小さなガラスの空

chiisana glass no sora

小さなガラスの空
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神12
  • 萌×23
  • 萌8
  • 中立2
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
8
得点
98
評価数
26
平均
3.9 / 5
神率
46.2%
著者
山田ユギ 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
芳文社
レーベル
花音コミックス
シリーズ
太陽の下で笑え。
発売日
価格
¥562(税抜)  
ISBN
9784832281127

あらすじ

直樹は他人から少し浮いた少年だった。
それが原因でいじめられてもきたが、高校入学以来、矢田から受ける視線は今まで感じたことのないものだった・・・。

ティーンエイジの多感な恋愛をホロ苦くそして甘く描いた山田ユギの傑作読み切り短編集。

表題作小さなガラスの空

矢田,クールないじめっこ
鈴木直樹,気が強いおかま

同時収録作品だって若いんだもん

工藤宏之,高校生,コンビニ店員
青木.工藤の3コ上,コンビニ店員

同時収録作品もしかして恋かしら / 恥ずかしくて言えない

坂本整,学生
児島,学生

同時収録作品おあとがよろしいようで / 今日はここまで

一郎,36歳,大学の同級生
耕介,36歳,大学の同級生

同時収録作品ぼくたちの交響曲

新入生
先輩

その他の収録作品

  • ぼくの好きな先生
  • おとこのこおんなのこ
  • おまけ

レビュー投稿数8

涙で読めない

表紙がね、まずすっごく美しいんですよ。
山田ユギ作品で一番好きな表紙です。
しかもコレ、本編読んだあとに見るとさらにグっとくるんです。
今でもこの表紙を見るだけでも涙がこみ上げてきそうに…

表題作『小さなガラスの空』
表紙だけ見るとどんだけ繊細な話がくるんだ~!?と思ってましたが
見た目に反してとっても痛いんです。
「美しいものが好き」な直樹はクラスでも浮いていて「オカマ」といじめられてます。
そんな直樹が気になる相手・矢田。
いつも直樹がいじめられているとき、後ろのほうでじっと直樹のことを見ているのです。
そして直樹を助けたことから、「ホモ」とからかわれるようになった矢田は、みんなに見せつけるように直樹もいじめるようになります。
そうだよね、いじめってこーゆーところからエスカレートしていくんだよね。
面白半分てやっている人もいるんだろうけど、結局は自分の身を守るためにする人が多いんだと思う。
生々しくてリアルで、見ていてとても痛かった。
そんな中、いじめの延長で肉体関係を持つようになった直樹と矢田。
矢田は直樹のことをいじめながらも、何故か捨てた教科書を拾ってきたり、靴を返したりしていた。
それを知っていた直樹。
お互い好きなのに…
いじめられても泣かなかった直樹が涙を流したわけ。
胸倉をつかまれながら交わしたキス。矢田の震える手。
そして「おまけ」での衝撃のラスト。
もう、ほんとに涙が止まらなかった。
なんでこんなんことになったんだろう。
本当に、なんでなんでと思って仕方がない。
リンク作に鮎×直樹編「ワイルドマンブルース」、直樹の友人であるチカ×荘平編「太陽の下で笑え。」と本作が
文庫版「太陽の下で笑え。」に同時に収録されているので、これで読んでいただくとわかりやすいかと思います。
「太陽の下で笑え。」「ワイルドマンブルース」では、あのころの直樹と矢田の裏話や直樹の矢田への想いなども語られているので
是非こちらも読んでいただきたいと思います。
ユギ作品でこれだけ痛いのは初めてだったけど、それだけ胸にクるものがあります。
ただ本当に…残念でたまらないというか…あの頃の二人にバカって言ってやりたい。

8

ミドリ

うわーそれ、めっちゃ萌えるww
あの結末が全部ウソで再び直樹の前に現れて、全てからさらってほしい!!
10年の時を超えてやっと素直になれたよ…!!って。
今もしこの二人がくっついたとしたらもう最強だと思う。
あーいいな、誰かこんな同人誌作ってくれませんか??私一人の妄想ではどうも追いつかない…(笑)

こんなマイナーなカプ(ユギファンなら神的カプだと思うんだけど)で熱く語り合えてうれしかったです!
ありがとうございます!
そしてこれ見て誰か興味持ってくれないかなーなんて。
布教しますよー

