犬は甘美な夢を見る

inu wa kanbi na yume wo miru

犬は甘美な夢を見る
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×23
  • 萌5
  • 中立0
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
6
得点
27
評価数
9
平均
3.1 / 5
神率
0%
著者
鳶田瀬ケビン 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
オークラ出版
レーベル
アクアコミックス
発売日
価格
¥648(税抜)  
ISBN
9784775520482

あらすじ

多額の借金を抱えてしまった小田は、僅かな希望を胸にカジノを訪れるが…。冷酷無慈悲なカジノオーナー×不器用なリーマンの物語。

表題作犬は甘美な夢を見る

カジノオーナー 獅堂響
友人の借金を肩代わりしたリーマン 小田祐一

同時収録作品ウルフムーンの夜に

人狼たちと暮らす男 ハーディ
神父 リアン

同時収録作品ギャルソンのお気に入り

カフェの看板店員 咲倉
カフェオーナー

同時収録作品コスプレ・ハニー

衣装製作が趣味 トーマ
カメラこぞう タケル

その他の収録作品

  • オマケ!!

レビュー投稿数6

変幻自在な短篇集

カジノが舞台の表題作、外国ものファンタジー1本、現代日本の日常モノ2本が入った短篇集。シリアス~コメディまで幅広く、またどのテーマにも素晴らしく絵柄がマッチしています♪

表紙のイメージを裏切らないキレイな絵に、それぞれの世界観の演出もうまく、どの話ももっと続きを読みたいという気持ちにさせられました。
ただ、表紙やオビの文から想像していたほど、エロスやバイオレンス的に濃いものがなかったのは意外でした☆


◆【犬は甘美な夢を見る】(前後編)
カジノオーナー×イカサマを働き「犬」にされたリーマン。
困っている人を放っておけない受けと、私情を挟まず生きてきたが受けのことは切り捨てられない攻め。
二人の心が少し通いあった…?という所で終わっています。
支配者-犬という関係の、今まで(調教描写もアッサリめ)とこれからについて、もう少し詳しく読みたかったかな。地下カジノの妖しい雰囲気は、直接描写は少ないにも関わらずよく醸し出されていたと思います。


◆【ウルフムーンの夜に】(前後編)
人狼部族と生きる謎の男×神父
神父は、男が悪人でないと分かり、人狼と敵対する教会側には内密に逢瀬を重ねる。
記憶喪失だという男の正体が分かるとき、教会の暗部が明らかになり……
切なく美しく壮大なファンタジーでした!!!
濡れ場のシーンが特に印象的で、短いけど、魂の触れ合いのような愛の深さを感じます。
事後の神父の「ぽっ」がまた初々しい///
その後、命をかけて互いを守る二人~ラストまで、キュンが詰まった素敵な作品でした。


以下2作品は、ケータイコミックで配信された短編です。
◆【ギャルソンのお気に入り】
年下イケメン店員×オーナー。
ツンなオーナーに片思いする店員ですが、全くヘタレておらず、やけに態度がでかいw
看板店員としての営業スマイルと、二人きりのときの俺様ぶりとのギャップが面白いです。肩もみ→手コキに発展し、イカされてちょっと絆されてしまうオーナーなのでした。ギャルソンエプロン着衣のまま下半身をまさぐられている図がエロイですv

◆【コスプレ・ハニー】
友人が製作したアイドル衣装をこそっと着てみる主人公。
服に残る友人の匂いに欲情して自慰を始めたら、友人に見つかってしまい…
真面目そうな友人ですが実は…?おまけマンガでは、主人公ヨメイド化計画(笑)を進めていたりと、結構はっちゃけた人でした。ノリノリで着ちゃってる主人公も面白い☆


◆【オマケ!!】
各4作品について、3~4コママンガが1本ずつ。狼たちのモコモコ具合がすごくツボでした~!!!

短篇集も良いけど、ぜひこの作家さんの長編をガッツリ読んでみたいなと思いました。
外国モノやファンタジーが合いそうだけど、日常エロコメも捨てがたい…
本作は2冊目の単行本となるそうで、今後の活躍がすごく楽しみです♪

4

ファンタジーいいな。

表題作ももちろん良かったのですが、やはりファンタジー。

教会の神父リアンは不思議(治癒)な力を持っていて、
民の荷物運搬に付き添っている。
そこに現れたのが人狼一族で積み荷を盗まれた。
人狼は人間に害をなす悪い生き物!!
だけどリアンにはそう思えず、再び襲われた場所へ…

