王様のベッド

ousama no bed

王様のベッド
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神13
  • 萌×215
  • 萌21
  • 中立2
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
15
得点
190
評価数
54
平均
3.6 / 5
神率
24.1%
著者
草間さかえ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイコミックス~BE×BOYCOMICS~
発売日
価格
¥590(税抜)  
ISBN
9784862639707

あらすじ

「きれいな顔だけどキツイな(; ̄д ̄)」
エンジニアの古賀が最初に思ったのはコレ。
片田舎の彫刻家・遠野は、見た目と違ってかなりの変わり者だった。
大雪に閉じ込められ、仕方なく泊まることになった古賀(実はゲイ)は、彫刻家の好奇心で「見せて、触らせて」と迫られる。
「勃ったら怒るだろ!」とつい正直に怒鳴ってしまい…!?
(出版社より)

★★注意★★「王様のベッド」が正式タイトルです。

表題作王様のベッド

ケーブル会社の社員 古賀
片田舎に住む彫刻家 遠野

同時収録作品さくらんぼ

同時収録作品

九門 高2
小津 高2

その他の収録作品

  • あとがき
  • 王様のおまけ

レビュー投稿数15

本当に自分は美人受けが好きなんだなあと実感

表題作を読んで、本当に自分は美人受けが好きなんだなあと実感。
分かりやすく、芸術家が好きです。色素の薄い美人さんたまらんです。
あまりに出来過ぎな展開ですが、BL自体ファンタジーだしいいか!
ファンタジーついでに、かなりじれったいので早く腹くくって付き合えばいいと思います。
この短編は続きが読みたいなあ。
弟さんもいい味出してます。

「花」は話が重くて切ないですが、ハッピーエンド(?)でよかったです。
小津くんも桔梗ちゃんも悲しい。

3

いなかで受が

完全電子書籍派なのですが、草間さかえ先生の作品は紙で読んでる気分になります。絵のタッチと空気感が。

高校生同士のBL漫画でタイトルは「さくらんぼ」…がこうなるのが草間先生ですね〜
先生の作品の中ではポップな感じではあるものの、雨の中のキス未満から漂う純文学的色気はなんなのか。
「花」も高校生同士のBLですが、むせ返るような熱を感じる。
表題作「王様のベッド」もかなり好き。謎を繰り返す冒頭と種明かしと、草間先生らしく美しいまとまり。この2人、描き下ろしもありますがもっと覗いていたい。

2

王様、俺様

読後心地良い短編集であります。
最近の草間作品は読みやすくて好き(〃ノ∀`〃)
なんかカワユイのよな。

☆王様のベッド
配線修理のためにやってきたのは、恐ろしい山のなかの一軒屋。
そこにすんでいるのは一人の青年。
大丈夫か、この家、そして大丈夫かこの人・・・・
そして大雪で閉じ込められる二人はどーなるか!?

挙動不審、七転八倒。
しっちゃかめっちゃかな攻と、少しずつ近づいてきて、すりよってくる受のバランスが凄く好きでした。可愛いじゃないかw
故意にやっているようで、故意ではない。
勃ちそうで右往左往している攻に~なアンバランス。
日光にあたれない身体なのにも~な行動もろもろ。
これからの二人がもうすこし見てみたい。そんな作品でした。
あ、ちなみに弟さんは猫よね!?猫なのよね!?

☆さくらんぼ
草間さんの学生カップルってなんか珍しいきがする。
最近は年下攻が多かったからなぁ。なんだか新鮮でした。
クラスメイト、覚えの悪いあいつが俺の味の好みだけ性格に覚えていて、俺の名前にだけ「くん」をつける。
なんで俺だけ・・・??
これもまた、続きが読みたい1作ですね。
さくらんぼの飴玉のように、ほんのり甘酸っぱい作品。
好きな相手だから“くん”をつけてしまう。
好きなあの子の味だけは他の子にはあげない。
そんなところがなんとも可愛かった。
のですが、個人的に好きだったのは、上野くんの飴だまの食べ方でしたw
手のひらから直接カプリ。あのアングル好きv

☆花
妊娠騒動から一転しての死。
従兄弟同士、うわさが広がるのも早い。
その真実は・・・・!?
ちょっとセンチメンタルなお話、に見えて、実はそんなに暗くも無いのかなというのが私の見解。
好きな相手、最後死ぬ前に~な身体を繋げ。
結局最後、お別れしないのかよっ!
思わずツッコミ入れてしまいましたが、ハッピーエンドよろしく。
面白かったです。一冊の終わりにもふさわしい作品w
エロも多めで嬉しかったです。
男の身体なのに~な・・・情景描写・・ヌル(w´ω`w)

3

普遍的な素敵

怪我と田舎がテーマの作品集。
流血ってコーフンする?