むつこ

あー、私もだー!
矢田×直樹の衝撃が強すぎて、直樹がどんなイイ相手とくっついても不満だっただろうなとは思うんだけど…w
高校時代編はあの痛いままでいいので、10年後に再会編とかあってくっついて欲しかったなァと。
お互いに恋人もいて(矢田は結婚しててもok)、再会してイイ友達になって、なのに恋心が復活してどうしよう…、
みたいな長大な妄想をしたのを思い出しましたw

『太陽の下で笑え。』では、主役カップルも良かったんですが、それより、直樹がした矢田の昔話に萌えてしまったしさ…w
矢田×直樹への思いいれ、我ながらコワイ!w

ミドリ

私もこのレビュー書いたあと、むつこさんにコメントしにいかなきゃって思ってたんです、ありがとうございます!
ユギ作品レビューしにいこうと思ったらすでにむつこさんがほぼレビューしておられたのを見て、おーすげー!って思ってたんですww
やっぱりユギさんは素晴らしいです。大好き、ほんとにヤバイ。好きすぎるww

このシリーズの中ではこの「小さなガラスの空」を一番に読み、そのあと「ワイルドマンブルース」「太陽の下で笑え。」の順で読んだんです。
「小さなガラスの空」の番外編で衝撃を受け、本編でも泣いたのにそのまま号泣し、
「ワイルドマンブルース」で矢田と直樹がどんな関係だったのか掘り下げられてて、
ラストで登場した矢田に「あっ」と思いながらも、なんせ結末を知っているもんだから
なんとかならないものだったのか…とさらに泣き、
「太陽の下で笑え。」では直樹の矢田に対する気持ちを知って、救われたような、でもやっぱりやりきれない思いがこみ上げてきました。
ほんと、不器用すぎるバカ男・矢田に泣かされつづけたシリーズでしたね。
ただ鮎に直樹をくれてやるのはなんだか惜しいんですよね。
鮎も嫌いじゃないし、いいんだけど、やっぱり高校生活のあの矢田と直樹の関係は痛いけど美しすぎて、
あの二人が素直になって一緒に歩む道を見てみたかったという気持ちが強いです。

そしてこの表紙と裏表紙の美しさがさらに切なさを駆り立てますよね!
こんな穏やかな二人の関係、本当にあったのかな。
願わくば、二人の間が痛々しいだけでなく、一瞬でも甘いひと時があればいいな…と。
本当にこの作品、もっともっとたくさんの人に読んでもらいたいですね!!
山田ユギ祭り、一人で勝手に繰り広げてますので、お暇な時にでもまた覗いてやってください!

むつこ

祝!ユギ祭り!
私もカーニバルに参加したいんですが、ユギさんの作品はほとんどレビュー済で…w
正直、書き直したいです。

この『小さなガラスの空』って作品は、ミドリさんが立てたトピックスのなかでも書きましたが、山田ユギさんの作品のなかで、私がいちばん好きな作品です。
表題作、嗚咽しながら泣きました。いまだに読み返しては泣き、読み返しては泣き。
矢田という、あまりにも不器用な少年に、リアルさを感じました。卒業してから、矢田がどれだけ後悔しただろうとか、いろいろ想像すると切なくて。ティーンエイジャーだからこそ、こうなっちゃうんだよなァ、と。
なのに!
『なのに、なんで私しかレビューしてないの?!』と、ずーっと前から疑問で、不満でしたw
この作品に光が当たって、ミドリさんの熱いレビューが読めて、めちゃくちゃ嬉しい♪♪

短編集です

表題作に登場する直樹は、山田ユギの他作品でも活躍する人気キャラらしいですが、私はこの作品で始めて読みました。
直樹はすさまじいイジメに合ってます。
直樹を助けた矢田は、クラスメイトにホモ扱いされてからかわれ、その疑惑を払拭するために、直樹をイジメる側に回る。
イジメのシーンはかなり痛いです。
でもそのイジメが壮絶だからこそ、矢田が直樹の胸ぐらを掴み、そのあと震えながらしたキスが心にぐっと染みるのだ。
涙が止まらなかった。
矢田はバカだ。バカな子供だった。
バカな子供だったからこそ、切ないのだ。
表題作以外も良かったですが、表題作の圧倒的な切なさにやられました。

5

青春のほろ苦さ

まさか、短編でここまで心をやられるとは!
表題作に、とにかく全てをもっていかれました。BLのベスト短編賞を「小さなガラスの空」にあげたいです。
表紙と裏表紙も雰囲気を出していて、作品のように切なくて綺麗な雰囲気そのままです。
いつもながら短編でもストーリー性があってキレのある話で、表題作以外もよかったです。
コンビニ店員同士で高校生からの年下攻めでツンデレ受け、再会してのオヤジ達の15年愛、プレイボーイ攻めと初々しい乙女受け、高校教師×元生徒の7年後等もあって、こちらはライトコメディーでした。