そこに現れたのは、あの時の人狼ハーディ(実は人間だった)
だけど過去の記憶をなくしてて…
人狼たちの縄張りに連れて行かれたリアン。
教会の教えのような悪いイメージはなく、教会にそれを伝えても信じてもらえず
逆に裏切り者とされてハーディとともに捕まってしまう。
そしてハーディは死刑。
ですがここでリアンの力が発揮されてハーディは助かります。
そして力を使い果たしたリアンを助けたのが、今度はハーディ。
お互い相手を救うことで治癒力は失いましたが、そんな力はなくてもいいよねvv

そして分かったのがハーディの過去!
実は彼も教会の神父で、人狼の害をでっち上げた教会に楯突いて
記憶を消され放り出されていた。
とにかく教会(一部神父)の私利私欲のために改ざんされた教え。
きっとこれからもその教えは伝えられていくのでしょうが、
この2人(ハーディとリアン)のような神父が他にもいると信じたいです。

3

オールバックって素敵ですよね。

ちるちるさんの特集で気になっていたこちらのコミックス、面白かったです♪予想よりも暴力や痛々しい部分は少なかったので読みやすくもありました。

表題作<犬は甘美な夢を見る>タイトルがまた素敵です。
お人好しが災いして借金を抱えてしまった受けの主人公(祐一)が、カジノで一発逆転を夢見て運を掴もうとする話ですが、掴めたのはカジノオーナー獅堂響(攻め)の飼い犬ポジションというお話。(笑・・・えない)

当初、祐一の負債理由もわからず、真面目そうな彼が負債をキャンブルで返済する考えに対して、少し微妙~な気持ちで見ていましたが(ごめんなさい!)雑巾代わりのように犬として扱われても誰を恨む訳でもなく、めげずに真っ直ぐな性格や考え方に好感が持てました。

獅堂(攻め)の他人を信用せず切り捨てて来た今までの生き方に対して、何度も人に裏切られても手を差し伸べてしまう祐一(受け)の姿に、攻めの獅堂は羨ましさとか手元に置いておきたいと思ったのかなぁ~とか思えました。
二人の関係も世界感も面白かったので、もう少し長いお話で読みたかったですが、地下の世界は地下の住人のみ知れるのかな?と、世界の一場面を披露して貰った感じがします。(^^*)
個人的に獅堂さんのオールバック姿と目元の3つほくろが好きです!格好良さに拍車がかかって見えました!!

<ウルフムーンの夜に>
ダークファンタジーで一番好きなお話でした。
人々を襲うと恐れられている「人狼」それと対峙する形で存在する「教会」の存在。神父である主人公は初めて人狼に襲撃に合った日に彼らに助けられます。何故、倒さなくてはならない悪とされる彼らが自分を助けたのか・・・?
人狼と共に暮らすハーディ(攻め)と過ごすうちに、神父として教会のあり方に疑問を抱きますが――。記憶のないハーディの存在、人狼を罪として糾弾する教会とその人々。全てが解き明かされるとき、それぞれの未来は・・・?

序盤は可愛い穏やかな雰囲気もあったのが、ラストにかけての怒涛の展開にはとてもハラハラしました。「みなが互いに理解しあって同じ空の下で生きたい」と望んだはずなのに・・・切ない気持ちになりました。いつかそんな日が来ると信じたいです。

2作続けてシリアス続きでしたが、<ギャルソンのお気に入り><コスプレ・ハニー>の2作は日常系でギャクも多く、いい意味でゆるい可愛い感じでした。

<ギャルソンのお気に入り>
年下の看板男×ツンデレオーナーのお話。攻めは見た目も人当たりもよく、彼のおかげでお店は明るく賑やかな感じ。そんな彼に感謝しつつも、「好きな人はオーナーです!」とお客さんの前で平気で軽口を叩く相手に振り回される受けのオーナー。
彼の行動は冗談?本気?なのか。ある二人きりの日に、二人の関係は・・・というお話でした。
オーナーが怒りっぽくて可愛かったです。

<コスプレ・ハニー>大笑いしちゃいました。とあることがきっかけで、うっかり女装してしまった受けですが、そんな自分を鏡を見て「似合わない」って!(笑)でもそこが可愛いです!(><)
そんな姿を攻めに見られてしまい・・・コスプレって、女装って良いなーと思いました。

そして最後のそれぞれの作品の4コマに癒されます。

背景の描写も細かく綺麗で、人物から雰囲気までとても丁寧に描かれているので丸まる1冊の長編ではありませんでしたが読み応えがあり、それぞれの物語に入りやすかったです。とても楽しむことが出来ました。次の作品はどの系統でいかれるのだろうと、期待してしまいます!
また帯で蜷川ヤエコ先生が描かれる獅堂と祐一がまた素敵でしたー!