いい意味で絵がお上手すぎて、オシャレすぎ、萌やエロに読み手を選びかねない。
草間さんのそんな作品もいいけれど、この本は、普通に萌える、普遍的なおもしろさのBL作品でした。

とりあえず、表題作の、ツンデレ孝士。
かわいい。

「さくらんぼ」と「花」のお子たちもかわいい。

草間さんのかく人物って、骨や筋のしっかりした、硬い感じの絵なんだけど、キャラの性格が反映されて、なんだかとってもかわいらしかったです。

2

受けの流血率高し!

共通点は“田舎で受けが負傷する”こと。
どの話でも受けの顔面から血が滴っています。
特に3作品目は初っ端からボコボコに…アワワ ヽ(´Д`;≡;´Д`)丿 アワワ

■王様のベッド/王様のおまけ■
古賀(エンジニア)×遠野 孝士(彫刻家)

ケーブル会社に勤める古賀は、修理依頼を受けて山奥にある家に向かった。
依頼者は、人気のない山奥に1人で住む遠野という無愛想な彫刻家。
大雪のせいで帰れなくなった古賀は、泊めてもらうことになるのだが…彫刻家の好奇心から遠野に「(体を)見せて、触らせて」と迫られることに。
実はゲイの古賀は思わず「勃ったら怒るだろう?!」と怒鳴ってしまい…。

遠野がどこか浮き世離れした雰囲気なんですよね。
しかも何でこんな所に1人で?何で窓を潰しているの?とか…色々と不思議で「妖怪の一種?!」なんて考えちゃったり(*ノ∀`)ノ゙))アヒャヒャ
それにしても…工具箱を顔面キャッチはかなり危険です、はい。
取り扱いに注意しましょう(;´Д`)
血まみれになります。

「王様」っていうタイトルだから一体どんなワガママ暴君な受け様かと思ったら全然違いました。
口下手なだけで…何かこう…ちょろちょろ垣間見える言動の可愛さにキュンとなった(*´Д`*)
因みに1番意表をつかれたのは受けの弟。
お兄様がこんな感じだから、さぞかし弟君は愛らしいのでしょう(*´∀`)ハァハァ♪と思ったら…クマさん出てきたw
おねぇでクマさんなゲイの弟…うん、想定外だ。
良いキャラしてます( ̄ー ̄)bグッ!

■さくらんぼ■
玉川(同級生)×上野(書記補佐)

生徒会の仕事が忙しい上野に、玉川はいつも親切で、何かと上野の好きなさくらんぼの飴をくれる。
でも、何故か自分にだけは「君付け」…どうしてだろう?

甘酸っぱいなー可愛いなー(*´艸`*)って思いながら読んでいたのですが…何とこの2人、中学生でした!!
あとがき読んで吃驚。
確かにね、次の『花』と比べると体格が違うよね。
私、このコミックスの中でこの話が1番好き。
手から直接飴をぱくってするシーンに特にときめいた。
他にも鈴の音で近づいてきたのが誰か分かるとか良いよね(〃▽〃)
玉川のドキドキとか微笑ましいわー。
無性にさくらんぼの飴が食べたくなって店に立ち寄る度にお菓子売り場で探しているのですが…見つからんorz

■花■
九門(高校生)×小津(高校生)

「女の子を妊娠させた、その子は自殺した」などという噂や、その少女の父親や親戚からの罵声を受けている小津。
そんな小津から「男にしか欲情しないから」「お前の体を使わせてくれるなら(真実を)聞かせてやるよ」と言われた九門は…?

