の世界でも、文明社会を知らず原始的で動物として
生活していた人が近代的な社会に連れてこられた
というニュースがありますが、まさにそれと同じような感じで、
受けが動物と思い込んでいて人間の世界に慣れる大変さや戸惑いなどが
伝わってきました。

攻めのことを幼い時に呼び慣れていた「らふぁー」と言いながら、
攻めについて回ったり、攻めの姿が少しでも見えなくなると
必死に攻めを探すように、攻めに懐く受けが可愛いかったです。

あとがきでは、以前から西洋風ファンタジーを書いてみたくて挑戦した
と書かれていますが、つい最近 読んだばかりの『迷宮の夜、解放の朝』と
同じように「宮緒先生が西洋モノを書くと、こうなるのか」と思いながら
読みました。

また、あとがきによると、今回は作品のタイトルについて、
様々な宮緒先生の案が担当者様の心のメモ帳に書き溜められていった
ということですが、私も担当者様の心のメモ帳が気になりました。
実は作品よりも、あとがきの「心のメモ帳」に
一番 萌えてしまいました。f(^^;

今回の評価は、あまり迷うことなく「萌」です。
最近、短い期間の間に宮緒先生の作品を
色々と読んでいるような気がしますが、
そのため免疫力が付いたのか、感覚が麻痺してしまったのか、
『渇仰』などの強烈な印象の作品のような、何か衝撃的なものを
感じ取ることが残念ながら出来ませんでした。
もちろん、舞台設定や人物設定、文章表現や物語の内容、展開などは
今までの作品と同じように変わらず、とても しっかりしていると
思いました。

実際にあった出来事と似ていて、現実に無さそうで有り得そうな
感じなので、作品の世界観に親近感のようなものを覚え、
惹き込まれました。
様々な点で興味深い作品だと思いました。

たまには野獣な受け(今回は高貴な獣の王子)も良いですが、
やはり宮緒先生の書く犬や獣は攻めだけのほうが似合うと、
しっくり来ると思いました。

1

フェティシズム

魔獣に育てられた王子・クリスティアンと、彼の守護騎士であるラファエルが織りなす西洋風ファンタジーです。このエロは「標準的」で良いのだろうか…。自分は主従萌えも下克上萌えも特にしないので、とても濃厚で背徳感とフェティシズム漂う執着エロスに読んでいて少々疲れました笑

ラファエルがクリスティアンと運命的な再会を果たすところから物語が動くのですが、国の覇権争いをかけたお話が展開するにも関わらず、主軸は二人の心情の変化と愛欲の日々なので、あまりスケールが大きい印象は受けませんでした…。クリスティアンの成長ぶりはなかなか痛快でしたが。ラファエルのドMっぷりが可笑しかったです。

イラストがあまり合っていないように思いました。クリスティアンはともかくラファエルはもっと筋骨隆々な感じじゃないのかなぁ。特に表紙絵が百合っぽいですが、本文のラファエルは逞しくてホッとしました。

1

主従といえば、「犬」!

再び「犬」の登場です。
主従ものであるので、実のところ「堕つれば~」や「愛犬~」に似た感じは否めないです。
それゆえ、エッチ描写の”子種””孕ませる”だの、そういった表現の使い方や絡み方も、あ、またか、な感じがしてちょっと新鮮味がないのが残念な部分。

愛をつかさどる女神トゥランの末裔の王族が治めるトゥランは女神の加護か豊かな大国。
その王子クリスティアンが母の王妃が亡くなると後妻に入った侯爵の娘ニーナが自分の産んだ息子セドリックに王位継承をさせたいと画策したことにより、11年前の6歳の時に行方不明になったのでした。
当時も捜索はされたのですが侯爵の力が強くなりそのうち打ち切りに。
ところがセドリックが原因不明の病にかかったことでニーナが罪を告白、11年目にして魔獣が棲むという魔の森に捜索が出される事になったのです。
その指揮をするのは、クリスティアンが生まれた時に守護騎士に任命されたラファエル。
初めて赤ん坊のクリスティアンに目通りしてからすでに王子に虜になっていたラファエルは今回の任務を何としても果たす決意で志願したのでした。
そのクリスティアンは、森を統べる王である魔獣のブランカにより育てられ、すっかり人間の言葉を忘れている野生児としてラファエルの前に現れますが、その姿は亡き母親に生き移しの美しい姿。
見つけた喜びと共に欲情さえ覚えるラファエル。
という具合に、王子を発見し王宮へ連れ戻し彼等の間に主従を超えた愛が成立し、そして王子を陥れた侯爵と後妻の后に天罰が下り、めでたしの骨組みではあります。

ラファエルがちょっと常軌を逸脱した騎士ぶりです。
最初の出会いで欲情したのは勿論ですが、側近に付けられた男にも嫉妬し、
自分の親から守護騎士は「犬」になるのだと、何度もいい聞かされてきたせいか、まさに犬w自ら犬と言ってのけました。
眠る王子の股間に顔を近づけて臭いを嗅ぐシーンに唖然・・・
ブランカを求めて逃げようとする王子を初めて襲った時など、王子の目の前で自慰してみせたり。
食べてしまいたいほど愛してる感が満載に描かれていました。

クリスティアンですが、彼は森に捨てられてからの記憶を失っているのですが、ほのかに思いだしたり、悪の感情を察する能力がある。
ただ、ラファエルも覚えていたというより思いだしたという感じで昔の呼び名「らふぁー」、自分を守ってくれる存在としては認識はしたようなのです。
最初のエッチがラファエルの暴走で強姦まがいです。
普通そんなだと嫌がるはずなのですが、繋がっていると不安がなく安心するということでクリスティアンから求めるようになります。
何だか刷り込みの依存みたいです。

話し的にはオーソドックス。
それを宮緒節のちょっと怖いくらいの愛情と執着とエロと犬でみせていくのですが、冒頭に述べたような慨視感が入り込んで、いつものね。。。という感覚になってしまいました。
きっと初めて読む方にはその特徴が新鮮に映るのかもしれません。

4

獣受けにガブガブされます

タイトルの通り、攻めがしょっちゅう受けにガブガブされてます。
そして痛いだろうにそれを喜んで、あまつさえ勃起してしまう攻めがいます。

宮緒先生の書かれる攻めの中ではかなりのヘタレ攻めに分類されると思います。
とは言っても我慢できずに途中でクリスティアンを襲ってしまっていますが。
ヘタレというかネガティブといったかんじですね。
今回は攻めよりも受けのほうが押せ押せです。上に乗っかったりしていますし。

ラファエル騎士はこれからもクリスティアンに振り回され続けるのでしょうね(笑)

1

この作品が収納されている本棚

レビューランキング

小説



人気シリーズ

  • 買う