人魚の誘惑

ningyo no yuuwaku

人魚の誘惑
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×22
  • 萌11
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
7
得点
41
評価数
13
平均
3.2 / 5
神率
0%
著者
剛しいら 

作家さんの新作発表
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イラスト
麻生海 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
発売日
価格
¥638(税抜)  
ISBN
9784778114664

あらすじ

離島での海底資源調査に参加した分析員の大島理人は、面倒見の良いメカニックの加鳥圭吾と島に住む不思議な青年・凪と仲良くなる。台風が接近するある夜、大島は凪に突然キスされた。驚いて逃げ帰ったものの性的経験のない身体はキスだけで興奮してしまい、自室で一人慰めている姿を、部屋を訪ねてきた加鳥に見られてしまう。大島は何とか平静を装うとするが、なぜか凪との仲を誤解した加鳥にまで迫られて…。

(出版社より)

表題作人魚の誘惑

加鳥圭吾,32歳,掘削メカニック担当 
大島理人,28歳,地質調査分析員

同時収録作品別ペア

凪,島の臨時スタッフ
大島理人,28歳,地質調査分析員

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数7

これもある意味受けの成長物語かも知れない

厳重な情報管理の元で半年間の海底資源調査に参加した大島が、調査先の加鳥と凪に出会った事で人間関係に不馴れな彼の世界が静かに変わっていく。

中学生の頃のいじめられた経験が原因で人間関係そのものが苦手になり、恋愛に対しても冒険できない大島。
そんな頑なな彼の心をほぐしていこうと「もっと気楽に楽しめ」と、加鳥と凪の二人を相手にしたセックスになだれ込んでいく。
その様子は三人で致しているというのにエロくなくて、なんだかセックスセラピーっぽく感じた。
三人の中で凪が主導権を握っているかのようで、内心は大島を取られたくない加鳥と、言われるがままに誘導されて感じていく大島の様子にぞくりとする。

大島本人が言うように、最初は自身の優柔不断のせいでどちらとも関係を持つが、彼自身の内面がいい風に変わっていくのが分かるのでそれほど苛つきは感じない。
持ち前の良心で凪を心配する様子や、怪我をした加鳥を助ける中ではっきりと気持ちを自覚する様子から成長を感じ取れる。

仕事描写のほうは話の合間に海底調査の進捗状況を織り込んで書かれている。
「海底を潜っていると頭上で泳いでいる魚が空を飛んでいる感覚」とかの描写が好きだ。

イルカの言葉が解ったり、海を自分の庭のように行動できたりと不思議な存在の凪が、読み進めていくと彼が今回の仕事の元締めとなる調査機関や財団に縛られている理由も見えてくる。

調査終了と同時に三人の関係にも変化が見えるが、希望の見える終わり方で読んだ後も静かな余韻が残る。
凪も新たな地で幸せになって欲しいな。

1

3人がそれぞれ主役なのかも?

今注目されている海底資源調査を舞台にした、3人の男が絡む物語。
劇的に何かすごい事が、とか滅茶クライマックスがという突出したものはなく、非常に沸点の低い物語なのだが、読み返すほどに何だか味わい深い物語だな~と思う作品でした。
地質調査の大島という男を中心にして、ワケアリの男達二人が絡み、
柱としては大島という人間が変化するという、それに他の二人も相互作用で変わっていくという、成長物語の要素が強いかもです。
しかし、こうした物語の中にふんだんに沢山の要素が盛り込まれ、それが上手い事繋がってどれも影響しあっているいわゆる「ただの設定」でない部分はいつも上手いな~と思います。
バックに国や企業の思惑が絡んでという一般人には計り知れない背景があるというのも、これが意外に、つっこまなくていい要素ですよねv
萌えはどうなんだ?と言われると、人物的魅力という点ではどうやらいただけないな~な性格に難ありな主人公達なので萌えとはちょっと違うのですが、
その後がとっても気になるという点で注目なのかもしれないですw

