お金で貴方を買えるんですか?

不夜城のシンデレラ

fuyajo no cinderella

不夜城のシンデレラ
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神5
  • 萌×210
  • 萌9
  • 中立3
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
8
得点
95
評価数
29
平均
3.4 / 5
神率
17.2%
著者
犬飼のの 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
タカツキノボル 
媒体
小説
出版社
講談社
レーベル
X文庫ホワイトハート
発売日
価格
ISBN
9784062867153

あらすじ

ハリウッド俳優×カリスマホスト!?
貴方の永久指名料はいくらですか?

水原京(きょう)は『不夜城の王子』と呼ばれる歌舞伎町のカリスマホスト。そのクラブに、若くしてハリウッドで成功を収めた美貌の俳優・葉山蒼一(そういち)が突如姿を現し、店は騒然となる。蒼一は、かつて義理の兄弟としてともに暮らしていた京に「子供のころから好きだ」と告白。桁外れの資金力を駆使して、ひたむきな想いをぶつけてくるが、京の中ではプライドと愛憎が交錯し……。
危険でゴージャスな恋の駆け引きの行方は!?
(出版社より)

表題作不夜城のシンデレラ

葉山蒼一,27歳,元義兄弟の現ハリウッドスター 
水原京,27歳,新宿のカリスマホスト

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数8

どこまでも一途故の腹黒な攻め様

セレブなハリウッド俳優の攻め様とカリスマ王子と言われるホストの受け様との
愛情と愛憎が混戦してるようなストーリーでラブ甘なハッピーに一見すると
勘違いしちゃうけど、攻め様の一途で執拗な執着愛とその原因の一端を握ってる
受け様との運命的な恋愛物語です。

受け様と攻め様は3年間だけ義兄弟だったんです、互いの親の再婚で同い年の兄弟に
なった二人、その頃の攻め様は母親を殺そうと思う程憎み嫌っていたんです。
でも、受け様と出会えたことで自分の将来を見つめる事が出来るように・・・
全ては受け様に相応しい男になる為の努力なんです。

そして受け様は子供の時から以外に傅かれるのが好きな女王様タイプなんです。
二人が一緒にいた頃の記憶がはっきりしないけれど、子供ならではの傲慢さと
攻め様に自分だけ懐かれて優越感を感じるような高飛車タイプ
でも、社会人としてエリート街道を走るところでその性格の為に遊んだ女に刺されて
人生を180度変える事になるようなトラウマを持つことになります。
プライドが高いからホストも一流をめざし、完璧に演じてる感じです。
それでも昼の世界から転落したことを忘れる事が出来ない、劣等感はあるんです。
そして同時に女にも恨みがあるけれど、今度は逆にそんな女を相手にホストをして
心の奥底の感情とは正反対に優しく姫のように使える事で自分が負った傷を
克服しようとした結果、カリスマNO1ホストになるんです。
でも、同じホストの自分の派閥のメンバーを手足のように使ってる様は女王様(笑)
かなりステキな性格の持ち主でもありました。

両親が離婚してから12年も会わなかった元義弟との再会は受け様にとっては
嬉しい事ではなかったんですよね、子供の時は自分にだけ懐く存在だったのに
一人アメリカに渡り、ハリウッドで俳優としての名声を我が物にしてるセレブ
元義兄としてのプライドや本物の輝きを放つ存在に同じ男として反感をもつのです。

攻め様が自分から離れた理由を知らないから受け様は攻め様を受け入れられない。
攻め様の自分の気持ちを知ってからも男として受け入れるのはプライドが許さない
でも、受け様の思惑とはかけ離れるように物事が攻め様のシナリオ通りに進む
まぁ、受け様はラストの方まで何度も攻め様の策略的なものを感じるけど
最後はオスカー俳優にだまされちゃう。
この辺に攻め様の執着具合がかなりはっきりした形で見えてくるんです。
でも受け様を思う気持ちだけは本物なんですよね。
これだけ愛されて必要とされるのであれば騙されてるのも有かもなんて思いました。

4

オイシイ関係

丸ごと一冊がひとつのストーリー。

もともと俺様な受け様が大好きで、
ホストな受け様って、描かれる時は割と俺様なんですよね。
そういうところからホスト系なお話も大好きw
そして、攻め様がこちらもワンコにみせかけた俺様的存在。

なので、ワタクシとしてはとても楽しく読めました。

しかも、えーっ!?っと驚くところも有り。
・・・驚いたあと「きっとこの事に気付いてない読者は私くらいかもな」
などとちょっと自虐気分に陥りましたけども~。

途中の読み応えに比べると、最後はあっさり目に終わりましたが
とても楽しくよめました♪
面白かったー!

