甘やかし上手な青年実業家×失業青年のシンデレララブ!

かりそめの花嫁

karisome no hanayome

かりそめの花嫁
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×20
  • 萌6
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
3
得点
18
評価数
6
平均
3 / 5
神率
0%
著者
松幸かほ 

作家さんの新作発表
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イラスト
御園えりい 
媒体
小説
出版社
角川書店
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
価格
¥540(税抜)  
ISBN
9784044550363

あらすじ

偶然の事故で怪我をした智里は、アメリカ人実業家・ルークの滞在するホテルで世話になることに。「代わりに日本のことを教えてほしい」と提案され二人きりの個人授業が始まるが、ルークの部屋で花嫁衣装を見つけ…!?

表題作かりそめの花嫁

ルーク・シェルリング テキスタルデザイナー
柏崎智里 失業中(23歳)

同時収録作品幸福な花嫁

ルーク・シェルリング
柏崎智里

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数3

甘さ漂うお話‼

前作『花嫁の代償』とは、花嫁の語源としての繋がりはありますけど、登場人物は全く関係ありませんでした。

内容は、甘やかし上手な青年実業家•ルーク × 和風美人な純情青年の年上攻&正統派シンデレラストーリー‼

失業した上、ひったくりの被害にあってしまった智里。
その時、ルークの車に飛び出し、接触事故を起こしてしまいます。
そして、ルークの提案で、彼が宿泊するホテルで、怪我が治るまで生活する事になった智里。

ルークは、日本の伝統文化が大好きなアメリカ人。
帰国後は、セレブ相手のセレクトショップを開く、商品の買い付けのため来日していました。
亡き祖父母が着物が大好きだったことから、着物の知識がある智里に、手伝いをして欲しいと…。
ルークとの取り引きでサポートに回るようになり…
ルークの希望で、智里は着物を見にまとう生活をするようにもなります。

祖父母がなくなって、家族ともある理由から疎遠になってしまっている智里は、今まで不幸で孤独だった日々から、ルークの優しさと甘さにトロトロに、溶かされていきます。

健気で純情可憐な智里に一目惚れしたルークの、蕩けそうな言葉と、王子様の如くジェントルマンな攻めっぷり…逃げられないように、怖がられないように、大事に大事に包み込むような雰囲気が甘いんです。

2人が着物類を仕入れる時のやり取りは読んでいて楽しめます。
着物の事を知らなくても、2人の会話から自然と知識が入ってくるので分かりやすかったですし、
ルークと知里=外国の人と日本との感性の違いも、2人のやり取りで楽しめるポイント。
気に入れば何でも買おうとするルークを、智里が静かに嗜める場面は、健気で流されているだけの受のイメージを払拭されて、逆に好感的でした。
ルークもそんな智里の意見を尊重してくれるから、余計に甘い雰囲気が終始漂っているお話でした。

花嫁衣装の事と、ルークの幼馴染が日本にきた事で、誤解、すれ違いは若干あるものの、ストーリーは王道展開真っしぐらなので安心して読めます。

初Hをする前の2人の会話ややり取りも好きでした。
お互いの気持ちを尊重する雰囲気が優しいく甘さを含んでいるから萌でした。
意外とルークが、少し意地悪くなるのもいやらしさがなくて良かったです。

『幸福な花嫁』では、アメリカ生活をスタートさせた2人が、ルーク一家とご対面の話なんですけど…これは凄く愉しませてくれます。
特に母と妹のキャラがいい味出してました。
これを読んでいると、家族との確執がある智里にとって、最終的にハッピーエンドなお話になっているんだと思うんですけど…
本当にアメリカに渡るのに、家族と連絡を取らなかったのかなあ…と思うと、その部分だけは、せつないなあと思ってしまいました。

松幸先生の作品なので、読みやすく、可愛らしいほのぼのしたお話でした。

最初から最後まで、甘々&ラブラブな仕上がり。
だけど、さらっと軽く読め作品。

1

優しくされて……?