娘が遺した手紙で真実を知っているのに…それでも小津に当たらないと耐えられなかったんだろうな…。
そう思うと父親の罵声はやるせない気分にさせられる。
でも亡くなった娘の母親の「あなた、あの子と同じ名前の花をどうしようって言うんです」には胸がスッとした…。

2

どれも趣に異なる秀逸な短編集

短編3本。どれも好き。
表題作は山奥の家にケーブルを直しに行く古賀がいい体をしていて、住人の彫刻家の遠野に体をガン見されたり触られてくっつく話。

無愛想な遠野の照れ顔がかわいかったり、古賀がモデルなのかそれ以上なのかハッキリさせようとするのもいい。

「さくらんぼ」は中学生同級生の上野が好きな玉川がいつも飴ちゃんを持っていて上野がさくらんぼ味が好きなのを覚えていつもさくらんぼ味をくれる話(説明長いw)

眼鏡が壊れてよく見えない上野を玉川が送るくだり…上野の独白と会話と心情が絶妙にドキドキ流れていくのがたまらん。

「花」はDK同級生の話。
一度しか話したことがない九門と小津。
小津に事情があって噂になり、気になる九門が小津に近づき、小津は九門に事情を話す代わりに体を使わせて…という。

最初2人が交わした言葉と小津の事情がタイトルにかかっていて、うまいなぁと。
じわじわ事情が明らかになりつつ2人がくっつく過程がやはりいい。

草間先生の絵、とても好きで。
手や指や口元の描き方も色っぽくて好きだ。

1

田舎っていいよね

同じ田舎でも、田舎度によってちょっと空気感が違う。
いろいろな田舎を堪能できる短編集です。

各話の田舎度レベルは、あとがきより。

【王様のベッド】 萌2 《田舎度5》
ケーブルの故障の修理に来た古賀と、山奥の一軒家に住む彫刻家の遠野。
いつもながら遠野の住む一軒家の雰囲気が最高です。
彫刻家として古賀の体に興味津々な遠野と、遠野自身に興味津々な古賀のやりとりが軽快で面白いです。
怪我をしても、太陽光アレルギーなのに古賀を助けるために外に出て皮膚に炎症を起こしても、遠野が頑なに病院に行かない理由がシリアス…と思いきや、明るい笑いに転ぶラストも楽しい作品。

【さくらんぼ】 萌2  《田舎度3》
自分のことだけ君付けで呼ぶ。言葉遣いも少しよそよそしい。
だけどいつもくれる飴は、上野が好きなさくらんぼ味。
こんなの、もう絶対好きじゃん!っていう空気が玉川から溢れまくってます。
最初はてっきり上野が片想いしているパターンかと思っていました。
でも鈴の音で玉川を認識してる上野もなかなか…。
畦道を自転車で2人乗りなんて、青春そのものなシーンも拝めます。
高校生だと思っていたら、あとがきで中学生と書いてあって驚きました。
大人っぽいなあ、2人とも。

【花】 萌2    《田舎度2》
やるせなさと苦しさがはんぱない設定ながら、なぜか重くない。
従姉妹を妊娠させてしまったという噂の小津と、小津が気にかかる九門。
「女たらし、うへぇ」な話かと思いきや、全然違う展開で余計にやるせない。
田舎ならではの大きい家のごたごたや、噂のまわり方の息苦しさはあります。
死期の近い従姉妹の最期の願いを叶えたばかりに、自分が窮地に立ってしまったとき、言い訳も何もせず、叔父の行き場のない怒りを受け止める。
高校生ではなかなかできることじゃありません。
小津にとっては、同性愛者である自分へ向けた従姉妹の想いと、異性愛者であろう九門への自分の想いが重なって見えたのかなあ。
重くなりすぎないのは、九門目線で読めるからかも。

わざわざ会いに行くとか、畦道とか、噂とか、田舎ならではのエピソードやアイテムが活きていました。
田舎好きの方は是非。

1

疲れた時に読み返したい一冊

作者あとがきに従えば「いなかで受けが負傷するという点」が共通項の3つの作品(+表題作の描き下ろし続編)を収録した短編集。
全て、どこにでもありそうな日本の田舎が舞台ですが、草間さんの手にかかればフツーの田舎もロハスな風情に。
のどかな風景と、ゆったりと時が刻まれていく空気に、癒しをもらえます。