1

仮面をかぶるその姿はまさに役者でwww

おっ、何か今回はカリスマホストにハリウッド俳優?
しかもゼロが8ケタや9ケタの金額がぽんぽん出てくるわ、毛皮宝石高級外車にシャンパンタワー、リシャールにロマネコンティだのそんなリッチデゴージャス(え、死語?)なものがバンバン出る世界に、しかも題名シンデレラだし、一体今回はどんな?
それがですねー、後半入るまでまんまと読者も騙されるわけですよ。
しかも最後の最後、エピローグまでも。
やっぱりハリウッド俳優だけある、と思うかwそれだけすさまじい執着と思うか、
受けの主人公がホストという設定ながら、身の回りは派手だけど、その本質は実に真面目で実直で男前で、賢くて、
それだけに、この作品の面白さは本当のラストのラストまで読まないと、ゾゾゾー!っとこないという、面白い作品だったのです!
最初読み始めた時、うっかり攻めの人柄に騙されて、
あれ?ちょっと今回の、のの作品はやけにヌるくないか?なんて思ったら大間違いだったんですよ。
多分、読む人によっては後味が悪いものがあるかもしれないけれど、多少ブラック風味が効いているのがこの作家さんの特徴だと思うので、そういう意味では見事に期待通りだったのかもです!

ハリウッドで賞を取るほどの大物になった俳優・蒼一は、日本に場を移して仕事をするために2年ぶりに帰国する。
彼が訪れたのは、元義兄でマスコミにも登場し人気のあるカリスマホストの京の元。
京の住むマンションの下の部屋を借り、毎日店に通い詰める蒼一。
京は今回独立して自らの店を立ち上げるために準備しているところでした。
12年ぶりの再会なのに京に執拗に迫る蒼一だが、京は不愉快ながらホストと客としての態度をくずさない。
しかし、ある日店の開店の為の支払準備金が盗まれていることに気がつき、事を荒立てることなく金策をする京の元に蒼一がやってきて、どうして自分を頼らないかと詰め寄る。

やはり魅せるのは主人公達の内面でしょう。
京は、かなり傲慢で自損心が強く人を見下すような、女王様なところがあった。
それが原因で女性の恨みを買い背中を刺されて瀕死の重傷を負うのですが、それが彼が自分を改めるきっかけになったということ。
優秀で、一番を目指すものは昼の世界から夜に変わったのですが、基本の物事姿勢は、派閥のホスト達にも好かれ慕われ、客の女性達とも上手くやっていけてる。
なんといっても№1ホストになったくらいですから。

一方で、蒼一が曲者すぎます。
金に糸目をつけない、京への貢ぎっぷり。
ここで一見ものすごい従順なワンコに見えます。
時に、京をうまく誘導してセックスにまで持ち込むのですが、京のトラウマが発動されて、拒否されたと思うことになるのですが、、、、
彼の本質が見えてきた時、女優に送った京とお揃いのバングルもひょっとして!?
しかもその後の京のピンチさえも。

思うに、蒼一が京に執着したのは、子供の頃母親から虐待されていて、母の再婚によって兄弟になった京には、蒼一がかわいそうとかそういうあったかい情でもって接してはいなかった、むしろ支配的な存在として蒼一を慰め、それに蒼一が心酔したという部分があるようで、これはひょっとして蒼一はマゾなのか?
ご主人様への執着なんだろうか?とも思える。
狡猾に、京を自分へ向ける仕掛けを蒼一はしたけど、京が自分に従属するのは望んでない。
自分だけのものであってほしいという独占欲はあるが、あくまでも高級品を身に付け女王様然とした姿を望んでいる。
京の側近に激しい嫉妬を持つ姿も、何となく、蒼一が相当に歪んでいるなーwww
と思えて結構ゾクゾクこさせるキャラなのでした。

