リナリアのナミダ―マワレ―

linaria no namida

リナリアのナミダ―マワレ―
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神17
  • 萌×219
  • 萌9
  • 中立2
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
13
得点
190
評価数
47
平均
4.1 / 5
神率
36.2%
著者
崎谷はるひ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
ねこ田米蔵 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
シリーズ
アオゾラのキモチ ― ススメ
発売日
価格
¥648(税抜)  
ISBN
9784344823723

あらすじ

すさんだ毎日を送っている佐光を、学校の売店店員・高間は放っておけない。ウザいと思いながらも高間に惹かれる佐光は!?
(出版社より)

表題作リナリアのナミダ―マワレ―

佐光正廣/アート系専門学校の学生/21才
高間一栄/学校の売店店員/28才

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数13

信号機シリーズ最新作。

「ミントのクチビル」にちらっと出てきた
佐光、売店の店員高間が主役のお話です。

数々の不幸のせいで美大に三浪して仮面浪人のため
専門学校にひとまず入学した佐光は
周りとのレベルの違いにやる気を失ってしまいます。
そこを助けようと手を差し伸べるのが、高間なんですが、

とにかく今までの信号機シリーズのキャラが出てきます!!
「アオゾラ~」から「ミントの~」まで全部読んだ私には
うれしい限りでした!!

佐光は初め荒んでいたのに希望が見えてきて
どんどん成長して、さらに積極的になるし。
高間は裏に暗いものを抱えているのになんだかんだ
純粋なところはあったり…
いろいろ萌えました(笑)

そして昭生さん、かっこよすぎます!!!!!
昭生さん「ヒマワリの~」以外は基本的に
クールで頼れるキャラですね。伊勢の前以外は。

次回作に続きそうな佐光の兄やら出てきて
シリーズ続編が楽しみです。

3

散りばめられたギャップが面白い

崎谷作品、安定して面白いですね。このシリーズはどれをとっても平均以上に面白いなぁと感心します。エロと読みやすさを言われる作家さんですが、実力あってのことだとしみじみ。

展開はパターン化していて、この辺で紹介、この辺でもめて、この辺でちょっと濡れ場・・・というように、シリーズつづけて読んでいるせいかもしれませんがなんとなくわかるし、だからこそ読みやすい・理解しやすい。
でも、その詳細の部分がバラエティに富んでいるから面白かったです。さすがですね。

今回のCPはちょっと暗め。なんですが、二人ともいろんなギャップがあってそれがよかったです。
高間は年齢もあるんでしょうが、受けにあるまじき包容力で佐光を引っ張り上げる。クラブで危ないところを助けてあげる、ってそりゃ王子様(攻め)の登場でしょ!とか。キャラやシチュエーション、セリフなどいろんなところにいい意味での裏切りがたくさん仕込まれていて、面白さにぐいぐい引き込まれました。

エピソードはシリーズで一番?と思うくらい重いのですが、ヒマワリ~ほどのドロドロ感はなかったのでそれほど痛みは感じませんでした。
敵役も分かりやすい敵役だったし。

読みどころは、佐光の成長ぶり。もともと腐って落ちていただけとはいえ、鮮やかで爽快です。ひとつ決めたらうだうだしない潔さや、高間の初恋のトラウマまで自分のものと言い切って、丸ごと昇華させてやる男らしさには「惚れてまうやろー!」と言いたくなりましたw
受けの高間も、受けとは思えないほどしっかりしていて、女子っぽいかわいい受けの多い崎谷作品では珍しいんじゃないかと思いました。(見た目はやっぱりキレイ系ですけど)

リナリア、蜂、蝶と視覚的イメージもあでやかで、私はおそろいにめちゃくちゃ萌えました!