◆「王様のベッド」◆

山奥の、ほかに人家もない僻地に暮らす彫刻家のもとを、麓の街の工事店から一人の男(実はゲイ 表紙右)がケーブル修理に訪れます。
おりからの大雪に、男は山を下りなれなくなり、仕方なく彫刻家と一夜を共にすることに。
「見せて」
と、男の体に無遠慮に触わろうとしてくる、甘いマスクの彫刻家(表紙左)。
彫刻を作るためだと彼は言うのですが…
触れたがりの彼の手は、彫刻家の手? それとも、恋する男の手?
華奢で甘いマスクの彫刻家クンの傍若無人ぶりが、ヘンなのに、妙に可愛い。
太陽光アレルギーで、陽の光に当たるとみるみる溶けてしまうような儚さも、山に棲む幻のようで。
タイトルの「王様のベッド」の「王様」は彼? 傍若無人だけどその根源はどうやら人に慣れていないせいに見える彼は、王様というよりはピュアな大人少年。
最後にふもとから現れるオチが、冴えてます。
彼が、人に慣れてないわりにゲイには慣れていたのには、ちゃんとワケがあったんですね。

◆「さくらんぼ」◆

「細い体を描きたくなった」(あとがき)…ということで生まれた、中学生のお話。
登場するのは同級生の玉川と上野。
玉川がいつも鞄にしのばせている、上野が好きなさくらんぼ味のキャンディ、無意識のうちに玉川の気配を覚えている上野…淡い恋の予兆が二人の距離を埋めていって――
まだ恋とは知らず…な甘酸っぱいお話かと思いきや、おっと玉川意外な大胆発言。
この玉川がまたしても甘いマスクの華奢な少年で、中学生にして既に自らの性的嗜好に自覚あり。
まだ無自覚な上野クンは、未来の眼鏡受け? 
田舎道の自転車二人乗りが、可愛くて胸キュン。

◆「花」◆

学校で噂の、従姉を妊娠させた同級生。しかも、相手のコはその後病死したらしい――
九門(高2)は、美術部の花壇で桔梗を育てている小津が、噂の男だと知ります。
何故か小津が気になってしまう九門に、噂の真相を知りたければ「夏休みの間俺にお前の体を使わせ」ろともちかける小津。
夏休みの部室で、二人は――

九門への恋を知り、「死ぬ前に一度だけ」という従姉の願いを叶えたやさしさが、実は残酷な行為だったことをも知った小津。
九門は小津の深く傷ついた心を、しっかりと受け止めてやります。
一度きり咲いて逝ってしまった従姉の恋の花、一度きりの覚悟だったのに、満開に咲いた小津の恋の花…桔梗の花に映しだされる恋模様は、哀しみとやさしさが、乱れ咲き。
花が似合う男・小津の危うさに惹き込まれるお話です。
従姉の葬式で叔父に殴られる小津、あまりに妖艶すぎて(そこか!)、不謹慎ながら萌えてしまいました(*ノωノ)


どの作品にも、華奢で甘いマスクの(大人)少年が登場します。
全体に、草間さんの作品の中でもあっさりめのテイストですが、甘いマスクと程よい匙加減のストーリーは、癒しに最適。
疲れた時に読み返したくなる一冊です。

5

災い転じて福となる?

草間作品は時に難解で、何度も目を通して、読み返してそのたびごとにわかっていくという、実に奥深い味わい深さが自分にはあるのですが、この本もまたすでに何度も読み返して煮物に味が染み込んでいくようなそんな美味しさを楽しみました。
短編3本なんですが、作者さんが田舎度を後書きで書かれてます。
何か面白い。
元々ノスタルジックな絵柄だからそれがまた良く合ってしまうのだw

表題は、まさに災い転じて福となるお話でしたねv
ケーブル会社の古賀は修理に来たとっても田舎の家で起きる様々なトラブルによって家から出られなくなってしまう。
その一昼夜のお話なんですが、まるで2人芝居の舞台を見ているようでした。
ちょっと変人の気のある彫刻家・遠野の天然なのかツンデレなのか、その不思議な魅力。
かまわずにいられなくなる、そのツンデレは精一杯の強がりなんだとわかるのです。
古賀がツッコミの役割でしょうか?
全く下心もない遠野なのに、つい照れてしまい焦る姿もあるが決してヘタレではない。
遠野が彫刻家の性で体を触りたがるからいけないのだ(爆!)
日光過敏症の遠野に「雪女?」と焦るシーンは実に愉快だ。
それにしても遠野、自分のせいで皆が怪我をしてとはいうものの、この物語の中で散々怪我をして血を流してますが、、平気そうにしているのは罪の意識?そう思うとちょっと悲しい。
遠野の弟・・・オネエだけどクマでした(爆笑!)
書き下ろしの一言が思いっきりツボります♪