一見スマートで甘くて軽い作品を装いながら、キャラクターの内面の掘り下げがユニークで、そこがやはり一味違った作者さんのいい部分だと、改めて感心させれました。

6

一筋縄で行かない2人の楽しい?コンゲーム

親の再婚で一時的に義兄弟だった2人の再会モノ。

どちらも一筋縄で行かない同士の駆け引き・だまし合いが
最後まで美味しかったです。

カリスマホストのお兄ちゃん(受け)とハリウッド俳優の弟(攻め)で、
札束の飛び交う景気よく超ゴージャスな設定。

お兄ちゃんは、美人で、男前で、情にあつく、弟分ホストに慕われている。
でも弟にひそかなコンプレックスを持っている。

弟は、ハリウッドで大成功した俳優だけど、
その中身は兄をコマすことしか考えていない、典型的ヤンデレ。

とつぜん店にやってきた弟にぐいぐい来られ、コンゲームが始まって、
困惑し、押され気味ながら、全くやられっぱなしでもないお兄ちゃん。

対して、腹黒で、だましてでも、何が何でもお兄ちゃんを手に入れようとする弟。

結局、包容力あるお兄ちゃんがほだされて墜とされちゃうに決まってるんだけど。

結末が分かっていても、あれれ?そうくる?というゲームが楽しくて、
萌えどころ沢山のお話でした。

2

静かなる執着心を秘めた攻め

母親との確執をバネにしてハリウッドで成功を収めて帰国した蒼一は、一時期両親の再婚で一緒に暮らしていた京にずっと想いを寄せていた。

その京は、カリスマホストと讃えられる華やかさと実力を兼ね備えたホスト。
店内の派閥や上下関係を通して義理や筋を通す姿は、普通ならアニキ肌って形容が合うのだが、彼に関しては女王様って言ったほうがピッタリなのかな…。
華奢で華やかな見た目なのに言動が結構男っぽくてさっぱりした性格だなと感じた。

蒼一は京の為にとホストクラブで湯水の如く金を使うが、金には流されたくないと対等さを意識している彼の気高さが逆に気に入っているのだろう。
実際、華やかな相手には不自由しないはずの蒼一なのに、なぜ自分にこだわるのかと戸惑った京もまた蒼一に惹かれていく。
そこのところ、蒼一は京の金だけでは簡単になびかない性格を見越した上で距離を縮めていくのが上手い。

おまけに俳優としての演技力で京に対しての独占欲を巧妙に隠している<静かなる執着心を持つ男>とも言える。
京もいくら相手が元義弟とはいえ、結構怖い男に惚れられたものだな…。

犬飼さんの話の中ではラブシーンはあっさり目で、俳優としての蒼一、ホストとしての京の行動に目がいく内容だった。

最後に蒼一が心の中で呟いていた真相も、目的の為なら金に糸目を付けない彼の執着心と周到さを知っている京は密かに気づいているのでは?
と思った。
京は不夜城を生き抜いてきたホストとして、彼の演技力と真実をどの程度お見通しなのだろうか?

2

これは良い執着

ハリウッドスター×No.1ホストでございますよ!
おまけにホストの京は来月初めには独立して自分の店を持つ予定の、写真集も出しているし『アイドル本』の様な本も出している超売れっ子……と来れば当然の如くお金が舞い飛ぶ世界になる訳でございまして。
京の為に舞い散るお金も100万なんて言う単位じゃないの。千万が最小単位。億だよ、億!
何という景気の良い話ではございませんか。
「今から8年前ならもう既にハリウッドスターの出演料は、あの人やあの人ではない限り、この作品に書かれているほど高額ではないんじゃなかろうか?」なんていう思いも頭を過りましたが、そんなセコイことは考えちゃいけないと思いなおして、両親の再婚によって一時期兄弟として過ごした2人の『恋の駆け引き』を楽しみました。

京は新卒で就職してすぐに、恋愛関係の縺れから女性に刺されるという修羅場を経験して表の世界で生きることを止めてしまった人です。
すごく負けず嫌いなんですよ、この人。
刺された恐怖を克服するために、女性から逃げるのではなく女性に傅き最高の時間を提供することで、ホストの世界の頂点を極めようとするんです。
見た目は『美人』なんですけれども、これ、かなりの漢ぶりを持った人だと思ったのね。

対する蒼一は実母に虐げられていた過去を持ち、当時かまってくれた京に執拗な執着を抱いています。
京にふさわしい男になるために10代で単身渡米し、ハリウッドの頂点にまで上り詰めた後、とんでもない額のお金と、他者を徹底的に叩きのめす様なきらきらしいオーラを持って日本に帰って来るんです。
ただ京を自分のものにするために。

京のプライドの高さや、取り巻きのホスト仲間の思惑等が交錯いたしましてお話は二転三転いたしますが、中盤には京自体が絆されてしまっている描写がふんだんに出てきますので、ハラハラはそれほどでも。
むしろ「いつ素直になるのか」「どう素直になるのか」にとても期待が高まりまして。
そんでもって満足しましたよ。京が自分の気持ちを認めるシーンは。