地質調査分析員の大島は嫌な上司から逃げる為に、運よく廻って来た離島での海底資源調査の出向に応募します。
そこで出会ったのは、誰にでも気さくに話しかける掘削メカ担当の加鳥。
人の事は聞いても自分の事は話さない加鳥、しかもどうやらゲイらしいという事がわかりますが、子供の頃苛めに遭いそれから友人もいない大島にとって加鳥が話しかけてくるのは嬉しい事でもあり、彼と親しくなります。
色々な制限がされ、米国のジェイソン財団が撤退した後の離島の施設に入った大島は、現地の父親とアメリカ人の母親の間に生まれた凪という管理の仕事をしている青年と、そして彼と友人のようなイルカのプラトンと出会います。
凪の出生の秘密とどうして島にいるのかの理由。
加鳥の嫉妬、そして3人でのゲーム。
こうして彼等は答えを見つけるのでした。

3Pあります。
だけどこれは愛情ゆえのセックスではなくてゲームです。
加島と凪が大島をめぐって争うというのではなく、どちらかというと凪にとってはゲームのような、しかし大島の心と体を開放する為のものだったかもしれません。

大島という人、苛めにあって人と交わる事を避けてきた、会社でも上司に苛められる、何だか暗い人のような気がします。
だけどすごく卑屈というわけではないのですよ。
言ってることは常識的だし、感覚としては色々がニュートラルな感じです。
とにかく島での二人との交わりは初めての体験。
イルカのプラトンに癒された効果も大きいのかな?
(このシーンなど見るとイルカと泳ぎたくなりますよね、自分も癒されたいw)
そんな彼が今までのように自分の事だけではなく、人の事を考えて何とかしようと思うに至るのは、彼に感情が甦って来た、人として成長したあかしなのでしょう。

さて加鳥ですが、余り褒められた攻めじゃないですね(苦笑)
後半で解る心の重荷と傷があるものの、1対1の絶対の人ではなくて、セックスはセックス愉しめばいいじゃないか、されど体。なスタンスの人。
だけど、大島が凪と関係したと聞いて嫉妬するのですが、罰として3P。
それ以前に加島も凪と寝てるのにね~。
ラストに至るまで、かれはちょっぴり謎の男でもあります。

そして凪。
彼が決して可哀相とは思いませんが、或る意味犠牲者かもしれません。
本当は好きな人がいて、彼と行きたかったのに行けなかった。
島で友達はイルカのプラトンだけ。
仕事で大島も加島も来ているだけだから、終わればいなくなってしまう。
しかし、自分ではどうしようもない。
立ち位置的にあてはめるなら「アテ馬」なのでしょうが、彼も主人公なのだと思います。

本の帯にある「無人島に老女と若い男だけで流れついたら、どっちを相手にしたい?」というのは加島が船の中で大島に問うた言葉。
どう考えても若い男だよね(笑)

4

単純な真理程難しい

とてもそそるタイトル、でも蓋を開けてみたら生きる事、人と触れ合う事が
過去のトラウマで不器用な程苦手で傷つきやすく更に臆病さ故に流される。
そんな主人公の受けである大島理人を中心にきな臭い軍事や資源発掘を背景に
描かれた作品で、簡単にこれだからハッピーエンドって雰囲気の話ではなかったです。

結果的には信じていた相手に利用されある意味裏切られる展開でありながらも
誰かのために何かをする事で過去に失った自信や人を好きになる思いを手に入れる
そんな風なストーリーでした。
3Pものですが、それ程いやらしさも感じない、まるで理人の心の殻をセックスで
打ち破るみたいな結果にもなっているかも。
セックスは誰とでも出来るけど愛するのは違うみたいな単純な真理程もしかしたら
難しいのかも知れないと思ったストーリーでした。