『さくらんぼ』中学生の設定です。
他人の観察に優れている優等生の上野だが、一番よく見ているのは、サクランボ味のキャンディーをいつもくれる玉川。
初々しい少年の学園生活が、何だかまぶしい☆
唯一の眼鏡登場!多分受けですwwもちろん、ワンコ攻めww

『花』高校生の設定です。
これだけはシリアスをまとった少し重いお話なんですが、ラストはほのぼのとしており、安堵感を与えてくれました。
美術部の花壇を半分つかっている小津が気になっている久門。
彼は血縁の女性が亡くなった事で親族から恨まれている。
そんな場面を見てしまった久門は、一層小津が気になるのだが。
すると小津が、夏休みの間部活の合間に俺に体を使わせてくれたら、その原因と理由を話してやると言われる。
この夏休みの間は小津の愛の告白の時間だったのか。
互いに意識しながらも、そういう形でしかきっかけを作れなかったというか、造った小津の気持ちが「花」のエピソードに上手く融合して、実に草間さんらしいキーワードになっている。
しっとりとしているのに、爽やかだ。

派手さはないけれど、質のよい小説短編集を読んだような味わいは草間作品ならではですね。
重さへのオブラードの包み方が絶妙なんです。

3

芸術だな

3話のリミックス。共通点は痛々しい怪我と田舎。あ、あとワンコ。草間さんだもんそれは仕様ですね。

表題作よかったな~…山の上にある家。雪に閉じ込められてって、ちょっとサスペンスですよね。
シャイニングとかミザリーなんかを思い出す…
ケーブル会社のエンジニア古賀君(ゲイ)が配線修理に訪れた辺鄙な山奥の家には、若く美しい彫刻家が住んでいた。
明治さんのお話でもありそうな設定だな…で、もっとおどろおどろしくなりそうだな。
だけど草間さんなので、トタバタがあってちょっと笑えてワンコにキュンときて、時折ゾワッともきます(笑)クモとか。

2話目は急に子供の話。
ちょっともうアカンなあ私、元々中学生はむむ~んだったのですが、いっそうダメだ。
可愛いけども。手の平から直接アメ咥えてもらってキャッとなってるとこなんて、中学生ならではの可愛さだけども。
これはもう自分の好みの問題なので言う必要もないとは思いつつ言いますが、たとえばこの二人の大人の時点での話が前後どちらかにくっついていれば手放しで楽しめたな…。
てゆーかどうしよう、だんだん高校生もダメになってきたら!迫りくる恐怖。怖い。
そして、このお話の「怪我」のシーンは思わず「ギャッ」と声が出ちゃいました。
なぜか表題作に続いて怪我しそうな気がしてしょうがなくて、階段から落ちるかも、なんて気にしてたのですが、そこか!と。

3話目は4年前の作品だそうですが、こうして続けて読むと、最近の作品とはなにかこう決定的に違いがあるってのがわかるんだけど、それがなんなのかはわかんない。
絵も変わってないのに、どこが違うんだ?
4年前の作品だということを知らないで読んでたけど、あれ?これ最近のじゃないよね?ってわかるぐらいなんですよね。
でもどこがどうだってのを説明できない。ペンが違うのかなあ…昔のほうが絵が力強いような気がします。
高校の同級生もので、ワンコっぽいワンコではないけども、やっぱどこかワンコ(笑)
嗅覚鋭い感じなど。
受けもツンデレの中のツンデレという感じで可愛かったです。

ラストは表題作のおまけ漫画で締めていますが、半年後話の嬉しい描き下ろし。
相手の顔色を伺いながらも、ちょっともう我慢できませんって感じが、すごく犬っぽくて、もうそれだけで「草間さんっっ!」とゴロンゴロンしちゃいました。

すべてのコマがポストカードになっても全然大丈夫なほど、無駄がなくそれでいて描きこみがすごい草間さんの作品。
素敵です。

3

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