 智里は高校卒業後に働き始めたものの、その会社が3年で潰れてしまい、その後は寮のある会社に勤めていたが、その会社からもクビを言い渡されてしまう。
 寮を追い出されてしまった智里は、ネットカフェやホテルに泊まりながら新しい仕事を探すけれど、住所不定となってしまった身に新しい仕事はなかなかない。
 そうして3ヶ月が経ち、お金もそろそろ底を尽きようかという頃、ひったくりに遭い、全財産と携帯その他すべてが入った鞄を持って行かれそうになった智里は、彼らを追いかけようとして運悪く車道に飛び出しころんでしまう。
 そこに車に接触された。
 車に乗っていたのは、超美形の青年実業家・ルーク。
 彼は、智里の治療費を払ってくれた上、智里がくじいた足が治るまでホテルの部屋に置いてくれるという。
 当初、智里は恐縮するけれど、くじいた足では働くこともできず、ルークに世話になることにした。
 何でもルークは、テキスタイルデザイナーで、アメリカで着物のセレクトショップを開くために、買い付けで日本まで来てるのだという。
 祖父母から着物の多少の着物の知識を教わっていた智里は、恩返しにと、ルークの手助けを始める。
 けれど、純情可憐な智里に一目惚れしたというルークから蕩けそうに優しくされて、智里はなぜかドキドキしてしまう。
 けれど、ルークの部屋には結婚相手のための美しい白無垢と、色打ち掛けという花嫁衣裳が大切に飾ってあり……。

 という話でした。

 行き倒れそうになっていた智里をルークが拾って。
 ルークに優しくされているうちに、智里はルークに段々惹かれて行ってしまう……という内容。
 智里は、たおやかな雰囲気の男の人で、ルークを喜ばせることは何でもしたい! という気持ちがあるので、途中、ルークが「して欲しい」というから、ルークが帰ってきた後は女物の着物を着る、というようなことまでしてしまっています。
 まぁ、具体的な描写は、最初の一回目の女物の着物を着ようとしていた智里を途中でルークが押し倒す、というところにしかないんですが……。
 いわゆる着物エッチですが、さすがにルークが買ってくる着物は高すぎるし洗えないので、すぐ脱いじゃうことになるので、あんまりそういう意味での臨場感はないです。

 ちょっとむちゃくちゃな内容のところもありつつ、それでも着物の知識であるとか、そういうところはすっごくしっかりしているので、とても面白く読めました。

0

大和撫子がいる!

他に言いようがないくらいの王道シンデレラストーリーですね。

金髪の外国人セレブ・しかも優しくて紳士のルーク(攻)と、すでに絶滅したんじゃないかと思われる大和撫子(男だけど)で恵まれない境遇でも健気に頑張る智里(受)。

ほぼ先読みできるし意外性はまったくないですが、その分安定していて軽~く読めます。何の憂いもなく王道に浸りたいときには最適です。深く考えるには向きませんが。

いかにも『松幸さんのルビー』って感じでした。
悪い意味ではないです。基本はしっかりしている作家さんですので、ありがち・お約束の連続でも飽きずに楽しく読めました。

ただし、あくまでも『王道』そのままでそこにプラスアルファというようなものはないので、ちょっと物足りないとは言えるかな。

でも『松幸さんのあまあま王道もの』は、とりあえず一定の満足感はあります。
少なくとも私は、松幸さんは『無理矢理H』方面に行くくらいならいっそベタベタ・あまあま路線を突っ走って欲しいですね。その方が持ち味が活かせてると思うし。←あくまでも私の好みですよ、もちろん。

それにしても、全編通して着物が重要な小道具として出て来るんですが『女装』がちょっとしつこかったかな。特に『女装』ツボはないんですよね。毛嫌いもしませんが。

しかし、ラストのSSはもうギャグですね。

『BLドリーム』全開というのか『(この場合は攻の)家族が2人を大歓迎』という。そして智里は主にルークの母と妹に遊ばれるのね。
本編は決してコメディではなかったので、これ(SS)はこれと切り離してみればまあ単品では面白かったですよ。

実は、同じルビー文庫で『(タイトルに)花嫁』でイラストも同じ御園さんということで『花嫁の代償』のスピンオフか何か?と思ったんですが無関係でした。

0

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