4

うちの地元で大人気な本

何が理由だか分かりませんがうちの地元では発売と同時に売り切れた本です。
私が買ったのは最後の一冊だったという。

タイトルかな。
みんな人魚とか好きなんですかね。
私ですか?大好きに決まってんじゃないですか←

そりゃどんな魅惑的なマーメイドさんが出てくるんだろうって思うじゃないですか。
あと、人魚って「切ない」とか、悲恋のイメージないですか?
…そういう意味ではこのタイトルは本当に良いタイトルつけなさったと。

内容は、
ある団体から調査依頼されて受けが謎の島に行って、島で3Pする話です(色々端折り過ぎです)
攻めの感覚がゲイゲイしいです。
BLっていうよりウホッて感じでした。
多分BLよりそっちのテイストがお好みの方だったらこちらの作品合うんじゃないでしょうか。

設定的には謎の島とか秘密の実験などは自分の大好きなネタでしたのでときめきました。
でもBLを求めて読むにはちょっと違うかなという感じでした。
確かにBLなんだけど、ゲイ色が濃いキャラと展開というか。

4

3Pだけど悪くない後味

私は基本的に3Pは苦手なのですが、この作品は大丈夫でした。

やや強引ではあっても、攻めが受け意思を無視して陵辱したり、快楽に落としてやるということがなかったからかなと思います。

また、セックスはスポーツ、又は単なる性処理、という単純な思考で行われたものではなく、利害の絡む思惑があるのも面白かったです。

出てくるエロは、加島×大島、凪×大島、加島×凪でした。

三人それぞれが、過去にトラウマのようなものを抱いていて、それによって3Pをしたりもするのですが、それが解消されるという明るい展開がとても良かったです。

この作品のように、そういうことがに必要だったんだと思う3Pなら、3Pが苦手な人でも大丈夫なんじゃないかなと思いました。三人とも好感の持てるキャラだったことも吉でした。

2

南の島で三角関係

三角関係ものとしては個人的に珍しいタイプで楽しんで読めました。
私が良く読む作品は、ラストは完全に三人一緒に、みたいなものが多かったので、このお話はきちんとどちらを選ぶか焦点があてられていたために、最後にどちらを選ぶのかな?という好奇心が沸きました。

しかし、ドロドロの取り合いになるということもなく、3Pがあるのに、恋愛部分は意外にピュア。主人公が最後に自分はどっちが好きなのか気がつくシーンもとてもピュアに感じました。
三人が全く違うタイプというのもおもしろかったです。

自分に自信のない、人付き合いの苦手な大島と、自由奔放で小悪魔な凪、それに強引で俺様な加島。
南の島で謎の任務を背負うというミステリー仕立てなストリーも相まって、最後まで飽きずに読めました。

剛しいらさんの文章も、いつもぶれずにしっかりしていて素晴らしいと思います。
しかし、島の謎の部分、凪の出生の問題など、よくよく考えれば重大なことが、大島の恋が実った瞬間にあっさり解決されてしまい、ラストで駆け足に終わらされたという風にも感じてしまいました。
そして肝心の、大島が二人のうち何故こちらを好きだと思ったのか、その何故につながる大きな出来事がイマイチ薄く感じました。
こちらをより魅力的に思ったのはなぜなのか?せっかくの三角関係ものなので、もう少し掘り下げて書いてくれていればもっと高い評価を付けたかったと思います。
南の島で、非日常な出会いの恋。「旅先で出会った」という非日常さに後押しされた危なっかしい部分もありますが、三角関係のドキドキが楽しめると思います。

1

イルカのプラトンがかわいい

皆様の評価通り

凪を交えてのセックスセラピーのような3pは痛くなくてよかったです。
主人公、理人はいじめが原因でだれとも親しくなれなくなって。

だんだん成長していくのもすがすがしいです。

スキューバダイビングをするんですけど
飛んでるみたいっていい表現でだと思いました。

私がスキューバダイビングしたときは
ふわふわ浮いてる感じしかなかったわ。

イルカのプラトンの背びれにつかまって
プールを一周したいな(^-^)

0

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