シリーズの中で一番好きなCPになりました。

3

萌がない。

ので、神評価で。

痛いってなってたので期待してたんですが、期待した痛さじゃなかったかな。
でも廉のことを色々想像してたらめちゃくちゃ痛い。
いやもう、廉目線を一冊出してくださいよ!
って懇願したい。

廉に感情移入し過ぎてメインカプに集中出来ない…


キヅナツキ先生のリンクスのお兄ちゃんを思い出しました。
厨二だからかなぁ。生き急いだ結果、早逝したってのがめちゃくちゃ好きなんですよ。
バスキアとかめちゃくちゃ好きですよ。


0

蝶と可憐な花

佐光は専門学校に通いながら美大を目指す仮面浪人。
本当は実力はあるのに、たび重なる不運で三度受験に失敗しています。
ついに親に美大受験を反対され、兄との不和も根深く、
専門学校のレベルの低さに焦燥を感じて、どんどん荒んで堕ちていく佐光。
そんな佐光が、ゆきなにハメられあわや薬漬に・・・という寸前で助けたのが、
以前から時々声を掛けてきていた売店店員の高間だったのです。

高間を介して昭生や朗を紹介され、コントラストでバイトしながら
真剣にもう一度受験に向き合う気持ちになった佐光。
見た目の印象と中身に大きなギャップがあり、
ややこしい過去があるらしい高間に、佐光はどんどん惹かれて行きます。
そして高間も、廉の面影を重ねていた佐光に、少しずつ絆されて・・・

このシリーズでは、私は『アオゾラ~』の冲村&史鶴カップルが一番好きだったんですが、
今作の佐光&高間カップルも、凄く良いです!↑と同じくらい好きになりました!

攻めの佐光、最初は拗ねてたガキだったんですが、
前を向いた途端に凄くイイ男になりました。私的にかなりツボな攻め様です!!

そして、廉の死の傷が深すぎて、何の気力も無くただ生きているだけだった高間。
佐光に告白され本気で動揺している様子が、すごく可愛くて痛々しかった・・・
『愛する人の死』の様な余りにも深い心の傷は、努力や環境等ではどうにもなりません。
大きな心の傷を唯一癒せるのは「時間」だと私は思っています。
高間にとって、「死人の代わりに生きているだけ」だった8年は、
廉の存在が過去となるのに必要な時間だったんではないでしょうか。
佐光に出会ったのがもう少し早かったら、高間の心は動かなかったかもしれません。

ストーリー展開も上手い!ぐいぐい引き込まれました。
最初はただの不運だと思っていた事が、少しずつ疑惑となっていって、
ちょっとしたミステリー小説みたい、読みだしたら止まりませんでした!
結局、最初から一番危なそうだった奴が犯人でしたが(笑)

個人的にツボだったのが、高間が佐光にねだられてリナリアの刺青を見せるシーン。
二人のさり気なさを装った緊張感と、何よりねこ田先生の挿絵が最高でした!
高間、エロ美しいです・・・
あとは、もう少し廉と高間の過去話を掘り下げて欲しかった~
そして清白の存在も気になりますよね。

とにかく、久しぶりの攻め様大ヒット作でした!

3

読み出すと

止まらない。

買ってずっと置いてたんですが、一ページめくると一気読み。
崎谷先生の本って、全部そうですね。

負の感情が苦手なのに、崎谷先生の本は読んでしまいます。マイナスにも理由があるからかな。

このシリーズは、大好きです。これだけでも読めなくはないけど、絶対最初から読んだ方がいいですね。

芸術だとか創作物を考えることが多い生活を送っているので、このアーティストの卵たちのお話は、萌えとは違う意味で楽しみ、応援してしまいます。

エロは、直接的な行為よりも、あっちの方が萌えました。

2

信号機・第2シーズン

専門学校を舞台にした信号機シリーズ。
第1シーズンが「アオゾラ~」から始まる3カップルそれぞれの本3冊と、3組の後日談をまとめた1冊だとすると、間に番外カップルの独立した甘いお話「ミント~」を挟んで、実質この「リナリア~」がシリーズの続き。
第1シーズンに登場した子達はみんな専門学校を卒業して、次に入学してきた子のお話です。
「子」といっても、本作の主人公・佐光は美大受験に3回失敗して、とりあえずこの専門学校に入学したという仮面浪人。
他の生徒達とは年齢もレベルも桁違い。
それ故に学校内では浮いた存在で、その突っ張った雰囲気に学校の売店店員・高間は・・・。
シリーズ前作の登場キャラが、作中事件解決だけでなく、高間の心情的な面でもかなりしっかり関わってくるので、シリーズ前作の読破は必須です。