小さなガラスの空
矢田(高1)硬派不器用攻め×鈴木直樹(高1)芯が強い受け
きれいな物が好きなだけの普通な男で、直樹は女の子めいた顔立ちをしています。
幼い学生時代は他人と違う事がすぐにイジメにつながる事から、直樹はオカマと言われていじめられていて。
既に自分が他人とは違うモノと認識しているからか、直樹は子供っぽいクラスメイトとは一線を画している。だから、余計に子供の精神を刺激してしまうのだと思います。
矢田が少しかばっただけで、面白おかしく周囲からはやし立てられる。
その時に取った手段が直樹の手を取るのではなくて、自分も同じく苛める側になることを選択する。
思春期真っ最中の刹那さと、ほんの少し触れるだけで壊れそうなシャボン玉のような繊細さ、その一瞬を見ているような気がして、少しも目が離せなかったです。
矢田と直樹の違いなんてほんの紙一重で、その紙一重が乗り越えられない壁にみえて、ただただ切ない。
矢田からしかけるキスシーンが、映像化したいぐらい心に残っています。
器用に生きられない直樹の不器用さと素直になれない矢田の不器用さが、どちらもたまらなく愛おしかったです。

おまけは、正直ずるい。
見てしまったものは取り消せないけれど、どうしようもなく泣かされる感があります。
思い出や青春のように、今からでは永遠に取り戻せないものほど、美しいのかもしれない。
それでも、在りし日を思ってどうにかならなかったのかと問いかけて、惜しまずにはいられない位、2人が好きです。どうしようもなく想像を刺激し、夢想せずにはいられないカップルです。
青春のほろ苦さがぎっしりと詰まった話で、心に残って離れないです。
ビターエンドな話や切ない系の学生物をお探しの方に、お勧めです。

5

何度も何度も読み返したい

「挿絵で楽しむ山田ユギフェア」番外編。
「挿絵だけじゃ物足りないぜ!コミックも読もうよ!」って事で
こちらでも神評価率の高いこの作品を読んでみました。

サクッと短めの作品がたっぷりと詰まってる
山田ユギさんのいいとこどり的な作品集ですね。

しかし。。。
実は、期待に胸膨らませて読んだ1回目は
サクッと短すぎて、うまく流れに乗り切れなかったのか
あるいは
表題作「小さなガラスの空」の結末をなんとなく知っていたからなのか
期待していたほどの感動がなかったんですよ。。。OTZ
うわ。。。私って、人と感動を分かち合えないカラダなの??
っとちょっと落ち込みそうになりましたが
気を取り直して、再読してみたら。。。キタコレ!!

1回目にはわからなかった、作品同士のちょっとした絡みとか
さりげないセリフに隠されてた切ない気持ちとか
キャラたちの絶妙な表情の変化とかが
目からうろこが落ちるようにくっきりと見えてきましたよ!

どのお話にも共通してるのは「不器用な男たち」ってことかな。
若かったり、自分に自信がなかったりで
好きな人の前では上手く行動できない彼らにとっても共感しました。

そして、やっぱり一番切なかったのが「小さなガラスの空」でした。
高校生の幼稚ないじめって、ある意味すごく残酷で
そんないじめにあっても平然としてる(様に見える)直樹も見てられないし
好きなのに、心と裏腹の行動しか取れずに直樹をいじめる矢田も切ない。
でも、そんな素直じゃない二人を隔てていたものが
ふとした時になくなって、一瞬だけ距離が近くなる瞬間が、すごくいい。
ラストも、その先を期待させるような終わり方だったのに。。。

「おまけ」にその人の姿がないことがすごく悲しくてきついですよね。。。
直樹が「ホンモノw」になってたのもびっくりでしたが
そんなことどーーでも良くなるような事実がやるせないです。

読み返せば読み返すほど、新たな発見がありそうな
そんな、ずっと手元においておきたい1冊でした。

4

切ない

テンションが高かったり、切なかったり、オヤジ同士だったりと割とバラエティ豊かな短編集。
それでもなんといっても一番好きなのは表題作です。
私もこの作品で初めて直毅に出会ったクチ。
ストーリーは皆さんが書かれているので割愛しますが・・・・・・
お互いに子供過ぎて、形にならないまま終わってしまった想いが切ないです。永遠に実ることのない恋の話。
オマケの後日談がまた軽く衝撃で、でもだからこそいいのかもしれません。