『腹黒』設定の蒼一ですが、私はそれほどには感じませんでした。
裏で色々やっていても、何せ京の気持ちに対しては誠実そのものなんですもの。
京を踏みにじる様な嫌なことはしない。
まさしく『独りよがりではないスパダリ』なの。ああ素敵。
非常にエンタテインメントしているお話でございました。

1

蒼一って、スパダリのはずなのに⁉

なんというか……最初から、攻めの蒼一、病んでるなぁと……
そして、それを裏切らない展開。

受けの京が、女々しくなく、しっかりカリスマホストで、
抱かれていたとしてもちゃんと男だったので、
なんとか最後まで読めましたが……
私も、先のこにしそるさん同様、
イマイチ萌えの境地までには至らず。
まぁ、元々病み系はあまり好きではないので、
最初からその香りのする蒼一に肩入れできなかったからなのですが……
本来なら蒼一はスパダリで、私の大好物の設定なんですけとね。

執着の強い攻めは好きですが、ちょっと方向性、
あっちに行っちゃったかなと。
受けの京がいい男な分、残念。

最後の最後の展開が、更にアッチ方面に行かなくて良かったと、
それだけでもしゅみじゃないを免れた感です。
最後の方はページめくるのが怖くて、おどおどしつつ読破しました。

どうしても萌まで行けず。
評価は「中立」で。

1

ごめんさい・・・

犬飼さんだし義兄弟ものだしと楽しみに手に取ったのですが、思っていたような萌えツボにはまらず…。
中立にしようかと思ったのですが、どんどん好みでない展開になっていき、最後のオチは本当に受けつけなかったです、ごめんなさい!

兄弟もの好きゆえに期待しすぎていたせいもあるのですが、この2人義理兄弟と言っても昔親の再婚で3年間一緒に暮らしただけ、その後離婚して以来12年間一度も会っていないという関係です。
これならもう兄弟というよりは別々の男性同士かな?思いますので、自分の好きな「一緒に育った関係」というのとちょっと違うな~と思いました。

それと、攻めキャラである創一はハリウッドスター、受けキャラである京は年収億を超えるカリスマホストと、2人ともちょっと手が届かない非現実的な職業だったのでこれもちょっとハマれきれない理由でした。

創一は昔少しだけ一緒に暮らした京が大好きな執着キャラで、日本で再開して以来京の拒絶はおかまいなしにお店に行って指名する、同じマンションに越して押しかける、など押せ押せです。
執着はいいんだけど、この子結構人の話を聞いてない!て思うシーンが多々あるんですよね^^;
強引も話の魅力のうち、と思える作品もあるのですが・・・。

京は女性に刺されたトラウマがあり、創一も母親に粗雑に扱われてきた過去があります。
職業は違えど2人は真っ向から自分の存在を肯定し、周りに有無を言わせない存在になることでトラウマを超えようとしている所は奥深く共感が持てしました。

ちょっと創一が強引で一方的過ぎる・・と思ったのですが、それでも京が仲間に騙されて貯金を全て盗まれたときは助けてくれて、いい子じゃないかと思いました。
しかし、ここから先はネタバレになりますが・・・
それもすべての創一しくんだ事だったと。それはあんまりじゃないの~と思いました。

それでもすべては京を逃がさないための執着心からと思えばまあよいのかもしれないけど、京を騙した仲間の鳴海が戻ってきて、自分が金を持って逃げたのはすべて自分が仕組んだのではなく、創一が考えたことだと打ち明けます。
その鳴海を最後に創一は「調子のいい厚かましい男」などど言ってなじるのですが、私からみればどっちもどっちだよ。何故あなたが鳴海をなじるんだ^^;

鳴海が京をリスペクトしているのが目障りだと思った故の計画らしいのですが、京の金を一時的に騙し取ったという同じ罪を犯したのに鳴海のほうが悪人だと心から決め付けている辺りがどうも好きになれませんでした。
主犯者は創一なのになぁ。むしろ私が京なら親の手術のために金が必要で、でも結局は謝ってきた鳴海のほうは許してしまうかもしれません・・・

腹黒キャラは嫌いじゃないけど、誰かを詰ったり罵詈荘厳を吐く男はお話以前に男らしくないなぁ~。
男らしくないのはどんなかっこいいハリウッドスターでも好ましくなくて、なのでこのお話はどうもう~ん、という感じでした。

1

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