この本、2011年の春出版で準備されていた物を急遽延期して「ミント~」を挟んでようやくこの時期に出版されました。
その判断は、的確だったと思う。
多分、2011年のあの時期に、こういう悪意と家族のお話は受け入れがたかったと思う。

それにしても、人の悪意によるトラブルに巻き込まれる話で、最終的に解決したからよかったものの、読んでいる途中は結構きつかったです。
事件自体はかなりヘビーですが、キャラが大人で引くポイントをわきまえて行動してくれるのでその点は安心して読めましたけど。

1

年の差故の物語

「ミントのクチビル」にちょこっと出ていていて、
気になっていたカプです。

仮面浪人で腐っていた佐光と学校売店のお兄さん一栄の物語。
佐光は、美大に進学を目指し、実力もあるに関わらず、
毎回問題が起き、3回も受験に失敗し、
やむを得ず、専門学校に入学するも、レベルの低さに
腐っていく毎日。何かしなきゃと焦るけど、焦るあまりできなくて、
そんな自分にいら立つ。

面白かったのは、佐光が人としてのコミュニケーションに飢えていたと
気づくところです。
勿論腐っている間も、軽い関係とか遊ぶ仲間はいますが、
そんな仲間しかいなかったのは、
世の中には、そんな愚かな人しかいないからではなく、
佐光自身に問題があったからだ
ということを考えさせられたのが、面白かったです。

一栄は、そんな佐光を押し上げてくれる存在で、
事件も色々おこるのですが、一栄にとっても、
人生の刷新の恋ができたのかな?と感じました。

すべては、自分次第!腐っていても仕方ない!!
というメッセージをもらいました。

1

この作品が一番エロスを感じる。

信号機シリーズ六作目。
前作ちらっと出てきた二人、佐光と高間のお話です。

高間がかっこいい…。
ピンチの時に颯爽と現れスマートに片づけちゃうし、悩める野生動物手懐けて優しい包容力、なんてかっこいい受けなんでしょう。

一方佐光は、すごく成長したなぁ、と。いや本来彼はそういう性格だったのかもしれません。ただ、突っ張っていただけで。

この信号機シリーズのなかでもこのお話はけっこうディープなんですが、それよりもそこはかとなく漂うエロスに釘付けでした。
えっちぃんじゃなく、エロスです。

倒錯的なタトゥー。
もうドッキドキです。

高間がかっこよかったんですけど、最後の最後、佐光の男前っぷりにノックアウトです。
『それごとぜんぶ、もらう』
この台詞には思わず泣いてしまいました。

しかし残念なのは佐光のタトゥーの絵がなかったことでしょうか。
佐光と高間のハメ撮り…ぜひ見たい。笑

今回も過去作品のキャラが登場してます。
名前だけならオールスターかな?あ、桜哉くんと出会う前のお話だから彼はいません。
朗と昭生は本人が。こいつら全作品に顔出す気でしょうか。笑
番外編で昭生の店でオールスター出場のお話とか見てみたいかも。

0

リナリアの花言葉は?

「ミントのクチビル」にも出ていた佐光が主役のスピンオフ篇ですね。
甘さは無いですが、事件性がありスリル感が程よい感じで
かなり楽しめる作品ではなかったかと思いました。
忘れられない過去の出来事と後悔が消えない受け様。
でも年月が確かに流れていると感じてもいるのでしょうが・・・・
美術系の専門学校の売店で店員をしている受け様は
金髪でどこか陰鬱としたやる気のない攻め様が気になって。
見かけるたびに煩がられるのに声を掛けてしまう。
ある日クラブで薬を飲まされそうになっていた攻め様を
助けたことから、妙に懐かれ始める受け様。
でも、攻め様からみたらどこか壁があるように感じるのです。
それは、受け様の過去に関連していて・・・
攻め様の周りで起こる不穏な出来事が、受け様と攻め様を
近づけていきます。