ちょっとしばらく一人ユギさん祭りをしようと心に決めた一冊でした。

2

戻らない過去にそれでも笑いかける

90年代末の作品たちで構成された短編集。
若さゆえの切なさあり、大人の再会あり、浮かれ系あり、そして表題作…!心えぐられる。

「だって若いんだもん」
高校生xフリーター(3才年上)。
かきっこをズルズル続けてたけど、高校生君は本当にフリーターが好きだったという話。

「もしかして恋かしら」「恥ずかしくて言えない」
ヤリチンのモテ男・坂本が純情な児島に告白されて、ならやっちゃおうとしたら勃たない。それは児島を傷つけそうで怖くなったから。
続いて児島視点。坂本と付き合い始めたが、距離の縮め方が合わない中連絡が取れなくなる。坂本の事を何も知らないことに気付き…「恋」は2人で育てていくもんなんです。この2人かわいい。

「おあとがよろしいようで」「今日はここまで」
大学時代付き合っていた落研の2人。卒業と同時に仕方なく別れ、お互い結婚、そしてお互い離婚して…。古典落語「笠碁」の、喧嘩をしても他の相手ではダメだ、アイツでなければ、という筋とリンクさせています。大人のほろ苦ラブ。

「ぼくたちの交響曲」
高校の入学式。迷い込んだ音楽室でベートーベンを弾く美しい先輩に……妄想!というSS。

「ぼくの好きな先生」
高校生の時から付き合って7年。高校教師になった朋之は最早冷たい。淋しい哲は変装して高校に潜り込む。アホ健気なお話。

「おとこのこおんなのこ」
男の友達が可愛くて、襲うくらい大好きで。
『…おまえ…ホモ?』と問われてこの感情の落とし所を知る。(でもゴーカンはダメでしょ)

「小さなガラスの空」
女顔の華奢な直樹は、高校入学1ヶ月でいじめの標的に。オカマと言われ殴られカツアゲされて、それを後ろから見ているハンサムな矢田が気になっていたが、助けてくれた矢田もからかいの対象になり、それに怒った矢田が直樹を殴る蹴る。しかし…
精神的に大人の直樹、そこまで大人じゃない本当は周りの目が怖い矢田の、はじまりの話。
2人隠れて会う、小さな窓一つの準備室で。
「おまけ」
10年後の同窓会にて。
さんざんいじめ抜いてきた松尾が『…悪かった…あの頃はガキで…』なんて謝ってくる。そして、あの矢田が事故で亡くなったらしい…

実は先にこの直樹の物語「ワイルドマンブルース」が収録されている「水温む」を読んでいまして、この矢田とのいきさつを思いながらのこの「おまけ」は、胸に刺さります。やっぱりユギさんは凄いっす。

2

胸が締め付けられる

表題作が本当に切ない。短い話なのにこんなにも心をしめつけられた作品、そうはないと思います。
可愛いものが好きで綺麗な顔をしている直樹はイジメをうけてしまう。
そんな直樹を見ているだけだった矢田は、あるとき直樹を助ける。
しかしそのせいで直樹とデキていると、からかわれた矢田はその噂を払拭するために直樹をいじめるように。
表面的にはいじめながらも直樹の捨てられた靴や教科書をそっともとにもどしたりする矢田。
周りの目を気にして素直になれない思春期の少年の気持ちが切なくてどうしようもないです。

イジメる中でお前なんか女の変わりだと言って直樹を抱く矢田だけど、彼女と歩いてる時に通り過ぎた直樹に焦って声をかけるシーンがすっごい好きです。


読んだ後表紙を見ると、またいいんですよ!

1

短編集

やっぱり・・・何度も言ってしまうけど
「山田ユギ」さんの本は面白い。
長編好きの私ですが、この短編集も色々な”味”がして
とっても楽しめました。

山田ユギさんの描かれるキャラの中に時々出てくるのが、
超純粋な人物。
このキャラの赤面振りや慌てぶり・・・というのが
いつも笑えて、悲しいストーリーや苦しい気持ちの
内容であっても、重くならずに読めたりするんですよね。

今回もその超純粋君が出てきて
かなり笑わせてくれますw

もちろんそんなキャラばかりではなく
色んな“テイスト”が楽しめるお得感ある一冊ですね^^

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