いつかの君へ~ずっとそばにいてほしい~

itsuka no kimi e

いつかの君へ~ずっとそばにいてほしい~
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×20
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
1
得点
3
評価数
1
平均
3 / 5
神率
0%
媒体
映像
作品演出・監督
堀江慶
脚本
なるせゆうせい
オリジナル媒体
コミック
DVD発売会社
竹書房
収録時間
67 分
枚数
ふろく
特典映像
発売日
JANコード
4985914751230

あらすじ

*実写DVD

ミュージカル『テニスの王子様』で大ブレイクを果たした斎藤工&河合龍之介主演で贈る、兄弟の葛藤や友情を描いた切なくてあたたかい愛のドラマ。美術学校の写真科に通う深水ノボルと早瀬耕平。ある日、早瀬は図書館で借りた本の間に双子が写っている写真を見つける。本の前の借主だったノボルに何気なくその話をすると彼は過剰な反応を示し、そんな彼に早瀬は興味を持ち始める…。

表題作いつかの君へ~ずっとそばにいてほしい~

レビュー投稿数1

元の作品が好きすぎて、評価が難しい

国枝彩香『いつか雨が降るように』収録の短編『水鏡』を原案とする実写BL映画です。
原作ではなく原案、さらには短編を映画にしているということもあり、元の作品とはかなり違った作品です。
主役の一人の名前も原案では昇(しょう)なのが、漢字は一緒ですが、読みがノボルになっています。


同じ大学で写真を学ぶ深水ノボル(斎藤工)と早瀬耕平(河合龍之介)。
天才肌で孤立しているノボルと、お調子者で友達の多い早瀬。
お互いあまり良い印象を持っていない所から物語は始まります。

ところが、早瀬は大学の図書館で借りた本でノボルのものとみられる双子の写真を見つけたり、彼女と行った湖のデートで早瀬の乗ったカヤックが転覆して危ないところを颯爽と登場したノボルに人工呼吸で助けてもらったり、ふと心惹かれた写真がノボルが撮った作品だったりと、少しずつノボルに興味を持ち始めます。

そんな中、早瀬は街でノボルと顔がそっくりのリュウという人物に出会います。

ちなみに、このリュウは斎藤工さんが一人二役で演じていますが、金髪のウィッグで外見的にもノボルとすぐに見分けがつくようになっています。
ノボルとリュウの高校時代の回想シーンは斎藤さんではなく実際に双子の俳優さんが演じていますが、それも髪型に区別をつけ、原案の“外見だけでは見分けが付かない”設定ではありません。

そのリュウは、ノボルの双子の弟だと名乗ります。
早瀬は、ノボルと何もかも違うリュウとすぐに打ち解けました。
そしてノボルとも、フォトセッションのような事をしたりして、徐々に打ち解けていきます。

そしてある日、早瀬はノボルに貼ってあげた絆創膏をリュウもしているのを発見したところから、ノボルとリュウが同一人物であることに気がつきます。

実はリュウは高校の時に事故で亡くなっていたのです。
その事故の経緯からずっと自分を責め続けていたノボル。
それをノボルから聞き、すべてを受け入れた早瀬。
ノボルと早瀬の未来を予感させつつ爽やかに映画は終わります。


実写BL映画ではありますが、恋愛が主だった要素ではなく、青春映画という感じがしました。
ノボルとリュウの正体について少しサスペンスっぽく見せるやり方とか、原案からのアイデアだと思いますが、映像で見るとまた面白かったです。

全体的に映像が綺麗で、主演のお二人の可愛かったり色気があったりする表情や仕草もたくさんあるので、お二人に興味を持っている人にはかなりいい映画なのかなとは思いました。

個人的には、関係性に萌えられる部分が少し物足りなくて、脚本や演出への突っ込みどころが妙に気になってしまいました。
ただ、それは元の国枝先生の作品が好きすぎて評価が辛くなってしまっているのもあると思います。

とりあえず一番気になった部分をあげておくと、湖でノボルが早瀬に人工呼吸をした時、早瀬の彼女が過剰反応すぎるんです。
これからこの二人は恋をしていくぞと、もう気付いてしまったような反応です。
例えばノボルが「ノンケでも構わずに喰っちまうんだぜ」的なゲイとして有名だったりしたならともかく、彼氏の生命の危機を救ってくれた人に対してあんな敵みたいな視線は少し不自然な感じがしました。
映画では、原案では男だった、リュウがノボルから取った相手も女の子になっているので、ノボルも早瀬もノンケの設定のはずなのに。

逆に一番のお気に入りシーンは、早瀬とノボルのフォトセッション(?)シーン。
すぐ上でも書いたように二人とも映画ではノンケ設定なんですね。
そんな二人がグッと距離を縮めるものとして、カメラというある種の共通言語を使って自分をさらけ出す、みたいなシーン。
ノボルの不器用な笑顔も面白可愛かったです。


演技は、脇を固める方々はベテランが多く安定感があり、主演のお二人も全体的にいいなと思いました。

唯一気になったのは、早瀬(河合龍之介)が最初の授業シーンの後で外のベンチで友達と五人で喋っているシーンですかね。
細かい部分ですが、周りとあまり芝居が合っていないというか、相手の芝居を受けていない感じがするんです。
声のボリュームも周りにから少し浮いているし。
自分なりの早瀬像というか、プラン通りに演じようと頑張り過ぎてしまっているように見えました。
緊張が抜けていない時期での撮影だったのでしょうか?

このシーンは早瀬が友人の中ではどんな立ち位置かというところから、普段はこういうキャラクターなんですよという部分が見えてきてほしいシーンだったのですが、ちょっとここの演技によって早瀬のキャラクターが掴みにくかったです。

それともこのシーン、後のカヤック事故の伏線だったのかな。
早瀬は基本的に人の話を聞かない奴だっていう…ってそんな訳はないですよね。

他のシーンでは演技的にはそんなに気になる部分はなかったです。
リュウのハイテンションぶりには少し驚きましたが、実写で一人二役となると、あれくらい変化をつけても仕方ないなと納得できる程度でした。

あと、朝チュン風のシーン。
朝チュンではなく、あくまでも朝チュン風。
どちらとも取れるようにしてるんですかね?
個人的には朝チュンよりも、あくまでも友達以上恋人未満で同じ布団で寝ただけの方が萌えます。
リュウが早瀬にキスして「アニキのよりよかったろ」的なことをいうのですが、それも人工呼吸の事を言っているとも取れますし。

…問題はそれよりも、二人が目覚めた時の位置関係です。
早瀬が攻とも取れる位置なんですよ。
ガッツリ腕枕とかしてる訳ではないので、曖昧ではあるのですが。

以前見た時の感想では「原案では早瀬×深水だけど映画はノボル×早瀬だったな」と記憶していたのに、まさか早瀬×ノボルとも取れる場面があったことに、今回レビューを書くにあたって映画を見返していて衝撃を受けました。

いや、それでも私はこの映画は絶対にノボル×早瀬だと思っていますけれど。

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