攻め様は不運な事で受験に3度失敗し、家族との不和で
精神的にもダメダメ状態でかなりネガティブになっている。
でも受け様との出会いによって堕落せずに前向きに将来を
考えられるようになって行きます。
でも、それを邪魔する影が攻め様に付きまとうようになり
受け様に助けを求めていきます。
受け様も、過去に好きだった男を助けられなかったことに
己では気づかないながらも攻め様に重ねているような感もあり
色々と手を尽くし守ろうとします。

受け様は攻め様に告白されますが一時の迷いだと・・・
それでも初めて好きだと言われたと攻め様に・・・

受け様が気づかないだけで昔の男は受け様を愛していたのでしょうね。
きわどい所に入れさせたタトゥーに前カレの名前が刻まれていたのを
攻め様から指摘されて初めて気づく。
そのタトゥーはリナリアの花、それに込められた思いも
攻め様に教えられる受け様。
う~ん、年下なのに過去も全てひっくるめて俺のものなんて
なかなか懐の深い攻め様でした。
前半知り合う前の攻め様はヒネタ子供だったけど
後半はかなりいい男になってきてました。
今度は守られる側から守る側へって感じで良いラストでした。

3

それで『リナリア』か・・・

信号機シリーズでは、『ヒマワリ』が痛いと言われていますが、私はこの『リナリア』が一番『痛い』と感じました。←『ヒマワリ』が痛くないとは言いません。『痛さ』は山盛りです。それに、こちらも『痛い作品』というのとはちょっと違うんですが(もちろん私の感覚では、ですよ)。

メインCPはいいんですよ。佐光(攻)も一見よりずっと誠実だし、キャラクターは結構好きです。負の側面が目立つわりには、シリーズ中でも好きな方ですね。

ではなにがというと、病んでる脇キャラクターにもう辟易して、読みながら非常!に疲れました。ストーリーも、メインやそれに近いキャラクターもいいと思うのに、たった1人で台無し。大変不愉快でした。これがあるから、作品としては決して悪くないのに読み返すのに躊躇うんです。

これなら、いつもの崎谷さんの『ヘンな電波女』キャラクターの方が後よっぽど後味よかったんじゃないかとさえ感じました。というよりも、私は多分他の皆様ほど、そういう女性キャラクターがダメじゃないんだと思います。もちろん好きとは言えませんけどね。

ああ、でも『オレンジ』『ヒマワリ』の朗の母・ひかりよりはまだしもマシなのかなあ。
ひかりはこのシリーズで私が一番、いえそれどころか、今まで読んだ崎谷さんのすべてのキャラクターの中でも最低ですからね、私にとっては。

私はメインCP・特に受の重苦し~い過去も、好みとは言いませんが、作品の中で上手く活かされていたと思いますし、きちんと2人の未来につながっていて、ただ重い・暗いだけではないので、それは別に構わないんです。

ただ、お揃いの入れ墨は正直引いたわ~。きっと『萌ポイント』なんだろうとは思うんですが、ちょっと無理でした。嫌悪感までは行かないんですけどね。

あとは、佐光の兄・清也が次作(現時点での最新作)でメインになってますね。このラストでの清也(とダリさん)のエピソード提示の仕方には興味惹かれました(本来、私はスピンオフにはあまり興味ないんですが)。

ただ、今回シリーズ1作目と絡んだエピソードが出て来るんですが、それがラスト近くの伏線というか、まだまだ裏がありますよ~という感じで終わってるんですね。

巻数のつくような明らかな続きものならともかく、こういうメインキャラクターが移り変わっていくスピンオフスタイルのシリーズで、あまりにあからさまな引き(伏線が回収されないで謎が先送り)はちょっとどうなのかなあ。これが、シリーズあとの作品で種明かし(と言っていいのか)されたときに『ああ、あの時のアレが』という程度のほのめかしならまだしも・・・少なくとも次作ではまだスルーでしたから。

『シリーズとして』1本線で繋ぐもの(だとして)があるのは構わないんですが、あくまでも『通して読んだらそうだったのか』くらいでいいんじゃないのかな、と思ったんです。もちろん、個人的な感覚ですよ。

それでも、このシリーズは(個人的に不快な要素・描写が多いにもかかわらず)結構好きなんです。

2

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