4

絵が魅せるストーリー

作者さん2冊目の単行本。
デビュー作のレビューにも書いたのですが、それと同様のものを感じました。
前作でも思ったこの絵にはファンタジーはよく似合う。
どの作品にも二人なら怖くないよ。というか、二人の結びつきの必然性の存在。
そして何より、この絵で表現するからこその、いわゆるよくある展開というのが独特の味を持って、その他沢山の中に埋もれない独自性を持つということ。
自分的にはやはりファンタジー押しでして、表題よりは人狼の話を描いたウルフムーンが素敵でした。
しかし、他の作品も短編ながら的確に何を伝えたいのか圧縮されていて大変にわかりやすい感じがします。

表題は、借金を抱えた会社員が返済の為に訪れたカジノでボロ負けし、そこのオーナーの犬にさせられるという話。
実によくある設定と展開と結末。
不本意な犬だがへこたれない主人公。
彼の借金の理由からも彼の良心というのが洗われています。
オーナーがどうして彼に執着するのか?
虐げられた顔に魅了されたのか、はたまた犬の良心が冷徹なオーナーの隠された良心の代弁であるという分身の役割なのか?
それは知る由もないのですが、きっとそうなのだろうと・・・

【ウルフムーンの夜に】教会から派遣されている治癒の力を持つ神父が旅の途中で人狼族に襲われる。
彼等は人は殺さず荷物を奪っただけであり、崖から落ちそうになった神父も助けてくれた。
後日一人で彼等を探しに出た神父は、自分を助けてくれた人狼と再会し、彼等の住む村を訪れる。
そこで知った彼等の真実。
全編をとおしてドラマティックでワクワクさせます。
クライマックスのシーンではまさに「愛」だな~と。
だからファンタジーは好きvというより、この作家さんの見せ方が上手いのでしょう。
迫ってくる、と表現するのがいいのか。醍醐味を味わえます。

【ギャルソンのお気に入り】思わずクスっとさせる、ツンデレの年上カフェオーナーと一枚上手の年下ギャルソンという関係が、小憎いね~♪と思わせます。
これじゃぁ、気になって仕方なくなりますよねv

【コスプレ・ハニー】墓穴を掘る?
友人の作ったコスプレ衣装をこっそり着て見た自分に、思わず痴漢してる気分になって自慰をしてしまったのを友人に見られて~という、ままある展開なのに、何故こんなに魅力があるのか?
この絵で表現される女装絵の意外性?
いかにも男子な子の、かわいいけど、それだけじゃない女装の魅力?
この女装はとてもいい女装ですよ。

ラストにある描き下ろしのおまけマンガは設定の裏暴いて突っ込んだ愉快さが!
今度はがっつり1冊ファンタジーで読んでみたいな~♪と思ってみたりもする、いい作家さんですv

3

おお~こりゃ激しいわ

表題はタイトル通り、人に騙されるタイプのいわゆるいい人がやっぱりバカを見て、
とっても怖いカジノオーナーに犬扱いされている痛い作品なのですが、
最後に何処か甘さを含んだ思いが溢れてるような作品でした。

フルフムーンはファンタジックな内容で癒す力を持つ神父様と満月に現れると言う
人狼に救われた男とのお話。
村人を神父様が護衛して積み荷を運ぶなんて事をしていて、そこに人狼が襲ってくる。
でも危うく崖から落ちそうになった神父を助けたのはその人狼といた男。
教会からは人狼は悪だと言われるが、神父は助けてくれた男に確かめに行く話。
その男と出会ったことで神父は教会の教えに疑問を抱くが、その男には記憶を失くした
過去があり、その過去を思い出した時に悲劇が繰り返される。
切なくて胸に染み入る素敵なストーリー。

後はギャルソンと店長の恋と趣味でコスプレ衣装を作る男とその友人とのコスプレHを
する羽目になる短編の2編が収録されています。

1

え?あれ?

そこで終わっちゃんですか?
表題作を読んだ感想です。

表題作より、「ウルフムーンの夜に」の方が好きです。ファンタジーです。
前後編の2話しかないから、話がぎゅっと詰められてるんですが、教会が組織になっていて人狼と対決してます。
でも、人と人狼は元々共存していたようで、それを知ったハーディが教会から記憶を消され追放され人狼として生きてました。
新米のリアンがハーディと出会い恋に落ちるんですが、あと2、3話じっくり読めたら面白かったんじゃないかなと思いました。
教会の者は魔法が使えて傷や病を治したりできるらしく、使いすぎると自分に負担がきます。死に至ることも…。

ハーディとリアン以外に教会の長髪双子キャラが気になりました。

「ウルフムーンの夜に」を読んでる間、ハーディとか狼の毛皮被ってるよな~、狼が死んで、その死を忘れない為とかかな~と考えながら読んでいたんですが、描き下ろしの4コマでリアンは狼が同族の毛皮被ってることに恐怖を感じたのか振るえてました。

まあ、生きている狼を殺したりはしないと思います。みんな、優しいし。

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